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『紅魔館門番殺害事件:解決編』 作者: ただの屍

紅魔館門番殺害事件:解決編

作品集: 26 投稿日時: 2011/05/29 10:32:50 更新日時: 2011/05/29 19:33:38
 ある日の平和な昼下がり。魔理沙は紅魔館を訪れた。何かしら用事があったわけではなく、暇だったので遊びに来たのだ。魔理沙は陽気な気持ちで重々しい正面玄関の扉を開いた。
 「おいすー^^」
 そこで魔理沙が見た光景。血を流して倒れている美鈴とそれを見下ろすレミリアであった。
 「げえっ! 妖怪殺し!」魔理沙はすぐに逃げ出した。
 「待って!」レミリアが魔理沙の背に向かって叫んだ。
 「やなこった。妖怪殺しと一緒にいられるか。私は自分の家に帰るぜ」魔理沙は今さっき開いた扉をもう一度開こうとした。
 レミリアは魔理沙の側まで高速で移動すると扉に掛かっていた魔理沙の手をはらった。「待って。美鈴を殺したのは私じゃない。あれを見て」レミリアは倒れている美鈴を指さした。美鈴の右手右人差し指は血に塗れていた。そしてそのそばにある血文字。「ダイイング・メッセージよ」
 魔理沙はダイイング・メッセージを見た。一本の直線を目指したと思われる少し歪んだ線と少し歪んだ円。円は直線の端にくっついており線と円は接しているように見えた。円は美鈴寄りに位置し、直線は美鈴とは反対の方向に歪みながら伸びていた。「数字の6に見えない事もないな。しかしお前が殺していない理由にはならないんじゃないか?」
 「私が殺すなら血も肉も全て取り込んで差し上げる」レミリアはにやりと笑った。「これでも理由にならない?」
 「いいや納得したぜ。お前が犯人ならば私はとっくに死んでいただろうからな」魔理沙はもう一度ダイイング・メッセージを見た。「なんか可哀そうだし弔いの意味も込めてせっかくだから考えてやるか」
 突然魔理沙のすぐそばでドアが大きな音を立てて開いた。そこからパチュリーが現れて作者に向かって大声で怒鳴り始めた。
 「ダイイング・メッセージだと。ふざけるな。馬鹿馬鹿しい。なんでそんなものを。安易すぎる。まさかこれだけでミステリーだと言い張る気かお前は。お前はミステリーをなめているのか。そうに違いない。もっと考えろ馬鹿が。ここは幻想郷だぞ。そんな貧弱な思いつきだけでミステリーだとぬかしたら。貴様。いいか、お前が書いているのはただのクイズだ。そうだ、クイズだ。はは、ざまあみろ。このSSにミステリーは名乗らせん。そもそもミステリーというものはだな」
 パチュリーは一度にそこまで言い切ると顔中を真っ赤にして憤死した。パチュリーは心底悔しそうな表情で芋虫のように体を痙攣させた。
 魔理沙はレミリアを見て言った。「パチュリーが死んだが私たちには関係ない。このSSのタイトルは『紅魔館門番殺害事件:解決編』だ。私たちが考えなきゃいけないのは門番を殺害した犯人だ。魔女に容量を割く道理など無い」魔理沙は額に指を当てた。「とりあえず話しながら考えるか。さっきも言ったが数字の6じゃないか?」
 突然生き返ったパチュリーが作者を口汚く罵り呪いの言葉を吐きながら憤死した。
 「6って誰の事? 6ボス連中? それともレティ・ホワイトロック?」
 「まあその中の誰かじゃないか?」魔理沙は投げやりに答えた。
 「できれば一人に絞って欲しいんだけど」
 「まるでクイズだな」
 「候補者が沢山いたら面倒じゃない」
 「まるでいいかげんだな」そう言って魔理沙は、なんか面倒くさくなったなと呟いてからレミリアに言った。「お前もちゃんと考えているのか?」
 「考えているわよ」レミリアは言った。「σ(シグマ)なんてどう?」
 「シグマ? それは一体誰の事なんだ?」
 「シグマはギリシャ文字で、小文字がσ、大文字がΣ。大文字のΣは数学では総和を表す記号なのよ」
 「ふむ、それで?」
 「総和とは歴史。すなわち人里にいるあのワーハクタク、なんてのはどう?」
 突然生き返ったパチュリーが立ち上がってから口をぱくぱく動かしたがそれは声になっていなかった。パチュリーはまた憤死して床に倒れた。
 「総和=歴史ってのがあまりにも強引過ぎる。しかもそれは大文字の方だし」
 「考え過ぎたか」
 「そうだな。もっと単純で分かりやすい方がいい。というわけで新しい犯人を思いついた」そう言った魔理沙の頬がぴくぴくと動いていた。魔理沙は笑い出さないように必死で我慢していた。
 「あ、あ、あれはだな」魔理沙が口を開くと言葉と一緒にどうしても笑いが一緒に漏れる。「あ、あれは、ははっ、だなっ」そう言って魔理沙は手で口を塞いだ。
 「なにー、じらさないでよ」魔理沙につられてレミリアも表情を緩めた。
 「あれはっ、はははっ、っれは」またもや魔理沙は手で口を塞ぎ、笑いをこらえた。顔は既に真っ赤になっていた。
 レミリアはクスクス笑いながらも必死に黙っていた。レミリアも声を上げて笑い出さぬようにしていた。
 「あれは」魔理沙は大きく息を吸い込んで一気に言いきった。「6ではなくひっくり返して9、つまりH。チルノにやられたんだ」そして、とうとう魔理沙は我慢ができなくなり立っていられなくなるほど大笑いして床に転げ回った。
 突然生き返ったパチュリーが死ぬほど笑い転げ、後に笑い死んだ。
 「チ、チルノって、あの妖精の」レミリアは言った。
 少し落ち着いてから魔理沙は言った。「そうだ、あの妖精のチルノだ」
 二人はプッと吹き出し、ドッと笑い出した。
 「アハハハハハハハハ」魔理沙は笑った。
 「アハハハハハハハハ」レミリアも笑った。
 魔理沙は手で床を擦り、レミリアは壁を手の平で叩きながら笑った。
 二人とも長い間馬鹿みたいに笑い続けた末、喋れる程度に笑いが治まると、レミリアは言った。「どうやって美鈴は殺されたのだろうか」
 魔理沙は肩で息をしながら言った。「氷の塊にぶつかって死んだ」
 二人は同時に爆笑した。魔理沙は涙を零し、痛む腹を押さえながら笑った。レミリアもその名に相応しく、顔中を真っ赤にして笑った。
 魔理沙は、床に横たわる美鈴をちらりと見た。つられてレミリアも美鈴を見た。
 「アハハハハハハハハ」魔理沙は床に涎を零しながら笑った。
 「アハハハハハハハハ」レミリアも大口を開けて笑った。
 魔理沙は手で涙を拭き取りつつ言った。「こいつはチルノにやられたのか」魔理沙は苦しそうな表情でレミリアに言った。「なんでこんなのが門番なんだ」
 「分からない」レミリアは泣き笑いながら苦しそうな声で言った。「分からない」
 二人は声を揃えて笑った。気が違ってしまうのではないかというほど笑い転げ回った。
 その時、死んだと思われていた美鈴が音もなくゆっくりと立ち上がった。美鈴は血に塗れた部分だけでなく顔までもが真っ赤になっていた。
 二人は美鈴を見た。
 「も、門番が生きてる」魔理沙は笑いながら美鈴を指した。
 「そ、そうね」レミリアは笑い過ぎてだらしない表情になっていた。
 二人は笑い過ぎによる腹痛を抑えるために美鈴を視界に入れないようにした。
 「あの」と美鈴が言った。
 二人は美鈴が喋ると同時に笑い出した。
 「アハハハハハハハハ」
 「アハハハハハハハハ」
 我慢したせいで反動が何倍にもなって返ってきた。二人は長い間、大きな声を上げ身をよじらせて気違いのように笑い続けた。
 二人がある程度落ち着いてから、美鈴は体をぷるぷると震わせながら言った。「実は私もダイイング・メッセージについて考えてみました。あの文字って突然パッと閃いたものなので自分でも意味が分からなかったんです」
 「ダイイング・メッセージ」魔理沙は美鈴から目をそむけたまま言った。
 「馬鹿だなあ」レミリアは仰向けの状態で言った。
 美鈴は両手をぐっと握りしめながら話す。「ギリシャ文字っていうのを聞いて閃いて。あれはもしかしてρ(ロー)と読むんじゃないですか」
 「ギ、ギリシャ文字だと」魔理沙は涙と涎を同時に床に零した。
 「バ、バ、馬鹿だなあ」レミリアは両手両足で床を叩きながらどたばたと転げ回った。
 美鈴は笑い出すまいと必死にこらえていたが、もう既に顔の一部では笑っていた。「ρは物理では密度を表す記号です。密度といえば疎密の鬼、伊吹萃香が犯人では」
 その推理を聞いた魔理沙ははヒーヒー言いながら腹を押さえて声を僅かに絞り出した。
 「ρと読むには鏡が必要だな」
 突然生き返ったパチュリーと三人は同時に爆笑した。四人は顔中を真っ赤にしたまま身をよじりのたうち回り転げ回り体を二つ折りにしたりしながら笑い続けた。
このSSの元ネタはもちろん、「笑うな」です。
ただの屍
作品情報
作品集:
26
投稿日時:
2011/05/29 10:32:50
更新日時:
2011/05/29 19:33:38
分類
実はレミリアが犯人
実はミステリーではない
実は意味など無い
1. NutsIn先任曹長 ■2011/05/29 21:43:19
こっこれって、うぷ。
ろくな目にあわない門番の、ぷ、日常じゃ、な、無いですか。
せいぜい、ぷく、おぜうさまの、暇、つ、潰しに、付き合ってやって、く、ください。
何だったんで、しょ、しょ、しょうね、この話。

意味分からん、ぷ、くく……、あ〜はっはっははははははっ!!
2. 名無し ■2011/05/29 23:01:44
たちのぼる筒井臭
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