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『二つの世界』 作者: ハモン
二つの世界
現実
「今日はどれで遊ぼう・・・」
少年はいつものようにパソコンの電源を入れ、椅子に座り、立ち上がるのを待っている。
「いつも妖々夢だから、たまには紅魔郷でも進めるか!」
パソコンが立ち上がった。
早速ゲームを起動する。
少女祈祷中・・・
「そういえば、まだExtraステージ出してないやつがいたな」
そういってストーリーモードを選ぶ。
難易度はおおよそほとんどの人向けです。
「ええと・・・」
博麗 霊夢 霊の御札
博麗 霊夢 夢の御札 クリア
霧雨 魔理沙 魔の御札 クリア
霧雨 魔理沙 恋の御札 クリア
「霊夢か、面倒だな。まあ久しぶりだからな〜新鮮味があっていいよな、うん。」
そう自分に言い聞かせ、自機キャラとして霊夢(霊の御札)を選択する。
紅魔郷を最後にやったのは一週間ほど前だ、最近彼は妖々夢のスキマ妖怪や狐と戦っていて、紅魔郷は「よっしゃー!魔理沙でフランちゃん討伐成功!!」と言って以来なにも手をつけていない。
少女祈祷中・・・
「最初はパワーアップが大事だからな!アイテム拾いに専念しないと・・・」
敵が落とした「P」を手際よく回収していく。途中、敵の弾に当たりそうになるがなんとか回避する。
「結構ヒヤヒヤするな、まあこれが面白さの一つでもあるんだよな。」
少し進んだところで中ボスが現れた。
「おっ、ルーミアか。「そーなのかー」って一度言っただけなのに凄い有名になったなw」
くだらない事を考えながら目の前の敵に霊夢の弾をブチ込む。残り時間2秒となったが無事倒すことが出来た。
再び敵を倒しながら「P」を回収するという作業に移った。一面も終わりに近づいた頃にはパワーは53ほどになっていた。
「ここでもう1回ルーミアを倒すんだったよな?」
会話イベントが発生した。
霊夢「きもちいいわね。毎回、昼間に出発して悪霊がすくないから、夜に出てみたんだけど….。」
霊夢「どこに行っていいかわからないわね、暗くて。」
霊夢「でも、夜の境内裏はロマンティックね(←のんき)」
ルーミア「そうなのよね〜お化けも出るし、たまんないわ。」
霊夢「って、あんた誰?」
ルーミア「さっき会ったじゃない。あんた、もしかして鳥目?」
霊夢「人は暗い所では物がよく見えないのよ。」
ルーミア「あら?夜しか活動しない人も見たことある気がするわ。」
霊夢「それは取って食べたりしてもいいのよ。」
ルーミア「そーなのかー。」
霊夢「で、邪魔なんですけど。」
ルーミア「目の前が取って食べれる人類?」
霊夢「良薬は口に苦しって言葉知ってる?」
戦闘が始まった。開始と同時に弾を打ち出す霊夢。一歩遅れて赤い弾を幾つも発射してくるルーミア。
「これは自機ねらいだな。」
攻撃をひきつけてからわずかに横に動き攻撃をかわす。こうすることで、大量にグレイズできるが、少し危険も増える。
「う〜ん、やっぱり多くかすれるのは気持ちいいな!」
そのあとの攻撃も、できるだけ多くグレイズしようと3WAYの弾の間に入ったりと、かなりの危険を犯していた。
「うおおぉぉ!危ね〜!こりゃちょっとやりすぎかな。」
心配しているうちに、いつのまにか敵は体力を削られて、スペルカードを発動してきた。
夜符「ナイトバード」
「これも自機狙いみたいなもんだな。ルーミアって何でこういう攻撃が多いんだろ?」
そんなのプログラムしたひとの自由じゃ…
Spell Card Bonas!!
弾を難なくかわし、ボムを使うことなくクリアした。ボーナス得点が入るが、多くプレイヤーは点数までは気にも止めないだろう。
すぐにアイテムを回収し、次の攻撃に備える。
「次はレーザーだったな。これはかすれと言ってるようなもんだろ!」
自機が貫かれる前に、機体を少し横に動かしグレイズを稼ぐ。レーザーは機体のすぐ横で束となり、機体のあった場所を貫いていた。
「この調子ならハイスコアねらえるんじゃないか!?」
しかし、これが間違いだった。同時に放つ別の弾のことを忘れていたのだ。
「ああああああああああああああああああ!!!」
喰らいボムを発動することもなく、悲しい効果音がだけが響いた。
「こんな所で死ぬなんてありえねえだろ!?なにやってんの!?」
いまの一撃がかなりきつかったようで、少年の怒りゲージがいっきにMAXに近づいた。
「ああもう!ぶっ殺す!!」
この時、少年の理性が働いた。
(落ち着け、落ち着くんだ俺)
「そうだ。ここでボムをつかっても何の解決にもならない。ノーコンティニューでクリアするためにも美鈴あたりで使用するのが妥当だろう。ここはぐっとこらえるんだ俺。」
正しい考えのおかげでルーミアは夢想封印をくらわずに済んだ。
この後の動きは、先ほどよりも安全性を重視した動きとなったおかげで同じミスをせずに済んだ。
闇符「ディマーケイション」
交差してくる弾をかわしつつ撃ち込み、自機狙いの弾の塊はグレイズすることなく避けるようにした。頭のなかで「かすり」という言葉が出てきたが気合で押し込んだ。
Spell Card Bonus!!
ルーミアを倒したので一面が終了した。
「ここの話はつまんねぇから飛ばそ。」
霊夢「、」(Ctrl)
画面内
「ったく、誰よこんな霧出したの。洗濯ものが乾かないじゃない。」
愚痴をこぼしているのは博麗の巫女 博麗霊夢だ。
二日程前から空を赤い霧が覆い、日の光りを遮っている。そのせいで、洗濯した服や下着を干しても中々乾かないのだ。このままでは着る物がなくなり、不潔なイメージがついてしまう。
「いまさらだけどこれは異変と見ていいのかしら?昨日、魔理沙がはしゃいで飛んで行ったけど戻る気配もないし…」
動きが早い魔理沙と違い、霊夢は面倒くさがって中々動こうとしない。こんな事が起こったら普通の人間は大騒ぎしているだろう。しかしこの二人はまともではないため驚かなかったり、逆に楽しんだりする事もある。
「妖怪の仕業だと思うけど調べる必要がありそうね。このままじゃ生活していけないわ。」
早速出発するのかと思ったら
「日が出てないからといっても結構暑いから、夜になって涼しくなってから出発しよーっと。」
こんな性格で巫女が務まるのだろうか。実際、替えられたりしていないのでなんとかなっているのだろう。
「やっぱり涼しくないと動きたくないわ〜。夜まで待って正解ね!」
ようやく動き出した霊夢は境内裏の森から出発した。
少し歩くと、突然身体が動かなくなった。
「ッ!? ななな何!なんで身体が!?」
頭では歩けと命令しているのに身体が全くいうことを利かない。それどころか、自分の意思と違う動きをはじめた。
「さては魔理沙の仕業ね?イタズラするんだったら私の変わりに異変を解決してよ…。ちょっと魔理沙、近くにいるんでしょ!この魔法を解きなさいよ!」
しかし魔理沙は姿を現さない。身体も言う事を利かないままである。
「あいつ、一回痛い目に会わせてやろうかしら?」
すると、先ほどまで進もうと思っていた方向に身体が歩き始めた。
「あれ、聞こえたのかな?でも自分で歩いてるわけじゃないのよね。まあいっか、このまま任せてみるのも面白そうだし、ひょっとしたらなにか手掛かりでも見つけたのかもしれないわ。」
呑気に身体を預けていると目の前に妖精が現れた。何故か浮遊呪文が発動し、攻撃態勢になった。
右手から幾つか御札が放たれ、前にいた妖精に当たった。今度は横に動きながら御札を放つ。7,8匹いた妖精は全て殺され「P」や「点」と書かれた物を落としていった。
「えっ?こんな事まで出来るの?すごいじゃない!」
素早い動きで「P」を回収する。しかし、「点」は取ろうとしない。
「まだあっちに落ちてるのに、なんで取りに行かないのよ!?もったいないじゃない!」
取りに行かなかった事に腹を立てる霊夢。相変わらず飛行を続け、森を進んでいく。途中、他の妖精と遭遇するが全て打ち落とされた。やはり回収するのは「P」のみ。偶然、近くに落ちていた「点」を取れたときはひどく喜んだ。
少し離れたところにあった「P」を回収しに行くが、その間に妖精の放った弾があった。
「ちょっ、危ない!」
直撃はしなかったが腕をかすり、服が焦げた。
「なにやってんのよあのバカ!危うく大怪我するところだったじゃない!!」
怒鳴りながらも、身体は何事も無かったかのように「P」を拾うのは、周りから見るとかなり不気味だ。
妖精の気配が消えたかと思うと、赤いリボンをした金髪の少女が現れた。
「?」
少女から弾幕が放たれた。この時、霊夢は初めてこの少女が妖怪だと理解した。
「チッ!」
攻撃をかわし、反撃した。相手は小さくうめき声を出し、どこかへ去って行った。
「なによあいつ、妖怪だったの。妖力が小さすぎて分からなかったわ。」
その後も身体は勝手に動き、出てくる妖精を打ち落とし、「P」を回収し続けた。
「そろそろ森から出るわね。いつまで操られなきゃいけないのかしら?」
身体への疲労は少ないが、心の方が先に疲れてきたようだ。やはり自由に動けないのは精神的にきついようだ。
霊夢「きもちいいわね。毎回、昼間に出発して悪霊がすくないから、夜に出てみたんだけど….。」
(!?)
霊夢「どこに行っていいかわからないわね、暗くて。」
(くっ、口が勝手に…)
霊夢「でも、夜の境内裏はロマンティックね(←のんき)」
(まってよ、こんな事思ってないって!)
ルーミア「そうなのよね〜お化けも出るし、たまんないわ。」
(さっきの妖怪?)
霊夢「って、あんた誰?」
ルーミア「さっき会ったじゃない。あんた、もしかして鳥目?」
霊夢「人は暗い所では物がよく見えないのよ。」
(これでも視力は良い方よ!?ババアじゃないんだから!)
ルーミア「あら?夜しか活動しない人も見たことある気がするわ。」
霊夢「それは取って食べたりしてもいいのよ。」
(まてまてまて、巫女ともあろう者が、妖怪が人間を食べるのを許可しちゃっていいの!?)
ルーミア「そーなのかー。」
霊夢「で、邪魔なんですけど。」
(あ、ちょっと可愛いかも#…)
ルーミア「目の前が取って食べれる人類?」
霊夢「良薬は口に苦しって言葉知ってる?」
(今の無し、やっぱり退治しなきゃだめね。)
戦闘が始まった。開始と同時に弾を打ち出す霊夢。一歩遅れて赤い弾を幾つも発射してくるルーミア。
「単純な攻撃ね。って、今のままじゃ…!」
攻撃をひきつけてからわずかに横に動き攻撃をかわす。
「魔理沙のやつなかなか驚かせてくれるじゃない。直撃かとおもったわ…」
今度は3WAYの弾を撃ってきた。御札を放ちながら、弾と弾の狭い間に入るように移動した。普段の霊夢なら簡単によけられるスキマだが、今の霊夢には危険すぎる行為だ。
「この体勢で入れるわけないでしょ!いっ、嫌ああああああ!!」
上手にスキマに入れたとは言い難く、両肩に敵の弾が連続してかする。いや、「かする」というより「削る」の方が正しいかもしれない。
「..ッ!あがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
悲鳴を漏らしている間も、右手からは御札を放っている。正面に手を出しているので、なにもしていない左手よりは軽症で済むが、それでもわずかに腕の肉が削られてしまう。
夜符「ナイトバード」
霊夢の攻撃力が高かったおかげか、敵はスペルカードを発動してきた。
左の袖は完全に消し飛び、腕や肩の皮膚が剥けて中の筋肉部分まで見えていて、とてもではないが動かせそうにない。右腕は、小指が無くなっている事と、肘からの出血を除けばほとんど無傷だが、今の状態では自力で動かすことは難しい。
そう、自力では。
「ふーーーーっ、ふーーーっ」
右腕はまだ動いている。動かされている。操られている為なのか、状態とは関係無く機能している。この調子なら左腕も動かせてしまいそうだが、あくまで「動く」ことなので「痛み」はしっかり伝わってくる。
「ひぐっ…ううう…」
今の霊夢に出来ることはただ一つ、「痛みに耐えること」だ。
Spell Card Bonus!!
(嫌…動かないでぇ…魔理沙、もう止めて…)
ルーミアが落としたアイテムを拾いに行こうと身体がうごいただけで激痛が走る。一度右手が下がり痛みが和らぐが、回収し終わると再び右手が上がり、攻撃をはじめた。
「あ゛ぁぁぁぁぁ…」
腕を上げるときに、構えていた時の倍の痛みが襲ってきた。口からはだらしなく唾が垂れている。拭くこともできないし、拭こうとも思わない。口を閉じれば済むのだが、閉じたら唇を噛み千切ってしまうだろう。
気が付くとルーミアの手から、霊夢の体の中心を貫くように光が通っていた。攻撃の予備動作である。
(死んだ方が楽になれるかな…)
A.当たるか B.避けるか で二つの選択肢があって、自分ではAの方を望んだ。ちなみに結果はBの方だった。
僅かに体の軸が横に動き、レーザーをかわした。
「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!」
かわしたのに何故こんなに叫んでいるのかって?
左半身にレーザーが当たっているからです。
「あ゛ッ・・・・ッ!」
間違いなく左腕が無くなったと確信した直後に、後から遅れてきた弾が直撃し、霊夢は絶命した。
しかし、数秒後に霊夢が復活した。身体のケガはきれいに消えて、神社を出発する前の状態になった。
「あれ?私…死んだはずじゃ…」
頭の中で記憶の整理をしていると、右手が上がり御札を放ち始めた。
「やっぱり、おかしいわ。ケガをしたのに治ってるし!死んだはずなのに生きてるし!身体は自分じゃ動かせないままだし!どうなってんのよ!?」
闇符「ディマーケイション」
ルーミアがスペルカードを使ってきた。死ぬ前よりも攻撃をよける時にゆとりが出来たように感じた。
Spell Card Bonus!!
そのおかげで、今度はどこもケガをしないで勝つことができた。
霊夢「、。」(Ctrl)
口の中で血の味がした。
初投稿です。普段pspから見てるので、文の間をどれくらいあければいいのか分からずこうなりました。読みづらかった方、申し訳ございません。
モンハンをやってて、敵から攻撃を受けた時に「いてっ!!」と言ってしまうことからこの話が生まれましたww
現実の方は、8割実話をもとにして作っております。
画面内の方は、ほぼ想像です。
誤字、文法ミスがあっても見逃してくださると嬉しいです。
ハモン
- 作品情報
- 作品集:
- 25
- 投稿日時:
- 2011/03/12 14:45:12
- 更新日時:
- 2011/03/13 00:13:24
- 分類
- 霊夢
- 紅魔郷
- ルーミア
- オリキャラ
ぶつ切りにするよりは、すべて書き上げてから投稿した方が良いかと