「それでは幻想郷を去る前に、色々良くして頂いた博麗の巫女様に感謝の言葉を述べさせていただきます」
外界から迷い込んできた男達は、幻想郷から外界に帰る前に、
幻想郷の結界を守護する博麗の巫女である、博麗霊夢に別れの挨拶をした。
「ありがとうよ」
「良かったよ」
「なかなか良い具合だった」
「あ、あの……、僕の童貞を卒業させてくれて、有難うございます」
「二度と会えないかと思うと、残念だぜ」
「………………」
ニヤニヤ笑いを浮かべながら取り囲んだ男達の挨拶にも、
霊夢の態度は変わらず、怒気を隠さずに彼等を睨みつけていた。
数時間ほど前、
博麗神社で素敵な賽銭箱に紙のお金を投入した男達に気を良くした霊夢は、
男達が手土産に持ってきた睡眠薬を盛られたウィスキーをグラス一杯、ストレートで一気飲みし、
当然、一発でばたんきゅ〜となり、
気付いたら、闇ルートで流通しているマジックアイテムによって魔力、霊力封じの結界の張られた小屋で、
両手に鎖の枷をつけられ、全裸にされていた。
その後はお決まりの展開だった。
霊夢の目が覚めるのをわざわざ全裸で待っていた男達によって、
霊夢は寄ってたかって暴行、陵辱の嵐の真っ只中に叩き込まれた。
性器はもとより、口や肛門、両手、しまいには両腋まで犯されて精液塗れにされた。
女性経験が無い者ばかりなのか、前戯もローションや唾で濡らす事も無く、霊夢の肉穴に乱暴に己の粗末な肉棒を突き入れた。
しまいには、大人の玩具の感覚でその辺に落ちていた太い角材を霊夢の性器に突っ込み、膣内を力任せに穿った。
当然の結果として、
口からは悲鳴を、
性器からは散々流し込まれた精液と、
女性の生理現象で湧き出した愛液と、
女性の大事な部分を無理やり押し広げ、傷付けたことでできた傷からの血液を、
霊夢は延々垂れ流し続けた。
そこまでされても抵抗の意思を消さず、男達をののしり、自由な両足で男達を蹴りつけようとした霊夢は、
我慢と手加減を知らない男達によって殴る蹴るの暴行を受け、全身痣だらけにされた。
暴行、陵辱、休憩、暴行、陵辱、陵辱、暴行、暴行、陵辱、休憩、陵辱、暴行、陵辱……。
霊夢を年端も行かぬ少女ではなく、ダッチワイフ兼サンドバックのように扱い、
全員が幻想郷での慣れぬ生活や仲間が妖怪に食われるのを見て膨れ上がったストレスや、
大部分が自分達が原因の理不尽な怒りを発散し切った。
これで、男達に幻想郷生活で唯一の、最高の、そして最後の良い思い出ができたようだ。
全員満ち足りたところで、早速本題に入ることにした。
外界への帰還である。
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「小耳に挟んだけどさ〜」
男の一人が霊夢の首に両手を掛けた。
「博麗大結界?だっけ。博麗の巫女が死ぬと、ぶっ壊れちゃうとか。
だから、ちょっと『手品』が使えるだけがとりえの弱っちい霊夢ちゃんは、
図に乗って化け物共を神社に侍らせて、ズッコンバッコン犯ってるんだって?
人里じゃ〜みんながそう言っているけど、ホント?」
霊夢は男を睨みつけたまま、質問には答えなかった。
「じゃ、試してみっか」
別に答えを期待していない男は、両手に力を込め始めた。
じわじわと、焦らすように、嬲るように。
「いいぞ〜!! 殺っちまえ〜!!」
「霊夢ちゃ〜ん!! またさっきのイき顔、見せてよ〜!!」
「さらば、クソッタレな幻想郷よ!! 巫女様のマンコの穴を墓穴にしな!!」
霊夢の首を絞めている男は、つい先程も他の男共の歓声を受けながら霊夢の首を絞めていた。
その時の理由は、首を絞めるとアソコも締まるという、怪しげな噂を実践するためだった。
そんな下らない理由で、霊夢は男に犯されながら、死の恐怖を無用な快感と共に味わわされた。
幸い、男は早漏だったため、霊夢は窒息することは無かったが。
今回は、どうだろうか。
今回も、霊夢はそう長い間、苦しむことは無かった。
霊夢の妖怪の友人、それも親友と呼べる者の一人である、
レミリア・スカーレットが、
瀟洒なメイド長の十六夜咲夜と共に小屋に現れ、
男共を叩きのめしてしまったからである。
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「ふぅ、ありがと。今週の当番は紅魔館だったのね」
「ええ、他の連中だったら、お前が死ぬ寸前まで放って置かれたわよ」
拘束を解かれ、いつの間にか手にしていたタオルで汚らわしい粘液を拭き取りつつ、
霊夢はレミリアと話をしていた。
その間、咲夜は気絶した男達全員を縛り上げていた。
その手際の良い縛り方は、すっかり慣れた者のそれであった。
その後、駆けつけた紅美鈴と小悪魔が、久々のご馳走を期待しつつ、咲夜と共に男達を紅魔館に引っ立てて行き、
レミリアは霊夢に避妊兼あらゆる怪我や病気に効く万能薬を飲ませた後、
その薬を販売している永遠亭に連れて行った。
博麗霊夢は、皆が知ってのとおり、博麗の巫女である。
博麗の巫女は、人里からの依頼を受ければ、下等な人食い妖怪を退治する。
これも、皆知っていることである。
ちなみに、上等な、高度な知能と身体能力、ついでに人目を惹きつける美貌やカリスマを持った妖怪の場合、
人間以上に紳士、淑女な彼等は『人里では人間を襲ってはならない』というルールを尊守しているため、
彼等に取って食われることは『滅多に』無い。
襲われるとすれば、妖が跋扈する夜に用心棒も連れずに人里から離れたりした場合くらいである。
これは、寺子屋で事ある毎に教えているくらい常識である。
博麗の巫女は、幻想郷を揺るがすような大事件――通称『異変』――が発生した場合、
他の異変解決人である人間達と共に解決に向かう。
これは、幻想郷の歴史と妖怪の生態と対策法をしたためた書物『幻想郷縁起』にも書かれるくらいの常識である。
そして博麗の巫女は、妖怪の賢者である八雲紫と共に、幻想郷と外界を隔絶する結界を守っている。
これも、皆知っていることである。
巫女や賢者の身に何か不測の事態が起こった場合、結界が不安定になり、最悪の場合、結界が崩壊して幻想郷が滅びる。
そうならないように、色々と対策を建ててあるが、世間には尾ひれが付いて広まっているようである。
今回のように暴走した外来人や人里の人間が、外界に帰る為、神社に一人暮らしをしている少女を性欲の対象とする為、
幻想郷を征服する為、或いはそれらの動機のいくつか、または全ての為に、
霊夢を襲うことは、実は結構ある。
それが人間達に知られていないのは、紫を初めとする人妖の有力者達が報道管制をしていることもあるが、
最大の理由は、霊夢を襲った当事者達が誰一人として帰ってこないためであろう。
霊夢が普段、神社で境内の掃除をしたり、素敵な賽銭箱をチェックしたり、お茶をすすったり、
その他隙だらけの生活を送っているのは、
有力妖怪に支給する、活きの良い食用人間を釣るための餌を演じているからである。
たいてい霊夢を襲う、いわゆる『死んで悲しむ者よりも喜ぶ者の方が多い、人間の屑』は、
睡眠薬やら媚薬やら霊力封じの手段を持ってやってくる。
これら非合法品は、八雲紫の厳重な監視下で流通させた物である。
これらの製作者は、霊夢も知っている者達であり、いくつかは霊夢自身が作って売りさばいている。
当然、予防接種や解除用の裏コード等の対策は立ててある。
さらに、連中が霊夢を連れ込むであろう、博麗神社を始め、付近の廃屋やいかがわしい宿等には、当然、監視の目が光っている。
霊夢の身に危険が及ぶと、普段から霊夢を監視している式神から紫及び救出当番の者に連絡が行くようになっている。
救出当番とは、幻想郷の各有力妖怪の勢力が週毎に持ち回りで担当する、霊夢の救出を行なう係である。
救出当番が実際に霊夢の救出を行なった場合は、捕獲した『食材』の優先選択権と、宴会時の霊夢の隣の席が与えられる。
無礼講の宴会は、博麗の巫女の義務である絶対中立が唯一免除される場である。
だから霊夢が許せば、一夜の逢瀬も、ちょっとした便宜を図ってもらう事も思いのままである。
博麗神社での宴会は、異変や弾幕ごっこと並んで、各勢力の示威行為の場でもある。
幻想郷の守護者であり、妖怪達に大人気の霊夢の隣の席は垂涎の的で、実際に大金を出すという者もいるぐらいである。
霊夢と同じくらいの重要人物である八雲紫の隣は、たいてい西行寺幽々子や件の霊夢くらいしか座ってくれないのに……。
ただ、霊夢にとって不幸なのは、金銭のやり取りは霊夢自身は知らないことである。
そういったこともあり、霊夢の救出当番になった者は、当番の週の間、不眠不休で霊夢の監視を行なっているのである。
風の噂では、風見幽香が当番の時は、幽香に気があるリグル・ナイトバグに監視業務をやらせ、
霊夢が救出された日の夜に行なわれた宴会の後、幽香が霊夢と神社の寝室でお楽しみの最中、
リグルは幽香の酌で飲まされたきつい酒のせいで、境内で潰れていたとか……。
だから、いくら霊夢が眼前でのんべんだらりとしているからといって、怠けていると注意するのは筋違いである。
これも、幻想郷を守るための重要な勤めなのである。
麗らかな日差しが照らす、博麗神社の境内。
霊夢は境内の掃除の手を休め、改造巫女服の胸元をつまみ、中に風を送り込んでいた。
巫女服の露出した箇所から、霊夢の腋やさらしが巻かれた胸、お臍が覗いていた。
そんな霊夢を鳥居の影から覗く、男達。
「な、言ったとおりだろ?」
「ああ、辺鄙な神社に女の子が一人きり……。たまらんなぁ」
「お前、あんな青臭いガキが好みなのかよぉ。通報されっぞ?」
「ここは幻想郷だぜ。強い者が何をしても許される桃源郷だぜ?」
「そう、ナニをされても、自警団とやらがいる人里に住んでいない自分を恨むんだな、お嬢ちゃん」
霊夢は、今度はスカートをはためかせ始めた。
膝上の丈のドロワーズが完全に見えてしまっている。
スカート内の少女の秘めたる香りが、男達の所まで匂ってきたような錯覚を起こした。
男達は、邪心をにこやかな笑みの仮面の下に秘匿して、
参拝客の振りをして、霊夢に挨拶をした。
今日もまた、幻想郷の風紀を守り、平和に暮らす妖怪達にご馳走を振舞う、
博麗の巫女の崇高な勤めが始まる。
何時良い感想をありがとう。
幻想入りしたときは気をつけよう
しかも今回みたいに、自分がただ勝てばいいってわけじゃない戦いもあるだろうし。
やっぱ彼女の境遇悲惨すぎて萌える。
霊夢の待遇って何気に酷いから、ああでもないとやっていけないだろうな。