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『幻想郷的詩集 『永夜抄編』』 作者: 天屋
『蟲想歌』 リグル・ナイトバグ
あなたも嫌うのか
私を
私達を
また私達は、白い霧の前に倒れ伏すのか
* * *
『ローレライ』 ミスティア・ローレライ
夜、闇。
歌、人、雀。
雀は問う。
「あなたも誘われたのですか?」と。
* * *
『本性』 上白沢慧音
月夜に吼える双角の獣
眼は爛々と輝けり
其の姿見て驚くなかれ
其は人里守りし賢者なり
其が食らふは血肉に非ず
何者も知らぬ歴史を食ふ
* * *
『幸運の白兎』 因幡てゐ
シアワセは中々手に入らない方が丁度良いのさ
簡単に手に入ったらつまらないからね
要はシアワセはありがたみが大切って事かな
でも、全く手に入らなくちゃそれは奇跡と変わらない
だから私が時たま運んであげるのさ
あなたの心に届けシアワセ
* * *
『狂気の瞳は誰を狂わせるか』 鈴仙・優曇華院・イナバ
狂え、狂え、狂え。
皆が私に狂っていると言う。
そんな筈はない。朝から特に何もしていない。
強いて言うなれば、鏡を見たかな・・・
* * *
『毒と薬』 八意永琳
良薬も過ぎれば毒に
毒も適度なら良薬に
これが分かるなら、それは素晴らしい事
* * *
『月から落ちて』 蓬莱山輝夜
永い永い時の中
私は地上に落ちました
低い低い土の上
上向く日々が続きました
穢れた穢れた穢土の上
私はここが気に入りました
もう戻る事はないだろう
母なる月よとわにさよなら
* * *
『永遠』 藤原妹紅
一日なんて些細なもの
そう思える程に、私は永くを生きてきた
常人から離れてゆくにつれて分かった事がある
灯は消える可能性があるからこそ有難いのだと
ならば消えない灯はどう思われるのか?
有難がられる? 気味悪がられる?
今の私には分からないから
永遠の時間で考えるとしよう
いやはや、お久しぶりです。天屋でございます。
まさかここまで時間がかかろうとは。
この作品は予想外の難産でした。
それにしても、永夜抄といえば便利屋(小説的な意味で)な永琳先生ですよね。
月の頭脳、薬。 もはや先生チートですねぇ。
天屋
作品情報
作品集:
27
投稿日時:
2011/07/17 02:32:07
更新日時:
2011/07/17 11:32:07
分類
詩
永夜抄
つまらない、永久の命。
簡単な事だった。
人間でも妖怪でも出来る事。
恩義を人に感じる。
何処に行こうかワクワクする。
流転の人生に退屈する事無し。
もしもし亀よ、亀さんよ。
ノロノロ歩いて楽しいかい?
高みから見下ろす兎さん。
近くに寄れば、分かるでしょ?