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『何気ない日常(短編寄せ集め)』 作者: もやし
その1 ●外食●
「ご注文が決まったらお呼び下さいー!」
店員はそういい二人の客の前にお茶を順に置いて行く
「ん〜!外食なんて久しぶりだぜ!」
「私も、最後に行ったのはいつだったかしらねぇ」
魔理沙と霊夢はお茶を飲み終えメニューを手に取る
「さて、何にしようかなっと」
「どうすんだ、霊夢」
「寿司にしようか、サンドイッチにしようか」
「まだか?」
「うーん」
「もう両方頼んだらどうだ」
「今両方頼めるほどの持ち合わせが無いのよ」
「私はもう決まったぞ、早くしろよ」
………
「魔理沙、ちょっとお願いがあるんだけど」
「ん?何だ??」
「私が寿司かサンドイッチのどちらか一つを頼んで
あんたがもう一つを注文して半分ずつにして二人で食べない?」
「それは出来ない相談だぜ、蕎麦が食べたいんだ!」
「それじゃぁ仕方ないわね」
「悪いな、力になれなくて」
「ああもう、いつまでたっても決まらないわ」
「しょうも無い事で悩むなぁ、お前も」
「私にとっては重要な事よ…って、あ、あれ?」
「どうした?」
「いや、今何気無く財布を覗いたんだけど、どっちも
頼めるほど入ってなかったわ…」
「おいおい、じゃあもう違う物頼んじまえよ、カレーとか?金が足りるかは知らんが」
「そんなものメニューに載ってないわよ」
「んじゃ違う店に行こう」
「駄目よ、お茶も出ちゃってるのに」
「じゃあ失礼の無い様に全部飲んで出ようぜ」
「あんた天才ね」
二人は飲み終え店を出る、その数秒後に店から包丁が飛んできたのは言うまでもない
その2 ●しりとり●
コタツの中に入り寛ぐ魔法使いと巫女
「…暖かいわねぇ…」
「…んぁ」
「ああ…暇ねぇ…」
「…んぃ」
「暇すぎて体が溶けてしまいそうだわ…」
「…んぅ」
「退屈しのぎにしりとりでもする?」
「…んぇ」
「いくわよ、しりとり」
「…んぉ、リモコン」
「脳天ブチ割るわよ」
「ぎゃはは!…悪ぃ、悪ぃ、りんご」
「…ったく…ゴリラ」
「らっぱ」
「ぱんだ」
「団子」
「ごりら」
「ラッパ」
「…パンダ」
「…ダンゴ……」
「………ゴ、りら」
「……ら、ら……」
「……」
スー…スー…スー…
その3 ●悪ふざけ●
「私がお茶してる時に最近タイミング良く紫のヤツが出てきて
横から菓子をつまんでくるのよ、参っちゃうわ」
「ふぅん、何食ってたんだよ、もっとけわしく教えろよ」
「……け…?」
「?あれ、今わたし何かおかしな事言ったっけか」
「…」
ガシッと霊夢は魔理沙の肩を強く掴む
「…だっからぁ!!私がぁ!一服してる時にぃ!!紫のババァが出てきてねぇ!!」
ガクッガクッガクッ
「ちょ、お…おい!霊夢!ど、どうし、たんだよ!体揺さぶんなよ!」
「私の大事な団子をつまんでくるんだよ!!わかったかぁー!!!!?このゴミ屑がぁぁ!!」
霊夢は険しい表情で険しい言い方をした
「……ちょ、ちょっと魔理沙、本当悪かったわよ…そ、そんな隅にいないで…」
「……グズっ……ひぐ…うっ……お前なんか大嫌いだ……」
その4 ●奇妙な会話●
「ところで魔理沙、こないだ私がアンタにやった『ベルボーズ』はどうなの、調子」
「おお、あれか?最近は不調だぜ……あれ結構難しいんだな、正直舐めてたぜ」
「今まで挑戦してきた人の中で最後までいけた人って少ないそうよ」
「やっぱそうなのか、思う通りにいかないわけだ」
「餌は一日に五回はやらないといけないみたいだけど、ちゃんとあげてる?」
「マジかよ、早く言ってくれよ、通りで最近痙攣ばっか起こしてる訳だ、おまけに叫び声もやかましいし」
「ああそれならアルコールを少し加えると静かになるわよ」
「でも三日くらい前からかな、ヨレヨレに萎れだしてさ…今はガムテープで
なんとか補強してあるんだけど…」
「あらそうなの、それは月の光を浴びさせると治るそうよ」
「なるほど!その手があったか!流石だな霊夢、サンキュー!」
「いいわよ別に煽てなくても、それよりも成功したら私に半分頂戴ね」
「勿論だぜ…たくさんコピッて『Y計画』を絶対実行させようぜ………」
「ええ、その為にも早めに『アレ』は始末しておかないとね……」
「「…いへへへへへへ!!…」」
その会話を偶然聞いて体をビクビクさせるスキマ妖怪であった
その5 ●へんたいへん●
「ら、らららららら…ら、ら、らあぁぁぁぁああぁん!!たいへんたいへんたいへんたい
へんたいへんたいへんたいよぉぉ!!魔理沙と霊夢が……って、ぎゃっーーー!」
「…………ま、魔理沙と……霊夢が………変態なんで、す…か」
「い、いやいや!それはもういいのよ!それよりどうしたの…!血なんか吐いて!」
「……紫様……私はもう長く無いです……う、ゲホッ!、ゲホッ…」
「…いやよ藍!死なないで…!!私と橙を置いて逝かないで…!」
「…ゲホッ…まだ小さい橙と…貴女みたいなゴロゴロして歳ばかり取ったババァを
置いて逝くのは…心残りですが……もう駄目なんです、体に力が入らなくて…」
「弱ったわねぇ………」
「ふふ…本当に弱りました、ね…こんな私を、どうかお許し下さい…」
「これからご飯、風呂、掃除、洗濯は誰がやるのかしら…橙…?」
「………弱ったってそれの事かよババァ!!」
「あ痛い!!?」
「誰に会いたいんですか全く、あぁ飽きた飽きた…さて、今から夕飯でも作ろうかな」
「……一体何だったのよ、今のは…」
「ところで紫様、さっきの変態とはなんです?」
「…変態?えーと、何だったかしら…忘れちゃったわ」
「魔理沙と霊夢が変態だとかどうとか」
「あー、藍、変態じゃなくて大変よ、何が大変なのかは…忘れちゃったわ」
「…そうですか…ま、どっちでもいいんだけどな」
「いや、よかねーだろ」
幻想郷は今日も平和?です ●終●
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書き終えて読んでこう思った、酔った後に書くべきではない、と
もやし
作品情報
作品集:
23
投稿日時:
2011/01/28 15:12:28
更新日時:
2011/01/29 00:12:28
分類
魔理沙
霊夢
紫
藍
寒すぎて股関節イタイ
どれも小粋で面白い!!