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『幻想郷夏祭り 中』 作者: ぐう
幽香とリグルが廃神社で肝試しをしていたのと同じころ・・・お祭りの会場は大勢の人々で賑わっていた。
50は越える夜店、種族問わない大勢の客、聞こえてくる笛太鼓の音色・・・
年に一度の夏祭りとあって、みな存分に楽しんでいるようだ。
「うわー、すごい人だかりね」
「霖之助さん、今日はお誘いありがとうございます」
「いいよいいよ、たまにはこうして風物詩をじっくり拝むのもいいことだから」
提灯の灯りの下、祭の会場を歩く三人の人影があった。
香霖堂の店主霖之助、名無し妖怪の朱鷺子、そして幻想郷の記憶こと阿求の三人だ。
「今日は僕の奢(おご)りだから、二人とも店で好きなもの買ってくるといいよ」
「えっ、いいんですか?」
「気にすることないよ、霖之助は相当の太っ腹だから一つ二つ強請(ねだ)ったってどうってことないさ」
阿求にそう勧める朱鷺子の手には、左手にはたこ焼き、右手にはかき氷が握られていた。
「って朱鷺子ったらいつの間に!? どうりで懐が軽いと思ったら!」
いつの間に霖之助の財布をすったのだろうか、朱鷺子のちゃっかりっぷりに呆れる霖之助だった。
「あっ、いいなかき氷」
「そこの店で売ってるから買ってきたら? んー冷たいっ!」
霖之助のお金で夜店のものを買いながら、三人は歩いた。
何も夜店で売ってるのは食べ物だけでなく、夏ならではのものもあった。
「おっ、水風船が売ってるな」
「私夏祭りの度に水風船買ってるんです、それくらいお気に入りなんです」
「そうそう、風船に描かれてる模様と水の跳ねる音がいいのよね」
子供の頃祭りで買った人もいるのではないだろうか。
ゴムの伸縮性と風船の弾力を活かして、ヨーヨーのように扱える水風船を、阿求は嬉しそうに弾ませた。
(そういえば昔、とがった羽に当てて割っちゃって、そのままびしょ濡れになったことあるなぁ・・・)
「ん? 朱鷺子、何か言ったかい?」
「えっ? あっ、な、何でもないよ。あははははは・・・」
(まさか服が濡れたままなのが嫌で、裸になって帰ったなんて言えやしないわ・・・)
独り言で水風船の思い出に浸る朱鷺子だが、それが恥ずかしい思い出なので言わないことにした。
その後三人は、射的や金魚掬いなどの夜店、そして笛太鼓で賑わう盆踊りの会場を訪ねた。
前者は三人とも的を外したり金魚に逃げられたりして散々だが、後者は先代からの記憶が活きているのか、阿求が筋のいい踊りを披露した。
阿求の意外な才能に、霖之助と朱鷺子は呆気にとられてしまう始末だった。
「いやー、それにしても阿求の踊り見事だったなー」
「さすがの私も、あれに敵う気がしないよ」
「もうお二人とも・・・照れるからそんなにお褒めにならないでください」
二人の褒めちぎりちぎりに、阿求は顔を赤くして照れ隠しをした。
「八時前か・・・。これから八時から花火が始まるから、僕は先にトイレに行っておくよ」
霖之助は二人にそう言い残し、会場のはずれにある公衆トイレヘと向かった。
「私も行っておこっと。朱鷺子さんも行かれますか?」
「ああ、私は大丈夫よ。水風船預かっておくから、行ってきたら?」
「ありがとうございます。じゃあお言葉に甘えさせていただいて・・・」
阿求は朱鷺子に水風船を手渡し、トイレへと向かった。
数分後、用を済ませた霖之助が戻ってきた。
「おまたせ。あれ、阿求は?」
「霖之助が行ってちょっとしてから、トイレ行くって言ってたよ」
「じゃあもう少し待っておくか」
二人は阿求が戻ってくるまでの間、そこで待つことにした。
「た、ただいま戻りました・・・」
「おかえり、ちょうど花火が始まるところだったよ」
(ああ・・・ちょっと出しきれなかったかも・・・)
それから少しして阿求が戻り、三人は花火が開始するのを待った。
しかし戻ってきた阿求の顔は、少し顔色が悪く、二人はそのことに気がつかなかった。
ドンッ! パラパラパラ・・・
「たーまやー。ほら二人とも、花火が始まったぞ」
「びっくりした・・・すごい衝撃が伝わってきたよ」
「き、綺麗ですね・・・」
豪快な音とともに最初の一発が打ちあがり、夜空に大きな大輪の花を咲かせた。
関心して眺める霖之助と、打ち上げの振動に驚く朱鷺子、そして弱々しく答える阿求。
ドンッ! ドンッ!
「今年の花火はまた職人たちの気合がこもってるな、花火の音からしてわかる」
花火が打ちあがる度に、他の観客は「おーっ」と言ったり指さしたりして楽しんでいた。
それは霖之助も同じで、深くうなずきながら一発一発をじっくりと眺めた。
ぐきゅきゅきゅ・・・きゅるるる・・・
(や、やだ・・・花火の振動でお腹がまた・・・)
しかし霖之助が花火を楽しんでる傍ら、阿求は小さく身体を震えさせながらお腹をさすっていた。
そのお腹からは小さな音が鳴り、花火の音に消されて阿求以外の誰も気がつかなかった。
実は阿求、トイレにこそ言ったのだが、早く花火が見たいが為に用を全て足しきる前にトイレから出てしまったのだ。
そのため中途半端な便意は、花火の振動によって阿求の便意をぶり返させていた。
(でも・・・またおトイレ行きたいだなんて・・・)
トイレに行きたいのは正直な気持ち。だがそれはわずか5分前の話で、これまたすぐにトイレに行くと言えば変に思われること間違いない。
そのため阿求は、言うに言えない状況に自ら陥ってしまっていた。もしあの時開始に遅れてでも、用足しに時間を費やしていれば・・・
「ああもう、こんな時にさっきのかき氷が中るなんて・・・」
阿求が便意に苦しむのと同じ頃、いつの間に霖之助たちから離れていた朱鷺子。
彼女もまた、阿求以上に夜店でたいらげていたのが中り、腹を下していたのだ。
「うわっ!? ああぁ・・・私も早く出したい・・・」
なんとか公衆トイレの前まで来た朱鷺子だが、女子トイレは外まで続く長い列がいつの間にかできており、ざっと10人は並んでいた。
早くトイレに行きたいこんな時に限ってこんなことになるとは・・・
「ん、どうしたんだい阿求?」
「り・・・霖之助さん、私またお腹が・・・ああ・・・」
ふと振り向いた霖之助は、阿求の様子がおかしいことに気づき、声をかけた。
しかし阿求は小さい声で答えるも、全身をプルプルと震えさせて身動きがとれなかった。
「お腹が痛いのかい? それならトイレに」
「で、でも・・・もうだめあああああ・・・」
二人がいるのは木陰で、周りからは直接見えない。もっとも今は花火が打ちあがっており、見物客たちは皆そっちのほうにしか目がいかなかった。
それがせめてもの掬いだが、それが掬いのところで阿求の我慢が続く訳でもなく、限界らしき一言を最後に・・・
ビュビッ、ビビ、ビチュビチュビチュ・・・
「だめ・・・またうんちが出て・・・・・・」
阿求がなんとかお尻を閉じているのか、排泄音そのものは周りに聞こえない程度に済んだ。
しかしその代償として、阿求は我慢の限界を迎えて便意に屈してしまった。
霖之助がふと後ろに目をやすと、既に阿求の袴はお尻の部分が濡れてしまい、ポタポタと茶色の雫が垂れ落ちていた。
「ごめんなさい霖之助さん・・・私この年になってうんちお漏らしなんて・・・くうっ!」
ビュビビビビブブ・・・ブビビチッ!
阿求は涙を流しながら謝るが、その弱々しい声は花火によってかき消されそうだった。
そして一際大きな排泄音とともに彼女の身体がビクンと動き、袴に垂れる下痢便の量を一気に増した。
「大丈夫、僕は誰にも言わないから。とりあえず静かにすれば花火の音で聞こえないみたいだから、残りも出しちゃう?」
「はい・・・」
霖之助は内心阿求の失禁に驚いているのだが、今ここで大きな声を出せば周囲に気づかれてしまう。
皆が花火に気をとられている今のうちに、阿求への排泄を促して事を小さくしようと試みた。
だがここで、霖之助はあることに気がついた。
「あれ、そういえば朱鷺子は?」
その頃、朱鷺子はといえば・・・
「もうダメ・・・ううっくうう・・・」
トイレの行列に並び、必死に便意に耐える朱鷺子。しかしかき氷による下痢便が肛門に激痛を与え、刻一刻と限界に近づけていた。
後ろにこそ誰もいないが、自分の前にはあと3人もいる。このまま待ってたら自分の番までに間に合いそうもない。
「こ、こうなったらもう・・・!」
朱鷺子は意を決す、お尻を押さえながらトイレを後にした。
そして祭りの会場からどんどん遠ざかってゆく。どうやら人目のつかないところで用を足す最後の賭けに出ることにしたらしい。
ブビュッ、ブビビ、ビチチチチ・・・・
「あっ! まだ・・・まだ出な・・・」
ところが不意に肛門が開き、朱鷺子の押さえる手にスカートと下着越しに下痢便が打ちつけられた。
そのショックで朱鷺子は足が止まってしまい、知らずのうちにお腹に力を入れ・・・
ビュビビブビュブ、ブビブビビッ、ブチビビビチチ・・・
「だ、だめ・・・お願いだから止まって・・・はあああ・・・」
朱鷺子は口で止まれと言うが、自律神経で動く肛門が彼女の命令を受け入れるはずもなく、ただ下着への下痢便排泄を促すだけだった。
どんどん茶色に染まってゆく朱鷺子のスカートは、花火によって一瞬だけ暗闇の中に映されるのであった。
その後霖之助と致した阿求に見つかってしまい、阿求と朱鷺子は以降夏祭りがトラウマになりそうだった。
今回は夏祭りの祭りパートを中心に、あっきゅんと朱鷺子に致していただきました。
書籍メインとなるため人気があまりないこの二人ですが、茶色の花火を打ちつけた袴とスカートを見せればきっと人気度が上がりうわなにをするやめ(ry
これで神霊廟と旧作を除く全員が達成できた・・・はずw
ぐう
- 作品情報
- 作品集:
- 27
- 投稿日時:
- 2011/08/01 06:28:45
- 更新日時:
- 2011/08/01 15:28:45
- 分類
- 稗田阿求
- 朱鷺子
- スカトロ
- お漏らし
事前におトイレに行くという、用意周到なお漏らし対策が意味をなさない。
野グソしようとしても、脱ぐ事を許さない。
これぞ便想郷!!
……って、中編!?
まだこのお祭りに地獄、否、天国が魅られるのか!?
便想郷はお漏らしが全て、対策も脱ぐことも許されませんw
これぞ便想郷!!
>名無し(2)さん
来年の祭りは誰が致すのか・・・それは参加してのおたのしみで