理解

「・・・」

あれ

おねえちゃん

わたしにきづかない？

なんで

なんで？

「・・・」

おーい

おりん

わたしがみえない？

「・・・」

うつほー

おーい

あほー

とりあたまー




なんで？

なんでわたしにきづかないの？

みんな？

みんな？

わたしはここにいるよ







「・・・さとり様、もう行きましょう」
「・・・」
「こいし様はもう居ないのですよ？」
「・・・あの子はまた散歩に行ってるのよ」
「・・・」






わたしはさんぽからかえったよ？

ほら、みちばたできれいなはなをみつけたから

おねえちゃんにプレゼントとして・・・

あれ？

ない

たしかにつんできたのに

ないよ

どこにも




「・・・馬車にはねられて即死だったんですよ？」
「・・・」
「いくら鳥頭の私でも、今回の事は事実です！」
「・・・だから散歩に行ってる途中なのよ」





え？

だれかしんだの？

だれが？

きょうはひところしてないよ？

だれ？

だれなの？






「地上の人間共は酷い、いくら覚妖怪が嫌いだからって遺体を入り口に放っておくなんて・・・」
「・・・遺体？あの子は死んでないわ？まだ散歩の途中ですよ？」
「違います！もうあの人は亡くなってるんですよ！」





え？

わたし？

あ・・・

おはかのなまえ

わたしのなまえ

おねえちゃんがないてる

おりんも、うつほもないてる




そうか

おもいだした

おはながないのもおもいだした

だって

わたしはしんでたんだ