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『時既に遅し』 作者: メッキ
どうして私はあんな事をしたのだろう?
紅魔館の端の方にある倉庫で、
私は泣いていた。
私のなかは、深いふかい絶望と、悲しみと 悔しさと ほんのちょっとの痛み
消えることの無い。 痛み。
目の前にあったのは、埃と真っ赤な血に塗れた。 日記と。
なにかの生き物の、 一掴みの灰。
「・・・・っ・・くっ・・ぅうっ・・・」
声を殺し泣く。
泣いても、誰も帰ってこない。
『今日から物を壊すたびに、貴方に罰を与えるわ。』
急な姉の提案だった。
その日から私は規則という鎖に縛られた。
「ちくしょう・・・ アイツめ・・・ おちおち弾幕ごっこもできないじゃない。」
私は自分の姉に向かっての悪態をつく。
ちなみに此処は地下室なので誰にも声が届くことは無い。
私の能力はモノを壊すこと。
それが無くなっちゃうなら何で遊ぼうか・・・
考えなくちゃ
今日は魔理沙が来た。
「よっし! 今日も弾幕ごっこで遊ぶか?」
って、誘ってくれたけど、鎖のせいで遊べない。
だから魔理沙とお人形遊び。
これなら安心って思ってたケド。
私が魔理沙に人形を渡そうと思って走ったら転んじゃった。
私の手が綺麗な色の壁にぶつかる。
「あっ 壊れちゃう!」 なんて思ったときには壁はボロボロだった。
どうしよう どうしよう! お姉様に叱られちゃう!
急いで魔理沙が駆けつけてくれた。
理由を言ったら
「私が魔法の研究でやった って事にしていい」
って言ってくれた。 やっぱり魔理沙は優しい。
次の瞬間いきなり咲夜が現れた。
音を聞いて 時を止めて来たのだろう。
会話を聞かれてなくて良かった。
「フラン様。 壁を壊しましたね?」
咲夜は笑いながら私の所に歩み寄る。 悪魔の私より酷い笑顔だ。
来ないで 来ないで
魔理沙が咲夜の肩を掴んだ。
「おいおい なんでも妹のせいにするなって 今回は私のミスだ。少し火薬の量をミスっちまったんだ。」
咲夜の笑顔が曇る。
「そうですか。なら仕方ないですわ。」
咲夜は明らかに不機嫌な顔をして早足で帰って行った。
魔理沙がホッとしたように胸を撫で下ろす。
私が半泣きでいると魔理沙が来て頭を撫でてくれた。
わしゃわしゃと 少し雑だったけど、
とても嬉しかった。 あったかかった。
魔理沙は窓から出て行った。
私は暖かい布団から出たときの様なスースーとした感覚を味わった。
その日はなかなか眠れなかった。 眠くならなかった。
「おはよう御座います。 フラン様。」
私が起きるのと同時に咲夜が着替えを持ってくる。あと食事も。
私は手早く着替えて食事を済ます。
不味い。 味がしなかった。 でも紅茶で流し込んだ。
檻から出る。 最近鍵が開いてる。 なんでかな?
とりあえず図書館へ向かう。
パチュリーから借りてた本を返さなくちゃ。
図書館へ向かうと
「あら 妹様。何か御用?」 「フラン様 お久しぶりです。」
二人が私に声を掛けてくれた。パチュリーは本から顔を上げないけれど。
「ちょっと本を返却しにね」
私がそういうと、パチュリーが小悪魔を指差した。
その瞬間、子悪魔が
「私が戻しておきますよ?」
と、本を私が飛ばないと届かない様なところに戻した。
私は新しく借りる本を探す。
「・・んーーーっ?」
パチュリーの図書館は広い。
きっとお姉様もすべては見きれない程の広さ。
本もきっと見ていないだろう。
私は奥へ奥へ歩く。
「何か面白い本はないかな?」
そんなことを思ってたら変な本を見つけた。
表紙は英語だった。
「・・・・だ・・だい・・ぁ・・・だいありぃ・・・・ダイアリー?」
持ってってパチュリーに見せたら、どうやら日記らしい。
パチュリーが
「もうそれは古いからいらないわ。 貴方にあげる。」
とくれた。 私はその日から気になったときに日記をつけることにした。
【あしたがたのしみ 。】
それだけ書いて、私は電気を消した。
「ふあ・・ぁ・・・」
いつもの様に起きる。 格子の隙間からは綺麗なきれいな紅い月が見えた。
何かがおかしい・・ やけに頭がだるい。 意識がもやもやする・・・・・・
グチャ
気がついたら手に・・・血がついてた・・・・・・
「ぇ・・・は・・?」
何?何?
分からなかった。 なんでなんで
どうして私は血溜りの中にひとりで居るの?
どうして私は血だらけなの?
どうして・・・・ 目の前に血だらけの・・パチュリーが居るのよ?
「・・かひゅー・・ヒューー・・ヒゅーー・・・・」
パチュリーは虫の息。
「パチュリー? パチュリーーー!? だ、大丈夫?」
声をかける。 だけど、口からでた言葉は・・
「・・どうしてこんな事・・・ この、怪物・・・」
「・・・――――――ッっ!」
まさかとは思ったけれど、 私の中でずっと否定してきた答えは、正しかったようだ・・・
私がパチュリーを・・・・? そんなハズない。
だけどソレしか考えられない。
そのままだとどうかしてしまいそうだった。
その時
「フランっ!」
後ろにある扉が開いて、お姉様と魔理沙と咲夜と美鈴が入ってきた。
驚きの表情を見せる・・・ 3人だけ・・
なんだか咲夜はこうなる事を予想していたみたいだった・・・
「パチェーーーー!」 「オイ! パチュリーしっかりしろぉ!」 「大丈夫ですか!」
四人はパチュリーに駆け寄る。 パチュリーは気を失ってはいたけれど、生きていた。
良かった。 と思うのも虚しく、お姉様と魔理沙と美鈴が驚きと怒りと悲しみが入り混じった表情でこちらを睨む。
そんな目で見ないで。
三人は同時に聞く。
「「「どうして、パチュリー(様)を殺そうとした?」」」
――――・・違う、私じゃない 私じゃないっ!
お姉様が泣き顔で立ち上がる。 私の目の前に、すごい形相で立つと、
「・・フラン・・・ 私、言ったわよね? 『壊したら罰を与える』って・・・・・
貴方、この事は絶対に許されないことよ・・・・・」
私の視界が涙で滲む。
なんで?私は何もしてないのに・・・ 怖いよこわい みんなきらい
「・・ぁの・・・ゃってな「うるさいっ!! お前は地下室にでも入ってろ!」
お姉様や魔理沙や美鈴に怒鳴られる。
どうして?
言い返そうとしたら、そこは既に地下室だった。
きっと咲夜が時を止めて連れて来たのだろう。
「ふぅっ・・・っくっ・・ぅぇ・・・」
自然に涙がこぼれる。
後に残ったのは、 絶望 疑問 悲しみ 恨み 憎しみ
「・・・・・・・ !」
そういえば、机の中に・・・ あった・・・・。パチュリーがくれた日記。
「パチュリー・・・・・・」
日記を胸で抱きしめる。
パチュリー・・・・。 大丈夫でありますように・・・・・・・・
【どうか、ぶじで、しなないでパチュリー みんなみんな どうしてかな? しんじてほしいよ】
今日の分の日記を書いて目を閉じる。
おやすみ。 魔理沙・・・お姉様・・・・・ 咲夜・・・・・
目を開ける。 きっと今は夜だろう。
地下室からは出られない。 誰も来ない。
【ちょっとおなかがなっちゃった。 くまさんはかわいいね うさぎさんもかわいいね
みんなでなかよくあそぼうね】
ぬいぐるみを引きちぎった。
目が霞む。 単純な言葉も発せられなくなった。 舌が痛い。
【おなかがすいたよぅ のどもいたい】
口に綿をつめこんだ。 不味いまずい
「ぅ・・・ぅぁっ・・・うぅ゛」
もう唸ることしか出来ない。 喉の渇きが限界だ。
【のどかわいた もうしかたがない。じぶんのちをのむ ちはくろかった
おいしい おいしい でもおなかはへったまま】
お姉様・・・・
ついにお腹の減りも限界。 誰か助けて。
【わたしはきゅうけつき ゆびがすこしなくたって だいじょうぶ
かじった おいしい おにくおにく もうなくなった でもだいじょうぶ
まだ おにく のこってる】
・・・・・・
カツン コツン
地下室に誰かの足音が響く。 幻聴だろうか? いや違った。
目の前には、咲夜が居た。
「・・・・・・」
「・・さ ゛くゃ゛・・?」
地下室にへたり込む私を、咲夜は腕組して見つめている。
「・・・・クスッ・・・ぁはっ くふぅぁっはははっ」
「!っざくゃ・・・?」
咲夜が突然腹を抱えて笑い始めた。
「ぁははっ・・・・ふぅ・・ 妹様。 今日は貴方に伝えたいことがあって来ました。」
咲夜の声はさっきの下品な笑い方とは真逆の、いつもの透き通った声だった。
「・・・パチュリー様は・・・亡くなってしまいました。」
「・・・・ぇ・・・・・」
私は只、言葉も発せられずに、壁にもたれ込むことしか出来なかった。
「用件はそれだけですわ」
咲夜はただそれだけ言い、また地下から出て行った。
咲夜は、パチュリーのことを、どうとも思わないのかな?
疑問とくやしさと犯人への恨みが残った。
次の日咲夜とお姉様が地下室に来た。
「フランドール・スカーレット。この怪物め。 紅魔館当主のレミリア・スカーレットの判断でお前を罰せることにした。」
「ぇ・・・・・・・・・?」
お姉様? 何言ってんの? ばっせるって、ころすって事だよね・・・・・・?
やだやだやだやだやだ なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで
「――――――――――――――――――――――」
もうお姉様の言ってることが分からない。
死にたくない しにたくない なんで?
眼球が無くなった片方の目から涙とは似ても似つかない真っ赤な液体がドロリと
こぼれた。
「さようなら。 フラン。 貴方の事は本当に残念に思うわ。」
そう言い残し、お姉様は地下室から出て行った。
「ハハ・・・・も゛ぅや゛だよぉ゛・・・・」
口から自然と溢れるのは弱音と、誰かに向けた謝罪だった。
あの日から二週間ぐらいたった。傷ついていた体も完治した。 一回だけ紅茶とクッキーを小悪魔が持ってきてくれた。
「皆さんには内緒ですよっ!」
ありがとう。 口には出せないけれど、心の中で精一杯祈って食べた。
涙と混じって少ししょっぱかった。
そして、残念ながらその日は来てしまった。
あの日以来のお姉様の姿。 「来い。」
久しぶりの挨拶にしてはとても悲しく辛い挨拶だった。
手首に銀製の手錠をはめられて私はお姉様の後につづいて
階段を上る。
お姉様は何も喋らない。 私は何も喋れない。
いろんなドアが並ぶ通路に入る。
また暫く沈黙の徒歩が続く。
そう、今日で私の495年とちょっとの人生の糸は途切れる。
理由も無いままに。
心の中ではさまざまな感情があった。
このまま能力を使ってこんな酷いお姉様や信じてくれない皆を
殺してしまおうか。
なんて事も思ったし。
この際泣いて喚いて自殺してやろうか。
とも思った。
でもそんな感情より一番辛いのは、【悲しさ】だった。
泣きたくても泣けなかった。 泣きたくなかった。
そんな事を思っているうちに着いた様だ。
お姉様が相当重そうな硬い硬い鉄の扉を開ける。
部屋には魔理沙・美鈴・咲夜・小悪魔が居た。
皆それぞれ冷めた眼で私の事をじろじろと見る。
部屋の中心にはやはり銀製の私を縛りつけるための十字架があった。
その近くに棚がありさまざまな血生臭い道具があった。
きっとあれで私を・・・・――――
そう考えるだけで今にも逃げ出したくなった。
私の手錠をお姉様がはずし、十字架に拘束し始める。
まず、皮の頑丈なベルトで手足を固定された。
次にその皮ベルトの上から鉄のとげとげがついた変な紐で縛り始めた。
棘が刺さり、皮膚がえぐられた。 血が噴出す。
「ぃ゛っ い゛ぃっ」
つい声が出てしまう。
少ししか動かない頭を持ち上げ、声をなるべく出さない様にしながら腕を見る。
「・・・・ヒぃっ・・・・!」 少ししか見ていないのに眼を背けたくなった。
そこには紫色に変色し、まるで半分溶けた状態のイチゴのような色の肉がところどころ露出しているもう二度と動かないであろう ただの肉片と言うものがあった。
もう、絶望しか残っていない。
硫酸を掛けられる。 ジュウっ と何かが焼けた音がした。
「ぁいいいぃっギャァァアアァぁあああっ! い゛たぃっ いぃ゛だいっよ゛ぅううぅ゛つ」
全身に針を深く刺された様な酷い痛み。
肉が焦げてゆく。 痛い。 痛い。
「・・・ぃや゛っ アガグぅっ」
口を無理やり開けられ顎が外れる。
歯をへし折られ、抜かれた。 もうやめて。
「アギャあぁぁああッァッテぅあうぇうあぁああっ!」
歯肉を抉られ削られる。 歯肉がちぎれ飛ぶ。
助けてよ だれかたすけて 最後の望み。 必死で叫ぶ。
「ま゛り゛ざぁっ! じんしでぇええええぇっ!どぉ゛じでよぁあぁぁあっ
まり゛ざ゛゛っま゛りざっっっまり゛ざさざ」
魔理沙は部屋の隅で帽子を使い顔を隠していた。
「な゛んでぇ゛?! おね゛がイ゛イ゛い゛゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛い゛い゛い゛っ!」
もう、私には何も残されていなかった。
でも、私が死んで、皆とパチュリーが喜ぶならそれでいいと思う。
もう体力も底を尽く。
皆、ごめんなさい。
わたしは、こんなことでしか、みんなをしあわせにはできなかったよ。
やっぱりわたしはわるいこだった。
せめてわたしのきもちだけでいいからうけとって。
みんなみぃーんな だいすきだよ。 じゃあまたね
意識が溺れる。 静かに眠れ、フランドール・スカーレット・・・―――――――
プチンッ・・
――――・・・・
部屋に下品な笑いが響いた。 全員が声の主の方へ振り向く。
そこには腹を抱えて瞳に涙を滲ませながら、
酷いガラガラ声で笑っている。
手にはフランドールの血と目が入った小瓶を持っている。
「・・・やった!やった、やったわやってやった。
魔力!あたしの力!ちからぁあああぁぁっ!!ぎゃははハハはハハはハハはーー」
その場に居た全員が目を見開き、状況が把握できていない。
「・・ど、どういうことなんだ・・ぜ・・・な、あ・・『咲夜』・・・・?」
魔理沙が明らかに動揺した声で目の前の、かつての友に話しかける。
「ぇー? まぁだ分からないワケ?」
咲夜とは思えないガラガラ声で馬鹿にしたように魔理沙の事を見る。
「「「・・・・・・・・・」」」 三人共黙って頷くことしかできなかった。
「つまり私はこの子の魔力狙いだったわけよ。 私は小悪魔。
パチュリーを殺す様にフランドールに仕向けたのも私
全部私がやったの・・・。 すごいでしょ?
・・・ここまで来るのに何百年掛かったか・・・・」
「ふざけるなっっっっ!!」 正気に戻ったレミリアの怒声が響く。
「でも、フランドールを殺したのは、私じゃないわ。
ねぇ? たった一人の大切な家族を殺したのはだぁれぇ? あはっ♪」
レミリアは悔しそうに唇を噛んだ。
「じ、じゃあ・・・さ、くやさん・・・は・・・?」 美鈴がおどおどしながら問いかけた。
「だから私=咲夜。 つまり十六夜咲夜なんて人間はココには存在しなかった。」
「馬鹿言うなっ! 咲夜は、咲夜はっずぅっと、私と一緒に」
レミリアが反論する。
「・・・・・じゃあ、ずっとって・・・『何時から?』・・・」
「ぇっ・・・?い、つから・・・? そういえば、いつからいつから何時から?
私と咲夜の出会いはいつから違う違うあのときじゃないよ。
じゃあいつからいつから会ったときは私ひとりだった?ふたりだった?
もしかしてさくやってだれ?そーじゃないよ さくやはさくや さくやってどんなひとだったっけ?かみのいろは?めのいろは?どんなせいかくだった?やさしい?
ん?ん? さくや?さくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくいざよいやさくやさくやさくやさくや・・・・・――」
「・・・・思い出せないのでしょう?」
レミリアは膝をつき頭を掻き毟った。 自慢の良い匂いで柔らかかった
髪の毛がどんどん抜けてゆく。
「さくやさくやさくやさくやさくやさくやさくやさくや・・・―――」
どこかに刻みつけたいのか、壊れたレコードの様にレミリアは繰り返して呟いた。
「お嬢様っ?! しっかりしてくださいっ!お嬢様っっ」
「レミリア! しっかりするんだっ!!」
二人が慌てて駆け寄るも、既にレミリアは壊れてしまった。
涙や涎、ありとあらゆる体液を撒き散らし、目からは光が消えうせてしまった。
「残念だったねぇ? でも良かったじゃない魔理沙。
あなたの友達のフランを殺した悪い悪魔は居なくなったんだよぉ?」
小悪魔はにやにやと笑っていた。
「馬鹿言ってんじゃねぇぜっ!! 元はと言えばお前のせいだろっ!?」
「私は小『悪魔』ですからぁ♪」
「くそっ!」
「それじゃぁ私はこのへんでー、イイもん見れたわぁ
じゃーねぇー♪」
小悪魔は窓を割って外へと飛び出した。
あのまま魔界へでも帰る気だろう。
「待てっ!!」 二人は慌てて後を追うも、しっかりと子悪魔に魔力を
こそぎ取られてしまったせいか飛ぶことすらできなくなっていた。
「魔理沙さん・・・」 「くそっ」 だんっと魔理沙は壁を殴った。
――――――――・・・・そんな事があった数日後・・・ 二人は図書館に居た。
「なぁ美鈴、 こんなんで良かったのか・・・?」
「・・・きっと・・・良かったんじゃ・・ない、でしょうか・・」
魔理沙と美鈴が文々。新聞を読み、話をしている。
二人の心の傷はまったくと言っていい程癒えていなかった。
あのあと、レミリアは永遠亭で精神治療をうけることになった。
もう、あの頃の幸せな紅魔館は無いのだ・・・・
――私は、家へ帰っても、何処へいても、後悔の波に溺れてしまう。
あの時私がちゃんとフランの話を聞いてあげたら・・・・!
こんなことにはならなかったんだな・・・・
壁を思いっきり殴る。 「なんでだよっ!」叫ぶ。 また殴る。
肉が裂け血が出てきた。 ・・・フランはこれより痛かったんだ・・・・・
そんな感じで毎回朝を迎える。
私は許されてはいけないのだ・・・ 私は頭に八卦炉をあてた。
「・・まぁすたーすぱぁく・・・・」
―――――――・・私はこれからどうしよう。
咲夜さんに会いたい。 でも会えない。 この間まで普通に会ってたのに。
妹様とお喋りしたい。 でもできない。 この間まで普通にお喋りしたのに。
パチュリー様に相談したい。 でも無理。 この間までならできたのに。
お嬢様に褒められたい でも・・・――――――――――
「もう耐えられない。」
だったら私は『この間』が来るのを待つことにしよう。
・・・首でも絞めながら。
「これもまた一興かしら・・ね?」 紫は少女らしく可憐に笑った・・・
〜〜〜〜文々。新聞〜〜〜〜
【紅魔館の働ける司書 小悪魔が退治された!!!】
本日未明、小悪魔と思わしき怪物が神社を襲う。
博麗霊夢氏がすぐさまお札で撃退したと言う。 我々の取材に霊夢氏は
「別にどこも怪我はないわ。 それより取材代は高めに。」
と、笑顔で語っていた。
コンチクワw お初です。Σ(・ω・ノ)ノ
何かだらだらと書いていたら長くなってしまいましたww
最後まで読んでいただいてありがとうございました★。.:*:・'゚☆。.:*::*:・'゚☆。.(ノ´・ω・`)ノキラキラ
メッキ
- 作品情報
- 作品集:
- 26
- 投稿日時:
- 2011/05/08 10:55:11
- 更新日時:
- 2011/05/08 19:55:11
- 分類
- フランドール
- レミリア
- 魔理沙はいい子
- 咲夜なんて居なかった
流石、悪魔の名を持つ者!!
すんばらしいまでの外道ぶりでした!!
ですが、所詮小悪魔。
身の程知らずの幻想郷の悪は、システムによって排除された。
クズの死に、感慨など無い。
フランちゃんほど理不尽に虐待されて輝くキャラは貴重
ラストも「霊夢が惨殺されて小悪魔が成り代わった」と考えると尚おいしい
肝心の惨殺シーンがないのは残念だが
百点でしたw
レミリアの精神崩壊の様が良かったです
なんか展開が唐突すぎ説明不足過ぎだけど
そんなムチャクチャさがこれはこれで楽しかったです。