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『星は空に、月は夜に』 作者: 狼狐
「へっくちゅん!へっくちゅん!」
「なんだアリス、風邪か?」
「違うわ、魔理沙。花粉症よ、花粉症」
「ほぉ……ついに貴様も、選ばれたというわけか……」
「何その口調!? まぁ、でもそうね。今年からの花粉症よ。嫌だわ、ホント」
「フン、所詮貴様はその程度というわけか」
「口調戻しなさいよ。でもホントに困るわ、集中できないせいか薬の調合も上手くいかな……くちゅん!」
「しょうがないなぁ、ちょうど私が持ってた薬をやるぜ」
「あ、戻った。ありがと。速効性? だったら嬉しいんだけど」
「ある意味な」
「…………………………。……ねぇ、『私が持ってた薬』ってどういうこと?」
「私がたまたま持ってた花粉症治療とは一切関係ない薬、って意味だぜ」
「いるかァァァァァァァァァァァァァ!! なんで渡そうとしたのよ!?」
「いや、速効性の媚薬だからビッチで有名なアリスには必要かなって」
「オイィィィィィィ!? 何よビッチで有名って!? いつのまにそんな噂流れたのよ!?」
「人里で人形劇した後は路地裏で肉人形にってか(笑)」
「上手くないわよ! 全く上手いこと言えてないわよ! くそぅ、誰よそんな噂流したの!!」
「私」
「オィィィィィィ!? 何してんの!? 何してんのォ!?」
「悪意を持ってやった、反省はしていない」
「最悪の返しィィィィィ!! ふざけないでよ!」
「ふざけてたらコラ写真までバラまかないぜ!」
「何やってんだァァァァァァァァァァァァ!!」
「三日三晩寝ずに作った写真だ――自信作だぜ」
「何その無駄な努力と無駄な良い声! 腹立つ! 腹立つ!」
「まぁそんなことより花粉症治さないとな」
「話の戻し方強引すぎない!?」
「あ、そうだ。鼻の粘膜を焼くといい、って聞いたことがある」
「へぇー。マスパで焼こうぜ! なんて言わないでよ?」
「何言ってんのコイツ頭おかしいわ……」
「悪意を持って人の勝手すぎる噂流す奴に言われたくないんだけど」
「あ、そうだ。永遠亭に行けば治療薬とかあるんじゃないか」
「ねぇ、五行前の台詞無かったことにしようとしてるでしょ。ホントはマスパ鼻焼きするつもりだったんでしょ。ねぇなんとか言いなさいよ」
「よし、ここで待ってろ。永遠亭から薬もらってくるぜ」
「逃げんなァァァァァァァァァァァァ!!」
※
「ただいまー」
「……………」
「あれ、どうしたアリス?」
「ねぇ、あれから三日間ずぅっとここで待ってたんだけど私。何も食べずに何も飲まずに何も出さずに」
「あぁ、悪い。色々あってさ」
「色々?」
「宴会とか」
「何やってんだァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
「霊夢がやろうって言うもんだからさー」
「せめて永遠亭主催の宴会に参加しなさいよぉぉぉぉぉ!!」
「というわけで、ハイ。薬だぜ。もらいたてほやほやだ」
「つまり三日前に飛び出してついさっき永遠亭に行ったってことね! 張り倒すわよマジで!」
「何個かもらってきたから、一個ずつ試していくか」
「なんでそんなギャンブル性の高い薬飲みしなきゃならないのよ」
「まずはこれ。媚薬(副作用:花粉症)」
「なんでだァァァァァァァァァァァァァ! 百歩譲って媚薬には目を瞑るわ! でも副作用:花粉症って何よ!? なんで悪化させる気なのよ!?」
「チッ。文句ばっか言いやがって」
「ツッコミよツッコミ!!」
「じゃあ次はこれ。花粉症ナオール(笑)!」
「信用できねェェェェェェェェ!! 名前のセンスの無さに説得力が欠けるし! 何よ最後の(笑)って! 絶対効かないわよこんなの!」
「えー。じゃあ次はこれだな。花粉症でオナール(///)!」
「オィィィィィィ!! なんだオナールって! 花粉症がオカズってどんな変態プレイ!? つーか照れてるのが腹立つわ!」
「じゃあ最後。『花粉症治療薬』」
「最初からそれ出せェェェェェェェェェ!! もういいわよ! それ飲むわ! 寄越しなさい!」ゴクン
「あ、そういえば」
「ん、鼻水が収まってきた気がするわね。さすが永遠亭印。……何? 魔理沙」
「アリスのだって言ってないから私用の花粉症治療薬貰ってきちゃったかも」
「人間用ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!! ぎゃああああああああああ鼻水が一気に多量に出てきたァァァァァァァァァ!!」
「あははー(笑)」
「何笑ってんだァァァァァァァァァァァァァ!! どうすんのよコレ! あれ!? なんで大量の鼻水出して普通に喋れてるの私!? 読みづらいから!?」
「まるで滝みたい。綺麗……」
「何言ってんの!? 何言ってんのォ!? 使いどころ次第じゃスゴくいい言葉じゃないの腹立つ!」
「こんなこともあろうかと人外用の花粉症治療薬ももらってきてるぜ」
「なんで最初からそれを寄越さないのよ!? 寄越せ!」ゴクン
「あっ、副作用の説明する前に飲んだな」
「熱ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!! 身体熱ゥゥゥゥゥ! 凄く疼くんだけど! これ間違いなく副作用:媚薬でしょ! 何作ってんだ永遠亭ィィィィィ!!」
「いや、媚薬じゃないぜ」
「え、じゃあ何?」
「体内発火」
「なんでだァァァァァァァァァァ!! ぎゃあああああああ燃えるゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
「安定の爆破オチ、か……フフッ」
「あっつ! あっつぅ!! 何そのニヒルな笑い! 燃える燃える燃えるゥ!!」
「大丈夫だ、こんなこともあろうかとバケツに液体を汲んで来た」
「ダマされるかァァァァァァァ!! 何よ液体って! どうせガソリンとか油とかそういうオチでしょうが!」
「幻想郷でガソリンってお前……」
「今この状況でそこにツッコむ必要性ある!?」
「まぁ安心しろ、水に近い何かだから」
「素直に水持ってこいやァァァァァァァァァァァ!!」
「とりあえずかけるぜ」バシャァ
「ちょっ! 了承得なさいよ! あ、でもただの水っぽいわね。なんか甘いけど。砂糖水? なんで?」
「まぁ、別に水かけても体内発火だから意味ないけどな」
「そうだった熱ゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
「そしてここであえてガソリンをバシャア」
「なんでだァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」ドゴォオン
- 作品情報
- 作品集:
- 27
- 投稿日時:
- 2011/06/25 04:09:17
- 更新日時:
- 2011/06/25 13:09:17
- 分類
- アリス
- 魔理沙
アリスへの狂気にも似た愛、しかと受け止めました。
やはりアリスはこうでなくては!!
でも、花粉症をバカにするのはいただけませんね〜。
鼻炎状態でイクラ丼の山葵を丸呑みにした時のヘブン状態、分からんでしょうね〜。
そうでしたか、先程の無礼、平にご容赦を。
ちなみに私は花粉症対策として、二回ほど病院で注射を打ってもらっています。
他人に処方された薬は危険ですので、アリスはちゃんとお医者様に見てもらうように。
( ゙̄д ゙̄)ゝビッ
いや、笑えるって素晴らしいですね!