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『悪臭少女』 作者: イル・プリンチベ

悪臭少女

作品集: 24 投稿日時: 2011/02/10 11:28:58 更新日時: 2011/02/10 20:38:47
―プロローグ― 幻想郷の少女?たちの深刻な悩み


 幻想郷の少女たちは体臭に鈍感であった。いや、鈍感であった方が何かと都合がよくつらい現実から目を背けていた方が精神的に楽なのだ。

 財政難で苦しむ紅白の巫女は1週間に3度風呂に入れればいい方であるとともに、重度のワキガであるせいで脇を露出していないと汗が腋の部分に溜まって黄ばんだ染みが目立つどころか、密室であれば異常な悪臭を放ってしまうのだ。愛用している紅白の巫女服は、どういうわけか脇を露出しているのだが香霖堂の店主に脇を露出するように依頼したうわさがあり、自身のワキガを誤魔化すためだと以前から言われている。

 白黒の魔法使いは実験に時間を割くことで身だしなみを整えることを忘れてしまい、愛用のエプロンドレスなどの衣類を着替えるのは2週間に一度で、下着は生理の時以外だと1週間は平気で着用してしまうのだ。魔理沙自身がゴミ屋敷に住んでいるので、脱ぎっぱなしで放置されたエプロンドレスが落ちていることも珍しくなく、以前着用して放置していたドロワーズからカビが生えていることも珍しくない。もちろん魔理沙自身もズボラであるため、入浴をあまりしない傾向にあるので必然的に体臭が酷くなってしまう。

 紅魔館の主のレミリア・スカーレットは500年以上生きているにも関わらず、流れ水を渡れない特徴を持つのでシャワーを浴びることができないと共に入浴や沐浴を嫌がるために、間違ってレミリアのそばに近寄って悪臭と言える体臭を間違って嗅いでしまうと、全身が痒くなってしまうだけでなく最悪意識を失ってしまうほどだ。もちろんレミリアが用を足した時は股間に肛門を塵紙で拭かないこともさらに拍車をかけている。

 レミリアの妹のフランドールはもっと酷く、生まれてから495年一度も入浴や沐浴をした事はないのだから、フランドールを屋敷から解放してしまうと殺人クラスの体臭をまともに嗅がされてしまうと、その能力と同じく神経細胞が分子レベルで破壊されてしまい最悪死に至るのだ。

 スキマ妖怪の八雲紫は、長年生き続けてきた事により必然的に加齢臭が酷くなってしまい紫がそばにいるだけで周りの面々は異常な臭いを感じてしまうので、当然の如く不快であることを感じてしまうのだが本人は自分の匂いに気づかないのだ。紫の身の回りの世話をしている八雲藍は、紫の衣類の洗濯をする時は自分と橙の分を別に分けてやるのは紫の加齢臭が自分と橙の服まで染みついてしまう事を一番恐れているからだ。

 永遠亭に住まう月の薬師の八意永琳は、ウドンゲという弟子を取る前に自分の身体を使って薬物実験をし続けてきた事によって、何かの副作用が働き恐ろしくきつい薬品臭を放つようになってしまった事により蓬莱山輝夜があまりそばに地価つかなくなってしまった。

 外界から幻想郷にやってきた東風谷早苗は、以前からワキガに悩まされており消臭剤を使ってもその匂いを誤魔化す事ができずかつてのクラスメイト達にワキガが元で苛められてしまった経験を持つのだが、幻想郷にきて腋を露出した巫女服を着用しているので霊夢と同じワキガ扱いされてしまったのだ。

 迷いの竹林に住んでいるホームレス説のある藤原妹紅は、幻想郷に来てから上白沢慧音に出会うまでまともに身だしなみを整えることがなかったことにより、遺伝子が微妙に変化を起こし体臭が目立つようになってしまい慧音に毎日風呂に入るように言われているのだが、本人は面倒臭がってしまい一向に入ろうとしないのが慧音の悩みである。

 ともあれ幻想郷に住んでいる少女たちは、自分の体臭がいかに酷いものかをいやでも認識せざるを得なかったのだ。


 ―1― ワキガに悩む巫女と不潔な泥棒


 「お〜い霊夢、遊びに来たぜ!」

 「ん、なんだ。誰かと思えば魔理沙じゃないの。」

 「なんだとはなんだよ。折角友人が遊びに来たのに、ぞんざいに扱う事はないだだろう?」

 「ねぇ、魔理沙。あんたの白黒のエプロンドレスだけど、それ、昨日着ていたのと同じやつなんじゃないの?」

 「そう言われればそうだけど、それがなんか問題でもあるのか?」

 「あるわよ!あんたそれでも女の子?人前に出る時って、普通は身だしなみって気を使うものなんじゃないの?」

 「その話はわかるんだが、別にそこまで気を使う必要はないと思うぜ。まぁ、お前相手だったらいつもの格好で十分だと思うんだがな。」

 「それがいけないのよ!そんな魔理沙の事だから、ドロワーズは毎日交換していない上にお風呂にだって入っていないでしょう?うわっ、バッチイからこっちにこないでくれる?」

 「おい霊夢、ドロワーズって毎日交換するものなのか?死にやしないんだから、別に5日にいっぺん変えるぐらいで問題ないだろう?風呂だって毎日入らなくたって別に問題ないじゃないか。」

 「信じられない!あんたの家の中はゴミで溢れていて、ごみ屋敷だっていうことが確信を持てたわ。やっぱり魔理沙はゴミクズだわ!」

 「だったらお前は何なんだよ!はは〜ん、そうかそうか。霊夢、お前は腋を晒した巫女服を着ている理由が何となくわかったんだが実はワキガなんだろう?」

 「あんたねえ、私がワキガだっていう根拠がどこにあるっていうのよ!その理由とやらを言ってみなさいよ!」

 「笑わせてくれるぜ。腋を晒してしまえば蒸れないで済むから腋の汗が服に染み込まない上に、衛生上いい状態を保てるとともに悪臭を放つ前に脇の臭いを放出できるもんな!変な巫女服を吊っている香霖も香霖だが、意識して作らせているお前も人の事を変態店主なんて言えた義理じゃないぜ。たぶんお前の寝間着の腋の部分は恐ろしく臭くて、そこだけ黄色っぽい染みが目立っている筈だろうな。」

 「くっ、魔理沙の分際で私をワキガ呼ばわりするなんて生意気なのね!」

 「そうやってキレるってことじたいお前がワキガだっていう事を私に証明させるもんだぜ。どれ、私が巫女さんの腋の臭いを嗅いでやろうじゃないか!クンカクンカクンカクンカ。」

 「魔理沙、何やってんのよ!気持ち悪いから、やめてって言ってるじゃないの!」

 「オエッ!霊夢、お前の腋は信じられないほど臭いぜ!これはヤバイよ!堆肥と死体と汗と玉ねぎと卵の腐った臭いのすべてを全部足して、それをさらに発酵させて長期間熟成された事により凄まじい悪臭を放っているぜ。気持ち悪すぎてゲロを吐いちまうわ。霊夢悪い、我慢できないぜ!オエッ!オエエエエエッ!ウゲッ!ウゲエエエエエエッ!」

 「だから嗅がないでっていったじゃないの、もう!私が重度のワキガだって知られたら、たぶん彼に嫌われちゃうかもしれないわ…。」

 「霊夢安心しろ。お前の思い人は誰だか知らんが、お前の性格の悪さは如何ともしがたいから始めから嫌われてるかもしれないぜ。ああ、それにしても巫女さんの腋の匂いはこの世のものじゃないほど臭かったぜ!」

 「あんたもしばらくの間お風呂に入っていない上に、服と下着は同じものを1か月以上着ているんだから5メートル離れていても臭ってくるわよ!吐くまで酷くはないけど凄く臭ってくるわよ!」

 「私が恐ろしく不潔だったら、レミリアやフランドールはどうなる?あいつら生まれてから一度も風呂に入っていない話だぜ。うわ〜、私やお前より上手がいたもんだな。」

 「だからってあんたが汚ギャルであることにかわりはないんだから、少しは女の子らしく身だしなみに気をつけなさいよね。そんなんじゃ霖之助さんとエッチする時に、魔理沙の匂いにドン引きして嫌われちゃうわよ。」

 「私はあんな変態野郎に興味はこれっぽちもないぜ。だけど身だしなみについて今後は気を使う必要があるから、何とかしないといけないようだな。」

 「見た目も不潔だけじゃなく家の中もゴミまみれで、人当たりの良くない最悪な性格の魔理沙のあだ名は、やっぱり“ゴミクズ”以外あり得ないからさっさと家に帰りなさい!」

 「その口がよく言うもんだな、今までワキガであることを誤魔化してきた“守銭奴”のお前だけには言われたくないぜ。霊夢ちゃんの腋から奇妙な液体が出ていたような気がするんだが、そいつは間違いなくお前のワキガの元凶だろうな。」

 「何よ、汚ギャルのあんたにあれこれ言われる筋合いはないわよ!」

 「何を言うんだ。私はお風呂にあんまり入っていないのと、洋服はおろか下着の交換はあまりしないから臭うんであって、もとからの体臭はそんなにひどくないから生活習慣を改善すれば何とかなると思うぜ。」

 「だけど霊夢、お前は重度のワキガだから毎日風呂に入ろうが香水で臭いを誤魔化そうが私にゲロを吐かせる悪臭をなくすことはできないぜ。」

 「うっ、何よ何よ!私のワキガが酷いからってそんないい方ないでしょう!?あんただって私に負けず劣らず酷い匂いを放っているんだから。うっ……………。ぐすん……………。」

 「霊夢、私にワキガが酷いことを指摘されたからって泣くなよ。別にそんな事で死にやしないんだから、前向きに考えようぜ。だけど私の匂いについてどうこう言うのはナシで行こうぜ。」

 「あんたは私がこのワキガにどれだけ苦しめられているのか知らないからそんな気楽なことを言えるんだけど、魔理沙と出会う前からこの酷い匂いに悩まされ続けていたからどうやって誤魔化そうかいつも悩んでいたのよ。」

 「まぁ、確かに私も人の事をエラそうに言える立場じゃないしな…」

 「毎日お風呂に入って、腋を入念に石鹸をつけて洗ってお風呂から上がって腋にパウダーをかけて、寝間着を着て一晩経つと腋のところが黄ばんでしまうわ…」

 「そいつはつらいぜ。じゃあ、今日のところはこれでお暇させてもらうわ。」

 「魔理沙が帰ったし、自分で脇の臭いをかぐのも変なんだけど腋の臭いを嗅いでみるか。くんくんくんくん、オエッ!何これ!臭すぎて気持ち悪くなっちゃうわ!」

 「トイレに行くまで我慢できない!もうダメっ!うっぷ、うぇっぷ、おえっ、おげっ、おぇっぷ、うっぷ、おえっ、おげえええええええっ!うっ、うげえええええっ!おええええええっ!」

 「自分でもゲロを吐くぐらい酷い匂いなんだから、魔理沙が穿いても別におかしくない私の腋の臭いって殺人兵器になるかしらね。」


 ―2― 入浴を嫌う吸血鬼と無理やり入浴をさせようとするメイド長


 「お嬢様。入浴と歯磨きの時間となりましたので、準備を整えてください。」

 「咲夜。私はお風呂と歯磨きが嫌いだから、入らないっていつも言ってるでしょう?」

 「そうですか、せめて沐浴だけでもさせていただけないでしょうか。」

 「ねぇ咲夜、何で私の事を必要以上にお風呂に入らせようとしたり、無理矢理歯磨きや沐浴をさせようとしたりしてくるのかしら。訳を言いなさい!」

 「お嬢様、誠に申し上げにくいのですが、私はお嬢様の500年以上蓄積された悪臭に我慢ができないのです!パチュリー様から聞いた話ですが、お嬢様と妹様は生まれてから一度も入浴された事がないと聞きましたので、従者である私が何とかしてお嬢様の身体を綺麗にしたい一心でこのような事を申し上げたのです。お嬢様はお気づきにならないと思いますが、口臭が酷いので歯磨きをして少しでもマシな状態にすべきだと思うのです。」

 「だからって私の体臭って耐えられないほど臭いの!?ねぇ咲夜、答えなさいよ!」

 「正直申し上げますと、お嬢様が使っていたドレスと下着についた臭いは洗濯石鹸の臭いを打ち消すどころか、何度洗っても血と汗と汚物の臭いが染み付いていますので、洗濯を丹念にしたり香水で臭いを誤魔化したりするよりは、お嬢様の身体を洗った方が賢明であると思ったのです。昔から臭いはもとを断てというじゃないですか!」

 「さ、咲夜!私は臭くなんかないし、虫歯だって一本もないし不潔なわけないわ!私は紅魔館の当主であるレミリア・スカーレットよ!」

 「お嬢様にカリスマなんて始めからありませんし、傲慢で尊大な態度を取られても痛々しく見えますので責めて体を洗って清潔な状態を維持して、人前に出ても恥ずかしくない用のして頂きたいのです。」

 「やめて咲夜!」

 「我慢してくださいお嬢様!今日という今日は体を洗わせていただきます!」

 「ぎゃあああああ!やめてえええええ!」

 「お嬢様、ま、まさか、いえ…そんな事はあるわけがないと信じているのですが、おしっこをした後にはアソコを、うんちをした後は肛門を塵紙で拭かれていないのですか!?ああ、何という事でしょう。咲夜はお嬢様の考えが信じられません!」

 「咲夜、トイレに塵紙がある理由が今まで解らなかったんだけど、うんちとおしっこをした後はかならずトイレに置かれている塵紙でアソコとお尻の穴を拭くものなの?」

 「お、お嬢様。い、い、い、今まで拭かれた事がなかったのですね…。これで納得が出来ます。お嬢様の使われたドロワーズのクロッチの汚れは酷いもので、洗う時裏返しにするとクロッチの部分におしっこの染みとうんちのした後の汚れがベッタリとついているのは、それが原因だったんですね。」

 「咲夜ー、それとこれは別の問題じゃないの!?」

 「いいえ!お嬢様の身体から溢れる悪臭は、長年の怠慢が蓄積された結果ですので今からでも遅くありませんから毎日沐浴と入浴をして、講習もあり得ないほど酷い匂いがしていますから食後の後に必ず歯磨きをして、人里の歯科に通い続けておけば何とかなると思います。」

 「だからって、私が問題ないといえばそこまでやる必要はないでしょう!?」

 「いけません!その考えがお嬢様の体を蝕み寿命を縮めてしまうのです。今からでも遅くないですから体を清潔にしておけば。失われたお嬢様のカリスマは回復するどころか著しく増えますので、間違いなくお嬢様の高感度がアップすると思います。それでは失礼します。」

 「やだー!咲夜やめてー!無理矢理お風呂に入れないでー!」

 「今までの私が甘かったようです!臭いは元を断たないといつまでも漂うので、悪習の原点となるお嬢様自身を何とかしないといけないのです。」

 「うわー、お嬢様の髪の毛にいっぱいフケが付いていてベトベトしていますし、頭皮には汗が蓄積して石化した物がありますのでこれを何とかしないといけませんね!」

 「嫌ああああああっ!」

 「お嬢様の身体は非常に汗臭く、石鹸で体を洗ってもなかなか泡がたちませんから相当ひどいですね。間違いなく皮膚に垢が溜まっていますので、タオルで擦ると消しゴム科すみたいな垢がいっぱい出てくるでしょう。今日は500年分溜まった垢を取り除きましょう!気合いを入れてやらないといけませんね。」

  ―少女沐浴中―

 「ぎゃあああああっ!」

 「お嬢様、500年分の垢を落とさせていただきました。どうですか?すがすがしいと思いませんか?」

 「咲夜…、もう二度とこんなことしないでよ…。」

 「いいえ!紅魔館の当主たるお嬢様がカリスマを放つには、体を清潔にしないといけません。だから毎日入浴する必要があるんですよ。」

 「もう嫌…。」

 「お嬢様を綺麗にしたのですから、今度は妹様の身体を清めなくてはいけませんね!咲夜、頑張りますわ!それでは失礼しました。」

 「咲夜行っちゃった…でも、垢を取ってもらったらなんか気持ち良くなってきたわ。これから毎日お風呂に入って歯磨きをするべきなのかしら…」

 「それに、お尻やおマンコは何かいつもと違ってすがすがしい気分なのよね…私どうかしちゃったわ!」

 「これから用を足した後は、塵紙でおマンコとお尻の穴を拭かないといけないわね…」


 ―3― 加齢臭が酷いスキマ妖怪と加齢臭をあからさまに嫌がる式神


 「藍、最近私に冷たいようだけど、今まで酷い扱いをしてきたのは本当に悪いと思っているから、あからさまに私の事を遠ざけないで。」

 「………………………」

 「これからは藍に日傘で激しく叩いたり、私がしなくてはならない仕事を押し付けたりしないから私の事を無視しないでほしいの。」

 「………………………」

 「私には至らないところがあるなら、それを言ってほしいの!私が間違っているところがあればそれをあなたに忠告して欲しいの。」

 「紫様、誠に申し上げにくいのですが加齢臭が酷すぎて私の鼻が曲がりそうなんですよ!」

 「ら、藍?何言ってるのよ!私は別に臭くないじゃないの!」

 「紫様の加齢臭が臭くないのでしたら、ご友人であらせられる西行寺幽々子様や伊吹萃香様があれほどあからさまに避けようとは致しません。それに幽々子様と萃香様は、私に向かって紫様の加齢臭を何とかしろと申しあげられました!」

 「私は永遠の17歳で、加齢臭なんてはなっているわけがないじゃないの!」

 「紫様はご自分の靴下の臭いを嗅いだ事がないのですか?私は今まで紫様の身辺の世話をやらせていただいて来ましたが、一番苦痛だと思ったのは紫様が使われた衣類の洗濯と紫様の部屋の空気の入れ替えです!」

 「何を言ってるのよ!私は臭くない筈だわ…、くんかくんか、加齢臭なんて一切しないわ…、くんかくんか。」

 「紫様、自分の臭いは自分でわかりにくいというものです。自分の匂いは気にならなくても相手から見たらすごく気になるものですので…。昨日紫様が使われた靴下がございますので、気絶することを覚悟してこちらの臭いを嗅いでください。」

 「うっ!な、何よっ!この鼻の曲がりそうな匂いを嗅ぎ続けると非常に気分が悪くなるわ。こんな酷い匂いを私が放っていたというの?嘘だと言ってよ、藍。」

 「…………………………」

 「ねぇ、藍。靴下が臭くなるのはわかるんだけど、私はこんな酷い体臭だったっていうの?」

 「紫様にとって残念ですが、これが現実です。紫様は加齢臭が非常にきついため他の人妖から嫌われてます。」

 「私が加齢臭で臭いのは認めざるを得ないでしょうけど、萃香だってお酒を飲み過ぎたことにより慢性的なアルコール中毒に犯されていて、どんなきつい香水をかけてもお酒の匂いが取れないじゃないの。幽々子だって亡霊として生き続けているから、どういうわけか腐敗臭がするじゃないの!」

 「幽々子様や萃香様の体臭を指摘するだけじゃなく、紫様自身の酷い体臭を放っている現実は如何ともしがたいですから現実から逃避するだけで済まないのですから、現状を変えようと思わないのでしょうか。」

 「ううっ、私は認めない!私の体臭は俗にいう加齢臭でなく少女臭なのよ!」

 「紫様がおっしゃった少女臭なんてどこにも存在しません。現実のあるのは不快な加齢臭ですよ。」

 「わ、私は!永遠の17歳の、八雲紫なんだからね!」

 「妄想の紫様は17歳でも、現実の紫様は1000年以上生きてるババァですから、余計な勘違いを起こさないで下さいね。しかも加齢臭が酷いんですから少しは自重して欲しいです。それにしても紫様の加齢臭を嗅がされると気持ち悪くなってゲロを吐きたくなりますのでこれからトイレに行かせてもらいます。ウエッ!」

 「ら、藍…」


 ―4― 薬品臭が恐ろしいことになっている月の頭脳と獣臭い月兎


 「ウドンゲ、新薬の実験をするから付き合いなさい!」

 「嫌だと言っても、師匠は無理やりやらせるんですよね?」

 「今回の新薬は幻想郷の少女たちにとって、みんなが欲しがる画期的なものよ!」

 「何の薬ですか?」

 「よく聞いてくれたわね!今回の新薬は飲むだけで体臭が消えるだけでなく、濡れタオルで拭くと体中の汚れがすべて落ちる優れものなのよ!それでもってすべての穢れが消えてなくなる素晴らしいものなの!」

 「体臭が消えるだけでなく体が清潔になるのは素晴らしいのですが、師匠は長年新薬の実験をし続けたことにより薬品臭が体に染みついているから無駄なんじゃないですか?」

 「何よウドンゲ、文句があるなら言ってみなさいよね?」

 「いえいえ、新薬の開発は理解しますが長年薬を飲み続けた師匠じゃ、どんな薬を飲んでも効果がハッキリわからないと思うだけですが。」

 「ウドンゲ、何言ってるのよ!私は永遠の18歳よ!」

 「師匠が嫌っている八雲紫より1つ年上ってことが気になるんですが、実際師匠は億単位なんじゃ…、」

 「ウドンゲ、なんか言った?あなたは私の弟子なんだから、ただ私の実験台になればいいのよ。それと師をもっと敬いなさい!」

 「はぁ、確かに私が使ったブレザーは汗と体臭が混ざっているんですけど、師匠は自分が使った衣類の臭いを嗅いだ事がないのですか?」

 「あなたは私の体臭が気になるのね?私はこれといった匂いを放っているわけはないのよ。」

 「師匠は自分の体臭がないと言いましたが、私やてゐを始め他の兎達の見解は、師匠の薬品臭が酷すぎてたまらないと言いたいんです。師匠も私が弟子になる前にいろんな薬を自分で飲み続けたから、その反動で消えることのない薬品臭と自分の体臭を感じれなくなってしまったんですよ!」

 「私は永遠の18歳で穢れてなどいないし、ましてや体臭などあるわけがない!」

 「師匠、その帽子の臭いを嗅いだらどうですか?間違いなく自分の体臭に絶望しますよ。」

 「私に体臭などあるわけが…クンクン、クンクンクンクン!んっ!な、何よこの不快な臭いはっ!何というか、その…、下痢止めの薬と喉の洗浄の薬と皮膚に塗る薬を足して3でかけた匂いはっ!」

 「それが師匠の体臭なんです!私やてゐだけでなく、姫様がどれだけ不快に感じることを一度も考えていなかったのですか?」

 「そんな、馬鹿な…私は薬品臭くない!私は…、私は…、私は…、永遠の18歳なのよ!」

 「師匠、いい加減現実から目を背けないでください。」

 「私は穢れていない!地上に住んでいても決して穢れることがない月人だ!」

 「師匠、師匠も姫様も私も地上に住んでいることによって穢れが染み付いてしまったのですから、もういい加減諦めたらどうでしょうかね。」

 「私だって兎臭くて嫌だったんですけど、地上に住んでいるのだからもうこれがデフォルトであることを受け入れる必要がありますよ。私穢れまくりです!もう月に戻れないんですけど戻りたくありませ〜ん!」


―5― ワキガで悩む風祝と悪臭フェチの守矢の2柱


 「クンクン、クンクン。早苗の腋の匂いは臭くてたまらないよ!ワキガって素晴らしいもんだよねぇ…。この堆肥と死体と汗と玉ねぎと卵の腐った全部合わさった匂いは神のみぞ知る最高のフェロモンだよ。諏訪子、お前だったらこの匂いが何を意味するかわかるだろう?」

 「ゲロゲロあーうー、早苗のワキガに万歳、万歳、万々歳!早苗の腋の匂いは臭くて美味い。そうだよね神奈子、これは我々のような神であれば理解できる至高のガールフレグランスだよ。あーうーゲロゲロ。」

 「神奈子様、諏訪子様やめてください!何で私の腋の臭いを底まで執拗に嗅がれるのですか?」

 「そりゃ、現人神の匂いは私を興奮させてくれる物だからだよ。それにしても早苗は重度のワキガで凡人がこの匂いを嗅ぐとゲロを吐くだろうが、私にとってこの匂いは究極の香水だよ。これに惚れない輩は愚鈍で無能な奴らだね。」

 「ゲロゲロ、あーうー、ゲロゲロ。早苗の腋の匂いは我々をもってして腋フェチに変えてしまう至高の媚薬だよ。ああっ、この匂いを嗅ぐだけでアクメに達してしまいそうだよ。」

 「神奈子様と諏訪子様が変態だったなんて…、正直言って失望しました。私、本当に外の世界に帰りたくなりました。」

 「お前が外の世界に戻ったってどうせワキガで苛められるのがオチだよ。」

 「このまま幻想郷でワキガ神を名乗るがいいさ。ゲロゲロ、あーうー、ゲロゲロ。堆肥と死体と汗と玉ねぎと卵の腐った臭い全部合わさった匂いは、まさにワキガを極めたものしか出せない匂いなのさ!」

 「御二方が私の事を必要としてくださるなら、やはり私は幻想郷に残ります。」

 「早苗、それでいいんだよ。どうせ外界に戻ったって愚かな奴はお前を苛めるだけさ。そいつらはいつか天罰が下るものだよ。」

 「あ〜う〜早苗の腋の臭いって最高!堆肥と死体と汗と玉ねぎと卵の腐った臭い全部合わさって見事に熟成されているからたまらないよ。」

 「加奈子様と諏訪子様の性癖は理解出来ますけど、臭いを嗅がれる私は嬉しくありませんよ。」

 「ああっ、早苗のドロワーズの臭いも嗅ぎたくなってきたなぁ…」

 「そうだね。ドロワーズでもクロッチの部分の黄ばんだ染みの臭いが嗅げたら一瞬で天国に行けるだろうね。ゲロゲロあーうーゲロゲロ。」

 「早苗の入った後のお風呂の残り湯でお茶を入れれたらどれだけ素晴らしいことか…」

 「ゲロゲロあーうーゲロゲロ。これぞまさに神のみぞ知るってね。ゲロゲロ。」

 「私の臭いが好きなのはわかりましたが、いくらなんでも境内ではしたないことをしないで下さい。」

 「はっはっは!そんな堅苦しいことを言っちゃいかんよ。早苗、お前は従来の固定概念にとらわれるから未だにはくすぶり続けているんだよ。はぁ…、早苗の腋の匂いは思わず吐きそうになるぐらい臭いんだけど癖になって止められないよ。」

 「早苗の腋の匂いの最大の魅力は、ゲロを吐きそうなぐらい臭くてたまらない匂いが私を興奮させてくれるんだ!ゲロゲロ。」

 「そんな魅力いらないですから、私の傍から離れてください!」

 「さ、早苗…」

 「あーうー、私たちやりすぎたかしら…」


 ―6― 悪臭がひどい竹林ホームレスの世話を焼く寺小屋の教師


 「おい、妹紅!昨日はちゃんと風呂に入ったのか?」

 「慧音、風呂なんて別に毎日入らなくてもいいだろう?」

 「何バカなことを言ってるんだ!お前は自分の体が不潔だと思わないのか?お前はトイレで用を足した後にちゃんと塵紙で拭かないから、ドロワーズの汚れが酷くなっていることに気づかないのようだな。」

 「け、慧音。私は人に合わないから身だしなみに気を使わなくてもいいだろう?」

 「その考えがお前を堕落させるんだ!妹紅、お前の体臭は酷いことになっている事に気づかないのか?」

 「下着ぐらい毎日取り換えなくても…」


 「馬鹿!お前は蓬莱人で死なない体質を持っていても、女の子なんだから最低限の身だしなみができないと恥ずかしい目にあうぞ。キャミソールとドロワーズは毎日交換して、お風呂も入れる時に入っておいて何よりも女の命である髪の毛も清潔にしておくのが、常識だろう?」

 「ん〜、そんなこと言われたって…」

 「妹紅、今のお前が寺小屋に通っていたら、お前の悪臭が元で間違いなく苛めの対象になっているぞ。相手を苛めるのは良くないことだが、苛められる要因を作っているのはそいつでもあるんだ。」

 「慧音がそういったって、私は寺小屋に通っているわけでもなんでもないんだから、なんで気にしなきゃいけないわけ?」

 「お前なぁ…、後で後悔することになるぞ?」

 「私が小奇麗な格好をしていたら輝夜が絡んでくるし、終わりのない殺し合いはもうしたくないから私はあえてだらしない格好をしているだけだよ。それに私が汚いから輝夜が近寄ってこないから、余計な争いごともなくただのんびりと平穏に暮らせるんだ。」

 「だからって、そんな考えがいつまでも通用すると思っているのか?お前も相変わらず面倒くさがり屋なんだな。」

 「はぁ…、慧音って相変わらずおせっかいな性格をしているんだね。余計に首を突っ込まなくてもいいことにしゃしゃり出て、人が迷惑だと思っているのに自分が正しいと思っているんだから逆に問題があるよ。」

 「妹紅…、済まなかったお前がそんな風に考えているなんて知らなかったから、お前のためについよかれと思い…。」

 「それでも私は酷い匂いをしているから、こりゃいい加減に風呂でも入って、キャミソールとドロワーズと服一式を綺麗な奴に交換しないといけないな。あと洗濯物もたまっているから、いい加減やっておかないとマズいことになりそうだ!」

 「も、妹紅!よかったら私も一緒に洗濯を手伝おうか?」

 「だから別に手伝わなくてもいいよ。お前なんて最初からあてにしちゃいないさ。」

 「も、妹紅…」


 ―7― 火炎錨燐が愛用している猫車の腐敗臭と飼い主の見解


 「さとり様帰って来ました。あたいはさとり様のペットですから可愛がってください。ごろごろにゃ〜ん。」

 「お燐、お仕事ご苦労さんといいたいところだけど、あんた死体の臭いで臭すぎるからこれからお風呂に入れてあげるわね!」

 「やめてくださいさとり様!あたいは別に死体の臭いがするわけではありません。」

 「あなたは灼熱地獄で死体処理をしていたから、凄く臭っているしあそこにいると嗅覚がおかしくなって自分の体臭が解らなくなるのよ!」

 「そんな!あたいは腐敗臭が酷いというのですかさとり様!」

 「躾のなっていない猫は、これからたっぷり可愛がってあげるからいい匂いのする石鹸で綺麗にしておきたいわ!」

 「あ、あ、あ、あたいは、じ、じ、じ、実は、お、お、お、お風呂が苦手なんです!猫っけだから肌に染みてたまらないんです!」

 「うるさいこの駄猫!古明寺家のペットであるならば何時お客様が見ても恥ずかしくないように綺麗にしておくべきなのよ!」

  ―少女(黒猫)洗浄中―

 「ぎゃああああああっ!シャワー、嫌いです!」

 「飼い主の私に向かって爪を立てるなんて、一体あなたは何を考えているのかしら!?」

 「申し訳ございません!決して故意に爪を立てたわけではありません!猫としての本能が出てしまいました。」

 「そういうあなたにはペットとしての躾をし直さないといけないわね!それっ、ボディソープでお燐の体に染みついた腐敗臭を取ってあげるから感謝しなさい!!!」

 「ぎゃああああああっ!」

 「お燐、身体を洗ったら凄く気持ちいいでしょ?それにあなたの体中にダニがいっぱい付いていたから痒かったでしょう?」

 「そう言われると、痒みが治まったような気がします。」

 「そうでしょう?あなたの悩みを解決したのは飼い主である私なんだから、最大限の感謝の意を表しなさいよね!」

 「さとり様は偉大です。あたいの悩みを解決していただき誠にありがとうございました。このご恩は一生忘れません。」

 「なになに?余計なことをしやがって迷惑なんだよ!って、考えているんでしょう?」

 「そ、そんな!あたいはたださとり様に感謝の意を示しただけです!」

 「冗談よ。さとり的ジョークが通じないと地霊殿では生きていけないのはわかっている筈でしょう。」


 ―エピローグ― 加齢臭と悪臭と少女臭の境界、精神の願望と心の傷跡


 幻想郷の少女たちは体臭を気にし始めたことにより、自分たちが以下に酷い匂いを放っていた事で目当ての殿方にどれだけの悪印象を与えてきた事に気づいたのだが、今までの怠慢が致命的なものとなっていたので、いくら身だしなみに気を使おうが第一印象が最悪だったので最早と手遅れであった。

 お互いがお互いの臭いを嗅ぎ合って、みんな酷い匂いを放っている事に気づかされ手少女たちは加齢臭や悪臭を何とかして取り除こうと試みたのだが、無駄な努力に終わるのだった。

  ―博麗神社にて― 

 「早苗、あんたも私と同じぐらい酷いワキガね。外の世界にいた時さんざん苛められたんでしょ?」

 「霊夢さんだって、ワキガじゃなかったら参拝客からお賽銭収入が見込めるんじゃないですか?あっ、性格が最悪ですから、よほどのマニアじゃなかったら博麗神社に訪れないですよね。」

 「おいおい、私は余程のマニアかよ。だけど霊夢の腋はゲロを吐くほど臭くてたまらないのに、いつの間にか何度も嗅ぎたくなっちまうんだぜ。」

 「魔理沙は白黒のエプロンドレスを着ているから汚れが目だただないんだけど、近づいてみると白い部分が所々黄ばんでいるうえに凄く汗臭くてバッチイけど、私はこの匂いが好きよ。」

 「霊夢も早苗も魔理沙も臭ってくるんだけど、うちのお嬢様と妹様にははるかに劣るわよ。」

 「咲夜じゃない。相変わらず鼻栓してるし、吸血鬼2匹連れてきてどうしたのかしら。」

 「霊夢、私は咲夜に沐浴を強いられて自慢のフェロモンがなくなってしまったわ。」

 「以前のあんたより臭くないけど、やっぱり臭いわね。」

 「魔理沙、そのエプロンドレス頂戴!」

 「おいフラン、私のエプロンドレスはあれこれ1カ月以上着ている代物だぜ!そんなのが欲しいのか?フランはいくら沐浴をしても腐敗臭が取れないんだな!堪らん、霊夢トイレを貸してくれ!これからゲロを吐きに行くからな。」

 「腐敗臭とは酷い言い方ね。これぞ私のカリスマよ!」

 「はろ〜。みんなが集まってくると、神社は酷い悪臭を放ってるからゆかりんどうしてもきたくなっちゃったわ。」

 「あんたがくると加齢臭で臭いのよ!」

 「くんくんくんくん。紫さんって、やっぱり臭いですね。この匂いは加齢臭ですから、幻想郷の石鹸じゃ誤魔化せないのであきらめてくださいね。」

 「え〜りん。いつの間にここに来たのかしら?あんたからは薬品臭が漂ってくるわ!」

 「あなたの加齢臭ほど有害ではないわよ!」

 「大気汚染って言葉を知っているかしら?人工的な薬品臭は、外界の工業地帯みたいに大気汚染をもたらすだけでなく環境破壊をしてしまうのよ!」

 「だったらあなたの加齢臭も悪臭という名の公害をもたらしているわね。ん?この臭いは竹林に住んでいる穢れきったホームレスの臭いがするわ!」

 「ふん!」

 「あら、こんな所にホームレスがいるわね!竹林に住んでいるから竹林ホームレスって呼び名で呼んでもいいわよね。」

 「妹紅さんって本当にホームレスなんですか?家が欲しかったら守矢の信者になっていただければ住み込みでよければ大歓迎いたしますが。」

 「うるさいこのワキガ巫女の二人!お前ら年上の人に向かってそのいい方はないだろう?」

 「そこの死体臭い黒猫よりはるかにマシだがな!」

 「ひどいですよお姉さん。あたいは腐った死体の匂いなんてしませんよ!」

 「でもあたし達ってみんな体臭で悩んでいるのよね。本当に何とかならないのかしら。」

 「へっへっへ、私は私の体臭を博愛するだけだぜ。もちろん臭いってことを受け入れなくてはならないんだがな。」

 「そうですよね!私も重度のワキガだってことを受け入れないといけないんですよね。そう言われるとこの臭いを受け入れてあげれば楽になれるんですからね。」

 「私もゲロを吐きそうになるほど臭くて憎い腋の臭いを、現実として受け入れないといけないのよね。」

 「ワキガだって、薬品臭だって、加齢臭だって、腐敗臭だって、きつい体臭だって全てを受け入れてこそ幻想郷なのよ。」

 「紫さん、今いい事いいましたね!」

 「永琳、私だって伊達に長生きしているわけではないのよ?」

 「今日の宴会はこれを言わないと始められないようだぜ。」

 「きつすぎる体臭に乾杯!」

 「かんぱーい!」


 少女たちは体臭を受け入れることで、それが自分のアイアンティディーであることを再確認するに到った。

 他人から見たら酷く耐えられないものだったとしても、自分のものであれば何よりも愛おしく思える不思議なものだが、それは何よりも大切なものなので体臭を破棄するという事は自分を捨てる事と同意義であると思えるのだ。

 霊夢と早苗は重度のワキガで、ゲロを戻してしまうほど酷い匂いであるにも拘らず逆にそれを愛おしく思えるようになった。彼女たちは繰り返し額に連れてそれが最も効果のある媚薬となり果てたのだった。

 魔理沙と妹紅とレミリアとフランドールとお燐は、不衛生である自分の悪臭や腐敗臭すら自分を構成する一部分として受け入れることができた。人がどうであれ自分の事を臭いと言われたって問題ないし、逆に自分の体臭が何よりも愛おしいのだから気にならないのだ。

 紫と永琳は、周囲の空気を変えるほどの加齢臭と薬品臭を気にすることなく自由気ままに幻想郷を闊歩することに何の躊躇もしなくなった。式神や弟子が加齢臭と薬品臭を指摘しても、それが自分のパーソナリティでありアイアンティディーでもあるのだから気にしなくてもいいのだ。
 
 少女臭と加齢臭と悪臭は彼女たちを構成するのに欠かせないものであり、それが彼女たちのすべてでもあるのだ。
―あとがき―


 幻想郷の少女たちの臭いを思う存分嗅ぎたいと思う今日この頃です。

 霊夢ちゃんと早苗ちゃんの腋の臭いをくんかくんかしたいでござるよ。

 魔理沙ちゃんの1週間以上使い込んだドロワーズの臭いを堪能したいですよね?

 ちなみにこのSSのテーマは“匂い”でもあり“臭い”でもあります。

 かわいい女の子の匂いって吾輩にとって究極のエロスでもあり、思考の娯楽でもあります。

 こんなSSを書いている私は、やっぱり救いようのない変態ですね。

 次の投稿作品は東方ゲロ娘に出したいと思います。
イル・プリンチベ
作品情報
作品集:
24
投稿日時:
2011/02/10 11:28:58
更新日時:
2011/02/10 20:38:47
分類
匂いフェチ
ワキガ
加齢臭
薬品臭
腐敗臭
少女臭
1. NutsIn先任曹長 ■2011/02/10 21:56:27
腐ってやがる、遅すぎたんだ……。
汚物は消毒だ〜!!火炎放射器じゃ間に合わん!!核とかプラズマとか気化爆弾とか巨神兵とかじゃないと…。

こうして、幻想郷に住まう者達は嗅覚疲労を起こし、こんな彼女達を受け入れるのですね…。
2. 名無し ■2011/02/11 00:20:56
 鼻が利きそうな椛には地獄の宴だろうなw
逆に臭わなそうなのは誰だろ?ブンヤは鴉の行水だろうし河童は生臭そうだし…
ルーミア達は風呂なんて概念なさそうだし、地底は臭いが篭ってそうだし・・・お寺の連中と幽霊系くらいかな?
3. 名無し ■2011/02/13 00:25:48
こいつはくせえッー!ゲロ以下のにおいがプンプンするぜッーーーーッ!!
読んでいてちょっと嗅いでみたくなりました

お寺の連中はきっと抹香臭いのでは?
4. 名無し ■2011/02/13 01:32:51
こいつらが銭湯に来たら速攻で湯船が腐る
5. イル・プリンチベ ■2011/02/19 16:02:04
コメ返しです。
1>>NutsIn先任曹長様
幻想郷は全てを受け入れる、それはとても残酷なことですわ。
と、いうわけではありませんが、悪臭ですら彼女たちの美徳でもあるのです。
2>>名無し様
椛ちゃんにとって悪臭であふれる幻想郷は悪夢以外のものではありませんね。
基本的に人外の生き物は不衛生です!不用意に近寄ってはいけないと思います。
3>>名無し様
命蓮寺の面々もきっと信じられないぐらいひどい大衆をしていることでしょう。
4>>名無し様
彼女たちの手にかかってしまえば、銭湯の湯船どころか温泉の源泉まで腐らせてしまうでしょう。
6. 名無し ■2011/03/01 16:12:25
もはやいったいどっからつっこめばいいんだ!?
下手にテンポがいいだけにたちがわるいw
しかも最後開き直ったー!
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