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『慧音をハンバーグにする話』 作者: メルボルンミソリッコンブ
〜もしもシリーズ〜 もしもタイガーマスクの中身が菅直人だったら……
「オウイェア!俺は谷ガッパー!最強のラッパー!名前はMC.nitori!俺っちとフリースタイルで勝負したい奴はかかって来いYO!」
「ファックオフ東海岸!俺はここらじゃフリースタイルキングで通ってるMC.momiji!受けてたつぜメーン?」
「ケケケケッ!ワガナハコンパックヨウム!!!ピオ!!!!!!」
「この…!土壇場で……!動作不良……!!」
最近物忘れがひどくて上司が寅丸星って名前だった気がしてきた
登場人物
・ポール・A・サミュエルソン アメリカの理論経済学者、1935年シカゴ大学卒業後、ハーバード大学大学院を経て40年にMIT経済学部教授に就任。今回は出てこない。
・カイソン・ポムビハン ラオスの政治家。作中には出てこない。
・いっこく堂 本名:アリス・マーガトロイド。俺に似ている。出したい。
・江戸川コナン 本名:工藤新一。出ない
・ハンバーグ おいしい、みんなの味方。出てくる。(えー)
・八雲一家 だいたい狂ってる。橙が精神安定剤、それ以外は狂ってる。ババア俺と結婚しろ。
・上白沢慧音 被害者、脂肪分が多い。慧音の肉の脂肪は人間の体温で溶ける脂じゃないから生食に向かないって美味しんぼで言ってた。
・風見幽香 純真乙女ディウス。出ない。かわいい。
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「藍、今晩は牛肉にしましょう?」
紫様がそうおっしゃった。
我が家には稼ぎ手が居ない。
紫様は冬眠する。起きている時も結界の維持だとかいう名目で博霊神社でお茶を飲んだり白玉楼で茶菓子を食べたり、と年中出歩いている。
橙はまだ幼獣なので稼ぎが無いのも当然だ。
私は……。ほらアレだえーと、家事手伝い!専業主婦!なので税金は扶養家族として云々。
思わず裁縫の手を止めて答える。
「紫様、我が家の家計は火の車なんですよ?これ以上エンゲル係数増やしたら衣食住の衣と住が無くなってしまいます。」
「なんとかなるなる♪」
満面の笑みで軽く言う紫様に、呆れ果ててため息が出た。
幻想郷では牛であれ鳥であれ豚であれ、肉は高級品である。
大規模大量生産の可能な機械性工業ではなく、小規模小生産の家内工業が一般的な生産体型である幻想郷において、
慢性的な物資の不足というのは避けられない事情であり、それゆえ大量の飼料を必要とする酪農畜産においてはその飼料の確保が困難を極めているのだ。
中でもとりわけ大量の飼料を飼育に必要とする牛は、その飼育、維持に多大な費用を掛けなければならない。
人里の民において牛は富、財産と同義であり、”牛を飼う”ということは一種のステイタスでもある。
つまり、牛肉は高価な食品である。しかもおいそれと貧乏人が手出しできるような額ではない。
しかも先ほども言ったように我が家の家計は火の車。衣と住が無くなるといったが、とうに衣服にかけるお金の余裕は無い、
今だって着古して擦り切れた洋服を修繕している所だ。
「ならば盗みを働いてこいと?とうとう文化的で最低限度の生活を送れないがために悪事に手を染めてしまうのですか?」
私の言葉を聞いてからからと笑う紫様。どうしよう、殴りたい。ラーーーンパーーーンチ!バイバイキーン!
「だぁから、そこは頭の使いようでしょ?買うからいけないの。人の手のかかっていない野生のものだったら、勝手に取っても誰からも文句は言われないし、お金もかからないわ。」
なるほど納得、紫様の能力を使って盗むことは容易だろうが、牛肉異変だとかで人間が攻め込んできたら大変である。
特に霊夢とか霊夢とか霊夢とか霊夢たん可愛いよぉちゅっちゅしたいよぉ
「しかし野生の牛などどこにいるのでしょうか?聞いたことがありませんよ。」
「心配ないわ、外の世界では野生の牛なんてほぼ居ないのだから。きっと大結界が幻想に引きずり込んでいるはずよ!」
紫様の無計画さに苛立ったのでマジリアルパンチ決めてやった。ガッシボカ!ババアは死んだ ビーフ(笑)
とはいえ主の命令である。従わなければ従者として橙に示しが付かない。
「藍様、どこかお出かけになられるのですか?」
「ああ、ちょっと野生の牛を探しにな。すぐに戻ってくるよ。」
頭上に?マークの浮かんでいる橙を横目に、おおよそ見当をつけた方向へ飛び立った。
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……。
……。
……。もうかれこれ10時間は探しただろうか。
いや違う、そういえば日が沈んで東から上ったお天道様が私の頭上を通り過ぎ西の彼方に消えて行ったかもしれない。
いいや、もっとたくさん。幾度も日の出と日没を見たような気がする。
疲労と空腹、もはや時間の感覚などない。それでも主の命令を遂行せねばならないのだ。
……とはいえ、私にも限界がある。これ以上の探索行動は体力的な面で活動限界を迎える。致し方ないので家財を投げ打ってでも人里で牛肉を買うことに決めた。お許しくださいボルガ博士。
もっといい方法があったはずだ、と心の片隅で悔やみつつ人里の大通りをふらふらとおぼつかない足取りで歩く。
目指すは人里で唯一の肉屋。
この道を行けばどうなるものか。 はい、あと20丈ほど進めば肉屋が見えてきます。
迷わず行けよ行けば分かるさ!! 1!2!3!
「おい、八雲の式、こんな所で何をしている?」
ダァー!と叫ぼうと思い拳を握り締めた瞬間、後ろから声をかけられた。
その者、名をば上白沢 慧音とぞいひける。
――――――――そういえば私が幼獣のころゆかりさまはこんなことをおっしゃっていました。
ハクタクというようかいは、ひとのことばをはなし、ばんぶつのじょうにつうずるといわれている。ようするにれきしオタクのしゃべるうしだと。
れきしオタクのしゃべるうしだと。
しゃべるうしだと。
うしだと。
牛だと。
牛だとォ!!!!!???
「牛だァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」
その瞬間、私の脳内シナプスは急速に活性化し、紫様譲りの知力を際限なく発揮した。
紫様の要求=野生の牛を捕まえる。
上白沢慧音=人の手が加わっていますか?→いいえ、むしろ寺子屋という場所で人に手を加えています。
=野生ですか?→たぶん食える
=美味しいですか?→多分食える
=それは本当に牛ですか?→いいえ、彼は毎朝8時に起きて学校へ行きます
=全部食う?→全部食う!
=ガリットチュウ
「ど、どうしたんだ?急に叫びだして。それに私は牛では―――――」
ない。
と、動揺している慧音が言い終わる前に、
私の右腕は慧音の胸を貫いていた。
妖怪の膂力と、妖獣の爪をもってすれば容易な芸当だ。
驚愕の表情を浮かべたまま事切れる”上白沢慧音”こと牛。
ハクタクというのはどこのブランド牛だろうか?せめて黒毛和牛だったら紫様も橙も喜んだだろうに、だがこの際文句は言ってられない。
橙も紫様も待ちくたびれている事だろう、早速持ち帰って料理せねば。
ざく、ざく、ざく、ざく、
この牛、筋が多くて適わない。
もうすでに一つ、肉切り包丁を駄目にしてしまった、高価な包丁だったのに。
解体には牛刀よりも、刃に厚みのある出刃包丁が最適だった。
ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ
ネック、肩ロース、リブロース、バラ、肩バラ、ランプ、モモ、しんたま、牛スジ、スネ、ヒレ、サーロイン
うんうん、小柄な牛だったから心配したが、これだけあれば何日楽しめるだろう。
本当ならもっといろんな部位を切り取ってステーキにしようかと思ったのだが、筋張ってる部分はミンチにしてハンバーグにするしかない。
ミンチ機なんて大層なものは無い、フードプロセッサーも。だからこうして包丁のみでミンチをこさえる。
頭の部分は食べられそうな部分が無かった、頬肉は死後硬直で硬い。強いて言えばタンがおいしそうだ。
耳や鼻なんかも切り落とせば食べられそうだがゲテモノ臭がするので遠慮しておく。
そうだ、頭を丸ごと寸胴に入れて煮込めばダシが取れるかな?
いやいや、せっかくだし剥製にしてインテリアとして洒落っ気づいてみてもいいかもしれない。
それにしてもきれいなあたま、かんばせ、さとのしゅごしゃ?うし?けいね?さと?さとりん?りん?
内臓は、私が屠殺するためにハツを潰してしまったのと、その際にフワに傷が付いたくらいでそれ以外はまったく大丈夫だ、問題ない。
新鮮そのもの、ただ気がかりなのが胃袋が一つしかなかった事。他の三つは元から無かったのだろうか?
ないものはしかたないね。そんなことよりもはやくおゆはんをつくらなきゃ
嗚呼楽しみである、hamburg steak?burg? humbug!humbug!楽しみである我が敬愛なる主が、我が親愛なる式が、私が苦心して手に入れたこの食材の食材の贖罪の食材の食材の尾fのええええ尾エgtrしお;あ食べて喜んでくれるならば綿医者ナンぢ大絵p:丈エjンlk;にオア魚を得g知恵おあ::いえごあ:@ひ8@cぃ@あいふぉ;えあいほえあアdぬおえ;うあげおあ;hぎえあとってきた甲斐がrろおとおいむものどだ。ひとっしごあとおわえらからとてえもきぶんがいい。ひとつ、たからかにわらいたいきぶんだ。それにしてもグチャグチャと潰したせいであたり一面真っ赤で気が狂いそうだ!ね!本当に気が狂った人をみたことがないのでどうなのかわかりませんがもし私が気が狂ったとしたら炊飯器に話しかけたりするんじゃないかと思いますので、炊飯器に話しかけ始めたら逃げてくだしあねお願いします・さあ意味英ィ風絵ウィオアそうだ、ちぇんのは大きいハンバーグっていってたね、さっそく盛り付けに罹らないと。綺麗な瞳をしたこの牛さんは電気羊の夢を見ていたのだろうと尾羊様ではございませんでしたねどちらかというと銀河のヒッチハイク的な叙情的れとりっくでございましたかなlりんす・きっとあのさくひん内で出てきたムードオルガンを誰かがいじくって私の気分を変えているのです。どこのドイツがこのようないたずらにはげんでいるのでしょうか、ようせいですか?ようせいというせいぶつはいたずらが大好きで年がら年中里の人間を困らせているときいたことがあります。しかし私波乱の式の式のランでございますのでちぇんはらんのらんのしきのちぇんでございますから、莫迦みたいにくるくる回転するのは止めなさいと幼い時分に言われたような気がするのであります。しかし私の持論といたしましては永劫きかんと言うものは回転運動によって成立するのだと思ったのですがちがいましたねあああほ!しんでしまえ!要求されたタスクを実行できませんさながら大ハードシリーズのてろりすとのようにみじめにざんこくにしねばいい!この上白沢慧音のように!!!!いつもいつもいつもいつも紫様には振り回されっぱなしでぐるぐる眼が回りそうな勢いどすえ、今回だってたまたま何かよくない物事を先延ばしにする癖が着くということなので先だって対処いたしましょうかとお願いされたら起こられるに決まっていないはずがないのだとあの人は言いませんでしたか?ういぐるじちく?¥不明なエラーモフモフ尻尾の社会科教師かみしらさわけいねsたんは硬くて美味しく無さそうだけど私がよりに腕をかけてうでによりをかけておいしくいたしますから、まっていてください橙、ゆかり様。。。
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驚いた。
私は意地の悪い性格だと自負している。
今回の用件だって、私の式を困らせるための無理難題だった。
幻想郷には家畜としての牛しか居ないのは知っている。だって私は幻想郷の管理者ですもの。
でも藍は牛を捕ってきた、さすが私の式。誰にも出来ない事を平然とやってのける、そこに痺れる憧れるゥ。
私の目を盗んで幻想郷で生き残っているような野生の牛がどこに居たのか……。
藍曰く”人里の外れの方に一頭だけ。”
人間の所有物でないことは確認済みらしいのでその他の事は気にしないでおく。
……。そして藍がその牛を取るために3週間家を空けたことも気にしないでおく。
ゆかりんおなかぺこぺこなんだからねっ!
「紫様、橙、お待たせしました。」
などと考えているうちに、どうやら出来上がったようだ。
藍がハンバーグの皿と、ドームカバーを被せた大皿を持ってきた。
牛肉のハンバーグなんていつ以来かしら?普段はハンバーグなんていいながら、おからを固めた贋物を食べているんだもの。今日のは正真正銘の牛肉ハンバーグ、う〜ん、ゆかりん感激!
待ち遠しかったわ!橙だってあんなにも目をきらきらさせているもの!
「ゆかり様?橙も待ちきれないようですし、早速いただきましょう?」
「ええ、いただきましょう。」
いただきます、と言うが早いか私と橙はハンバーグにがっつく。
淑女の振る舞い?テーブルマナー?そんなもの、肉の魔力の前には皆無に等しい。
「藍様おいしいです!シェフを呼べ!」
橙の言う通りだ、とても美味しい。
脂肪分の多い牛だったのだろうか、口に入れた途端、甘みのあるジューシーな肉汁が口いっぱいに広がる。
添えられたデミグラスソースに隠し味でフルーツでも入れたのだろうか?ザクロのような……。
何故だかとても懐かしい味がする。
「おいおい橙、そんな言葉どこで覚えたんだ?」
「美味しいものを食べた時にこう言うと玄人味が増すって魔理沙さんが言ってました!」
「あら、藍の教育の賜物ではなかったの?」
「ゆ、紫様っ!私がそんな不意気な言葉を教えるわけがないでしょう!」
「「あはははは。」」
久々の一家団欒も悪くないものね、
この時は呑気にそんな事を思っていた。
「ところで藍様、その大皿はなんですか?」
そういえば私も先ほどから気になっていた。
料理を盛るにしては大きすぎる、そしてそれに見合うような、料理を覆うのには似つかわしくないとさえ思わせるほど巨大なドームカバー。
「ああそうだった、うっかり忘れる所だったよ。」
大皿の上のドームカバーをゆっくりとした動作で取り去る藍、
藍は、哂っていた。
「今日のハンバーグは尾頭付きなんだ。」
大皿の上に載っていたのは……。
「ジャジャーン!スポンジボブだよー!」
紫・藍・橙「シャベッタアァァァァアアアァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
どんなに美味いハンバーグでもマクドナルドのミートパテには適わないっていうことを言いたかったんだと思います。
他に思いついた話
・ある朝、グレゴール・ザムザがなにか気懸かりな夢から目を覚ますと、自分が寝床の中で一匹の強大なリグルに変わっていることに気付いた。
・幻想郷最速の早漏天狗 ●走椛
・依姫はよもぎ食ってそうだよね!絶対よもぎ食ってる。みんなもそう思うだろ?よもぎ。毟ってむしゃむしゃ食いそうだよな、うん絶対そう。間違いない。月のリーダーの妹君は野原や道端に生えた青々とした蓬を貪り食うよもぎ大好き月人なんだって、俺の勘を信じろ!奴はよもぎを食いにやってくるぞ!!
メルボルンミソリッコンブ
作品情報
作品集:
23
投稿日時:
2011/01/27 14:35:58
更新日時:
2011/01/27 23:35:58
分類
カニバリズム
最後のみ狂気
ゆかりんのピンクのスカイック族のような楽天的発言から始まった、藍の苦難の旅路。
最後、幸せな一家団欒で終わるかと思いきや…!!
絵板にもあった某ファーストフード店の景品CMの無敵っぷりに、食卓が狂気に包まれた!!
大量生産、大量消費を励行する超巨大企業の前には、藍の努力も慧音の挺身も無力なのか…っ!!
そしておちそれかよw