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『自由をこの手に』 作者: イル・プリンチベ

自由をこの手に

作品集: 25 投稿日時: 2011/03/24 08:25:12 更新日時: 2011/03/24 18:42:33
 

・東方Projectの二次創作ですが、原作と比較すると著しくキャラ設定の変更がありますので、それが耐えられない方はここではないどこかへ。

・過激な暴力シーン、スカトロシーン、飲尿、食糞などの表現がありますので、それが苦手な方はここではないどこかへ。

・すべてを受け入れることができる方はここから先に進んでください。



―0― 2003年8月3日午前2時17分



 時は真夜中の深夜2時17分、場所は幻想郷のどこかで派手な服装を着た胡散臭い妖怪が九尾の狐の妖獣を手に持っている日傘で激しく叩いているようだ。その周辺にいた夜の生きものは本能的に恐れをなしたのか慌ただしく逃げ出している。

 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!

 「うぎゃああああ!ゆ、紫様。申し訳ございません!なにとぞお許しを…」
 
 九尾の狐の妖獣が、紫と呼ばれた一人の妖怪に血の涙を流しながら謝罪をしているようだ。
 
 「藍、何であなたは私の許可を得ないで、巫女と魔法使いとメイドに戦闘を仕掛けたのよ。理由を言いなさい!」
 
 かたや妖怪は九尾の狐の妖獣を藍と呼び、引き続き日傘らしきもので叩きつけている。
 
 「ゆ、紫様。それは、その…人間たちが冥界に侵入しただけでなく、マヨイガに行こうとしたからつい…それに私は紫様を起こしたのですが、紫様は一向に目を覚ますことがありませんでした。」

 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!

 「またそうやって言い訳をする!いい?私は、冬眠をする間あなたに結界の管理を任せてるけど、あなたは私の式神なのよ!式神は主の言う事を聞いていれば、その力を最大限に発揮できるの。でも、主の言う事を聞かないとその力を失うってことが何でわからないの?藍、いいこと?自分の立場をわきまえなさい!」

 藍は嘘を言わず紫を起こしたのだが、肝心要の紫は藍が叩き起こしても一向に目が覚めず惰眠を貪り続けていただけだったのでやむを得ず人間に戦闘を仕掛けた。人間たちを殺すことを目的とせず、ただ追い返すためだけに仕方なしに戦闘を挑んだのだ。

 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!

 「ぎゃあああああ!い、痛いです紫様。本当にそうなんです勘弁してください…」

 「人間が侵入してきたときに、なんで貴女は私に報告しなかった?私を起こしてでも貴女は戦闘を避けるべきだった。報告、連絡、相談。この基本の三つが出来てない時点でお話にならないのよ。」

 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!

 「紫様、堪忍してください!私は決して嘘偽りをしていません!これは竜神様に誓いますので、もし私に嘘偽りがあればどんな処罰でもお受けいたします。」
 
 「ふん!信用しきれないわ!どうせあなたの仕事がお粗末だから、絶対私の手を煩わせる問題が出てくるはずだし、私の目を誤魔化す為なら妙な小細工をするんでしょうね。そんな使えない式神なんて修正してあげる!」

 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!

 最後に紫が抱えているフラストレーションを日傘に込めて思いきり藍を叩きつける!

 バシッ!!!!!

 この一撃は綺麗に直撃したので教育という名の虐待を受け続けた藍に絶大なダメージを与え意識を失わせた。
 
 「うぎゃあああああ!!!!!」
 
 あまりの痛みで、血の涙を流しながら絶叫したところで、哀れな九尾の式神は意識を失った。
 
 「藍、いいこと?私はあなたが憎くてやっているわけじゃないの。愛があるからできるのよ。親は子供を愛しているから叱ることが出来ることぐらいあなたも十分わかっているでしょう?それにあなたは式神で、私が使い込むことによって、その潜在能力をいかんなく引き出せるんだから。私の言ってることが解ったなら、許してあげるから答えなさい!」
 
 藍は紫の強烈な一撃によって意識を失っているので、紫に問われた事を理解出来す答えれないのだが、紫は自分の愛ある教育を施したのを無碍にされたのでより腹を立ててしまい、
 
 「寝ている暇なんてないでしょう?あなたは、ご主人様が愛をこめて言った言葉をまるで聞こうとしないなんて…本当に使えない式神ね!!!」
 
 怒りを露にすると、鬼のような形相で気絶した式神を起こす為に思い切り日傘で叩きつけた。

 バシッ!!!!!

 「ぎゃああああ!!!!!ゆ、紫様…い、今、わ、私は何を…ご、ご免なさい。どうかお許しを…」
 
 紫は叩き起こされ寝ぼけている式神に対し、容赦することなく愛用の日傘で叩きつける。
 
 「あなたは、自分がやったことが解っていないようね。私ったら優しすぎたのかな?たぶん、今までの教育方針が間違っていたんだわ。これから藍の躾に関しては、もっと厳しくしないといけないわ。今後、今日みたいな失態を演じたらどうなるか、体に刻みこまないと駄目ね。」
 
 式神の教育方針を改め直すべきだと考えると、紫は再び激しく何度も日傘で藍を叩き付けた。

 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!

 「ぎゃあああああ!!!!!」

 紫に激しく何度も日傘で叩きつけられ、絶叫する式神は抵抗する姿勢を見せないのは、このスキマ妖怪によって動作、言動、発言をコントロールされているからだ。万が一のことがあっても自分に逆らうということはまずあり得ないし、藍がどうあがいても自分の考えていることを予測できない仕様にしているのだ。

 紫は藍の失態はなぜ起こったのか考えるも、式神のプログラミング設定は完璧でイレギュラー時は自分が冬眠している時でも起こすようにやったと記憶しており、余計ともいえるイレギュラー以上処理対応可能な思考プログラムは一切排除したと思っている。

 実際は、藍は紫が冬眠している間中ずっと一人で紫が本来やる仕事を長いことこなしていることもあって、藍の思考回路が著しく成長していることを把握できなかった。つまり自分が藍を式神にして以来変わっていないと認識していたのだが、紫は惰眠を貪りすぎたせいか藍に超高度学習型プログラムを組み込んでいるのをすっかり忘れていた。

 紫の行為は、第三者の目から見て虐待とも言っても過言ではない。紫による藍の再教育プログラムは、朝日が昇るまで延々と繰り返し行っていた。



―1― 2008年12月15日午後9時38分



 「はぁっ!なんだ、夢か…またあの時を思い出してしまったんだな…ふっ、我ながら情けない。」

 私は以前、紫様に虐待された夢を見ていた。私の記憶が正しかったら、確か真夜中の2時頃に紫様が私に激しく傘で叩きつけられた、あの忌々しい出来事を忘れきることが未だに出来ない。寝汗が酷く、衣と帽子までグショグショになっているようだ。

 「あっ、いけない…また、うたた寝してたんだな。でも何日ぶりだったろうか、久々に寝たような気がする。まだ春は来てないから、多少休んでても紫様に虐待される事はないはずだ。だが、公園のベンチをベッド代わりにしてるんじゃ、ホームレスと変わらないな。あぁ、やっぱり紫様は酷い妖怪だな。股肱の臣であるこの私に、宿泊手当も食事手当も一切出してくれないんだからな。」

 私はみっともないことに、人間が住む集落の公園にあるベンチをベッド代わりにしていたようで、紫様が冬眠して間もない冬の寒空にさらされていたにも関わらず、疲れ切っていたようで平気で寝ていたらしい。人間だったら、確実に凍死しているはずだし、こういう時に限って、妖獣の身であることが、喜ばしいことでもあり嘆かわしくもある複雑な心境だ。

 去年の今頃だったろうか、幻想郷じゅうの結界の確認と補修を一人でやりきって、マヨイガに戻る手前で情けないことに疲労困憊で倒れてしまい気付いたら、妖怪の山の河童の集落の外れで野宿していたのだ。

 「こんな隙だらけの格好をしていたら、私を怨んでいるものがいたら、私の事を確実にレイプしていただろうな。やっていることがやっていることだから、否定しようがないんだがな。」

 汗と体臭がひどく臭い、汚れの目立つ衣を見ると、私は自分のなりを見てみると自虐的に笑うしかなかった。

 「今日も幻想郷の結界の見回りをしなきゃいけないんだった。結界に穴があったら、修繕しないとまずいことになる。幻想郷を崩壊させたら、紫様にドヤされるだけじゃすまない。たぶん、傘で叩きつけられるだけじゃ済まないかもしれない。どんなにきつくても、結界の保守と運用は私がやらなくてはならない仕事なんだが、もうやる気がないから、いい加減誰かになすりつけたいな。」

 だるい体を無理やり起こし、結界の見回りをするために公園から去ろうとすると、

 「あ、あなたは九尾様でございますか?」

 人間の初老の男性が私に声をかけてきた。男性の後ろには、集落の人間たちが数名集まっている。

 「いかにも。私は九尾の狐の式神の八雲藍だ。して、ご老人は私に何を?」

 初老の男性は、私の姿を見て平伏して頭を垂れている。 

 「いつもいつもお仕事ご苦労様です。私はこの集落の村長で、私たち人間は、九尾様にお礼をしたいと思いまして、こちらに来られたのですから稲荷寿司を献上しにまいりました。」

 私の膝元に、稲荷寿司の入った重箱を差し出すと、藍は初老の男性に頭を合わせると、

 「ご、ご老人!ここは昨年ひどい凶作と疫病に襲われ、貧困にあえいでる者が多いと聞く。それは皆で分け合ってほしい。去年とれた貴重な収穫品を私は受け取れない…」

 去年の幻想郷はかつてない異常気象が起こり、ありとあらゆる天災が人妖共に襲いかかったのだ。外界の急激な環境変化は、幻想郷まで大きな被害を及ぼすまでの影響力を与えていた。豊作が確約される奇跡の蝉の年なのに、未曽有の大凶作の年になってしまった。幻想郷の妖怪だけでなく人間たちも苦しんでいることは、私も知らないわけがない。この稲荷寿司は外界のコンビニ弁当で買ったただの稲荷寿司でなく、この集落の人間たちの血肉の結晶に等しい。私は式神であるにも関わらす、人間たちには神のような扱いを受けているが、この集落の人間たちの血と汗と涙の結晶を受け取る気になれなかった。

 「私たち人間は、九尾様が幻想郷の博麗大結界を守られていることはよく存じております。私たちが生きていられるのも、九尾様の働きがあったからです!我々から見れば、今のスキマ妖怪と神社の巫女はやるべきことをやっておりません!我々里の集のことなら気にしないでかまいませんので、稲荷寿司をお納めください九尾様!」

 村長が藍に平伏して稲荷寿司を納めるように促すと、村の集も村長に続き「稲荷寿司をお納めください九尾様!」と平伏しだした。私の仕事を見てくれているという事が解って嬉しかったが、お腹を空かせたいる人間の子供たちの姿を見ると、決して他人事とは思えなくなり、涙を流していたのだ。

 「わかりました。あなた達の行為を無駄にしたくはありませんので、この稲荷寿司を有り難く受け取らせていただきます。そして私から提案があるのですが、この稲荷寿司をここにいる全員で食べたいと思うのです。特にお腹を空かせた子供たちに、優先的に食べさせてあげてください。次の世代を担う子供たちに、これ以上ひもじい思いをさせたくないのです。」

 私がこのような提案をしたのは、人間たちの寿命は、私のような妖怪より圧倒的に短いので、幻想郷という過酷な世界で生きていくのに、次の世代を担う子供たちに希望を持ってもらいたい思いがあった。人妖問わず圧倒的な力を持つ老害どもが、これ以上好き勝手する世の中はあってはならないのだから。

 「あ、ありがとうございます。九尾様は我々にとって真の女神様です。お前たち、九尾様にお礼を忘れるんじゃないんだよ。」

 村長を始め村人たちは、稲荷寿司を子供たちに2つずつ分け与えてから、残った稲荷寿司を1つずつ平等に分け合った。稲荷寿司を受け取った子供たちは、私に礼をいったので、ちゃんと教育が行き届いていると思い感心した。私も橙に対し正しい教育をしなくてはならない。少なからず、紫様が私に対してやっている暴力という手段でない方法で、橙を導くのが私のなすべきことの一つだ。

 村人たちは、満足に食事をとることができなったので、涙を流しながら稲荷寿司を食べていた。私もせっかく貰った稲荷寿司を一つ食べたのだが、村人の思いが込められた温かみのある味がした。私の生涯で最もおいしいと思えたし、二度と食べれないだろうが、決して忘れることのできない稲荷寿司だろう。

 私は以前、人間は脆弱な生き物だと思っていた。だが、集団で妖怪退治をしたり、お互いが知恵を出し合って助け合ったりしていたので、想像以上に強い生き物だと思った。そして何より寿命が短い分、精神的な成長が著しく早いと感じた。今は怠け者で他人に冷徹で人の好意を理解しない博麗の巫女や、人の物を平気で盗む嘘吐きな魔法使いも、傲慢で自信過剰で軽率な言動を繰り返す風祝も、いつかは自分と同じ過ちを若い世代にさせないために、先人として何かと尽力する筈だ。

 「皆さんからいただいた稲荷寿司は、とても美味しかったです。これから厳しい冬がやってきますが、お体を壊さぬようお元気で過ごしてください。今日の事は、この八雲藍、皆様の好意を生涯忘れないでしょう。」

 私は村人たちに深くお辞儀をして村から去ろうとする。最近涙腺が脆くなってしまったのか、両方の瞳から涙があふれてしまった。それと村人たちに、この冬を乗り切ってほしいと思わずにいられなかったのだ。私が式神にあるにもかかわらず、生き物らしい感情に芽生えたのだろうか。

 「八雲藍様御達者で。我々は本日の事を忘れません。かねてから噂に聞いたのですが、八雲藍様は優れた人格者であることは、間違いございませんでした。無礼を承知で言わせていただきますが、我々のような脆弱な人間に、このような慈悲を施してくださるとは思いもしませんでした。」

 村人たちは私の姿が見えなくなるまで、ずっと私の事を見送っていた。私同様に村人たちも全員涙を流していた。たぶん、私が稲荷寿司を一人で食べるだけでなく、もっと傲慢な行為をするのかと思ったのだろう。以前の私だったら、そうしていたかもしれないが、未曽有の大飢饉や天変地異が立て続けにあったことにより、自分のことより人の事を考えるようになったのだ。弱い物を力で屈服させるのではなく、慈悲を持って接するべきであり、私も虐待をされ続けていたり、理不尽な命令に翻弄され続けていたりするのだから、強者として弱い者の気持ちが解るのだ。


―2― 2009年2月24日午前3時45分


 私は八雲紫様の下で式神として仕事をしている。幻想郷の創造者で私の主であられる紫様の下での業務内容はありとあらゆることをやっていて、幻想郷の経済界を実際牛耳っている最大最強の企業でもありながら、従業員の待遇は最悪レベルの超ブラック企業である。

 従業員は式神の私と橙の2人と、罪袋達200人で構成されているのだが、ボーダー商事の社員の待遇は、紫様以外の全員は無給と無休は基本であり、来るもの問わず、去る者は地獄の果てまで追いかけるのだ。

 よっぽどのマゾか紫様に逆らえない私のような式神でないと、ここで働き続けるものではない。

 幻想郷の職業安定所でいつも社員を募集しているのだが、労働基準法違反や損益分岐の境界を弄った問題などが噂されてから、誰も応募しないのだ。ちなみに私と罪袋達の労働条件は以下のものとなる。


 事業所名     株式会社八雲紫
 所在地      マヨイガ
 就業場所     マヨイガ、幻想郷
 職種       式神、罪袋
 採用人数     200名
 雇用形態     正社員
 入居加入住宅   あり(マヨイガの住み込み)
 仕事の内容    結界の確認、屋敷の清掃、主の身の回りの世話、その他雑用、高利貸し、新聞配達、酒の製造と販売、マジックアイテムの製造と販売、古道具の販売、妖怪退治、異変解決、業務請負、人材派遣など
 就業時間     0:00〜24:00(連続労働)
 時間外      なし
 賃金       0円
 休憩時間     なし
 休日       なし
 昇給       なし
 退職金      なし(定年退職および殉職であれば2階級昇進)
 定年       人間、妖怪問わず死ぬまで
 選考方法     面接
 日時       随時
 事業者      八雲紫
 担当者      八雲紫、八雲藍


 ご覧になると解るように、最低最悪な労働条件をけしかけられているという事がわかるだろう。紫様の能力は強大で、労働契約の境界を弄ったり、労働基準の境界を弄ったり、労働条件の境界を弄ったりするので、社員は全員、無休と無給で強制労働させられるのだ。

 紫様の式神の私に休み時間なんて代物は存在しないし、始業時間も終業時間も存在しない。八雲紫の式神は常にフル稼働で72時間労働は当たり前で、120時間労働や168時間労働は珍しくない。休み時間は24時間に1時間あればいいと紫様がおっしゃっていたのだから、私はそれに従うだけだ。

 紫様は幻想郷の政治、経済、スポーツ、文化、思想、教育すべてのジャンルを牛耳っているので、外界であれば粛清淘汰されると思われるボーダー商事が権力を存分に振り回しており、職業安定所にあってはならない最低最悪の労働条件なのに、堂々とボーダー商事の求人広告が張り出されるのだ。

 ちなみに、紫様のご友人であられる西行寺幽々子様が運営する介護施設の白玉楼も紫様の傘下の企業ですし、建築会社の伊吹組や清酒会社の星熊酒造や、変態店主で有名な古道具屋の香霖堂、マスコミ関連の文々。新聞も私たちがスポンサーとして資金を提供しているので紫様を非難する記事は絶対書けないうえに、幻想郷の経済のすべてを掌握しているのだ。博麗神社の巫女も事実上紫様の支配下にあるので、紫様が巫女を管理している形をとっているから巫女はどうあがこうが紫様に逆らえないのだ。

 いまさらながら私も、二重の無休と無給を抱えて日々の仕事をしている。紫様が冬眠をしている間は多少の時間は睡眠に割り当てれるのだが、冬以外の季節だったら絶対死ぬことになるだろう。最近疲れが蓄積しすぎて何もしたくなくなってきた上に、得意だった計算にケアレスミスが目立ち始めてきたし、誰とも関わりあいを持ちたくない気分なのだ。

 この心境を誰かに行っても、まともに聞いてもらえないだろうし私の事を相手にしないだろう。紫様に言っても問題は決して解決しないし、言ってしまった事でより深刻な問題を引き起こすだろう。ましてや、抵抗することなんて許されないのだから、私の自然権は剥奪されたに等しいものだ。

 私はこれ以上こんな働き方をやり続けるのはもう我慢できないが、私はここの会社を退職できないのでもう死にたいと切に願う。

 今の私はマヨイガで紫様傘下の企業の決算の為の事務処理をしているのだが、今日も3日連続で徹夜をしているにも関わらずまだ終わりそうにない。何せ紫様が冬眠している上に、仕事を全部私に丸投げしているので量が膨大に膨れ上がってしまった。

 この調子だとあと3日徹夜をしても終わりそうにないが、本来は紫様がやるべき仕事なのだが、私が全部今月じゅうに終わらせなくてはならない。何とかなるだろうか?いや、何とかするしかないのだ。ああ、橙をこき使いたいのだが、紫様の教育方針で妖怪の山に野放し状態だ。以前マヨイガに連れてきて簡単な仕事を教えたのだが、使えないどころか逆に足を引っ張ってくれた。兎にも角にも私はやらなければならないことがいっぱいありすぎて、どれから手をつけていいかわからなくなってしまった。本当に誰でもいいから私を助けろ!



―3― 2009年4月26日午後7時02分



 紫様が冬眠をされている間、私はほぼ休みなしで幻想郷の博麗大結界の管理と会社の業務の重大決定事項の確認を行っていた。ところどころ結界の効力が薄まっているところがあったが、私の力で何とかなる範疇だったので、その辺り全てを処理した。

 やはり幻想郷も外界の影響を受けているのか、結界の効力は弱くなっているのだが、とにかく私はひっきりなしで働いていたため非常に疲れていた。

 厄介なことに紫様の言いつけで、私は自分の式神を育成して、仕事を任せるという事を禁止させられている“縛りプレー”を強要されているのだ。私の式神の橙は、紫様の教育方針で妖怪の山で自給自足をさせている。この育成方法は無責任極まりない“放置プレー”だろう。それが故に橙は、未だ人間の子供程度の知性しか持っていないのだ。

 春になり紫様が冬眠から目を覚ましていたので、私は仕事を一通り終わらせて久々のマヨイガに帰宅できた。久しぶりの我が家といったところだろうか、どれぐらい帰っていなかったのか思い出すと、一か月前だったと記憶している。冬眠前に紫様から言いつけられたことがあったので、一度マヨイガに戻り体を清めたあとに、衣と下着と肌着を取り換えたのだ。
 
 紫様は私が冬眠している間の業務報告をするために、マヨイガの紫様の寝室に入るように命ぜられた。

 「紫様、幻想郷の結界の確認は終わりました。結界のほつれは修正しましたが、最近になって結界の効力は弱まっております。それでは私は、しばらく休憩させていただきます。」

 「お仕事ご苦労さんでした。休憩に入る前に、藍に用事があるから今すぐこっちに来なさい!」

 「かしこまりました。」

 「何さりげなく嫌がっているのよ。もっと、私の近くに来なさいよ。」

 紫様は自分の体臭が全く気にならないのか、紫様は私をもっとそばに来るように言ってくる。誰かこの異常な加齢臭を指摘しないのか、それとも指摘させない空気を作っているのか私にはわからないが、紫様の加齢臭は、この世に存在してはならないぐらいに凄まじく臭く、無理矢理例えるなら、汗と嘔吐と尿と糞と生ゴミと産業廃棄物を全部足して熟成させたものだ。匂いをかぐことを意識して避けていても、それを嗅いでしまうとあまりの臭さに鼻が曲がるどころか悶絶してしまうことになる。

 「紫様、どのようなご用件でございますか?」

 「私ね、冬眠から覚めたとたんにちょっとムラムラしちゃってね…今凄くエッチな気分なのよ。」

 「と、申されますと?」

 「わからないのね!ゆかりんはエッチがしたい気分だからぁ、藍とレズ・セックスしましょうっていってるのよ!」

 冬眠から目覚めたとたんに、発情するとはいかがなものかと思う。ここ最近の紫様の生活習慣は“食う→遊ぶ→犯す→寝る→食う→遊ぶ→犯す→寝る→食う→遊ぶ→寝る→犯す→寝る→寝る→寝る”のサイクルの繰り返しなのだ。ちなみに遊ぶと犯すは、私だけでなく幻想郷の女の子をひたすらセクハラすることを指す。

 「わ、わかりました。それでは衣を脱がせていただきますので、少々お待ちください…」

 ―少女脱衣中―

 「やっぱり藍って、おっぱい大きいわね。この乳首なんてピンク色してるんだから、か〜わいい!」

 「ゆ、紫様…あ、あっ、あうう〜」

 自分の主といっても、裸を晒すのは流石に抵抗がある。私はスタイル抜群で、傾国の美女と呼ばれる美貌と呼ばれても自分では何がいいのかわからない。

 「藍、貴女の使ったドロワーズとブラジャーと衣を今すぐよこしなさい!」

 紫様は、私に言いつけたことを思い出したのか、私が今身につけている衣類を渡すよう言ってきた。紫様は冬眠する前に、私に一か月以上同じ衣とブラジャーとドロワーズを着用して、体を清めることを禁ずるように言ってきたのだ。非常に不衛生なのでやめてほしいと言いたいのだが、私は式神で逆らえない身なのでしぶしぶ従う事にした。おかげで私の身体は非常に汗臭い上に、髪の毛にはフケが付いているため非常に不潔である。

 「は、はい、畏まりました。」

 「どれどれ、前菜に早速藍の使用済みの衣の匂いを嗅がせて貰うわぁ…」

 紫様は私の衣を取り出すと、特に首の付け根の部分と背中の部分を、重点的に匂いを嗅がれると、すっかり顔を赤らめていた。その顔は幻想郷の賢者の顔でなく、淫乱な雌の顔つきをしていた。

 「はぁ〜ん、凄く汗臭くて、雌の匂いがして最高よ〜。次はブラジャーね…」

 紫様は私の衣についた汗の匂いを嗅いだだけで、完全に発情してしまった。私から見ても、紫様は匂いフェチの性癖を持たれていることは理解できる。ただし異性であれば納得がいくが、紫様は同性の私の匂いを嗅がれているのだ。この傾向からして、紫様はレズビアンの性癖も兼ね備えているのだろう。

 「あぁ〜ん、副菜に藍の汗とフェロモンが混ざって、たまんないわぁ〜。」

 衣を投げるように脱ぎ捨てると、変態的な性癖を持たれている紫様は、すっかり私のブラジャーに欲情されて臭いを嗅いでいるようだ。すっかり発情しきった紫様は、両足をはしたなく開いているので、スカートが短ければ確実に下着が見えてしまう有様だ。それに先程より淫乱な眼つきをしている。

 「むぁ〜ん、メインディッシュに藍が一週間穿きこんだドロワーズの匂いを嗅がせて貰うわよ!」

 ブラジャーを投げ捨てると、最後にドロワーズの匂いを堪能されているらしい。紫様は私のドロワーズを左手で持つと、足を腰の付け根の部分の匂いを嗅ぎだした。右手は紫様のドロワーズ越しでクリトリスのあたりを中心に弄っている。

 式神の私が一ヶ月間穿き通したドロワーズをオカズにして、主のスキマ妖怪はオナニーをしているのだ。最初みた時はドン引きしたが、これはいつもの光景で慣れるとたいしたことがなくなるのだが、私から見ても紫様はアブノーマルな性癖を持たれている方なのだ。そんな変態性癖をもつ紫様の事を、私は軽蔑してやまない。

 「なにこれ!おしっこと愛液とオリモノが複雑に混じり合って、凄まじいほど藍のエッチなにおいがするわ!ウンスジもこんなにいっぱいついていて、たまんないわ!」

 一ヶ月間穿き通していれば、子宮の状態が変わるもので、それはいろいろな体液が付着するのだが、穿いている方としては凄く不愉快で気持ち悪いので、新しいものに交換したいのだが、紫様は自分の性癖を満たすためにそれを許してくれそうにないのだ。とんでもない性癖を持つ上司がいるのに、部下がそれを満たす役割を果たさなくてはならないという事はどう考えてもおかしい。付き合うのもウンザリしてくるから、本当に困ったお方だ。

 「こんなエッチなドロワーズだったら、クロッチのところを吸わなきゃいけないじゃないの!」

 紫様はクロッチの部分の匂いを嗅ぐと、薬物中毒者みたいに完全にキチガイになってしまったのか、私の尿と愛液とオリモノが付着している部分を吸い始めたではないか。このババァは気持ち悪い!この妖怪は賢者でなく、筋金入りの変態だ!私はこの光景を何度見ても慣れることができなくて、いつも顔が青ざめるだけでなく吐き気を催してしまうのだ。

 「藍、凄く美味しいわぁ。」

 こうなると紫様は、完全にただのセクハラ大好きなただの変態エロババァになる。

 「貴女のアソコの周りだけど、こんなに毛がモジャモジャしてエロいわね!それに凄く獣臭くて、生臭くて、とっても嫌らしい匂いがしてたまらないわ。どれぐらいお風呂に入ってないのかしら?」

 「ゆ、紫様の仰せの通り1ヶ月間、お、お風呂に入りませんでした。か、髪の毛は一度も洗っておりません。」

 「ふ〜ん、藍はいい子ね。私のいう事をちゃんと聞いてくれるんだから、本当に可愛いわぁ…おまんこもアナルも凄く臭ってるじゃない。」

 「ゆ、紫様の仰せのとおりに、お、おしっこと、う、うんこをした後は、お、おまんこと、ア、アナルを拭かないようちゃんと言いつけを守りました…これも紫様の仰せのとおりに、こちらの重箱に、せ、生理中に使ったナプキンとタンポンを入れておきました。」

 「藍の生理中に使ったタンポンをしゃぶりたくなったから、しゃぶらせて貰うわ。」

 変態ババァは、私の使用済みタンポンをアイスキャンディーのようにしゃぶりだすと、口の周りが血で真っ赤に染まった。まさに人間を襲って食べる妖怪みたいで、私が捕食されている心境を味わってしまう。

 「ああん!血の匂いが生臭くて、凄いのぉ!」

 私の汚物でヨガっているババァは、キチガイの症状を浮かべている。私はこのババァは幻想郷創立させた偉大な賢者でなく、存在自体がマチガイで思想がキチガイだと思うようになって来たのだ。

 「ナプキンもいただくわね。」

 このキチガイババァは、私の血液を吸収しきったところを、さらに舐め回して味わおうとするのだ。私はこのおぞましい光景を直で見たくないので、どうしても顔をそらしてしまう。

 「ああ〜ん!レバーみたいな塊があって、とっても新鮮で美味しいわぁ。」

 ババァが私によこした重箱は、ありとあらゆるものの鮮度を保つことが出来る結界処理が施されており、入れてるだけでいつでも食材が新鮮な状態を維持できる代物なのだが、なんでこんな変態的なことに使うのか理解できない。

 「藍、この一ヶ月間オナニーはしなかったでしょうね?」

 私が休みなしで寝る時間を大束に削って働いているのに、何でわかりきったことを聞くのだろうか附に落ちないが、たぶんこのババァは羞恥プレーをしたいと思ったのだろう。

 「は、はい、私はこの一ヶ月間一度もオ、オナニーをやっておりません!」

 「わかったわ。それじゃ、ここでオナニーをしなさい!貴女がイクところを、私が見守ってあげるわ!」

 こんなやり取りは慣れたとはいえ、いくらなんでもこんな辱めを受けるなんて私は理解できない。マスターベーションはどんな偉大な聖人だってするし、それは決して人に晒すも物でなく、一人きりになったところでやるものだ。しかも、人前でやれというのは、これ以上ない辱めだろう。

 「藍、一ヶ月間の禁欲生活は大変だったでしょう?今日は思う存分イッてもいいわよ。」

 ―式神自慰中―

 私は生まれたままの姿をババァに晒してしまったが、過去に何度もやらされたので慣れてはいるが、ババァの目の前で自慰をやらされたことがなかった。

 「ゆ、紫様、ら、藍はこれから、オ、オナニーをやりますので、ご、ご覧になってください…」

 私はババァのいいなりになって、自分のクリトリスを弄り出した。いや、弄らされているのだ。クリトリスは私の性感体だが、いくらやっても気持ち良くなれない。本来はやりたいものだったとしても、その場においてやりたくないことを強要されるのは正直言ってしまうと不快なものだ。たとえそれが、セックスやオナニーだったとしてもだ。そんな私の様子を見たババァは、

 「藍、気持ち良くなりたいでしょ?ゆかりんに任せて頂戴。」

 ババァの手が私のクリトリスに触れると、私の脳内に強烈な性衝動があふれ出した。例えるなら、麻薬中毒症に陥ったものが薬切れの状態から、一気に満タンになったようなものだ。先程と打って変わって何もしていないのに、私の雌蕊から愛液が盛んにあふれ出してしまうのだ。こうなってしまうと、私は本能を抑えることが出来なくなり右手の人差し指と中指でクリトリスを弄り出し、左手の親指と小指以外を膣内に挿入して高速でピストン運動をし始めた。いや、やらされたのだ。

 「うわぁっ、ああっ、あ、あ、あ、あっ、ああー、ゆ、紫様、い、イキます!イカせてください!!あっ、ああっ、ああ〜ん!!!」

 紫様に性感体を触れられたことによって、私は情けないことにあっという間にアクメを迎えてしまった。やはりこの妖怪ババァの考えている事は、どう考えても私には理解できない代物なのだ。
 
 ―少女(ババァ)脱衣中―

 「藍のエッチな姿を見たら、ゆかりんもエッチがしたくなっちゃったわぁ〜。でも、藍にいっぱい愛撫してもらわなきゃ駄目ね。早速なんだけど、私のオマンコを舐めなさい!私もあなたをイカしてあげたんだから、貴女も私のオマンコを舐めることぐらいはできるでしょう?」

 ババァはクンニリンクスを私に求めるが、ババァの花弁は、何ともいい表わせれないぐらい酷い匂いを放っており、そこの匂いをまともに嗅いでしまうと、脳神経がおかしくなるせいで、涙と鼻水が止まらなくなり、激しい吐き気と頭痛に襲われ、全身が動けなくなってしまい、いつの間にか脱糞と放尿をしてしまうのだ。

 以前私がババァの花弁の匂いを嗅いだ結果なので、間違いはなく何故このような酷い臭いを放ってしまうのかわからない。

 だから、私は意識的に匂いを嗅ごうとしていないのだ。それに私は花粉症によって鼻炎気味なので、ババァの加齢臭を必要以上に嗅がなくて済むことが唯一の救いだ。それでも、ババァの花弁から漏れだしてくる無色透明な液体は、体臭より酷い匂いを放っているので舐めるととてもじゃないがいい表わせないぐらい不味さなので、涙と鼻水が止まらなくなってしまうのだ。

 「そうよ…上手いわぁ。ゆかりん気持ち良くなっちゃって、イキたくなっちゃったわ。藍もご主人様を気持ち良くすることが出来て、うれし涙が止まらないのでしょう?」

 私がクンニリンクスをすると、すぐにババァは歓喜の声を上げてアクメに達しそうになるが、唯一勘違いしているのは、私はうれし涙を流しているのではなく悪習の酷さによる苦痛で涙を流しているのだ。

 「んんっ、いいわぁ。お尻の穴にも指を入れてぇ〜。もっともっとぉ!!!」

 ババァは完全によがり狂っているので、私の指を肛門に挿入するよう促してくる。ババァの肛門に入れた指は、おぞましい悪臭が1週間以上取れないので出来れば入れたくはないが、私はババァに逆らえない身分なので大人しく左手の人差し指をババァの肛門に挿入した。長生きしすぎたことにより新たな快楽を求めすぎたことにより、散々ハードプレイをしてきたせいで、ババァの肛門は緩みきっていたために私の人差し指はあっさり挿入されてしまう。

 「ら、藍。ゆかりん気持ち良過ぎてイッちゃうわ!イッ、イックゥ〜!!!」

 私はクンニリンクスをしながら、指を挿入して何度かピストン運動を繰り返していくうちに、ババァはあっけなくアクメに達してしまい花弁から潮を噴き出してしまう。

 ババァの花弁から吐き出す潮は、たとえようがないほどとんでもない悪臭を放っており、衣類に着くと二度と匂いが取れず使い物にならなくなる上に、体に触れてしまうと1か月以上は匂いが落ちない代物だ。

 「はぁはぁ、藍、凄く気持ちよかったわ。一回じゃ足りないから第2ラウンド突入ね。今度は、貝合わせをしましょう。」

 「何よ、藍ったら。やる気のなさそうな顔をして。折角ご主人様とエッチが出来るんだから、もっとテンションをあげなさいよ!」

 ババァにとって私との“貝合わせ”は至福の時間でも、私にとって苦痛極まりない悪夢の時間であるのだ。嫌いな相手とセックスなんてしたくはないし、必要以上に話したくないだろう。

 実際ババァはとにかく気に食わないことがあれば、私の事を傘で叩きつけてくるだけでなく、私の事を都合のよい道具としか認識していないらしくとんでもない量の仕事を押し付けてくる。

 ババァは仕事で疲れ切っている私の事を全く配慮しないで、自分の欲望を満たしたい理由でレズ・セックスを強要してくる。乗り気でない私を強引に押し倒し、無理矢理お互いの花弁を擦り合わせてくる。

 ―少女(ババァ)性交中―

 「きゃはっ!よく見なさい、私と藍のオマンコが重なり合って、グチョグチョしてるわぁ。」

 ババァは積極的腰を振って私のアソコと自分のオマンコを擦り合わせているが、私は疲れ切っていているためか全く腰を振っていなかった。だがババァはそんな私を気にも留めず一人でレズ・セックスを楽しんでいるが、私はダッチワイフのように何もしていないし、何も感じていないのだ。

 「あっ、ああ〜ん!藍、気持ちいいでしょ?ゆかりん凄く気持ち良くてぇ…さっきイッたばかりなのにまたいっちゃうのぉ〜!!!!!」

 私の身体を一方的に使って、このババァはまたアクメを迎えてしまった。その時私のお腹から『ぐぅ〜』と音が鳴ってしまったが、仕事に追われたせいでマヨイガに戻るまで何も食べていないのだ。ババァは私が空腹であることに気づいたのか、とんでもないことを言ってしまった。

 「お腹空いてるんでしょ?だったら、ゆかりんのうんちを食べなさい。貴女は私の式神なんだから、主の出したものだって、式神の貴女にとってはこれ以上ない極上のご馳走でしょう?」

 「藍、お腹空いたよね?そんな貴女にご褒美をあげるから、全部残さず食べきりなさい!お残しは許しませんからね。」

 「わ、わかりました。紫様のうんちを食べさせていただきます。」 

 「藍、今からこのトレイの上に私のうんちを出すから、うんちが出る所をちゃんと見るのよ!目をそらしちゃダメだからね!」

 ブブッ、ブリュリュッ、ブリブリッ、ブビブビブビブビブブッ、ブリリッ!

 ババァのお尻の下にトレイが置いてあって、茶褐色の汚物はその身から放たれる加齢臭を上回るぐらい臭く、とにかくたとえようがないぐらいの悪臭を放っている。そのために、紫様の寝室は汚物の匂いで充満しているのだ。この匂いをまともに嗅ぐと、私もキチガイになってしまいそうで怖いのだが、平然としていられるのは私の精神がすでに犯されきってしまっているのではないかと思う。冬眠開けのせいか、トレイに出された汚物はカボチャぐらいの質量を誇る。

 「お味の方はどうかしら?当たり前のことだけど美味しくないわけがないもんね。」

 「お、美味しいです。紫様のうんちは凄く美味しいです!」

 ババァの手前上美味しいと言わなければならないが、あれは生き物が食べれる代物じゃない!とにかく、苦くて、臭くて、マズ過ぎて、吐き気を催す代物だ!自分の出した汚物を式神に食べさせようとするなんて、このババァの神経はやっぱりどこかイカれている。

 「嬉しいわぁ。ゆかりんは藍ちゃんの為にうんちをしたんだけど、頑張って出した甲斐があったわ。」

 私の本心に気づくことなく、このババァは勝手に喜んでいる様を見ると、どこまでも能天気で自分勝手で思慮に欠けるのだ。よくよく考えてみると、このババァの友人の幽々子といい萃香といいどこまでも傍若無人で破天荒で強欲なのだから、類は友を呼ぶという諺はあながち間違いではなさそうだ。最近になって守矢神社の2柱の二人である八坂神奈子と洩矢諏訪子の2人と、命蓮寺の住職を務める聖白蓮という新たな友人達も負けず劣らず強烈な個性をもったババァで、この間マヨイガで接待した時はとんでもない悪臭を漂わせて混沌とした空間を作っていたのだ。

 「喉が渇いたのよね?それじゃ、ゆかりんのおしっこを飲みなさい。」

 「藍、いいこと?私はこの洗面器におしっこを入れるから、私のオマンコからおしっこが出る所をしっかりと見ていなさい!目を反らしたら許さないし、私のおしっこは一滴たりとも残しちゃダメだからね。」

 ジョジョジョッ!ジョジョジョッ!ジョジョジョジョジョバー!!!!!

 洗面器にババァが出したおしっこが入っていく。冬眠から目が覚めてはじめて出したおしっこなので、洗面器から溢れそうなぐらいの量がある。

 「お味の方ははどうかしら?私のおしっこは貴女にとって聖水だから、美味しくないわけがないでしょうね。」

 「ゆ、ゆ、紫様、有り難うございます。紫様のおしっこはとっても美味しかったです!」

 ババァの前で美味しいといったが、これも生き物が飲める代物じゃない!とにかく形容しがたいぐらい不味い代物だ。自分の出した汚物を式神に飲ませようと考えているこのババァは、やはり存在していることがマチガイで、やることなること言ってることがキチガイだ。

 

―4― 2009年4月27日午前1時59分


 
 ババァとの夜伽から解放された私は、あまりの吐き気に襲われてしまうので真っ先にトイレに向かった。先程ババァの汚物を無理やり食わされてしまったので、忌々しい感触を体中から吐き出したい願望があるのだ。

 トイレの便器に向かって私は口を向けてしゃがみこみ、右手の人差し指と中指を喉元にあてると胃の中に充満したゲロが吐き出された。

 「うっぷ、おえっ、うっ、うぇっぷ、おえっ、うえっ、うげえええ!!!!!」

 ボチョボチョボチョッ!ビチャビチャビチャッ!

 私の口から吐き出されたゲロは、おぞましい悪臭を放ちながら便座に落ちていき、トイレの個室の空間を悪臭で支配してしまった。

 私が吐いた汚物が茶褐色なのは、ババァに食わされた糞が原因であるからだ。私の口の中が、胃液による酸っぱい匂いと尿のアンモニアの臭いと糞による腐敗臭でトイレの個室じゅうを支配すると、私はその匂いによってより吐き気を増進させてしまったによってさらにゲロを吐き出した。

 「うぇっ、うげぇー、おうぇっ、おげぇえええっ、おげっぷ、おげええええ!!!!!」

 便器が私のゲロで積み重ねられると、より一層悪臭がきつくなってしまうので、私は胃の中に詰まっている不快感が空になるまでさらに吐き出すのだ。私のような妖獣でもゲロの不快感は人間と変わらないので、顔は皺くちゃになり目は涙目になって歪んでいるようだ。

 私が不快感をすべて吐き出してからトイレを出ると、汚染された感触を排除するために洗面所に行って何度も口をゆすいでから何度も歯を磨くのだ。マヨイガに戻りババァの夜伽の相手をすると、必ずトイレに行ってゲロを吐く羽目になり、疲れがより一層たまってしまうのだ。私は式神用の風呂に入り体を清めたあとに、寝室に戻り布団を敷いて横になると、異常な疲れに包まれたせいで1分もたたないうちに寝てしまった。



―5― 2009年5月9日午前10時16分



 ―八雲亭の紫の寝室―

 今日も私は寝る時間を惜しんで幻想郷を駆け巡り、結界の修繕と管理のすべてをやらされている。結界の管理が終われば、人里に行って傘下の企業の現場確認を行い、現場の改善点の指摘や書類チェックなどの雑務をやるのだ。胡散臭いババァは、幻想郷の企業や個人商店に恐ろしいほどの資金を投資して会社を乗っ取り、滅茶苦茶で無理難題な指示をするだけで、それ以外は寝ているかセクハラしているかのどちらかだ。ババァの激しいセクハラの対象は私と橙と霊夢と魔理沙と妖夢の5人で、それ以外は眼中にないようだが一度目をつけられると、後は執拗なセクハラ攻撃を受けるのだ。

 「よし、魔法の森周辺の結界に問題はない。次は霧の湖の周辺をチェックしに行こう。ん?誰だ!」

 私が霧の湖に行こうとしたその時、誰かの手が私のお尻を直接触ったのだが、後ろに誰もいなかった。それでも誰かに触られた感触があるのだが、私の後ろにぴったりくっついているクリーチャーはいない。周りを見ても妖精や幽霊はおろか人間も妖怪もいないのだが、こんな悪さが出来るのは間違いなくあのババァしかいないと確信を持てるのだ。スキマを展開して手を出してくるので、正直言って防ぎようもないのだからババァに一方的にセクハラされるしかない。

 「また紫様か。私は真剣に仕事をしているのに、何でいつも肝心なところでセクハラしてくるんだ?」

 今は私以外誰もいないので恥をかかないで済んだが、ババァは私が人里で提携先の企業の会議中にでも容赦なくセクハラしてくる。

 「んっ!今度は胸を触って、いや揉んできたな。本当にこんな事して何が楽しいんだ?」

 このように胸を直接触られるのはまだマシな方で、酷い時は乳首やクリトリスなどの性感体を触ってくるだけでなく、クンニリンクスもしてくる上に、最悪なのは私のアソコに指を5本入れてフィストファックしてくるのだ。いくらなんでもフィストファックされると、仕事どころではなくなるので本当に勘弁してほしいが、あのババァはそんな事お構いなしで襲いかかってくる。

 「うぎっ!お尻の穴に指を無理やり入れてくるなんて…うああっ!くぅぅ…ク、クリトリスにピンクローターを当ててきて…あっ、あれっ!バ、バイブをアソコに入れて…ああん!ゆ、紫様!今仕事中ですからやめてください!」

 やめろといくら抗議しても紫様の事だから、セクハラの手を止めることはなくより一層勢いを増していくのだ。紫様は私を裸にして辱めたいようで、衣のボタンを取っていくだけでなく、ドロワーズを膝まで下げた。ここまで悪質なセクハラは今まで一度もなかったので、私はただ困惑するしかなかった。こうなると私はアクメ地獄に襲われて、仕事がろくに出来なくなってしまうのだ。今は紫様が冬眠していない季節なので、ノルマを達成できないと虐待を受けてしまうのだ。

 「く、外でこんなことされて恥ずかしいのに…悔しいけど、気持ちいい!」

 私は日本の足で立っていられなくなると、情けないことに四つん這いになって快楽を享受する獣に成り下がってしまった。

 「あっ、ああん!ゆ、紫様!イキマス、イキます、イカせてください!イッ、イクー!」



―6― 2011年1月19日11時53分 マヨイガ橙の部屋



 「ぎゃああああ!ら、ら、藍さま助けてっ!」

 八雲藍の式神の橙は、主の主である八雲紫に襲われていた。この様子からしてみて正確にいうと、強姦されているように見受けられる。

 ―少女(ババァ)脅迫中―

 「そんなに嫌がることないじゃないの。私のアソコを舐めなさい!」

 性欲旺盛な紫は無垢な橙に対して、自分の女性自身を舐めるようにけしかけるが、橙は紫の加齢臭と悪臭を嗅いでしまったために涙を流し必死になって逃げ回ろうと必死になっているものの、ウェイトの差が如何ともしがたい上に紫にのしかかられているので逃げるにも逃げようがない有様だった。

 「ゆ、紫様、や、やめてください!変なところを弄らないでください、お願いします!」

 「どうしたの橙?」

 「紫様、な、なんか怖いです!いつもと違います!嫌!」

 橙は猫としての本能が働き、紫が恐ろしく危険な存在であると察知して接触を避けようとするものの紫は橙にそれを許さない。

 「橙、ゆかりんは怖くなんかないわよ?それに、いつもの私じゃないの。おびえないでいいからこっちに来なさい。」

 「紫様、そんなところ汚すぎて舐められませんから、近寄らないで下さい!」

 橙は紫にのしかかられているので、せいぜい出来る事といえば爪を立てて引っ掻いたり暴れたりすることだ。

 「何よ橙ったら、つれないわね。爪をたてちゃダメでじゃないの!」

 「紫様、気持ち悪いです!やめろって言ってんだよっ!」

 「橙、私が気持ち悪いって言うの?」

 「紫様、ヤバイんだよ、不潔なんだよ、加齢臭が臭すぎなんだよ、気持ち悪いんだよ、私に関わるんじゃねぇ!」

 「橙、私が臭いって言うの?私が不潔だっていうの?私が気持ち悪いって言うの?」

 「ぎゃあああ!バ、ババァ!やめろ!変なことするんじゃねぇ!臭い!臭い!臭い!」

 「橙、私の事をお婆さんって言うの?私は永遠の17歳の綺麗なお姉さんでしょう?」

 「う、嘘だ!年増のクソババァ!キモいぞクソババァ!自分の加齢臭が臭う事に気づかないのかよっ!」

 「私の事をババァって言うんだ…橙、今まであなたの教育方針を優しくしてきたんだけど、これからは厳しくする!私がババァじゃない!私は臭くない!私はキモくない!」

 「セクハラすんじゃねぇ!このクソババァ!いつもいつもウゼーんだよっ!!!」

 「橙、私に刃向かうんだ…そんなおいたをする橙はお仕置きしなきゃいけないわね!」

 「ぎゃあああ!な、何すんだ、このクソババァ!や、やめろー!!!」

 ―少女(ババァ)強姦中―

 「ゆかりんこんなことしたくなかったんだけど、橙にいい子になってもらうために躾をしなくちゃいけないわね。だから、私はあなたのこれを奪う。凄く痛いから、力を抜いたほうがいいわよ。」

 紫はその能力を使い、女性と男性の境界を弄り、男性を象徴する肉棒が姿を現した。その肉棒の長さは32センチ、太さは5センチと見事なものである。それを橙の肛門に挿入できる体制を整えると、

 「いくわよ、橙!覚悟なさい!」

 「うっぎゃあああああ!!!いっ、痛いよ!痛いよ!お尻の穴が痛いよ!」

 「力を抜けといったのに、力を抜かなかったお前が悪い。だからこんな痛い目に会うんだからね。お前はこれからずっと痔で悩まされるけど、お前が私に逆らわなかったらこんな痛い目に会わなくて済んだ。」

 「あああああーーーーー!!!!!ゆ、紫様、ご、ごめんなさい!もうババァなんて呼びませんから許してください!」

 「今更謝ったって遅すぎる。永遠の17歳の私の事を、ババァと罵った小娘には徹底的に痛い目に会ってもらわないと気が済まない!だからこっちの処女も奪う。式神は使いこむことによって、愛情がわくのだから。」

 「ひぎぃぃぃぃ!」

 「だけど、橙のケツ穴は締まりが良くて癖になりそう。」

 「あぎゃああああ!」

 「ほれほれ、もう少しでイキそうだわ…」

 「うわああああ!!!!!い、痛い!痛い!痛い!痛いよー!!!!!ぎゃあああ!!!」

 「イ、イクッ!喜べ橙!お前のケツ穴に私のちんぽ汁を出してやる!」

 「嫌!!!!!お尻の穴が痛くて熱くて気持ち悪いよぅ…」

 「あんたのケツ穴よかったわよ。ご主人様に逆らった式神は、抹消されるか調教し直されるかのいずれかなんだけど、今日のゆかりんは機嫌がいいからお前の大事なものをもちろん奪わせて貰うよ!」

 「紫様、そ、それだけは!それだけは勘弁してください!」

 「私のいう事を聞かない橙が悪いんだから罰を受けて当然だし、私は虐待をしているわけじゃなく教育をしているのよ!私は橙が可愛いから、ただネコ可愛がりをするんじゃなくて愛の鞭を振るうのよ!」

 「だからあなたの処女を奪うことが私からの愛の鞭で、私と橙の絆を深めるために貴女のマンコに私のザーメンをブチ撒くのよ!」

 「嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、いやああああ!!!!!痛い、痛い、痛い、痛い、痛いよ!」

 「ああん!やっぱり締まりのいい処女マンコは最高よ!ゆかりん気持ちいいわ!これだったら、5分もたたないうちにイッちゃうじゃないの!」

 「ぎゃあああああ!!!!!嫌あああああ!!!!!」

 「あ、あんたのマンコに、ゆかりんのザーメンをたっぷりぶち込んであげるわ!」

 「ぎゃあああああ!!!!!嫌だよう!嫌あああああ!!!!!」

 「橙、イクわよ!ゆかりんのザーメンを、橙のオマンコに注いであげるから、漏らしちゃダメよっ!」

 「アソコもお尻も血まみれじゃないの。式神の分際でゆかりんに逆らったら、酷い目に遭うんだからね!わかった?」

 「アヒィ、ハニャニャニャニャッ!ニャッ、ニャ〜!」

 紫に無理やり両方の穴を犯されてしまった橙は、あまりのショックに理性と知性と精神を崩壊させてしまい、瞳孔が定まらなくなってしまった。口元は常に開けっ放しで、涎を垂れ流し続けていた。

 「橙はこれから八雲一族の性を与えなくてはならないのですから、私の愛情を直直に与えるだけでなく厳しい教育が必要なのよ!」

 紫は愛用の日傘を持ち出すと、橙の教育方針を厳しくすることを決意したので、それを証明するために橙の事を日傘で何度も激しく殴りつけた!

 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!

 「紫様御免なさい!もう2度とババァとか臭いとかキモイとか言いませんから…、どうか許してください!」

 橙は紫に禁句を言ってしまった事に改めて謝罪するが、紫は怒り心頭で橙が“ババァ”、“臭い”、“キモイ”、の禁句を言ってしまった事で完全に周りが見えなくなってしまったので、さらに愛用の日傘で橙の事を激しく叩きつけてしまった。

 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!

 「橙!また私の事を“ババァ”とか、“臭い”とか“キモイ”とか、目上に人に対して失礼な事を言う!両方の穴の処女を奪われて反省したのかと思いきや、また私の事を主として認めていないようね!出来の悪い式神は、ここで再教育をしてあげるわ!これも私の愛情なのよ!」

 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!

 いつもであれば紫は温厚で、よほど悪質でない限り相手の力量に合わせたりするのだが、禁句を言われてしまったらすぐカッとなってしまい、大人気ないことでも本気を出して相手に襲いかかってしまう悪癖があり、特に“ババァ”と“臭い”と“キモイ”の3つは、紫に対して絶対に行ってはいけない言葉で、友人の西行寺幽々子や伊吹萃香が間違って口にしてしまっても謝罪しても済まなくなってしまうのだ。

 「ぎゃああああああ!紫様!御免なさい!御免なさい!御免なさい!御免なさい!許してください!許してください!許してください!許してください!ひぎゃあああああ!」

 あまりの痛みに橙は涙を流し紫に謝罪し続けるも、猪狩で冷静さを失った紫はさらに橙に対し日傘で殴りつけた。

 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
 バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!

 「はぁはぁ…、はぁはぁ…、橙、これで自分の立場がどういうものかわかったでしょう?あなたは藍の式神で藍は私の式神だから、藍の言う事を聞くより私の言う事を聞いてればいいのよ?私の言う事を聞かなかったら、あなたはその力を最大限に発揮するどころか逆に絶対かれる相手にも勝てなくなってしまうのよ?わかった?」

 紫は橙に自分の立場を認識させたうえで、自分に絶対逆らってはならないことを教えたが橙は紫の激しい虐待によって全身が痣まみれになるどころか、所々出血しており紫が気づかない間に吐血しているだけでなく意識を失っていたようだ。

 「このバカ猫がっ!ご主人様の話を聞かないで寝るなんて何と不届きなのよ!もう許せない!」

 紫は以前藍に教育を施した時に、自分の話を聞かないで寝ていた事を思い出すと無性に腹が立ってきたので、藍だけでなく橙にも同じことをされたのが我慢ならなくなり、完全にヒステリーを起してしまったことで本能的に負の感情をこめて橙の事を愛用の日傘で殴りつけた。

 バシッ!!!!!!!!!!

 「ひぃぎゃああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 マヨイガの周囲に振動が走るぐらいの一撃を橙に与えた紫は、ドヤ顔を晒しただけでなく橙を軽蔑のまなざしで見つめた。

 「こんな程度で行動不能になる式神なんて、どう考えても完全に欠陥品だわ。こんな使えない式神は排除してもいいんだけど、今の一撃で完全に致死量のダメージを与えたからもう長くないでしょうね。」

 紫はドロワーズとブラジャーをつけてから、紫色を基調としたいつもの派手な服を着ると黒猫の存在を忘れたかのように振る舞った。

 「さて、今日は霊夢か魔理沙のどちらかを思いっきりセクハラしたいわぁ。人間の若い娘が美しい状態を維持する期間は非常に短いから、思う存分に堪能したいからそう考えただけでもゆかりん興奮しちゃうわ!やると決めたら、早速博麗神社に行きましょうか!」

 橙が意識不明の重体に陥っているにも関わらず、紫はスキマを展開すると行き先を博麗神社の境内に決めると自身をスキマの中に入り込むと、霊夢に追い返されることを楽しみにしながら神社に遊びに行ってしまった。

 「博麗神社に行けば、若い娘を堪能できるから私みたいな妖怪にとって極楽なのよねぇ。」



―6― 2011年1月19日 午後12時20分



 「はぁはぁ、朝一番から紫様にイカされっぱなしだった。さっき久しぶりに橙の姿を見たんだが、私が話しかけようとしたらいつも間にかいなくなった。何か猛烈に嫌な予感がするからマヨイガに戻って昼ごはんを食べよう。」

 私は午前中に仕事を引き上げると、寄り道をしないですぐにマヨイガに帰宅すると、不思議な事に紫様の姿はなく誰かがいる気配がない。

 「紫様、ただ今戻りました。」

 「あれ?紫様はただいま留守にされているのかな?そういえばいつもこの時間だったら、紫様の靴が原因で玄関前に酷い加齢臭がするのに、それすらしないなんて絶対おかしい。」

 私はマヨイガにある八雲亭の玄関に入り帰宅の挨拶をするが、いつもだったら紫様が寝ている時以外は返事があるのに誰の返事もなかったのだが、紫様の加齢臭を放っている靴がないかわりに橙の靴があったので私は橙を読んだのだが、橙は返事のひとつもしない。

 「おーい橙。いないのかい?いたら返事をしておくれよ。橙、どこにいるんだ?」

 橙をいくら呼んでも返事がしないので、橙の部屋に行っても橙の姿はなかったから私は風呂場やトイレや台所を始め橙がいそうな場所を調べたのだが、橙は姿を見せてくれないので私は自分の部屋に入ってきてベッドで寝ていると思いプライベートルームに戻ったのにも関わらず橙は姿を見せてくれず、居ても立っても居られないので仕方なく紫様の部屋に行くことにした。

 「ち、橙!どうしたんだ!?おい!橙、しっかりしろっ!くっ、誰がこんな酷いことを…」

 私は紫様の部屋に入ると、何者かに一方的に犯されて処女を剥奪された橙を抱き抱えた。橙は相当ひどい目に会ったようなので、私の姿をその目で確認することができない状態だという事が解った。

 橙は全身を誰かに殴られて形跡があり、口元から吐血をしただけでなく陰毛が生えていない幼い子宮と肛門のあたりから激しい出血したということがはっきりとわかった。こんな酷い事をやれるのは、私の見識では紫様以外いないと確信を持てるのだ。

 紫様は男と女の境界を弄って橙の前の穴と後ろの穴の処女を奪っただけでなく、両方の穴に粘り気があり白濁色の液体を中に吐き出したので、部屋全体がザーメン特有の生臭い匂いが漂っている。

 「ら、藍様…た、助けて…、バ、ババァに犯されるの…。ババァは…、臭くて…キモくて、胡散臭くて…、ヤバいです…!ケホッゲホッゲホッゲホッ…ゴブッ!」

 橙は紫様に心身ともに破壊されたせいか完全に混乱しているが、橙を強姦した犯人は紫様であることがわかったのは、紫様が言われると相手を問わず攻撃するセリフを口にしたからだ。“臭い”、Wキモイ“、”ババァ“、これだけは絶対私は口にしないようにしているのだが、こうなってしまった橙を見るとおそらく禁句を口にしてしまったのではないかと思うのだ。

 「橙…お前、紫様に逆らって処女を奪われたというのか?ああ、何という事だ。紫様は自分に逆らう相手に容赦をすることはないし、ましてや我々のような式神相手だったら教育と名目をつけて虐待をする恐ろしいお方だ。」

 橙がこんな酷い目に会ったのは、紫様が橙を妖怪の山に放置しっぱなしにしてきたせいだと思えるし、人間の子供並みの知性しか持っていない橙を教育するのは私と紫様の役割だと感じてならない。

 私は以前人間の親子の様子を見たことを思い出したのだが、親は子を慈しみ子は親を慕うのが当たり前であることぐらいはわかっていた。それでも自分の娘に教育を怠った紫様と私の怠慢が原因で、橙が紫様の手によって強姦されてしまったことを見ると私はどうしてもこの放置する教育方針が間違っていると思えるのだ。

 それでも私は紫様には逆らえないので、ひたすら我慢するしかないこの身が嘆かわしくてならない。方針に反するものだったとしても、自分の意見を言えないことが情けなく思えるので、中途半端な私に橙に説教する資格はないと感じてしまった。ましてや全てを式神に任せっきりの紫様は、橙に対し教育という名の虐待をすることが許されない筈である。

 「橙、私だ!八雲藍だ!お前のことを助けに来たから…、一緒に此処から逃げよう!もうババァのことなんて忘れてしまおうじゃないか!」

 「そ、その声は…、ら、藍様ですね…。ゼェゼェ…、私はもう助からないです。ゼェゼェ、し、死ぬ前に一度…、ヒュウヒュウ…、ら、藍様に…会いたかった…。」

 「橙、何弱気な事を言ってるんだ!これからはお前と一緒に仲良く暮らしていこうじゃないか!私は以前お前の母親になるって約束したじゃないだろう?その約束を果たしたいんだ!永遠亭に行って、八意先生に治療を受けてもらって…、それから…、」

 「ゼェゼェ、ダメです…、私は…、ゼェゼェ、藍様の…、ゼェゼェ、お役に立てなくて…、ごめんなさい。ゼェゼェ、私は…、ダメな、式神ですね…。次に…、生まれ変わったら…、ゲフッ!ゲフッ!ガハッ!藍様の…、本当の…、子供になりたいです…。」

 「橙、しっかりしろっ!目を開けてくれっ!ダメだ!死ぬな!私は今までお前に母親らしい事をしてやれなかったのに…、これからじゃないか!これから二人で思い出をいっぱい作りたかったのに…。」

 「ごめんよ、橙!私が無力だったからこんな酷い目にあわせてしまって、本当にごめんよ!私にはやることがあるから、今ここで死ぬわけにはいかないが近いうちにお前のそばに行くからその時まで待っておくれ!」

 私は、紫様が橙にあそこまで激しい虐待を受ける必要性があるとどうしても思えないので、それを紫様に問い質そうと思ったがあの人に対し抗議の類をしても上手くはぐらかされるだけだから、私相手だったら交渉しても意味がないという事だけはわかっているのだ。たった一度の誤りをしただけであそこまで激しく糾弾することはないはずだし、橙を殺してしまった原因を作ったのは、紫様の教育方針がいい加減で橙に対し積極的に何かを教えようとしてこなかったのに、自分に対し絶対的な忠誠と思慮を身に付けさせるということ自体がそもそも無理な話である。

 この時私は、橙を失った悲しみをスキマババァへの憎しみに変えることで式神としての存在を破棄して、一匹の妖獣として生きることを決意した。一般的には幻想郷を崩壊させる危険性のあるイレギュラーとして扱われるのだが、どうせババァの下でこき使われるのもウンザリだから先の短い人選を少しでも謳歌したいので、私は幻想郷の結界に対し破壊活動をすればいいのだ。

 以前から紫様、いやあのババァのやり方には不満があるので、私は八雲の性を捨てて本来の名前を名乗る事に何の迷いすらなかった。どうせ殺されるこの身であっても、私が出来る事は幻想郷を崩壊させる為に結界の管理を放棄して、逆に結界を破壊することをすればいいのだ。

 「うおおおおおおおおっ!!!!!私は、私は、私は、自由なんだ!誰にも抑圧をされることのない生涯を送れる筈なんだ!私はババァに飼われている式神ではないっ!偉大な九尾の狐の妖獣なんだよ!おおおおおおおおっ!うおおおおおおおっ!はああああああっ!!!!!!」

 私は全妖力を放出して、ババァの式神であることを捨てて本来の九尾の狐の妖獣の姿を取り戻すべく、私に掛けられている結界を排除すると私の体の周りから黒いオーラが放たれると、私の毛の色は黄金から漆黒に染まっていた。

 以前おり強い妖力を放っていることがわかると、私は手のひらからエネルギー弾を放出するとマヨイガにある八雲亭を粉みじんにした。私は八雲藍の名前を捨てて九尾の狐であることを選んだのだ。

 「フフフッ、ハハハハハッ、アァ〜ハッハッハ!私はあのババァに殺されるだろうが、せめて一矢を報いてやるから首を洗って待っていろよっ!八雲紫めっ!ハッハッハッハッ!ア〜ハッハッハッ!」

 私はマヨイガから幻想郷に向かうと、最初に魔法の森をアジトにするために魔法使いのアリス・マーガトロイドと霧雨魔理沙を殺す事を決意した。この2人を殺せば否が応でも博麗の巫女は動かざるを得ず、イレギュラーと化した私を排除するだろうが私がいた痕跡を残せればそれでいいと思う。私が出来る事は幻想郷を乗っ取るということではなく、八雲紫の精神を破壊することで幻想郷の結界を破壊することだ。

 「橙、見ておくれ。私はやるべきことをやってからお前のそばに行くからな。次も生まれ変わって妖怪でなくてもお前と私は親子か兄弟でいたいよな。私は私の存在意義を見出すために戦うのだ!博麗の巫女よ、スキマババァよ、私がもう操られているだけの式神でないという事を証明してやるっ!」

 あのババァは誰よりも幻想郷の事を愛しているので、幻想郷の存在を壊滅させることで自らの存在意義を失ってしまう筈だから、それに耐えきれず死んでしまうだろう。妖怪は人間より肉体的に強いが、精神にダメージを受けると死んでしまうので、それに等しいダメージを与えることが出来ればそれでいい。それが私のなるべきことで、何よりの望みでもあるのだから。

 「ババァ、お前は私をめちゃくちゃにしてしまった事を後悔するがいいっ!」

 私がこうなってしまったのはある意味私のせいでもあると思うが、私に的確なマネジメントを施さずただ惰眠を貪っていた八雲紫がすべての責任を背負わなくてはならないのだ。

 「幻想郷が崩壊すれば、さぞや面白いことになるだろうか!幻想郷が崩壊すれば、さぞや数多の量の血の雨が降る事になるだろうか!」

 イレギュラー化した式神は主の手によって排除されるため私の命はそう長くないと考えるが、ここまで来たら自分のやりたい事を存分にやって私のいたことの痕跡を残しておきたいものだと思う。なせ私がこのようなことを考えるかというと、式神という檻を破って自由をこの手にしたからだ。

 「存在する価値のないものは、私が粛清してやるぞ。弱い者は全てを失うがいいわっ!強いものだけが自由を謳歌することができるのだっ!」

 たとえ私の暴走が失敗に終わっても、八雲紫は何らかの形で責任を取らなくてはならないし、周りの権力者たちがあのババァに嫌でもそれなりの代償を支払わせると思うと愉快痛快極まりないことだろう。

 「ハッハッハッハッハ!人間も妖怪もみんなみんな死んでしまえばいいんだっ!私は先か長くない。幻想郷を闇で覆う事が出来れば、私は死んでも悔いはない。ババァの苦痛は私の快楽なのだっ!式に高性能学習プロブラムを入れ込んだことを激しく後悔するがいいわっ!!!!!」

 私が幻想郷を支配することができたら?そんなこと今まで一度も考えたことはないが、それはそれで一考の余地があって面白いと思うが君たちはどう思うだろうか!?ああ、私にとってスペルカードルールが完全に排除され、人間達にとって悪夢ともいえる妖怪達が跳梁跋扈する時代が再び到来して、幻想郷が混迷の時代になってもいいのではないかな?
―あとがき―


 実はこのSSはみょんな事にババァ2人にセクハラされるんです。の後に執筆したのですが、思うようにシナリオが作れなくてスクラップにしようかそれとも投稿できる作品に仕上げるか迷ってしまい、ここまで時間がかかってしまいました。

 製作初期に構想していた結末は藍さまがゆかりんの謀反を起こすもあえなく返り討ちにされるという結末でしたが、完成品の結末は藍様が闇化して好き勝手に暴れようと決意したところで終わらせることにしました。

 この藍様がどうなるかは読者様の想像しだいで変わってきますので、後付けのシナリオはご自由に想像してくださいませ。

 SSを投稿するようになってまだ日が浅いのですが、シナリオの起承転結を考慮に入れて作らないといけないのはとても大変なことですね。それで作品の印象が変わってきますし、連載物のやり方次第では竜頭蛇尾という最悪な形になってしまいますから…、本当に頭が痛くなるものですよ。

 
イル・プリンチベ
作品情報
作品集:
25
投稿日時:
2011/03/24 08:25:12
更新日時:
2011/03/24 18:42:33
分類
八雲藍
八雲紫
セクハラ
スカトロ
食糞
飲尿
ゲロ
ブラック企業
1. NutsIn先任曹長 ■2011/03/24 20:50:01
ブラック企業シリーズの最新作来ました!! むきゅ〜!!
藍しゃまの説明台詞で、紫の非道っぷりが理解できました。夕食を摂りながら読むもんじゃないですね、これ。

この後、魔理沙とアリスだけではなく、霊夢とパチュリーもいて、藍と意気投合して共に決起するビジョンを見ました。

さらに、紅魔館の美鈴、咲夜、メイド妖精隊、白玉楼の妖夢、永遠亭の鈴仙、てゐ達因幡、小町、椛、早苗、衣玖、
お燐に使役される地霊、ナズーリン、さらには月から故障中の宇宙船をかっぱらってレイセン2号等玉兎兵と男性キャラの門番達が合流!!
一大労働組合を結成!!
幻想郷の実力者達と初の労使交渉を行なった!!

以降、毎年行なわれる事となったこの行事を、月の宇宙船が発した救難信号から『メーデー』と呼ばれることとなった…。
2. kyoune ■2011/03/24 21:29:46
最近ゆかりんが可愛く思えてきたと思ったらこれだよ!
いくら匂いフェチの私とて、ここまで残虐非道なババァの加齢臭に欲情はできんな……。

バッドエンドが好きな私ではありますが、最後に痛い目を見るのは「悪役」ではなく「外道」です。
幻想郷の有志で奮起し、腐れ外道ババァをブッ殺す為にあの稲荷寿司の人たちは出てきたのだろうと思いたいです。
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