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『Fall Rinnosuke Out』 作者: ベルメイト

Fall Rinnosuke Out

作品集: 23 投稿日時: 2011/02/04 08:16:51 更新日時: 2011/02/04 17:16:51
僕はいつも通り無縁塚で商品集めをしていた。

まぁ、商品って言ってもガラクタばっかりなんだけどね(笑)



そんな時、僕は不思議な物を見つけた。

「…何だこれ」


ソレは金属で出来た不思議な物体だった

ゴタゴタとした金属の塊に、外の世界の機械式時計の様な腕に巻きつけると思われるベルトが付いている。
そして金属の塊の表面には、ボタン類と紫が持っていた『てれび』と言う物の画面の様な装置が付いていた。

面白そうだったので持ち帰った。

ついでに見知らぬ物が沢山落ちていたのでそれも一緒に拾って帰った。




















「…すごいねこれ」
「そうかい?」

河童の工房で、拾った謎の塊を調べて貰った。
なんとなく機械みたいなので、機械類に詳しいらしい河童のエンジニアに聞く事にしたのだが、
機械オタクの彼女もそれを弄りながら驚いていた。

「今まで私が見た外の世界の機械の中で一番すごいよ…」
「ふーん」
「かなり丈夫な造りだね、中にも色んな機器類がぎっしり」
「なるほど」
「構造から見て…外の世界で言う軍用のコンピューター端末かな?」
「ふむふむ」

コンピューター…ああ、僕の家にある画面の付いた便利なあの箱か。
ただ、持ち運べるタイプは初めて見たな…

「こんな物どこで拾って来たんだい?半盟友」
「無縁塚に落ちてたんだ」
「ふーん…私も今度探しに行こうかな…」
「ありがとうね、じゃあ僕は帰るよ」
「うん。   あ、そうそうその機械は腕に付けるみたいだけど、一回付けたら一生…あ、もう行っちゃった」




















「…何だろうなコレ」

僕は拾ったその金属の塊を眺めていた。

さっき魔理沙が来てコレを持って帰ろうとしたが、何とか守り切った。
ぶーぶー言うので、魔理沙が欲しがっていた『あずらのほし』(マジックアイテムの類らしい。魔力を貯める装置みたいだけど僕には使えない)とやらをあげたら喜んで帰ったけど。

「…調べるか」

ギィン!

僕の眼は、僕が知らない物の用途を教えてくれる。
この能力で調べてみよう。





<名前:ぴっぷ・ぼーい3000 用途:色々と役に立つ程度の能力>





「…ナンジャソレ」
訳が分らないな。
色々と役に立つ?それは僕の知的好奇心と、探究欲を刺激するなぁ
ふむふむ

「…腕に付けるといいみたいだな」
試してみよう。

がちゃん

? 棘が刺さった感じがしたな…

「結構重いな…」
あの河童の女の子の言う通り、丈夫だからだろうか


「…これが起動用のスイッチみたいだね」

ぽち

ブゥゥゥゥン
「おお、動いた」

ぴっぷ・ぼーい何とかとやらの画面に沢山の文字列が出た。
様々な言語で書かれている。
その中に『日本語』と文字があった為、恐らく言語設定だろうか。
まぁ、幻想郷は多国籍な所だし、僕は英語をほぼ完璧に話せるけど日本人だし日本語にしておこう。




<Pip-Boy3000へようこそ! 使用者の設定をいたします。>




デフォルメされた人間の様なマスコットと共に文字が出た。
「そういうふうに書くのか、覚えておこう」

<貴方は栄光あるVaultの住人です! Pip-Boy3000は貴方の生活、作業、娯楽等を最大限にサポートいたします!>

「ふーん」
『Vault』…貨物室、倉庫の意味だな…特殊な部隊用か?
でも生活、娯楽と出てるから民間用かもしれないな…

<マニュアルを読みますか? はい[Y] いいえ[N]>

説明書か…
「まぁ、使う訳じゃ無いしいいか」

うん、今日は満足。じゃあ値段も決めるし外そう。
「さて、取り外そうか…」

「…あれ?」

「ガッチリ固定されて外れないなぁ」

「…」

「おかしいな」


僕は永遠亭の医者に会いに行くことにした。
このぴっぷ何とかを取り外してもらおう。




















「…霖之助さん」
「はい」
「残念ですが…」



「その外界の機械は一生外れません」



永遠亭の医者は冷静に告げた。

「…え?」
「レントゲンを撮ったのですが…」

永遠亭の医者は何枚かのレントゲン写真を取り出した

「この外界の機械から、貴方の腕の内部へと数本のケーブル、端子が伸びています」

そういえばコレを付けた時に腕に何かが刺さった感じがしたな…

「そしてケーブル、端子類は貴方の手の中に走る様々な神経と結合しています」

「特に一番太いケーブルは…脳へと繋がる重要な神経と接続されています」

…ふーん

「もし、ケーブル類を取り外してしまうと大事な神経も傷付く可能性が非常に高く…良くても体の一部が麻痺、最悪の場合…」




「死に至ります」





「安全に取り外す為には…腕の切断しかないでしょうね」

「幸い、貴方は非常に生命力の高い種族の血を引いておりますので…数か月掛ければ腕も再生する様です。また、河童製の最新型の義手も必要なら用意致します」
「いや、取り外さなくてもいい」
「え?」

「面白そうな機械を腕を切ってまで外すのは惜しいな。このままでも生活に支障はないんだろう?」
「はい。その機械は防水機構も備えてる様なので大丈夫です。」
「じゃあいいや。外したら死ぬって事だけ解ったし」
「…ホント貴方って楽天家ね」
医者が呆れながら言う。

「じゃあいいわ、取り合えず貴方にお任せする。もし気が変わって外したくなったらここへ来て頂戴。最新型の無痛手術なら数十分で腕を切断して処置出来るわ。」













「ふーん、本当に便利だな…」


迷いの竹林から僕の家へと帰るまでの間、このPip-Boyとやらはかなりの機能を備えてる事が解った。
辞典、ラヂオ(しかも僕の鼓膜に直接聞こえる。骨振動とやらだろう)、文章ツール、電卓、音声録音機、テープレコーダー、地図(幻想郷の土地状況を瞬時に表示してくれた。あらかじめ入った奴じゃなくて何らかの手段で土地を調べたのだろう)、カメラ、僕の健康状態(ご丁寧に僕の心拍数まで測ってくれてる。)
こいつの使い方も大体解った。
外の世界は非常に進んでるな、と思った。
まだまだ解らない機能もありそうだ………?

「ん?」

ガサガサ…

「なんだろうか…」

<敵性生物確認、分析中…分析中…>

「敵性?」

Pip-Boyの画面に僕の周りの縮図が映し出された。
よく見ると近くの茂みから赤い点が僕に近づいてきてる。

「…」

僕は護身用に持ち歩いている太刀を抜いた。
ここの道は理性の無い人食い妖怪は確認されていない筈だけど…

<カタナ MeleeWeapons DM:24 CND:1000 VAL:25 WEIGHT:25>

…僕の持ってる武器の情報まで調べてくれるのか…
ホント便利な機械だな。






ガサッ!
「! 来るか!?」

僕は戦いが苦手だ。
でもやらないとやられる。
気を引き締めないと…


「ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…」
「!?」

何だこの妖怪は…
見た事が無い…

「ヴヴヴヴヴヴヴ…ヴグヴウウ…」

まるで歴史の書物で見たミイラみたいだ…
こんな妖怪が、幻想郷に居たのか!?

「ヴヴウウウウウグヴウウヴウウウ…」

…相手はやる気満々か、じゃあやるしかないな…

「せいやぁ!!」

びゅん

ちっ、外したか!

「ヴガゥウウウアアアアア!!」

ずばっ

「!!」

腕を斬りつけられたか…
爪が鋭い様だな…
傷は深くないが…出血してる

<敵性生物 フェラル・グールと判明。 ログに保存いたします。>

ふぇらる・ぐーる?
何だその妖怪は…
というかこの機械にこの妖怪が記録されているのか!?

ちっ!また来たか!

「ヴァアアアアア!!」

ガキィン

「…っ!」

力が強いな…刀が折れてしまう…
クソ…どうすれば…



<使用者の危険を確認 V.A.T.S.を自動起動します>









「…?」


何だ?妖怪の動きが止まったぞ
いや、違う
近くを歩いていた猫や、小さな妖精、鳥も止まっている…


時間が停止したみたいな気分だ…

<V.A.T.S.システムえへようこそ! このシステムは貴方の戦闘の手助けを最大限にいたします。>

ばっつ?何だそれは?

<このシステムは貴方の脳内に作用し、貴方の思考時間を限りなく延滞し、敵性生物、人間に対しての対処法を考慮する手助けをいたします。>

なるほど、僕だけ時間が止まったようになるのか…
どうやらこの機械との神経接続と関係がありそうだ…

<スキャン完了> 

…!
凄い!
妖怪の弱点、肉体の耐久度が僕の視界に直接映っている…!
これなら!



<目標設定完了 フェラル・グール:頭部 近接武器による直接攻撃>



「せぇいやぁあああああ!!」

がきぃいん

ずぶしゃあ


僕の体が自然に動いて、グールの攻撃を捌き、
そして一気にカウンターを決め、目の前のグールという妖怪を頭から一刀両断した。


「はぁ…はぁ…」

た、助かったぁ…


だけど凄いなこの機械…
戦いまでサポートしてくれるのか…


「…」

僕は気になったので妖怪の出てきた茂みの中へ入った。




「…坑道か?」

そこには、さっきの妖怪と同じタイプの個体と思われる妖怪の死体と
崖下の穴に木で出来た粗末な扉があった。

「…」

この機械があれば、結構いけそうだ。
傷はもう塞がったし、さっきの妖怪が増えても困る。
それに、何かこの入り口にそそられるものがある。


よし!この坑道跡に入ってみるか…

僕はこの木の扉をくぐり、暗い穴の中を進んだ。



しばらく続く暗い道、僕は周りに気を付けながらゆっくり歩く。


ああ、目の前に扉だ。


外へ繋がってるんだな…



目の前から光が漏れ出ている。

どうやら外側出れるらしい。



がちゃり


僕は粗末な木の扉を開けた。




「…どういう事だ…」




僕の目の前には







限りなく広い荒野が広がっていた。



                     発見:ウェイストランド   +30XP
                    クエスト完了  GENSOUKYOU ESCAPE
どうもこんにちは。ヴァンスのコートにオルペインレス、そしてヘッドラップがマイトレンドのベルメイトです。

この度はこんな駄文を読んでいただき、誠にありがとうございました。

FALLOUTネタは書こうと思っていましたのでやってみました。

続くかもしれないし、続かないかもしれません。
ベルメイト
作品情報
作品集:
23
投稿日時:
2011/02/04 08:16:51
更新日時:
2011/02/04 17:16:51
分類
霖之助
Fallout3
クロスオーバー?
もしかしたら続くかも
1. 名無し ■2011/02/11 02:36:31
こうして見ると、改めてピップボーイってチート性能ですねw
最後の「発見:ウェイストランド +30XP  クエスト完了 GENSOUKYOU ESCAPE」を読んで、ゴゴゴゴゴォ ジリジリ…というあの効果音が脳内再生余裕でした。
フォールアウト3は大好きなので、もし続くなら是非読ませていただきます。
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