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『東方逃走中 ~ Run for monney Part2』 作者: ヨーグルト

東方逃走中 ~ Run for monney Part2

作品集: 26 投稿日時: 2011/04/22 10:46:05 更新日時: 2011/04/22 19:46:26
~現在の脱落者(お手本死亡者を除く)~
特に無し。



東方逃走中
   ~ Run for monney



「はっ……! はっ……!」

妹紅は竹林の中を全速力で走っていた。
その状況から察するに、ハンターから追いかけられているのは明らかである。

「くそぅ……っ!!」

竹林は迷いやすい。
しかし、地面は木の葉やら何やらで、足を動かせば動かすほどじゃりじゃり言ってバレてしまうのである。

「……」

妹紅は持ち札を確認した。
『攻撃符』『防御符』『技符』『火符』『護符』『再符』、まだ一枚も使用していない。

この幻想郷、主に人が寄り付きにくい場所では足がもの凄く速くない限りは、ハンターから逃げられない。
現在、参加者は全員『能力封印』の札によって、能力が使えない。
ただし、逃走者の持ち札である『札』を使えば、『技』として能力を使える。

例外としては、もとから鍛えてある身体的能力なら衰えたり封印されたりしない。
妖怪の能力としては主に、『空を飛ぶ』『絶対的な腕力』などのもとから付いてるが使えなくなっており、走行速度もそれなりに一般の人と一緒。

「でもこのままなら……っ?!」

後ろを振り向いてハンターとの距離を確認した見たが、後方にはその姿が見当たらなかった。
立ち止まり、後ろに戻って確認すると、ハンターが落とし穴に落ちていた。

「ああ、大丈夫?」
「あんたは……あそこにいる兎のうちの一匹か」



鈴仙・優曇華院・イナバ
ハンター遭遇回数:五回
ハンター回避回数:五回(逃走者が発見した場合を除く)

持ち札:「攻撃符」×2、「防御符」×2、「技符」×1、「射出符」×1、「狙撃符」×1、「察知符」×1

「射出符」:他の札と併用する事でしか効果が発揮できない。
      本来の地面設置型や、その場で発動するタイプの札の発動距離を二十メートル伸ばす事ができる。
      射出後の二十メートル経過で、地面に落ちるか又は、そのまま効果が発動される。
      この札と、併用した札の効果が矛盾する場合、この札の効果を優先させる。

「狙撃符」:対象に設置する札に併用する事でしか、この札の効果は発揮されない。
      対象を子機でロックオン後、併用した札を射出する。
      飛距離としては無限であるが、ホーミング性能が高いわけではなく、障害物を避ける機能はない。
      そのため、入り組んでいる場所では使う事がお勧めされない。

「察知符」:常時使用可能。
      札から半径百メートル以内のハンターの行動情報を知る事ができる。
      他の札と違う効果は、ハンターの位置情報ではなく、ハンターの行動予想である。
      詳しくは使ってみる事。



「それで」

鈴仙の持ち札を教えてもらった妹紅は疑問に思った。
そう、持ち札が余分な事。

「何で札が二枚あったりするんだ?」
「妹紅さんが来る少し前ですが、妖精さんが一人と妖怪さんが一人、少し無効で捕まったんですよ」

鈴仙は、竹林の奥の方を指し「永遠亭の位置です」と付け足した。

「誰が捕まったかを確認したいなら言ってもいいとは思いますが、この落とし穴に落ちたハンターと合わせて、竹林にはハンターが二体居ます」
「それで? 誰が?」
「リグルさんと大妖精さんです。 札を使って撃退しようとしましたが、気が動転していたようです……」
「ん、そうか」

~

現在の脱落者
リグル・ナイトバグ
大妖精

    ~計二名~



~ 実況席 ~

「はい、どうも! またまた紫です!! どう思います!? 幽々子さん」
「簡単に捕まってもらっては困りますからねぇ。 万が一の場合にも、あの札があるんですもの」
「判っていらっしゃる! 永琳さん、輝夜さん、ご感想は?!」
「姫様は参加したそうでしたけれど、こうやって高みの見物っていうのも悪くなさそうね」
「参加したいのは本当だったけど、この引きこもりに重ねてキングオブインドアの身、あまり体は動きません」

~

ハンターボックスを一つ封じた美鈴。
実は、着々としていて、もう既にハンターボックスDの目の前にいたのだ。

「よし、ハンターはいませんね。 よいしょっと!!」

『ハンターボックスD。 美鈴さんにより封印されました! 残るはボックスA,C,E』

「ふぅ………」

美鈴が一息ついていると、そばに誰かが歩み寄ってきた。

「パチュリー様に、小悪魔様」



パチュリーの持ち札:『攻撃符』×1、『防御符』×1、『技符』×1、『掌握符』×1、『滅符』×1、『往符』×1



『掌握符』:技符、又は、攻撃符と併用して使用することで、この札の効果は発揮される。
      本来のその二つの性能を強化することが出来、攻撃符の場合の発射する弾幕の数が増加する。
      技符の場合、選択した技の規模が増大する。

『滅符』:体に貼ることで発動、または、自分の発動するスペルと併用することで発動する。
     体に貼っていた場合、自分に降り掛かる他人の札の効果を無効化する。
     スペルと併用した場合、技の規模を若干ながら縮小する。
     また、握りつぶすことで、札を中心とした半径一メートル以内のトラップ系の札の効果を無効化する。
     この札が消滅させられる札の効果は三回まで。
     無効化された札の効果は継続され、再使用出来ないなどのルールがある場合は、それを無視して継続する。

『往符』:握りつぶすことで発動。
     増加ミッションのみで増加したハンターがいる場合、半径三メートル以内に入ったハンターを全て消滅させる。
     消滅させられたハンターは復活しないが、もともといるハンターも同時にいた場合は、増加したハンターは消えず、
     もともといたハンターも消滅しない。
     また、もともといたハンターだけがいてもそのハンターは消滅しない。
     逃走者が範囲内にいた場合は、その逃走者の持っている札の効果は全て無効化され、それが未使用状態でも無効化される。



小悪魔の持ち札:『攻撃符』×1、『防御符』×1、『技符』×1、『大麻痺符』×1、『大遅速符』×1、『大掌握符』×1




『大麻痺符』:地面に設置することで発動。
       設置判定から十秒後、札を中心とした半径十メートル以内に入った者は、一体につき二十秒間行動不能となる。
       同一のハンターがトラップ近くを通過する場合、二度とその効果は無い。
       設置してからの自動消滅は、五分間である。
       なお、逃走中終了十分前では設置しても効果は出ない。

『大遅速符』:地面に設置することで発動。
       設置判定から重要後、札を中心とした半径十メートル以内に入ったハンターは、一体につき十五秒間、減速する。
       同一のハンターがトラップ近くを通過する場合、二度とその効果は無い。
       設置してからの自動消滅は、六分間である。
       なお、逃走中終了十五分前では設置しても効果は出ない。

『大掌握符』:地面に設置することで発動。
       設置判定から三十秒後、札を中心とした半径八メートル以内にいる逃走者は、札の効果を発動する場合、その札の効果は増大する。
       同一の逃走者は、この札の効果を二十分おきであれば、再度得ることが出来る。
       設置してからの自動消滅時間は無い。
       なお、この札と併用してでのトラップ系の札は、この札の範囲内では設置は出来ない。
       範囲内に入った札の効果を増大する場合は、範囲内に入ってから一分以内だけであるが、時間が経過するにつれその効果が失われていくことは無い。



「私は運動不足だから、走り慣れないのよ」

パチュリーに取っては喘息を患っているという点で、このイベントでは確実に不利なのである。
小悪魔がその辺をサポートするのなら、若干でも安心出来る。
ただし、一緒に行動していて、どちらかが生きている場合であって、捕まったりされていれば相方も死ぬようなで。

一礼すると、美鈴はパチュリー達と分かれ、一足先に別行動することにした。

~

美鈴が行ってから、数分後。

「とりあえず、パチュリー様」
「うん?」
「前方にハンターがいますので、ご注意ください」
「は?」

その次の瞬間、パチュリーの体が、後ろから押されて前のめりに倒れた。
小悪魔に蹴られたのである。

「ちょ!!」
「パチュリー様のような………戦術において使い物にならないような輩は、最後まで生き残っていても最終的には………使い物にならず、死ぬのです」
「いやいやいや! 何するの!!」
「待ってください」

小悪魔は足でパチュリーの体を押さえながら、札を一枚取り出し、発動した。

「『大麻痺符』を設置したので、暫く動かないでもらいます。 えっと、あとは………ちょうど、道ばたに落ちていた札があるんですよ。 『贄符』と『誘符』と『写符』、『誘符』を使えば、パチュリー様にハンターがいっぱい来ますもんね」

『誘符』を選び抜くと、パチュリーの背中に貼り付けようとする。
しかし、効果が発揮されることはない。

「『滅符』を事前に貼っておいたからね、無駄だよ!!」

パチュリーは動揺させる為にわざと大きく叫び、小悪魔の体を揺らすように抵抗した。
それに加え、足を払って転ばせると、小悪魔の体を押さえつけ、『誘符』を奪い取って小悪魔の体に貼った。

「自業自得だよ!! 仲間を裏切るからこんなことになるんだ!!」

体が動かない小悪魔から距離を取り、ハンターが来るのを待った。
来てから逃げるのは遅いので、すぐに逃げ、小悪魔が捕まって死ぬことを願った。

逃げるパチュリーの背後からは、助けることを求める小悪魔の叫び声が、大音量で聞こえてくる。
だが、パチュリーはそんなことは無視する、当然。

~

「はぁい♡ 戦況報告!! 小悪魔さんが捕獲されました!! 自分んのトラップに自分で引っかかったようですね!! 馬鹿!!」

~

「パチュリー様が?」

そんな独り言を呟きながら美鈴は最後のレバーを下げ、無事にミッションを完遂させた。
自慢という意味ではないが、自身は満足感に浸ることが出来、皆を守れた(?)ことを誇りに思うのであった。

「あとは、仲間とか集めないと不利になってしまいますね」

仲間がいないと、集団で襲われたときなどや、ハンターに囲まれてしまった際などの対処法が見いだしいにくいのだ。
だから、仲間がいれば心強い上に、何かと安心出来るものなのである。

小悪魔がパチュリーを裏切るような一件があった以上、完全には仲間を信用出来るわけではない。

「ああ、魔理沙さん」
「ん、めいりんか」

美鈴は偶然にも、魔理沙に会った。
魔理沙は所持していた札をぴらぴらと美鈴に見せた。

「いや、困ったもんでさ、何枚か札を落としてしまったんだよ」
「え、魔理沙さんは減ってませんよ?」
「あ、いや、萃香が」

魔理沙は「すまんすまん、間違えた」と言って札を懐にしまった。
話を続ける。

「ボックスは全部終わったようだな」
「あ、さっきのが最後でした」
「良くやったな」
「逃走時間はまだ残っているようですけど、魔理沙さんはどうします?」

魔理沙は帽子を取って煽いだ。

「さっきハンターを一回だけ撒いたんだが、結構しんどいんだよ」
「とりあえずはこっちも何回か」
「紫のことだ、これで終わりじゃないだろうし、少ししたらミッションが来るだろうよ」
「そうですね……次ぎからのミッションはこんな、生易しい物じゃないとは思います」
「だったら、どうだ? 協力しねぇ?」

魔理沙の提案に美鈴は賛成した。

「次ぎのミッションまでは同行しよう。 ミッションが始まったら散開だ」
「判りました!!」

~

「背中は預けたわよ!!」
「ええ!!」

紅魔館の内部、二階の廊下。

その館の主レミリアと、メイド長の咲夜。
現在二人は前述した廊下で、ハンター二体に挟まれている。
というより逃げ回っている。

「二人で逃げてたら意味なくない?」
「あ、そうですね(笑)」
「だったらこの廊下の向こうの階段で。 私は上に、咲夜は下で」
「ふっ……了解しました」



レミリア・スカーレット
ハンター遭遇回数:一回
ハンター回避回数:零回

持ち札:「攻撃符」×2(初期から)、「防御符」×1、「技符」×1、「吸符」×1、「血符」×1、「瀑鬼符」×1

「吸符」:対象のハンター又は逃走者が居る場合に、この札の効果を発動する。
     対象が逃走者の場合:逃走者の背中に貼り付ける。
               その逃走者がハンターと遭遇中でなければ、体力を借りて、使用者の走行速度を上げる事ができる。
     対象がハンターの場合:ハンターを視界に入れた状態でこの札を握りつぶす。
                ハンターの走行速度を下げ、下がった分だけ自分の走行速度を上昇させる。

「血符」:自分に貼付けなくてはいけない。
     この札を貼り付けている間、全ての行動(会話などは除く)において、体力の消耗が数倍になる。
     倍に増やす分、その倍の運動能力と技の強化がされる。

「瀑鬼符」:この札を握りつぶす。
      使用者を中心とした、半径二百メートル以内に大爆発を引き起こす。
      (仕様としては、スカーレットデビル)
      使用者は強制失格となるが、半径内のハンターは三分間復活しなくなる。



十六夜咲夜
ハンター遭遇回数:二回
ハンター回避回数:一回

持ち札:「攻撃符」×1、「防御符」×1、「技符」×1、「時符」×1、「狩符」×40、「逆行符」×2

「時符」:この札を使用すると、使用者の感覚で二分間だけ時間を止める事ができる。
     ただし、ゲーム進行の時間も停止する。

「狩符」:ハンター増加イベント時に使用可能。
     ハンターボックスを対象とする場合、ハンターボックスに貼り付けた場合、その増加予定だったハンターは、次回の増加イベントに持ち越される。
     既存のハンターを対象とする場合、ハンターの背中に貼り付ける事で、そのハンターは二度と復活しない。
     増加したハンターを対象とする場合、ハンターの背中に貼り付ける事で、そのハンターを次回に持ち越すか、
     それ以降にミッションが無い場合は、そのハンターは二度とゲームに復活しない。

「逆行符」:この札の効果は『ゲームの進行時間を五分戻す』『ハンターの位置情報を数分分戻す』の二つ。
      使用する場合は、どちらかの効果を選択する。
      二つのうちどちらかを使用すると、どちらかは使えなくなる。
      また、同時使用はできない。
      ゲームの進行時間を戻す場合は、表示されている分時間を戻すが、賞金はそのままで、減る事は無い。
      ハンターの位置情報を戻す場合、三分〜七分の間隔で、ハンターの位置情報を時間軸をもとに戻す事ができる。
      なお、視界内に入っていた逃走者データはリセットされるが、戻した事で見つかった逃走者は逃げるはめになる。
      さらに、位置情報を戻すときは一瞬である。



レミリアと咲夜の二人は、今居る廊下の階段の場所に着いた。
そして、レミリアが右手を上げて合図をすると、咲夜はこくんと頷き、二人は上と下の二手に分かれた。

「健闘を祈るわ!!」
「お嬢様も、捕まらないように!!」

レミリアは階段をもの凄い勢いで駆け上がり、咲夜は階段をどんどん下っていく。
その行動のおかげで、ハンターの視界から外れる事ができた。
しかし、物音を立ててはいけない。

~

「むすっ」
「あら、どうしたの、紫?」
「つまらないわね、なかなかしぶとい奴らじゃないの」
「だったらミッション出せばいいじゃないの」
「それもそうね」

~

「……」

辺りを窺う。

「誰もいないな……?」

そう言うと、ナズーリンは再び、物陰に身を隠した。



ナズーリン
ハンター遭遇回数:零回
ハンター回避回数:零回(ハンター発見時を除く)

持ち札:「攻撃符」×1、「防御符」×2(初期から)、「技符」×1、「戻符」×1、「再発符」×1、「回符」×1

「戻符」:全ての使用済みの札を、使用可能にする。
     使用可能になった札は全て、香霖堂の店内に置かれる。

「再発符」:この札の発動タイミング以前のミッションを再発させる。
      ミッション中の場合それは中断され、前回のミッションが発動される。
      すでにミッションが終了していた場合、その一個手前に発動されたミッションが発動される。
      ただし、遂行時間の尺は次回のミッションに合わせて調整される。

「回符」:『魔法の森』などの、雑木林や木が多い地形に居る場合、発動が可能。
     入り組んでいる地形を、更に入り組ませる。
     地形が変形する速度は一瞬であり、物理的な物を利用するわけではないので、変動中の物質に衝突する事も無い。
     物体の変動方法は円形をかたどっている。



「……」

少しだけ走った所為か、息が荒くなっていた。
大分疲れはとれているが隠れて数十秒後、すぐにハンターが視界に入り、物陰に身を隠したのであった。

百メートル先でハンターは立ち止まり、辺りを見回している。

現在、ナズーリンが居る場所は妖怪の山の麓、河口付近。
辺りには木が、森と言えるほどではないが結構生えている。

「『回符』!!」

~

「そろそろミッションを始めますか!」

~

RRR!!

「!」

霊夢の所持している陰陽玉に通信が入る。
それは他の所持者も同様であった。
ちなみに、陰陽玉を所持していない逃走者には、幻想郷全域に渡って放送される音声で、ミッションなどが通達される。

「新しいミッションか……」
「霊夢さん?」
「紫の野郎が新しいミッション出してきたわ」

早苗は霊夢に同行していた。(持ち札などのことは後述する)

~

MISSION

魔法の森入り口の『香霖堂』に情報伝達端末、『ケータイ』が置かれた。
そこに置かれたケータイは、今後のミッション伝達と確保情報が報告される。
ケータイの機能として『通話』『メール』『確保情報』『ミッション伝達と結果報告』『残り時間』がある。
ゲームを進める上では欠かせなく、状況的に有利になる。
なお、ケータイの設置数は既に確保された逃走者の分も置かれている。

生存者:人物認証でケータイの使用者システムを登録、それ以降、登録したケータイのみが使用可能。
死亡者のケータイ:人物認証は必要ないが、使用する事はできない。

このケータイを手に入れるかどうかは自由だ。

~

「えっ」
「幸運だな」

魔理沙と美鈴の二人は既に、香霖堂の目の前に居た。
運は良く、ハンターは視界内にいないし、美鈴が感じる事のできる範囲内ではハンターの気配を感じない。

二人は店内に入り、それぞれのケータイを手に入れて人物認証をする。

「外の世界の道具はよく解らないな」
「これが電源を入れる奴みたいですよ」
「あ、本当だ、画面が明るくなった」
「何何?『指先を本体裏の黒部分に当ててください』?」
「ん、ああ、指紋の事だな」
「そのようですね」

『人物登録。 霧雨魔理沙』
『人物登録。 紅美鈴』

二人はケータイを懐にしまって散開した。

~

「!!!」

ナズーリンの目の前に木が何本か現れた。
そのおかげでハンターの視界から逃れる事ができたが、察するにまだハンターは探している。

小走りでその場を離れる。



暫くすると、魔法の森が見えてきた。
ナズーリンは胸を撫で下ろし、歩く途中に聞こえてきたミッション伝達の内容『ケータイを手に入れろ』を思い出した。
確か香霖堂にあると記憶していたおかげで、直ぐに向かう事ができた。

そんな時、前方に魔理沙と美鈴を見つけた。

「魔理沙さん、美鈴さん」
「あ、鼠」
「ミ○キーマウスさんじゃないですか」
「D社に謝れ」

魔理沙と美鈴はナズーリンの無事を確認すると「あそこの香霖堂の中に置いてある、好きなのを選べ」と言った。

「あの建物ですね」
「ああ」

ナズーリンは香霖堂の店内に入り、ケータイを持ち出した。
そして直ぐに魔理沙達のもとに戻る。

「電源付けたら指紋認証だ」
「??」
「やれば判る」

『人物認証。 ミ○キーマウス』

「紫は巫山戯てるな」

『人物再認証。 ナズーリン』

画面の表示を確認して、ナズーリンはケータイを閉じた。
魔理沙と美鈴、それに加えてナズーリンの三人が最初の、ミッションをクリアした逃走者だった。

魔理沙はケータイを開いた。

『ミッションクリア人物:三名
 クリア換算:三体』

「?」

ケータイに表示されているその文字に、三人は首を傾げた。

「どういう意味だ……?」

~

「……」

香霖堂に新たな人影が。
使用不可能となっている二本の剣と、大きな半霊を連れている妖夢。
店内に入り、ケータイを手に取った。



















































『ミッションクリア人数:生存者全員
 クリア換算数:生存者全員』




そんな幻想郷での逃走中は、それからが過酷なものになろうとは、知る由もなかった。ヨーグルト
札の説明をしているだけで行稼ぎ状態です。
まともな逃走シーンは次回からとなります。

どうも、ヨーグルトです。
地震発生時は千葉県に居たから一応大丈夫ですが、自宅の中が大変な事になってしまいました。
パソコンが壊れた無かっただけでも幸いでした……。

次回から東方逃走中は、本格的(?)になります。
札の説明を多少は簡略化するつもりです。
もちろん、次回から登場人物も増えます。

~次回予告~
ミッションで手に入れたケータイに表示された怪しげな文章。
『ミッションクリア人数を換算します』
逃走者はこの文章の意味が理解できない。

「ふざけるなよおおおぉぉぉぉぉッッ!!」

次々と降り掛る厄災、トラブル、人災。

「次に逢うときも……今と一緒の関係で居られるといいね……」
「絶対に守るッ!!」

果たして、生き残る事ができるのか!?
次回、東方逃走中第二話、五月にアップ予定。
ヨーグルト
作品情報
作品集:
26
投稿日時:
2011/04/22 10:46:05
更新日時:
2011/04/22 19:46:26
分類
逃走中っぽいもの
1. NutsIn先任曹長 ■2011/04/22 21:04:54
さあ、久々のヨーグルトさんのクソゲーム・ストーリーです!!
紫達は何故、愛すべき幻想郷の住人達をこんなクソッタレな茶番に付き合わせたんでしょうねぇ?
どうせ、取るに足らない理由でしょうが……。

換算って……、やっぱり難易度とかハンターの数、もしくは得点、ですかね。
こりゃ、仲間を裏切るタイミングの見極めが勝敗の鍵を握るようですねぇ。
来月の続き、及び他の話も楽しみにしています。



P.S.前回のおやつのアレ、あの意味有りげな台詞に何か有るだろうとは思うのですが……。
今日まで睡眠時間が激減して、仕事も手に付きません!!
せめて、ヒントだけでもっ!!
2. ヨーグルト ■2011/04/23 13:39:39
>先任曹長様
どうも、GPA見てから帰って参りました。

毎度毎度ありがとうございます。
理由はいくつか考えているんですけど、どれもこれも微妙なんですよね……。
一番の候補は『ゼロ和ゲーム』なんていうものでしたけど。
ここからが面倒くさいんですよ。

>P.S.
今日のおやつのヒント→さとりの最初の台詞『今から決めてもいい?』
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