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『愚妹と呼ばれる少女フラン 強欲 (前)』 作者: ケテル
レミリアが倒れ、結界を破って乱入したパチュリー。その魔女と対峙するのは、気の狂った紅い悪魔。
『永きを耐えし巨石の群。翠に輝く至宝の石』
パチュリーの周りを鎧う翠緑玉の槍。魔本が詠唱に寄り添いバラバラとページを進める。
『舞い打ち据えよ』
必殺で放ったその槍は、しなやかで幼い腕が振るわれるごとに無惨に粉砕され、床に落ちる音を振りまく前に霧散して行く。フランドールは羽を広げると巨石の群れを砕きながら、凄まじい速度でパチュリーに迫る。
『堤は流れを留める。清浄なる湖水。淀む事なき清廉。深淵の湖底へと埋葬せよ』
矢継ぎ早に唱えた呪が新たな魔本を構成し、水域が具現化。めくれ上がるページの音と共に、幻の湖から無数の水柱が立ち上った。彼女は飛行を弛めると、逆さに乱立する滝を舞うように避ける。
「当たらなければどうということもないわぁああああああああああ。貧弱魔女」
複雑にうねる水流もフランドールを捕らえるには至っていない。この悪魔はあまりに強大。猛火をじょうろで消すがごとき無謀さだ。それでも、レミリアを守るため、フランドールを止める為、パチュリーは魔法を詠唱する。
『炉は堅きを緩める。豊穣の祝い。収穫の時。魂を摘む農具』
未だ止まぬ炎と紅の残滓を抜けて彼女が飛来する。残った炎をすべて彼女へと向けるが、僅かな動きで避けられその速度は落ちない。着弾するものを彼女は素手で払いのけ、傷を負う様子もなく迫る。
魔本が紡ぐ呪は金気を溶かし集めて模り、巨大な円盤をいくつも形成し始める。
『刈り取れ銀の刃』
激しく回転しながら丸鋸が狙うが、フランドールはそれを薙ぎ払う。
『昼天より照らすもの。陽の火。日の灯台。輝きの王よ在れ』
間髪いれずパチュリーが生み出すのは、円環が生み出す無限の陽。吸血鬼が持つ最も知られた弱点であり、パチュリーが持つ最大の破壊。莫大な熱量と光量の前に、なにもかもが霞む。自身の最大威力が勝つか、それとも悪魔が耐えきるか。
「へぇえ、そんなものが出せるんだぁああ。じゃあ私もそれに対抗して」
フランドールの左手に、どろりとした不気味で眩い輝き。黄金のように輝くそれは、紅く妖しく輝き、呪いのような危険な力を秘めていた。
フランドールが、左手を天井に向け力を解放すると、それは解放を喜ぶかのように、狂ったようにざわめき、雄叫びをあげる。
唸り声のように荒れ狂う魔力。瞬間、視界がまばゆい程の紅に染められる。
それは誕生と同時に大地を揺るがしぼこりぼこりと、沸騰し、溶岩のような熱さを保つ。
「忌まわしき呪い。呪われし財宝。全てを浸食し喰らい尽くす紅い黄金ファフニール。欺瞞の太陽を作りだす身の程知らずの魔女を焼き尽くせえぇええええええええええええええええええええええええええ!!」
次の瞬間、フランドールの左腕を起点として、紅い黄金が膨張。活火山の噴火のごとき勢いで、辺り一面にその破壊の力を解き放つ。それに対抗するように、パチュリーもロイヤルフレアを、フランドールむけて発射。互いの魔力がぶつかりあう。
「ぐぅうう。な、なんてパワーなの」
「あはははははははははははははははは!!あはははははははははははははははは!!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁああああああ!!死んじゃえ!!死んじゃえ!!弱虫で貧弱な魔法使い」
弱点である太陽に身を焦がし、魔力を大きく削られながらも、なおパチュリーを遥かに圧倒する強大さ。紅い黄金はとめどなくフランドールの左腕からあふれ出し、その魔力を上昇させていく。
その黄金に太陽が飲み込まれ、浸食されて破壊される。それでも収まらない破壊の力は、大河のように流れだし、パチュリーとレミリアを飲み込もうとする。
「もうおしまいね。貧弱魔女。そのまま飲み込まれて死になさい」
「いいえ、私の勝ちよ、気狂い悪魔。その呪いの黄金の力の恐ろしさ。お前自身で味わってもらうわ」
そういうとパチュリーの周りを五つの魔書が回り始める。
『相克の円環。相生の円環。因果の応報』
土は金を孕み、金は水を萃め、水は木を活かし、木は火を支え、火は土を生む。また、土は水を阻み、水は火を消沈させ、火は金を溶かし、金は木を刈り取り、木は土を穿つ。
『万物は流転する。火・水・木・金・土。来たれ賢者の石。我が望むは因果の応報。有りしものを有りし所へ。対価を払うべきものにその対価を支払わせよ』
パチュリーの周りを浮遊する五つの賢者の石。それらは発光すると、一斉にフランドールの元へと飛来する。フランドールは、それをかわそうとするが間に合わない。五つの賢者の石にその体を貫かれる。それを追うように、紅い黄金が逆流しフランドールに覆いかぶさり、浸食していく。
もとは小人の魔法使いであったファフニールは、父親の持つ財宝に目がくらんで父親を殺し、さらに弟のレギンを追放し宝を独占した。しかしこの財宝には、持ち主に災いをもたらす呪いがかかっていた。
神々に呪われし財宝。輝きに魅入られた者は、非業の死を。
その忌まわしき呪いが、賢者の石の力によりフランドールを浸食する。
絶叫と共にフランドールの全身の穴から大量の紅い影が抜けだしていく。影はフランドールとよく似た形を取ると絶叫をあげ、全身をかきむしりながら苦悶。フランドールの黒い影の中へと潜り込んでいく。
やがて、紅い影が全て黒い影の中に消えると、先程までの闘いが嘘のような静寂さが訪れた。
* * * * * * * * * * *
結界が崩壊し、外で待っていたリトルが、駆け寄っていく。内部で何が行われていたかは、床に転がる者達の姿を見れば明らかであった。
「パチュリー様ぁああああああ!!パチュリーさまぁああああああああ」
リトルはまず、自分の主である、パチュリーの元へと駆け寄る。体調が悪い上に、強大な魔法を使った為、パチュリーの肌は紙のように白くなり、今にも命がなくなりそうであった。
「大丈夫ですか?大丈夫ですか。パチュリー様」
「私の事は後でいいわ……レミィの方を見てやって頂戴」
「はっ、でもパチュリー様は」
「命令よ。レミィの元にいきなさい」
「はっ、はい」
主の命令とあれば、逆らうわけにはいかない。リトルはパチュリーの元を離れると、レミリアの元に駆け寄った。
「大丈夫ですか、レミリア様!!」
「その声と匂いはリトルか」
全身傷だらけで焼け爛れ、鼻から上は真っ黒に焦げて炭化している。しかし、思考と生体機能に異常は及んでいないのか、レミリアはリトルをはっきり認識すると、指示を出す。
「いいか、リトル。あの気狂いを拘束して拷問室に入れておけ。三日すれば私の体は治るだろう。それまでお前にあいつの拘束を任せる」
「……私でよろしいのですか?レミリア様」
「メイドはあの馬鹿な妹にほぼ全て殺された。パチュリーもあの体で魔力を使ったあとだ、半月は立てないだろう。リトル、もうお前しかいないんだ」
そう言うと、レミリアは自壊する自分の体から数匹の蝙蝠を放出。自分の部屋の方へと飛ばしていく。
「はぁ。一月後にろくでなし達との会合があるというのに、とんでもないざまだよ。私は……」
少女の形を取ったままのレミリアは、そこで言葉が切れる。体が完全に灰となり、生存機能を放棄したからだ。
レミリアのその姿を見ると、リトルは再びパチュリーの方を見る。パチュリーは完全に気を失い、その場に倒れ込んでいた。今すぐに運びたいが、フランドールがいつ暴れるか分からない。葛藤の中リトルは、フランドールの体を抱きかかえる。
「すみません、パチュリー様。先に妹様を拷問室に拘束してから、お部屋に行きましょう。それまで、少し辛抱していてください」
* * * * * * * * * * *
「んん……夢」
長い夢を見ていたような気がする。とても恐ろしく哀しい夢を。
全身が得体のしれない力でばらばらにされる恐ろしい波動。
自分の姉すらも遠く及ばす強大な力。
あれは一体なんなのだろう。いくら考えても分からなかった。
「お姉さま。まだ怒っているのかな」
何だか分からない紅い物体に犯され、意識を失う前と同じようにフランドールは拘束されていた。
「また、拷問されるのかな。また傷だらけにされるのかな」
そう思ったとたん、フランドールの全身が大きく震え、口からは嗚咽が漏れだした。
「やだぁあああ。やだよぉお、拷問なんて。痛いだけじゃない。苦しいだけじゃない。どうしてそんな悲しくて意味のない事をするの、お姉さま」
重く重厚な拷問室の扉が開いたのは、枯れたと思った涙が漏れ出したその時だった。フランドールよりも背の高く、紅いロングストレートの髪。黒のワンピースのその姿は、フランドールがよく知っているものだった。
「リトル!!」
「自分でやっておいて言うのもなんですけれども……ひどい姿ですね。妹様」
拘束された、フランドールの姿。それは図書館でレミリアから聞いた通りにリトルがした拘束であった。
「リトルお願い。この拘束を外して」
「それはできません妹様。そんなことをしたら激昂したレミリア様に八つ裂きにされてしまいます」
「お願い……お願いよフランドール。少しでいいから、私を休ませて」
大きな目を潤ませて、哀願するフランドール。その姿にリトルは大きく息を吐く。
「レミリア様は非常に凶暴で怒りっぽい所があります。そして今は非常に気が立っている。自分の命令に私が背いたを知ったら、私も無事では済まないかもしれません」
「……」
「けれども、今レミリア様は激しい闘いを終えられたばかりで重傷を負い、自室で安静になさっている。吸血鬼の再生能力を持ってしても、完治に三日がかかるようです」
「えっ!!じゃあ」
「えぇ。少しの間なら、妹様の拘束を解いて休めさせても問題ないでしょう」
そう言うと、リトルは拘束を解き、フランドールを床へ降ろす。久しぶりの自由に、フランドールは大きく四肢を伸ばし、体の筋肉をほぐしていく。
「ありがとうリトル。私とても嬉しいわ」
そう言うと、フランドールはリトルに抱きついた。いまだに癒えぬ傷から流れる鮮血が、リトルの服をべったりと汚す。
「ごっ、ごめんなさい。こんな傷だらけの体で抱きついちゃって。リトルの服汚しちゃった」
「構いませんよ。安心なされたのでしょう。解放されて」
「えぇ」
しばらく体を動かし、筋をほぐしたフランドールは、地面に座り込む。リトルもそれにならって座ったのを見ると、口を開いた。
「ねぇ、リトル。どうしてお姉さまは、私にあんなひどい事をするのかな?」
「気が……たっていらっらっしゃるのからかもしれませんね」
そういうとリトルは、物事を教える教師のように口を開き、話しをする。
「この幻想卿は、人類の希望である博霊の巫女が死に絶えてしまい、妖怪の賢者たる八雲紫と西行寺幽々子は、夜の王レミリア様、狂王幻月、花嵐幽香、闘神妖忌が中心となって率いた反対派に、肉片と魂の抜け殻にされて厳重封印され、式の力を失った蘭は自分の配下と結界を守るのに精一杯。他の紫を指示していた勢力と賢者達は反対派の四方に、殺され洗脳され大きく数を減らし、その残党は、現在の状況の打開策が打てない状況。
今の幻想卿は、いわば強いものが弱いものを思いのままに貪り喰らい奴隷として使役する無法世界。人間など餌か肥料か奴隷のいずれかとしてしか扱われない世界です」
「知っているわ。私は外に出たことがなく、その反対派や中心となっている妖怪に出会ったこともないけれども、幻想卿の事はパチュリーから聞いたことがある」
かって妖怪の為に博霊大結界により、外の世界と幻想卿を切りはなし、その次の段階として人が妖怪と対等に暮らせるための策を模索し、尽力した妖怪の賢者の長、八雲紫。
その儚い希望は志半ばで無残に崩れ、強い妖怪が弱者を仕切り思いのままにすることをよしとする妖怪達によって、楽園とは程遠い悪夢の世界と化した幻想卿。身を守るすべのない人間や動物、弱い妖怪にとって、この世界は地獄と同義語である。
「しかし反対派の中心妖怪は、能力もさることながら、性格面はもっと異質で異常。傲慢で我儘で、激昂しやすく、苛烈な拷問をしがちな側面を持つレミリア様が欠点がないように思えるぐらいです。
そんな異常者と力の均衡を保つのは大変なストレスがかかるでしょう。その上で何か紅魔館で問題が起こるのならば、苛烈な拷問もしてしまうのも無理はないと思います」
「お姉さま、大変なんだ」
改めて姉の力と、夜の王として、反対派の中心として幻想卿に君臨することの大変さを、フランドールは痛感した。
「以前は、妖精や妖怪メイド達の失敗に対して、怒ったり拷問をかけたりしていたけれども……お姉さま、最近私に対してばかり拷問したり怒るようになった。私は本当に知らなくて何もしていなくても、聞いてくれない……私にそうした苛立ちをぶつけているのかな」
「だとしても、拷問はやりすぎです。これは私の考えですが、あなたの事をよく思わない妖精が、あなたそっくりに変装していたずらし、あなたに罪を被せているのではないでしょうか」
「私に……罪を被せて、お姉さまに拷問をさせている……」
リトルの推測の言葉を聞き、フランドールは呆然としていたが、次第に怒りの表情を壁に浮かべる。
「許せない。本当に許せないわ。その卑怯者。捕まえたら拷問した後肉片にして、外の世界にばらまいてやる」
「私でできることがあれば協力しますよ。妹様」
「えぇ。ぜひお願いするわ」
フランドールの言葉にリトルが大きくうなずく。
しかし、リトルにはそれ以上に気になる事があるようだ。
「今回の闘いで、紅魔館の戦力状況は危険な状況にさらされています。反対派の中心であるレミリア様は重傷を負って自室から出られない。パチュリー様も闘いの中で大きな負傷を負い、私が治療している状態。メイド達もその数を激減させています」
「そう。みんな大変な状況なんだ……」
リトルから自分の住む紅魔館の状況を聞いたフランドールはうつむいた。自分にも姉を助けられる強力な力があったら。両手を握りしめ、体を震わせる。
「でもまぁ私にとってはいい状況です」
紅魔館のこれからの状況に憂いを見せるフランドールに対し、リトルはこれまでの真剣な表情とは異なり、どこか晴れ晴れとした表情。本当に現在の苦境を理解しているのかどうか疑わしい状況だ。
「リトル、あなた何言っているの。紅魔館が大変になっているのに、どうして笑っていられるの?」
リトルの不遜とも言える態度に、フランドールは眉をひそめ、声を荒げる。しかし、リトルはその態度を変えないどころか、ますます笑みを深くする。
「どうして?ふふ、そうですねぇ。それは、これでやっと……
私の欲望をかなえる事ができるからよ」
剥き出しになるリトルの悪意と本心。そんな小悪魔の変貌の様を、フランドールは茫然として見つめていた。
「ふふ、苦労したわぁ、ここまで計画をこぎつけるのは。思った以上にパチュリーの奴の勘がよくてタフなものだから、力を弱体化させるのに時間がかかっちゃった」
リトルは目を閉じ、これまでの苦労を思い返す。その様子にフランドールは眉をひそめる。
「どういうこと……何を考えているのリトル。お姉さまを殺して、紅魔館を乗っ取るつもり」
「まぁさかまさか。レミリアの代わりに、一体で幻想卿を滅ぼしかねない強大な能力を持つ異常者達と同じ席につくなんて、考えただけでも恐ろしい事ですよ」
大げさな程かぶりを振って否定すると、リトルは、自分の本心をフランドールにぶちまける。
「勢力争いはレミリアとパチュリーにやってもらえればいい。そんなものを奪おうなんで欠片もおもっちゃいません。私はねぇ、この紅魔館と言う外より遥かに安全な世界で、安全に欲望を解放させたいんです。だから有能な司書として、パチュリーと契約を結んだんですよ」
「リトル……この」
「卑怯だとでもののしりたいかしら?そうならそれでも結構よ。馬鹿正直に生きてだまされるよりはましだと思っているから」
出鼻をくじかれ鼻白むフランドールを嘲笑するリトル。大きく唇を吊り上げて笑い、その口内にには鋭い牙がずらりと並ぶ。その様を見ると、彼女も残酷な悪魔なのだと理解できる。
「あなたのしたい事って何なの?それをする目的は何」
「ふうん。この状況になっても分からない。お前は結構馬鹿なのかしら?」
尻尾をゆらゆらと動かしながら、フランドールを見つめるリトル。長く先端のとがった舌で唇をぺろりと舐めると、ゆっくりと口を開く。
「いいわ、愚かなフランドール。お前に分かるようにはっきり言ってあげる。私はねぇ、お前を存分に辱めて嬲りたいの。身も心もずたずたにして、ぼろぼろになって声をからして泣きじゃくるお前が見たいの」
「な、なんですって」
リトルの告白に、フランドールの顔が大きく歪む。この悪魔は正気でそんな事を言っているのかと。
「私は、私はお姉さまの妹よ。そんなことをして、無事で済むと思っているの?」
「何も対策を立てなければ、無事じゃあないでしょうねぇ。あの悪魔は、お前のことなんてこれっぽっちも愛していないけれども、ノーレッジの契約と夜の王としての面子の為なら、どんな汚い事や残酷なことでもやる。お前を嬲って無事で済まないのは、面子からくるものが遥かに大きいでしょうがね」
「なら…そこまで分かっているなら、どうして私に手を出そうとするの」
「あ〜あ〜、やっぱり馬鹿だわお前は。お前に手を出しても大丈夫な対策が張れたから、こうして動いているというのに」
知能のない妖精や妖怪を相手にするように、呆れた表情で手を振るリトル。しかし、それも欲望を実行できる喜びからか、笑みの表情に変わる。
「まぁいいわ。口で説明するより、体で実感する方が早いでしょう。少し眠っていなさい。じきに眠れなくなるぐらい面白い事をしてあげるわ」
そういうとリトルは一冊の本を広げ、詠唱を開始。フランドールに呪文をかける。
「わ、私はあなたを……しん…」
フランドールは何かをいいかけたが、激しい睡魔に襲われ、その場に倒れ込む。そんなフランドールを拘束しなおすと、リトルは、再び詠唱を開始。拷問室に邪悪な瘴気が立ち込める。
「いよいよ、いよいよよ。あぁああ、どきどきしてきた。こんなに楽しい気分はいつぶりの事かしら」
リトル。この小さいながらも恐ろしい悪魔の欲望が今、解き放たれる。
* * * * * * * * * * *
真っ暗な視界。無数の唸り声。
フランドールは目隠しをされ、やや後ろに傾斜した壁のような処に、右手足と左手足を各々まとめて縛られて斜め上に吊り上げられ吊るされ、幼い女の部分をさらけ出されていた。
視界を塞がれている為にはっきりした事は分らないが、たくさんの視線が自分を見つめている事が分かる。こんな事をして何をするつもりなのか。フランドールは怯えきった声で哀願する。
「リトル……あなた一体なにするつもりなの?」
「ふふふ、フランドール、お前はこの雄達とまぐわってもらうわ。雌の悦びを知って泣き叫びなさい」
リトルの後ろにいるのは、魔導書によって呼び出された魔界の下級悪魔達。姿は人間の男に酷似しているものの、その全身は猿のように黒い体毛でもじゃもじゃに覆われ、灰色に輝く両眼と真っ赤な口腔に鋭い牙が生えている。
しかしなによりも目につくのは、並みの人間の男より一回りか二回りほど大きく紅くずるむけになったペニスであろう。それは一本残らず怒張して天を向き、この哀れな生贄を貪って貫いてやろうと、血管を浮かび上がらせて激しく脈動している。
「嘘……嘘……冗談でしょう」
「これが冗談なわけないでしょう。お前は何を言っているのかしら?」
心外だという表情を浮かべるリトル。青ざめた表情で唇と体を震わせるフランドール。フランドールのその表情をしばらく眺めると、リトルは高々と手を振り上げた。
「さぁ、お前達。この悪魔に雌の悦びを体の芯まで教え込んでやりなさい」
そうリトルが言い手を振り降ろすやいなや、大の字に吊られたフランドールの全身を黒い獣達が愛撫する。小さな乳首が口に含んで吸い上げられ、軽く噛んで刺激される。花心や肛門に無数の指がひしめき合うように這い回り、その奥まで嬲られる。大の字に広げられている腋の下や足の裏、脇腹などの敏感な所に舌をはわされ、耳たぶを指や舌で愛撫される。
捕らえた羊の肉を食いあさる猛獣にも似た無惨で哀れな姿。はじめはむずがゆさと嫌悪感しか感じていなかったフランドールは、次第に全身を貫く未知の快感に呑み込まれ、おぞましい欲望に全身を刺激され無惨に泣き狂う。
「うあっ、あんっ、あんっ、ふわっ、あぁんっ…助けて…ああっ……お願い止めて!」
「あら、まだ始まったばかりなのにすごい乱れようね。まぁどれだけ泣き叫んでも止めるわけがないんだけれども」
フランドールの痴態を楽しそうに眺めながら、リトルは面白そうに笑うが、雄達にしゃぶり尽くすように愛撫されるフランドールにはその言葉も聞こえない。
「ヒイイイヒイイイィイイイイイイイイ!!いやぁああああああああああああ!!良い……もっと…もっと…もっとしてぇぇえええええええええええええええ!!」
やがてフランドールはさらに激しい刺激を求めるように訴えながら泣き狂い、腰を揺らすようにのた打ち回り始める。幼子の姿とは思えない雌の欲求。 雄達はフランドールにそれ以上達せさせることもなく、正気に戻ることも絶頂を迎える事もできない状態のまま、執拗で残酷な愛撫を加え続ける。リトルと雄達はこの少女を絶頂に追いやることも、しかしそれから醒めることもない中途半端な状態のままでのた打たせるつもりなのだ。
二十分後、フランドールは今にも絶頂しそうになりながら、決してそれを許されることのない状態にされる。更なる刺激を求めて全身をのた打たせ、泣き叫ぶ。
後ちょっとでそこに到達できる、しかしそこにいけない焦れったさ、焦燥感が彼女を責め苛んでいた。中途半端な状態で嬲りつづられて哀れな痴態をさらすフランドールは、やがて口から涎さえ滴り、視線は宙を彷徨い始める。
「うあっ、あぁんっ!!ひっ、ひいっ、許して、私…私狂わせて…もっとしてぇええええええええええええええ!!…お願いもっともっとしてぇええええええええええええええええ!!」
一時間後、後手に縛り直されて両足首を広げて縛った鉄棒に逆さ吊りにされ、全身の肌という肌を雄達に嬲られながら、可愛らしい顔を唾液と汗に塗れさせてフランドールは喘いでいた。秘芯はさらに激しく愛撫されるだけでとどめを刺されることはなく、肛門には指が内側まで侵入してきていやらしく愛撫する。
雄達は笑い声をあげながら、フランドールの体を愛撫。やがてフランドールの口からは哀願の言葉さえ漏れなくなる。このまま放置しておけばフランドールは発狂してしまうかもしれない。
そしてそのタイミングを見過ごすリトルたちではなかった。
「そろそろイカせてやりましょうか。このままだと気が狂うかもしれないからね」
リトルがいうと彼女の肌に群がっていた雄達が一斉に離れ、代わりにその前後に高さが八十センチほどの木の台がおかれると、さっきまで彼女の肌を嬲っていた雄達の内の二体が台に上がる。
そして無惨に呻いているフランドールの、花心と肛門にその怒張しきっているものを沈めていく。
小さなフランドールの体の中には、雄達のイチモツも全ては入りきらない。それでも雄達は三分の二程まで自身のイチモツを沈めると、激しく突き動かす。
気が狂いそうになる程の愛撫によりどろどろに濡れ、ほぐれきった秘芯と肛門は、雄のイチモツをするりと受け入れる。待ちに待ち焦がれていたものをようやく受け入れたフランドールは引き攣るような声で絶叫する。しかしその口にまでも、醜く怒張したものがものが捩じ込まれる。
「ぐあおっ…ぐううう…むぐっ、うぐっ、むぐうぁっ!」
フランドールは最初目を白黒させていたが、まるで貪るかのようにそれに舌を絡ませ吸い込み、幼子とは思えない淫らな愛撫を開始する。それほどまでにフランドールは激しく悩乱していた。そしてそのままの状態で激しく反応しながら絶頂へと昇り詰めていく。
「うえぇっ、おえっ、げほげほげほっ」
グロテスクなものに塞がれ、呻き声を張り上げるフランドールの口から白濁した粘液が滴る。同時に前後を犯していた雄達もしたたかに果てる。しかしフランドールはそれだけで済まされない。
「全く大した娘ね、この乱れっぷり。それにやればやるほどいやらしい顔で悦んでいるわ」
リトルがいかにもたまらなそうな声で話しているのも聞こえず、フランドールは、目の前の雄達のイチモツで快感を貪りながら、獣のように呻いていた。開ききっている少女の股間に、容赦なく鉄のように熱くなり硬直したものが捻じ込まれてくる。フランドールは無惨な声で泣き叫ぶ。
フランドールは止めて、抜いてと無惨に泣き叫びながら訴えるが、犯されている処から沸きあがってくる快感に徐々に上ずったものになり始める。
フランドールは、必死でそれを押さえ込もうとするが、どうする事もできない。
「はああああああああああああああああっ…だめ……私…私………いく…いく…いっちゃうぅううううううううううううううううううううう!!」
やがてフランドールが最後の絶頂へ向かって駆け上がろうとする。しかしその激しく彼女の肉体を責め立てていたものは、その寸前にするりと彼女の体から抜き去られてしまう。
「あうああ…どうして…どうしてなの…」
突然快感そのものが奪い去られたフランドールは狼狽したような声を上げる。雄は犯しながら淫液でぬらぬらしている指で花弁を嬲り、さらに快感を高めていくが、彼女が登りつめようとする寸前に体から離れてしまう。
「ヒイイイィイッ…いや…どうして……どうしてぇえええええええええええええええ!!」
フランドールは絶頂寸前まで追い詰められながら、その寸前で犯すものが交代する事を延々と繰り返されて、淫らに泣き叫びのた打ち回っていた。肛門と花芯は両方とも潤みきって、新たな刺激を求めてひくひくしている。
「そんなに入れて欲しいのかしら。雄のモノを加えて悦ぶ変態のフランドール」
無数の指で二つのところを嬲られていて、フランドールは哀れに泣き狂っていたが、リトルの言葉を聞いた途端、すがるように哀願する。
「あうああ…ヒイイイィイ…入れて…入れてぇえええええええ!!…お願い入れてぇえええええええええええええええええええええ!!」
「じゃあお前が悦びそうないいものを入れてやるわ。とてもいやらしい玩具をね」
* * * * * * * * * * *
「いやぁあああああああああああああああああああああああ!!逝く……逝く…おかしくなる!!逝っちゃう…逝っちゃう…あはあぁあああああああああああああああああああ!!」
残酷な無数の視線が集中する中、両手両足を枷で拘束されたフランドールは、悲鳴のようなよがり声を張り上げ、床の上を転げ回って泣き狂っていた。
フランドールの腰には貞操帯のような革ベルトががっしりと食い込み、内側に向けて二本の電動式の淫具。そこからは微量の媚薬が滲み出して、フランドールのの体を敏感にさせる。おまけに花核を刺激するように小さなバイブまでセットされていて、これらがフランドールを淫らにいたぶっている。
フランドールの股間はにじみ出た粘液にまみれ、床にまで点々と滴っている。雌の悦びを覚えたばかりのフランドールには、拷問としかいいようがなかった。
「全く乱れようね。ほんと、こんなのが自分よりも格のある悪魔だと思うと情けなくなってくるわ。」
フランドールの痴態を面白そうに眺めながらリトルが笑う。
股間を嬲られているフランドールは、全身を絶えず貫く快感に立ち上がることもできず、獣のように床の上をのた打ち回って泣き狂っている。臀丘は大きく突き上げられ、波状的に襲いかかる快感に激しく上下する。その姿は、哀れで無様であった。
絶頂に達したフランドールは、床の上で全身を戦慄かせ、引き攣った声を張り上げるとぐったりとなって悶絶する。
「ふふん、寝ていないでもっともっとのた打ち回って、その淫らな本性をさらけ出すのよフランドール」
リトルは楽しそうに言いながら、フランドールの股間に足を乗せて、かかとで勢いよく踏みにじる。その瞬間、ぐったりとなっていたフランドールの体が跳ね上がり、哀れな少女は絶叫とともに現実に引き戻される。
淫らな快感に、床の上をはいずり回るようにして泣き叫ばなければならないフランドール。二本の淫具が彼女の体の中で一層激しく淫らに動く。
「一時間の間に何回イクか計ってやるわフランドール。ふふふ、五回より多くイッたらひどい目に合わせてやるから、その快感に耐えなさい」
リモコンを手にしたまま、床の上でのた打つフランドールを見下ろすリトルは傲然と言う。
「ひ、ひいいぃぃぃぃ……ひいいぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいい!!」
その言葉に抗議しようとするフランドールは淫具とバイブに追い立てられるかのように、またも屈辱への絶頂へと追い上げられ、上ずった声を張り上げる。
快感に頭の中が真っ白になり、美しい唇から涎を滴らせながら喘ぐ幼子の姿が何とも凄惨な雰囲気を醸し出す。さらに快感の余り、ついには仰向けになって相手を求めるように腰をゆすりたて始める。それはフランドールが年端も行かない少女であるだけに一層猥雑さを際立たせているようだ。
「これじゃあ上限を十回にしても足りないくらいね。まぁその分仕置きをしてやるだけだけれども」
フランドールが絶頂に達し、同時に引きつった声をほとばしらさせるのを聞きながら、リトルはぞっとするような笑みを満面に浮かべて言う。リトルに哀願する余裕などどこにもなく、自分を苛む快感にのた打ち回るのに精一杯のフランドール。
ベルトに内蔵されている淫具が動きを止めたのはちょうど一時間後だった。
「ああん…もういやぁああああああああああ!!もう許して許してようぉおおおおおおおお!!」
フランドールは今まさに十七回目の絶頂に達する寸前だった。その寸前で快感を奪われてしまったのだからたまらない。腰をいやらしくくねらせて自分の性欲を満たそうと床に股間をすりつけるが、その程度の刺激ではイくことができず、激しく悶え苦しむ。
しかしフランドールの地獄はこれからだ。リトルと雄達の視線はいよいよ熱を帯びてくる。
「あらあら床オナニーなんて始めちゃって。そんなに股間がうずくの?十七回もイってまだ満足できないなんて、随分淫乱だこと。お仕置きねフランドール。お前にふさわしいとっておきの奴にしてやるわ」
* * * * * * * * * * *
「むぐっ、うぐっ、ぐぐっ、むぐぅっ! うぐっ、むぐ、むぐぅ…」
「ふふ、スカーレットお嬢様も哀れなものね。丸っきりこの雄達の性欲処理装置じゃない。でも満更ではないみたい」
フランドールは、雄達に寄って集って凌辱されていた。
フランドールの姿は哀れだった。拷問部屋の中央に両足を大きく広げて逆さに吊られて、台に上がった二体の雄達に前後から激しく犯されていた。それだけでも無惨だったが、体の下にはさらに三人目が横たわって、屹立しているグロテスクなものをその口に含んで愛撫させられていて、泣き叫ぶことも許しを乞うこともできない。
おぞましい肉塊に塞がれたフランドールの口からは、苦しげな呻き声が漏れ出す。男を受け入れるところの三つの場所を貫かれ、泣きじゃくり、呻きながらも屈辱の絶頂へと追いやられる。
フランドールはは悪夢だった。リトルと雄達に、ほとんど触れただけでも感じるようにさせられた上で、快感の地獄にのた打ちまわらされていた。
口で愛撫していた雄が果てて口から離れ、フランドールの口から無惨な声がほとばしるが、その幼く可愛らしい顔は、無数に放たれた雄達の精液にべっとりと塗れている。雄達の欲望は股間からもどくどくと溢れてフランドールの淫液や男たちの汗や体液と混じり、小さな体を無惨に汚している。
フランドールは、もう何時間も、全く休むことを許されず三つの処を犯し抜かれ、その間数知れず絶頂に追い上げられて何度も何度も失神させられ、涙と汗、涎、汚辱の粘液が混じってぐしょぐしょになっている。
「こんなに激しくよがり狂うなんて。ふふ、本当に今日まで雄とまぐわったことがなかったの?フランドール?サキュバスでもそんなにいやらしく雄のモノを加え込んだりはしないわよ」
小悪魔の限りない侮蔑の声。しかしフランドールにはそれに反論する余裕などなかった。
ちょうどその時、絶頂感に耐えきれず全身を大きく仰け反らせてフランドールは引き攣ったような声を張り上げて悶絶する。その体には肛門と秘芯に入れられたイチモツから、汚液がたっぷりと注ぎ込まれ、入りきらなかった分があふれ出し、全身を汚していく。
二桁を軽く超える回数を絶頂させられたフランドールは、白目をむいて失神する。しかし小悪魔と雄達は容赦をしない。その顔にバケツの水を浴びせて、まだ意識もはっきりしていない幼い体に武者ぶり付くと、花芯に肛門に口に、その怒張したものをねじこむ。
フランドールの凄絶な凌辱はまだまだ終わる気配を見せない。
* * * * * * * * * * *
この残酷な凌辱が始まってから半日をこえたころだろうか。
その頃にフランドールは、見るも無惨な有様になっていた。全身が汚辱の粘液と自ら溢れさせた体液に包まれたようになり、口を犯すものから放たれたものと混じって床にぽたぽたと滴り落ちている。
ほとんど無意識に口腔内のものに舌を絡ませ、愛撫している口からはもう呻き声さえも漏れず、絶頂に達しても僅かに全身を戦慄かせながら小さな悲鳴を上げるばかりだ。顔はほとんど下向きになって雄の物をしゃぶらされているため表情はよく分からないが、汚辱と苦痛、そして繰り返し全身を貫く電流のような快感に目の焦点さえもうあわなくなっているようだ。
「あううっ…うぐうう…うぐう…。」
それでもフランドールは弱弱しく呻いて体を震わせる。
可憐な少女のその無惨な様がそそるのだろう、フランドールに雄達が群がって三つの場所を貪り尽くされている。
一体フランドールはどれだけ犯されたろう。数十、いや百回を超える程に犯されているだろうか。さすがに定期的に休憩を入れて凌辱をしているものの、そんなものはフランドールにとって何の気休めにもならない。
人間ならとうに発狂し、廃人となってもおかしくない凌辱。しかし並はずれた耐久力と生命力を持つ吸血鬼であるフランドールは、正気を保ち続け、全身を襲う性の暴力と快楽に震えていた。
「随分愉しんでいるみたいね。とても気持ちよさそうな変態顔になっているわ」
リトルが面白そうに言う通り、こんなにも激しく凌辱されているのに、フランドールはまだ快感を求めるように喘ぎながら体を捩らせている。口腔にねじ込まれた物にも今なお積極的に舌を動かしているようだ。
「ところでフラン。このお仕置きいつまで続くと思う?」
よがり狂うリトルがフランドールにそう面白そうに聞く。しかし、性の暴力と快楽に犯され続けているフランドールには、その言葉が頭の中に入らなかった。
「あら、私の言っていることが理解できないの?」
馬鹿にした表情で嘲笑するリトル。しかし、フランドールは三つの穴で三つの雄のイチモツを激しく動かされ続け、くぐもった悲鳴しかあげることができない。
「まぁ、いいわ。お前が聞いていようが聞いていまいが、哀願しようがしまいが教えてあげる。このお仕置きはね。明日の朝まで続けようと思うの。それとも変態のお前にはご褒美になってしまうかもしれないかしら。ふふ、ずっとずっとずっとずっと凌辱され犯され続けるといいわ、フラン。その小さなまんこと肛門がすりきれるまで愉しみなさい」
* * * * * * * * * * *
「あひいいっ……いくっ…死んじゃう…いくっ…イクウゥウウウウウウウウウウ……もうゆるじてよぉおおおおおおおおおお!!」
大の字に吊るされ、前後から凌辱されるフランドールはまたも全身を貫く凄まじい快感に大きく仰け反り、手足の先まで戦慄かせる。うめき声をあげながら、フランドールは雄達への奉仕を強制させられていた。
(私、どれだけ犯されたんだろう)
股間から白濁した粘液を滴らせ、全身汗と雄達の唾液や体液にべっとりと塗れたフランドールは、まだ全身を貫く快感の余韻に身を委ねたまま、半ばぼんやりとそんな事を考えていた。
昨日は結局、翌日の朝まで許しては貰えなかった。花芯を、肛門を、そして口までも数知れず犯され、惨めな痴態を晒すことを強要された。
フランドールは何度快感に失神したか分からない。失神している間だけが休息だったが、無理矢理覚まされて前後からの凌辱はいつ果てるともなく延々と繰り返された。
休憩を挟んで昼からまた犯され、夜が明ける頃になって、再びフランドールはおぞましい輪姦から解放される。シャワーを浴びせられて全身にこびりついた汚辱の痕を洗い流し、そして少量の血液と栄養剤を無とらされ独房に放り込まれ、薄い毛布一枚にくるまって死んだように睡眠を貪ることができた。その間に泣いていたのだろう、再びリトルに叩き起こされた時には、毛布には小さな染みが幾つもできていた。
そして簡単な食事を与えられるとまたも稜辱だった。
年端のいかない幼い姿のフランドール。その小さな花心を、肛門を、口を貪り尽くされる姿は、この残忍な悪魔を喜ばせていた。フランドールは、雄達に翻弄されるように絶頂に追い上げられ、痴態を晒しまくっていた。
いくら理性を震わせて、快楽に流れないとしても無駄だった。すぐに体の深奥に侵入しているものの刺激に悩乱され、呑み込まれて浅ましい姿をさらすのだ。
しかもフランドールは、日毎に快感に対して抵抗力を失っていく。鋭敏になっていく自分の体を凄まじい恥ずかしさと惨めさとともにはっきりと自覚していた。
* * * * * * * * * * *
そしてその日、前日夕刻からの凌辱は夜明けになっても終らず、そのまま朝になっても続けられ、ようやく凌辱が終わったのは昼前の事であった。
「助けて……お願い……休ませて…助けて…私…私もうくたくたなの…リトル…助けて…」
ほとんど夜通しで、秘所と肛門と口を犯されていたフランドールは、大の字に吊るされたままぐったりと項垂れて許しを乞う。しかし残忍な笑みを浮かべてそんなフランドールの正面に立ったリトルが、靴底でフランドールの腹を蹴り飛ばす。
苦鳴と共に、フランドールの口から、白濁した液体があふれ出す。雄達に腹が妊娠したかのようにぷっくりと膨らむ程無理やり飲まされ続けたザーメンが胃から逆流し、胃液と共に吐きだしたのだ。
部屋全体を覆うすさまじい異臭。この前のようにシャワーもあびる事が許されていないため、柔らかな金色の髪は、雄達の欲望でがびがびに固まり、体は自身と雄達の体液でべっとりと汚れている。
「ヒイイイィッ…ああっ…ああっ…。」
「ふふ、腐った生ごみかゲロみたいな匂いがするわね、フラン。やっとお仕置きらしくなってきたかしら?」
両手に皮手袋をはめながら、楽しそうに笑うリトル。その言葉に、項垂れ顔を背けて、えづきながらすすり泣くフランドール。
リトルがフランドールの秘芯を指で広げる。そこからどろりと白濁した粘液が流れ落ちる。雄達に貪り尽くされてすっかり憔悴したフランドールは、それに抵抗しなかった。まだ腐臭を放つ粘液の滴るフランドールの局部を、指で嬲りながらリトルは面白そうに言う。
「こんなになるまで犯され続けて、変態のお前はとても嬉しかったでしょう。涙と叫び声をあげながら悦び続けていたものね」
「うれしくなんか……ない……うぶっ!!」
弱弱しく変態ではない事を強調するフランドールの腹に、リトルの爪先が深々とめり込む。リトルは一回ではなく、二回、三回とフランドールの腹に爪先をめり込ませる。
「ぐっ!!がっ!!やっやめて!!やめてリトル!!」
フランドールは必死の哀願するが、リトルの暴行は止まらない。何度も何度もフランドールの腹を蹴りつける。
リトルがフランドールの腹を蹴るのを止めた時、フランドールは青ざめた表情で涙と鼻水を垂れ流し、胃液と雄達の淫液で全身を汚して、おこりにかかったかの様に体を震わせていた。
「嬉しかったわよね。フランドール?」
「うっ…あぁああああ……嬉しかった!!とても嬉しくて悦んでいたわ!!」
「ふふふ。そうとても嬉しかったの」
加減のない激しいリトルの暴力に、フランドールの心は完全にへし折れてしまい、リトルが望む言葉を我知らず口走っていた。その姿と言葉を見て満足そうに微笑むと、リトルはフランドールに残酷な言葉をあびせかける。
「お前もいい加減雄達のがさつな欲望を受け止めるのにも飽きたでしょう、フラン。これからは私がじっくり可愛がってあげる。ふふ、身も心もぼろぼろにして、全身くまなく犯しつくしてやるわ」
* * * * * * * * * * *
「あがあぉおおおおおおおおお…ああうっ…ギャアアアーアッ…痛いぃいいいいいいい…裂けちゃう…さけちゃうよぉおおおおおおお……痛いぃ…痛いぃいいいいいいいいいい!!」
花心と肛門に内側に向けて二本の電動式の淫具が突き出した、例の貞操帯のような革ベルトが、またフランドールの股間にがっしりと食い込まされ、削岩機のように激しく秘芯と肛門を抉り立てる。
しかも、今回はバイブにびっしりと大きないぼが付いており、太さはフランドールの腕程もある。いくらいたぶられ、辱められていると言っても、フランドールにはあまりにも負担が大きすぎる。生肉を引き裂かれるような激しい苦痛にフランドールは絶叫を上げる。
フランドールを辱める興奮に、リトルの顔は上気し、自身の秘芯がぐっしょりと濡れていくのを感じる。自身の秘芯にバイブを突っ込んで慰めたくなるような激しい衝動を抑え、獣地味た残忍な笑みでリトルはフランドールを見ていた。
フランドールを苦しめていたのはそれだけではない。両腕は左右に伸ばされて一本の棒に縛りつけられ、さらにその中央の輪っかに結んだ縄で天井につられている。
両腕にはわずかな余裕があって僅かに折り曲げられた状態で、両足も左右に広げて同じような棒に足首を縛りつけられており、双方の鉄棒は鎖で両端を繋がれている。このためフランドールは大の字になっているように見えて、実は肘も膝も腰も、全て完全に伸ばすことのできない不自然極まりない姿勢に吊るされていた。
しかし今のフランドールにそれを気にする余裕などない。まるで牙でも剥き出しにし、自分の骨までもしゃぶり尽くそうとするリトルに怯え戦くばかりだ。
フランドールの体は芯から疲れきっていた。にもかかわらず手首、足首を縛っている位置も中途半端で、そこに腕と足を縛っている二本の棒が繋ぎ合わされているため、フランドールは膝も腰も腕さえも伸ばすことができず、この無惨な姿勢のままで呻吟している。
手足が、そして腰が伸ばし切れない気が狂いそうなじれったさを伴った苦痛は、刻々と凄まじさを増していく。そして苦痛にのたうっている間さえも散々に、まさに思うがままに玩弄されて、体力は徹底的に奪われているのだからなおさらその苦痛は凄まじい。
「縄…縄を解いてぇえええええええええ!!…痛い痛い痛いお願いよリトル……辛い…辛いの…お願い助けてぇえええええええええええええええ!!」
そんな体を支えねばならない膝のあたりは小刻みに震えているが、しかしリトルは楽しそうに口を開く。
「コウノトリって責め苦を知っているかしら?昔、あのレミリアの飲む血液を興味本位で勝手に飲んだ馬鹿な妖精メイドがそれに掛けられて放置されたんだけど、手足が全く伸ばせないのって、とてつもないほど辛くって苦しいのね。
ありったけの声で泣き叫んでのた打ち回って、どんな事でもするから助けてくれって泣き叫んで、苦しさの余りそのまま大小便も垂れ流すようになったわ。
でもそんなことでレミリアが許す訳がない。
次の日には苦悶する力もなくなって、そのまた次の日の朝方やっと許された時には、ほとんど正気を失っていた。もちろんそいつは外の世界にぽいよ。
レミリアに後で聞いた話では、コウノトリにかけられて三日もすると気が狂か、発作を起こしてあの世行きになるらしいわね。でもお前は吸血鬼だから、死にたくても狂いたくても、どうしようもできないんじゃないかしら」
激しい苦痛に苛まれながらもそれが聞えたのだろう。フランドールはリトルの方に視線を向けて哀れな声で、狂ったように泣き叫び哀願する。
フランドールはあらん限りの力でのた打ち回りながら泣き叫ぶが、どうあがいたところで手足も腰も伸ばせるわけがなく、どうしようもないじれったさはいよいよ激しくなるばかりでしかない。
「そんな素敵で残酷なコウノトリは、素敵にハードな責め具だけども、少し問題があるのよねぇ。あんなの座り込んだまま身動きを取れなくさせるものだから表情だってろくろく楽しめないし、それにああやって蹲ったままだなんて、犯してやることも鞭で引っ叩いてやることも何にもできないから、私はあんまり好きじゃないの。でもこれなら、コウノトリのような苦痛を味わわせながら、さらに苦痛を相手に与える事ができるの」
リトルは楽しそうに言うと、にやりと笑っていくつもの結び目を瘤のように作っている長い革鞭を手にして進み出る。
「これでお前の全身をくまなく打ちのめしてやるわ。お前がレミリアの拷問で使われた棘の生えた鞭程ではないけれども、こいつで打ちのめされるのも中々の苦痛よ」
そんな言葉とともにリトルが正面からその下腹部を横に払うように、叩きのめす。
その瞬間、その肌が抉られるかのような激痛に、大の字の体をやや効くのけぞらせて絶叫する。白い肌に真っ赤な条痕が刻まれる。しかしその絶叫や悲鳴がまだ消えないうちに二打目の鞭が正面から胸を打ちのめし、その激痛と衝撃にさらに激しくこの少女の体をのたうたせる。
「ヒキイイイィイイイイアアアッ!!お願い助けて!!あぎうっ!!お願い許して…痛い痛い痛い痛いィイイイイイイイイ!!」
三打目は再び下腹部を打ちのめされ、さらに無残に泣き狂いのたうつ少女の股間からはついに失禁した尿がほとばしり始める。
「やだぁああああああああああああ!!いやだぁああああああああああ!!…お願い見ないで…見ちゃいや…いやぁああああああああああああああ!!」
のたうてばのたうつほど、泣き叫べば叫ぶほど、いよいよその姿は惨めさを増していく。
フランドールは裸体を鞭で叩きのめされながら、全身には、背中と言わず、尻と言わず、腹と言わず、乳房と言わず、数十に上る条痕がくっきりと刻みつけられていて、その肌をだんだらに彩っている。何か所も真っ赤な鮮血が糸を引いていて、失禁した尿が床に滴っている。もちろんその姿は無残で、そして刺激的だ。
「いいわぁああ、フランドール。もっと泣き叫んで、ぐしゃぐしゃに歪んだ素敵な顔を見せて頂戴」
残酷に笑いながら、リトルは鞭を振るってフランドールの全身を打ちすえていく。リトルの鞭攻めは終わらない。
* * * * * * * * * * *
日が沈み夜になる頃、、最もこの地下の拷問室ではそんな事は分からないが、には、フランドールは全身を残酷に苛む激痛に見るも無残な姿で泣き叫んでいた。
延々と鞭に打たれたフランドールの全身にはみみずばれができ、それを鮮血が彩っていた。肘、膝、腰、そして全身には、今にも粉々になりそうなおぞましい激痛が絶えず走っている。それはただ単純に痛いというだけでなく、どうしようもないほどのじれったさ、いらだたしさを伴っている分、辛い。そして無惨に身を捩りながらの絶叫は、陰惨な拷問室の中で一際無惨に響いている。
その無残な様を鞭責めに疲れた体を休ませるため椅子に座り、しばらく眺めていたリトルはフランドールに対する新たな拷問を考えていた。
(そろそろ新しい苦痛を与えようかしら)
そう考えたリトルは、フランドールの腰から貞操帯のような腰ベルトを外し、秘芯と肛門からバイブをゆっくりと引きだしていく。雄と雌の淫液と汗で濡れそぼったそれは、ぬらぬらといやらしい光沢を放っていた。
それを部屋の片隅に置くと、リトルは無数のミシン針程の太さを持つ長針の束を取りだす。そのうちの一本をフランドールに近づける。鋭い先端が、フランドールの右の乳首に押し当てられ、そして一気に貫かれてしまう。乳首そのものが引き裂かれそうな激痛は苛み尽くされている全身を電撃のように貫いて、フランドールは恐ろしい声で絶叫する。
「ギヒィエエエアアアアアアアアアアアアアアアア!!痛いぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」
「ふふ、さんざん鞭うたれて敏感になったところを貫かれるんだもの。それは痛いわね」
そういうとリトルはもう一方の乳首も同じような針で横に貫く。
同時に再びフランドールの体が無惨にのた打ち、その口から恐ろしい絶叫が迸る。手足に余裕のあることが余計にその苦悶を激しいものにし、しかしその無残さがいよいよリトルを喜ばせ駆り立てる。しかしそれはほんの責めの始まりに過ぎなかったのだ。
「お前をサボテンにしてやることにしたわ。もっとも針の生え方は反対だけれどもね。いったいどんな声で泣いてくれるかしら」
そんな言葉とともに背後から脇腹に別な針が突き立てられ、同時に右の内腿にも別の針が次々に突き刺される。無論、フランドールは堪らない。
「ギイヤアアアアアアアァッ!!! ギャギャギャギャギャゥアアギャアアアアァッ!!! ビャアアアアアアアアアァッ!!」
「ここは大して痛くないでしょう。だから一度にこうして刺してやるわ」
背後から左右の臀丘に次々に針を突き立てて、たちまち針山のようにしてしまう。
「ジヌウウゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウッ!!! ジンジャウウゥゥウウウウウウウウウウウッ!!! ウゥウゥギャアァアァアaアアアアアアアアアアアアアァッ!! ウギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァッ!!!」
もちろん痛烈な痛みが敏感になっている肌を連続して襲い、フランドールの苦悶と絶叫、哀願は無残さを増すが容赦はない。
「やっぱり右側だけって言うのは無様だし」
左の乳首を摘み上げておいて、その付け根をゆっく横に貫いていく。
「今度はこのいやらしく口を開けて、マン汁とザーメンを垂れ流しているまんこね。このしっとりと潤っているところが苛まれるのはどんな気分かしら?」
いかにも嬉しげなリトルの手にしているミシン針が、開いている左右の花弁に上から浅い角度で突き立てられられ、そのままぐぐっと抉っていく。フランドールはその激痛に恐ろしい声で泣き叫びながら、無惨に苛まれている体をのた打ち回らせる。
しかしそれは、下着で止められずに、膝まで淫液をスカートの中で垂れ流すリトルを煽るだけであった。
「やっぱりこっちにも刺してあげないと」
今度は左の花弁にミシン針を突き立て、そして縫うように繰り返し抉る。今にもバラバラになりそうな体にさらに残酷な激痛が全身を貫き、駆け抜ける。
いよいよ激しくなる激痛に無惨に身を捩りながら、何とか楽になる姿勢を求め、ないと分っていてもなお諦め切れないようによじれるその体は脂汗にぬらぬらと光り、その上にまるで瘧でも付いたかのように、細かくぶるぶると震えている。
身を守る術の全くない肌に針は次々と、しかも場所を構わずつきたてられていく。その激痛は電撃のような衝撃となって彼女を一層残酷に責め苛む。
「うぎゃあああああああああ!!ぎゃっ、ぎゃっ、ぎゃっ、ひぎゃあああああああああああああああああああああ!!!」
リトルは、既に針の刺された左右の乳首の周りに取り付いて次々に針を突き立てる。
へそとその周辺に針を集中して突き立てる。
背後から尻の穴にもろに針を突き立てる。
腹や胸、太腿、腕や肩にまで思い思いに針を突き立てる。
そしてその並みの針責めどころではない激痛と恐怖に、無残な声を張り上げ続け、その体を激しく戦慄かせのた打ち回らせるが、針は四方から、一度に何本も処構わずその肌に突き刺さり抉ってくる。それは常に予期しない激痛となって残酷にいたぶり、苛み、こうして全身を既に針塗れにされていく、その恐怖だけでも地獄だ。
「やっぱりここにもさしてあげなくちゃね。お前もクリトリスだけ飾り付けがされないのは、不満でしょう。程よく充血して敏感になっているから、どんな声で泣くのかしら」
リトルは手にした針の先で、真赤に充血し敏感になっている突起を突付きながら面白そうに嘲る。もちろんフランドールはそこが責められると思っただけで堪らない。
「許して…お願い許して…許してぇえええええええええええええええええ!!」
早くも引き攣った声を張り上げて哀願を繰り返しているが、しかしそうやって存分にフランドールをいたぶった後、一気に三本もの針がその敏感な突起を貫き、残酷な激痛が脳天を貫く。
そしてフランドールの体が狂ったようにのたうち、その哀れな絶叫があたりの空気を震わせる。その激痛は突付かれ、怯えさせられた分、一層その凄まじさを増したようにさえ感じられるが、しかしたった三本で済む訳がなかったのだ。
さらに三本の針が、その吊り上げられている女の急所を貫いていく。
「ギャアアアアアアアッ!!痛いよぉおおおおおおおおおお!!痛いよぉおおおおおおおおおおおお!!」
今度はフランドールの体は弓のように体を反り返らせ、そしてそのままで体を激しく戦慄かせ、のた打ち回らせながら無残な声をひたすら張り上げて泣き叫ぶ。しかし針はさらにもう一組、三本によって残酷に貫かれてしまって、いくら引き伸ばされていると言ってもたかが知れた突起だから、それはまるで小さなサボテンのような有様になってしまう。
フランドールは、ひたすら無残に泣きじゃくりながら訴えていた。その全身には無数の針が三百本は突き立てられているだろうか。胸も臀部も滅茶苦茶に突き立てられた針によって針山のようになっていたし、乳首は花核同様縦横に貫かれていて、さらに肛門や左右の花弁も無数の針に抉られて、もちろん腿や腹、手足にも無数の針がつきたてられている。
全身をはりねずみのようにされ、苦悶するフランドール。
「あらフランドール。おもらししているのかしら?」
リトルの言うとおり、フランドールの股間から石造りの床に向かって一条の放水が起っているが、余りに激しい苦痛にのたうっているフランドール自身は気が付かない。
「ふふ、全く心底あきれたものね。そんなこらえ性のないお前には、クリトリスからおまるでも下げておきましょうか」
リトルは、度重なる凌辱で倍近くに膨らまされてしまったフランドールの花核の付根に長く太い鉄串を押し当てると、ゆっくりと残酷に残酷に貫いていく。敏感になったそんなところを貫かれるその責め苦は脳天が砕けるかと思えるほどだ。狂ったようにのた打ち回るフランドールの凄絶としか言い様のない絶叫が牢内に響き渡る。
鉄串で貫いた花核に下げられたのは、汚臭を発しているおまる。木でできているとはいえ、重量のあるそれに刺し貫かれているその部分はさらに無惨に引き伸ばされて、見ているだけでも今にも引き裂かれるかと思えるほどだ。
「イヤアアアァアアアアアアアアアアアアアアアア!!! ゴロジデェエエエエエエエエエエエエッ!!イヤアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!! ゴロジデヨォオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
可愛らしい少女がべっとりとした淫液と汗にまみれ、みみずばれを全身に作り、全身をはりねずみのようにされて血まみれになり、クリトリスから下げられているのは、残酷な使われ方をしているおまる。
そんな残酷で無残な姿を見て満足そうに微笑むと、リトルは猿轡として自分の履いていたパンティを噛ませ、その上からこれも自分の履いていたニーソを噛ませて後ろでしっかりと縛り、吐きだす事ができないようにする。
さらにもう片方の二ーソには、雄達の淫液を塗りたくると、フランドールの鼻を覆うようにして後ろでしっかりと縛る。最後にアイマスクをして耳栓をする。
「今日一日頑張ったご褒美よ。変態で淫乱のお前には、これ以上ないほど嬉しいものでしょう」
フランドールを凌辱した興奮から、リトルの履いていたパンティはべっとりと淫液に濡れきっており、二ーソにしみ込んだ雄達の生臭い匂いがフランドールを容赦なく責め立てる。そのむせ返るような味と匂いがフランドールの口内と鼻腔を容赦なく犯す。
部屋の傍らに置いた貞操帯のような腰ベルトとバイブを手に取ると、リトルは部屋の扉に手をかけ、そこでフランドールの方を見て声をかけた。
「今日はここまで。また明日、一杯可愛がってあげるわ。フランドール。楽しみにしてなさい」
* * * * * * * * * * *
横たわるどころか立つことも座ることも、手足を伸ばすこともできない。両目からは涙が次々に溢れ、その体はぶるぶると震え、時折堪えかねたようにのた打っている。フランドールの口からは涎が無惨に滴って、小さな乳首や腹の辺りまで濡らしている。それでもなお堪えきれぬように、うめく声が絶えず漏れている。
責め立てられてからどれだけ経ったのかなど、フランドールには見当もつかない。二日後なのか、それとも二十日後なのかも見当もつかず、気に思う余裕すらもない。
激痛ともどかしさに、フランドールは悶絶し続ける。
* * * * * * * * * * *
そして翌朝、リトルが片手に籠をぶら下げて拷問部屋に行ってアイマスクと耳栓を取った時、フランドールの姿は見る影もないほどに憔悴していた。
全身を苛む恐ろしい責め苦は恐らくこの可憐な少女に一睡することすらも許さなかったに違いない。目はくぼんで周囲には黒い隈ができ、視線はほとんど虚ろになり、顔はげっそりとそぎ落とされたようになっている。
「あぎぃっ! ぎっ、ひ、い、痛い… や、だ…気が…気が狂いそう……助けて…」
そして二ーソとパンティが外されてももう泣き叫ぶこともできず、絶え絶えに喘ぎながら弱々しい哀願を繰り返すばかりでしかない。しかしリトルは容赦しない。
「ふふ、いい顔ねフランドール。お前の顔をみていたら催してきちゃった。それじゃあ早速、用を足させてもらうかね。」
尿意を催したリトルはフランドールの前に仁王立ちになり、黒いワンピースの前をはだけるとフランドールの花核にぶら下げられているおまる目がけて放尿し始める。
おまるにその分の重さが加わり、そして花核には凄まじい激痛が走る。
フランドールは無惨極まりない声で泣き叫び、しかし苛み尽くされた体は僅かに震えるばかりだ。
「ぐがあああっ!!…やめて…やめてぇええええええええええええええええ……」
「あら、フランドール。お前は自分が楽をしたいからって、私におしっこを我慢しろって言うの」
リトルの放尿は止まらない。フランドールの視線は焦点が定まらず宙を彷徨い、口からは涎が滴るばかりで僅かに呻き声のようなものが漏れるほかは言葉もない。
小便をし終わると、リトルは机の上に籠を置く。その中から一房のバナナを取りだし、その内の一本のバナナの皮を剥いて、フランドールの口元に持っていく。
「食事の時間よフランドール。お前もお腹が空いたでしょう」
フランドールはうつろな目でリトルとバナナを見ると、戸惑ったような視線をリトルに送る。本当に自分が食べてもいいのかどうか疑っているのだろう。
「さっさと食べなさい。それともぶたないと食べようとしないのかしら?」
そう言うとリトルは右手を大きく振りかぶり、フランドールの頬をぶとうとする。
その様子にフランドールは怯えた表情を見せると、口を開け、リトルの手からバナナを食べていく。
口の中に広がるバナナの甘い味。体にじわりと広がる栄養分。この何日間かろくな物を食べさせられていないフランドールには、天井の美味のように感じられた。
「美味しいかしら。フランドール」
リトルのその問いにフランドールはうなずいて答えた。その様子を見ながらリトルは再び籠に手を伸ばすと二本目のバナナを剥き、フランドールの口元に持っていく。
自分が食べても大丈夫だと安心したのだろう。先程よりも速いペースでフランドールはバナナを二本三本と食べていく。
リトルは四本目を食べさせた所でバナナを剥くのを止め、フランドールの方を見た。バナナを食べたことで、フランドールの頬に赤みが戻り、目も焦点を合わせるようにリトルの方を向いていた。
それを見ると、リトルは籠に手を伸ばしてバナナを剥くと、フランドールの秘芯にバナナの先端を押し当てた。
「こっちの口にも食べさせてやるわフランドール。あれだけ雄達の太いモノを頬張っていたんだから、これくらいなんてことはないでしょう」
「うそ……いや……いやよ。やめて頂戴!!」
そんなフランドールの怯えた表情を楽しみながら、リトルはその花芯に皮を剥いたバナナを押し込んでいく。それはおぞましく恥ずかしく、そしてショックだった。その様子を愉しみながら、リトルは次々と皮を剥いたバナナをフランドールの秘芯に押し込んでいき、どれだけ押し込んでも入らなくなった所で、今度は肛門にバナナを押し込んでいく。
排泄の為の器官に異物を押し込まれる感覚にフランドールは嫌悪感をあらわにして泣き叫ぶが、雄達のモノでゆるみきったそこは、抵抗なくするするとバナナを何本も飲み込んでいく。
やがて激しい嗚咽とともにひたすら哀願を繰り返していたフランドールの大きく広げられた秘芯には五本、肛門には四本ものバナナが押し込まれていた。そのおぞましささ、惨めさは、そんな事を強要された羞恥、屈辱とともに激しく彼女を苛み、のたうたせている。
やがてリトルはフランドールの秘芯と肛門を開いて、バナナがどうなったのかを見るが、そんな所から消化できるはずがなく、みっしりと詰まったバナナの姿が見えるだけであった。がっかりしたようにリトルは口を開いた。
「あら、吸血鬼のお前なら下の口からでも平気で食べるものだと思っていたけれども、案外他の生物と変わらないのね。いいわ。食べられないのなら出してあげる」
リトルはその股間に蹲って膣からそのバナナを穿り出し始める。
フランドールはのた打ち回って泣き狂うが、リトルは指で半分になったバナナを掻き出していく。しかし最後の二個が精々だ。残りは奥で半ば潰れ、到底指も届かない。
そこで柄が長くて細長い、先が上に向かってやや湾曲しているスプーンを取り出すと、その奥で押し潰されている残り三個のバナナの断片を取り出しに掛かる。
「見なさいフランドール。お前のマン汁で、あのバナナがこんなにいやらしく汚れたわ」
リトルはそのぐしゃぐしゃになったバナナをフランドールの口元に突きつける。フランドールは一瞬信じられないように美しい目を見開いていたが、激しい恥辱に泣きじゃくり始める。
「化け物のお前でも、下の口からでは消化しないみたいね。でもこんなもの私が食べるのもいやだし。フランドール。お前が責任をもって食べなさい」
リトルはフランドールの唇に、秘芯から出したバナナを押し当てる。生臭い雌の匂いにまみれたバナナ。その嫌悪感にフランドールは顔を背け、口を固く閉じる。
「あら、嫌なの。そんなに嫌がってるものを無理にとはいえないよね」
そう言うとリトルは、そのバナナの切れ端をあっさりとそれを彼女の口から離してしまう。そフランドールの顔にほっとしたような表情が浮かぶが、それだけで済む訳がなかった。
「だとしたらお前はきっと尻の中に溜め込んでいるバナナが食べたいのね」
リトルがフランドールの顔を持ち上げながら言うと、彼女の目はまた信じられないかのように見開かれる。排泄器官の中に留まっていたものを口にするなど、考えただけで気が狂いそうだ。その口は閉じられたまま首が激しく左右に打ち振られる。
リトルはフランドールの全身に刺さる針の内、胸に刺さるものを、フランドールの体の中にさらに深くうずめていく。ただでさえ全身ハリネズミのようにされ、その激痛に耐えなければいけないフランドールにとって、それはあまりにも残酷な行為であった。フランドールは絶叫し、涎と鼻水を垂れ流しながら、やめてやめてと哀願する。
「だったら、さっさと肛門からバナナを出しなさい。もたもたしてると、全ての針を、お前の体の中にうずめるわよ。そうしたらどうやって取り出せばいいのかしらね。手で取るわけにはいかないから、全身の皮と肉をめちゃめちゃに切り刻むか、まるごと皮剥ぎをしないと取れないんじゃないかしら。まぁそれはそれで私が楽しめるし、お前も死ぬ事はないだろうから、いいんだけれども」
そういうと、リトルは、拷問室の一角から、鈍く光るナイフを取り出すと、フランドールの肩口に刃先を押し当てる。
今よりもさらにひどい苦痛を与えられる。死にたくなるぐらいひどい苦痛を。それは、既に散々打ちのめされたフランドールを屈服させるには、充分すぎる脅しであった。
青ざめた表情でフランドールが力を込める。肛門からはバナナの先端が姿を現し、腸の内壁にこびりついている汚物にかすかに汚れている果肉が徐々に姿を現し、ポトンと床に転がり落ちる。
「ほら、もたもたしてないで、さっさと全部出しなさい」
リトルが楽しそうに嘲りながら、フランドールの両胸をナイフの腹で撫ぜていく。フランドールは泣きじゃくりながら肛門に力を込めて、二本三本とバナナがその断面を肛門から覗かせる。そして最後の一個が肛門から姿を現し、そして床に転がる。
全てのバナナを排出し終えたフランドールはがっくりとうな垂れて泣きじゃくっていた。
リトルは床に転がっているバナナの果肉の一つを、汚いものでも触るかのように皮手袋をはめた手でつまみあげる。その表面には一目で汚物とわかる薄茶色いものがこびり付いていた、リトルはそれを見るとニヤリと笑うなり、それをそんなフランドールの口元に持っていく。
「じゃあフランドール。下の口で食べられなかったこのバナナ。上の口で食べてもらおうかしら」
そんなものが食べられる訳がない。大便特有の異臭が鼻を突くバナナだ。たちまちその口は堅く閉じられてしまう。顔を左に背けて激しくうめき始めるが、もちろんそんなことでリトルがバナナを食べさせるのを止めるはずがない。
フランドールの顎を、リトルは右手の親指と人差し指でゆっくりと挟み上げていく。それでもフランドールはそれに抗って顔を左右に振ろうとするが、しかしもちろん何の役にも立たない。
「あががあ…やるひて…があがぇあっ…ヒャアアアアアアーアッ…ひゃえへ…ぉへがい…アがアアアァアアアアアアアアアアアアア!!」
当然次に何をされようとしているか分っているフランドールは無残に喚きながら抗おうとするが、しかし顎が締め上げられるに従い、どうする事もできずに口を開いていかねばならない。閉じようと懸命に抗おうとしている口腔内にリトルが皮手袋で掴んでいる汚辱の果肉が、ほとんど無造作に放り込まれる。
「どうかしら肛門の内側で暖めたバナナの味は」
何とか口から押し出したいのだが、リトルの指はいよいよその顎を締め上げてくるし、さらにその上にあまりのおぞましさに舌さえ言う事を聞かなくなったかのようで、無残な声を張り上げる。
顎を締め上げられているため、バナナを噛む事もできないフランドールは、苦悶の声を上げ続ける。
「一つずつなんて面倒ね。お前の口に入るだけのバナナを入れてやるわ。今口に入れたバナナ、吐き出すようなら、全身に刺さる針の半分をお前の体の中に埋め込んでやるからね」
そしてリトルはその開いた口の中で踊るようにしているバナナの切れ端を面白そうに眺めながら、フランドールの股間からひり出され、悪臭を放つバナナを無造作につかみ上げる
「がぅぅえぇええええええええええ…アガェアアアアアアアアアアアアア…ハガゥギいいイィイイイイイイイイイイイイ…ひゃえて…ほぇあいああら…ガェエエェエエエエエエエエエエ…ウェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ」
フランドールは、不明瞭な声で必死に訴えながらその体をのたうたせるが、しかしそんなフランドールの無残な姿は、この状況では火に油を注ぐようなものでしかない。
「あらどうしたのかしらフランドール。そんなにバナナを食べさせてもらうのが嬉しいの?だったらこのウンチがこびり付いているのを食べさせてあげる。一本なんていわずに、入るだけ入れてやるわ」
リトルがが締め上げるに従っていよいよ大きく開かれていく口にバナナの肉片を詰め込んでいって、ついに丸一本のものを除く全ての果肉をその今にも顎が外れそうなほどに開かれた口の中にねじ込んでしまう。
『いやだぁあああああああああああああああ!!やだああああああああああああああああああああああ!!私…私気が狂っちゃう…誰か助けてぇええええええええええええええええええええええ!!』
フランドールは心の中で無残に泣き叫んでいたが、無残に、そして滑稽なほどに大きく開かれたうえに、汚濁に塗れているバナナを詰め込めるだけ詰め込まれた口から漏れるのは、声というよりも動物がうめくような音声ばかりだ。 そして何しろその口には半分のバナナが五本も強引に捻じ込まれていたから、リスか何かの動物のような形になっていた。
排泄器官に封じられていたバナナは口腔内で既に何ともいえない汚臭を放ち、こびりついた汚物は舌におぞましいとしか言いようのない感触と味を感じさせ、地獄さながらの責め苦にのたうっていた。
「食べなさい。フランドール」
残忍さをむき出しにしてリトルが言うと、フランドールの鼻を大きな事務用クリップで無造作に挟み、何本かのフランドールに刺さる針を手のひらで無造作に押し込んでいく。
それだけでも効果は絶大だった。口は大量のバナナでふさがれているから、フランドールが呼吸を取り戻すためには、口腔の中を満たしているバナナを何とか咀嚼して胃の中に送り込むしかない。早くも彼女の美しい顔は息苦しさに次第に紅潮し始める。
「つらそうね、私も手伝ってあげるわ」
そう言うとリトルは、フランドールの意志に関わらず溢れ出そうとするバナナを口の中に押し戻そうとするかのようにその口を覆う。
「ぐむぅえええええええええええええええ…グギゥエエエエェエエエエエエエエエエエエエ…ぅ…ガェウううウウッオオオオオオオオオオオオオオオオ…ぇオゲェエエエエエエエエエエエエエエッ…うぇぎぇええっえええええええええええええええ!!」
フランドールは呼吸を確保するために自然にバナナを胃の中に押し込もうとし、しかしそのあまりのおぞましさに体は拒否して結局どうする事もできず、泣き喚きながらその体を狂ったようにのた打ち回らせて苦悶させる。その姿は リトルを楽しませ、覆っている手のひらの間からさえ半ば砕けてバナナの果肉が溢れて彼女の姿を一層無惨にしている。
結局は呼吸が優先してそれは次々に飲み込まれていって、フランドールの目からは余りの惨めさと恥かしさに涙が次々に溢れ出す。
* * * * * * * * * * *
「さて、それじゃ針をとって上げようかしら。ついでにその疼いて疼いて仕方のない嫌らしい体も慰めてやるわ」
そういうとリトルは、一メートルほどの短い、しかしエッジは剃刀のように鋭い鞭を五本ばかり束ねた房鞭無数の針を突き立てられている尻に、景気の良い音とともにたたきつける。
「ヒギャアアアアアアアッ! アギッ、ギッ、ギャアアアアアアアァッ! イヤアアアアッ、ヒッ、ヒイイイイィィッ! ヒギャッ、ヒッ、ガッ、アグアアアアアアアアアァッ!!」
尻に突き立てられていた無数の針は宙に弾き飛ばされ、ある物は肌にめり込み、さらにそれに鞭打ちの苦痛が加わって、まるで臀部の肉そのものが吹き飛ばされたかのような激痛がフランドールを襲う。
「どうかしらフランドール。針が取れたでしょう」
確かに針はその一撃で十本単位で弾き飛ばされていたが、その際肌を残酷に引き裂いていたし、さらに肌にめり込んだ針は一層残酷な激痛を味あわせていたから、とてもそんなことで補いのつくものではない。そして鞭の二打目は正面から左の胸をしたたかに叩きのめす。
「ギイヤアアアアアアアァッ! ギャギャギャギャギャゥアアギャアアアアァッ! ビャアアアアアアアアアァッ!!」
針は柔らかな肌を引き裂いて吹き飛ばされて減り込み、バラバラになって吹き飛んでしまいそうな激痛に、フランドールは声を張り上げて泣き狂う。
「今度はどこの針を取って欲しい?右の胸、お腹、それともそのいやらしく広げられているまんこかしら」
そう言いながら、三打目の鞭は、フランドールの右の太腿にたたきつけられる。
鞭は鋭い音を立てて腿に巻きついて打ちのめし、腿から十数本の針が弾き飛ばされ、声を張り上げて、体を狂ったようにのた打ち回らせる。そんなフランドールの下腹部に、次の鞭は横様に払うように叩きつけられる。
「ウギャアアアアアアアアアアッ!!! アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァッ!!!」
フランドールは再び全身を激しく戦慄かせ、のたうたせながら無残な声を張り上げる。鞭打たれた後には房鞭の一本一本の後がくっきりと刻み付けられ、さらに針が弾き飛ばされたり食い込んだ傷口からはさらに鮮血が溢れ、その無残さは例えようもない。そして鞭は本当にその肌から針を一本残らず吹き飛ばしてしまおうとしているかのように、執拗にその肌をまるでなめすかのように苛み続ける。
やがて四分の一程がふきとんだ地点で、リトルはフランドール鞭うつのを止める。白くなめらかだった肌は、全身に刺さった針が勢いよく吹き飛び際に抉れるように剥ぎとられ、血まだら模様を作りだしている。だらだらと全身から鮮血を流しながら、真っ赤に充血した目でフランドールが泣き叫ぶ。
「お願い!!お願いだからァアアアアアアアアアア!!鞭!!鞭でぶつのをやめてぇええええええええええええええええええええええええええ !!」
「あぁ、あぁ、そんなに激しく全身を揺り動かして。可愛い顔が台無しよ」
そこで、リトルは鞭を置くと、フランドールの拘束を解いていく。
「そんなにいやなら、拘束を外すわ。鞭でぶったりもしない。その代わりのたうちまわって悶絶する様を私に見せて頂戴」
そう言うとリトルは、フランドールを床に叩きつけるようにして開放する。
やっと床に降ろされたフランドールだが、全身に刺された針が体に突き刺さるため、寝ることも座る事もできない。なんとか足裏だけをつけて体を支えようとするものの、無理な姿勢で長時間拘束さえた体は言う事を聞かず、勢いよく右側面に倒れ込む。
「ウゥウギャアアアアアァアアアアアアアアアアアアアアアアアヤアビャビヒイィィィッ!!グウギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァッ!!グウギャアaアAァブビャアアアアアベグギャガガグギャアアアアァッ!!」
倒れた面の体に刺さる針が深々と突き刺さり、フランドールは絶叫。今度は反対側に倒れ込み、その側面の針が体に深く突き刺さり絶叫。絶え間なく襲いかかる激痛。不気味な舞踊を踊るかのようにフランドールが地面を激しくのたうちまわる。
やがて、針が根元まですっかり刺さりきり、痛みにもがくこともできなくなるほど疲弊した頃、床に跪いて両手両足を震わせながら、全身に刺さる針を抜いていくフランドールの姿があった。背中等の自分で届かない所は、リトルに抜いてもらっていく。
彼女の両手が股間の繊細なところに突き立てられた針を取り除いた時、引き抜く時にさえ残酷な激痛が苛むのか、顔はその度に無残に歪んでいる。そして何より股間に両手をやっているその様は惨めそのもので、何だか自慰行為でもしているようにも見える。
惨めさ、恥かしさにその目からは涙が次々に溢れる。
フランドールは、震える指でその針を一本一本丁寧に取り除いていく。
* * * * * * * * * * *
「全部取れたのかしら」
まるで残忍な視線からその肌を守ろうとしているかのように、体を精一杯丸めて顔を膝の間に埋めて泣きじゃくっているフランドールにリトルが声をかけると、泣きじゃくりながらもはっきりと首を上下させて応じる。
全身穴だらけにされたため、フランドールは新たに血によって全身を染め上げていた。いっそう無残となったその姿を見て微笑みながら、リトルは口を開く。
「次はどうやって責めようかしら?海老責めはどう?恥ずかしいところをこれでもかと広げさせて。そしてそれを自分で見せ付けて、そのうえでいろんなことをやって、のたうちまわらせるの。それとも浣腸をした上で、さっきみたいに拘束してやろうかしら。排泄物がお腹の中で暴れまわるのに出せない苦しみは相当なものがあるものねぇ」
楽しげにフランドールにどんな責め苦を与えようか考えるリトル。フランドールがぼそりとつぶやいたのはその時だった。
「やだ……もうこんなのいやだ……」
「んん?そう。じゃあお前はどうやって責められたいのかしら。お前のリクエストに応じてやってもいいわよ」
フランドールに近づき、口を吊り上げて顔を覗き込むリトル。フランドールの両眼がらんと輝いた。
「今度責められるのは……あなたの方よ!!」
消耗しきった体のどこにこんな力が残っていたのかという勢いで、フランドールは、リトルの体に激突した。とっさの事にリトルはそれに反応することができず、もんどりうって地面に倒れ込む。
「よくもっ!!よくも私をこんなひどい目に」
せき込むリトルの上にフランドールは馬乗りになると、リトルの右腕にかみつき、食いちぎらんばかりに顎に力を込める。リトルは必死でフランドールを自分の腕から引き剥がそうとするが、そんなものでは引き剥がすことはできない。
次の瞬間、湿った音と共に、リトルの右腕の肘から先が食いちぎられた。
苦鳴と共に引き千切られた腕の痛みにのたうちまわるリトル。痛覚遮断をして対応しようとするが、フランドールが、引きちぎった腕から飛び出る骨を、リトルの大腿部に深々と突き刺す。新たな激痛に、リトルはのたうち回りながら絶叫を上げる。
「自分が何をやっているか分かっているの?どうして……どうしてあなたはそんなひどいことができるの?」
ぽろぽろと涙を流しながら、フランドールはリトルの大腿部に骨を抉り込む。リトルは激痛に呻きながらも胸元に手をやり、万が一の為に用意した鎮静剤入りの注射器のキャップを外し、フランドールの胸元に打ち込み、中の薬を押し込んでいく。
吸血鬼用に作られたそれは超劇薬といってよく、フランドールの口からは哀願とともに白く濁った涎が次々に滴り、目は完全に反転して白目を剥く。そしてその場に倒れむと、僅かに痙攣した後、動かなくなってしまう。それを確認すると、リトルは大きく息を吐き、籠の置いてある机まで這いずると、机の脚に体をもたれかける。
「驚いた。あれだけ責め立てられて、まだこんな力が残っていたなんて。吸血鬼っていうのは本当に怖い悪魔だわぁ」
食いちぎられた右腕を魔力で止血して、応急的につなぎ合わせる。下級悪魔であるリトルは、その再生能力は妖精より早い程度。元通りつなぎ合うには、半刻程の時間が必要であった。
痛む右腕に顔をしかめ、それでもつながったことを確認すると、今度は骨で大きく抉られた大腿部を治していく。
「やってくれたわね、フランドール。おかげですごく痛いわよ」
驚きと苛立ち、しかしそれ以上に楽しそうな表情をリトルは浮かべる。
「それにしても、すっかり汚物か生ごみのようになったわねぇ、フランドール。これはちょっとすごい匂いよ」
フランドールがそうなってしまうのも無理はない。絶え間なく続いた雄達とリトルの責めで、フランドールは目も当てられない姿になっていた。
「体を綺麗にして治療してやりましょう。後この部屋の掃除もしなきゃね。やれやれ、忙しくなるわ。図書館の仕事はしばらくほっといても大丈夫でしょう。パチュリーもしばらくは起きなさそうだし」
* * * * * * * * * * *
牢獄のベッドでフランドールが眠る。その傍らにはリトル。
その姿は綺麗に洗われ、治療が施されている。そんなフランドールの頬をリトルが指先でなぞっていく。
恐ろしい苦痛から解放され、安らかに眠るフランドール
「今まで色々な妖怪や妖精メイドを捕えて辱めて壊してきたけれども、お前が一番愉しいわ、フランドール。あぁ、この言い方じゃあお前に失礼ね」
何かと区別するようにリトルは頭を振ると、先程の言葉を言い直す。
「最も従順で愚かなフランドール。お前を責め立てて、苦しむ様を見るのが一番愉しいわ」
そういうと、リトルは何かを思い出したかのようにくすくすと笑う。
「あの馬鹿力で不死身の気狂いフランドールは、馬鹿なレミリアに本当にお似合いね。あの闘いの様子を水晶玉で見て、笑い転げて涙が出てきたわ」
先のレミリアと対峙した時の方のフランドールを思い浮かべ、リトルは楽しそうに笑う。
「あいつとこいつとは分離した別人格だというのに、あの馬鹿は混同して、毎回ひどい目にあわせていいたから困ったものだわ。自分の責任で人格が分裂したくせにそれを認めないんだもの。まぁこの愚かなフランドールの泣き叫ぶ姿が見れたから愉しかったけれども、あの馬鹿に私に先んじて汚されるのは少し癪だった」
自分の愛するフランドールと、レミリアにお似合いと称する狂ったフランドール。しかし彼女達は互いにそんなものがあることなど知りもしない。
「さて今度はどうやって責め立ててやろうかしら?可愛い愚かなフランドール。私の腕を食いちぎったんだから、スカーレットの拷問に負けないぐらいうんときつい奴にしてやりましょう」
長くなったので、この章だけ前後半に分けました。
冒頭が随分とはしょったような形になってしまいました。正直戦闘シーンを書くのは、前の話までが限界だったんです。
オリジナル設定が満載になってしまいましたが、フランドールの身に起こる事に影響はありません。
あくまで、こういう暗黒幻想卿もあったらいいなと思って作ったので。
ケテル
作品情報
作品集:
28
投稿日時:
2011/08/13 03:41:23
更新日時:
2011/08/13 12:47:54
分類
フランドール
レミリア
パチュリー
リトル
輪姦
リョナ
ハードSM
調教
サディスト
暗黒幻想卿
本題のフラン拷問は実にすばらしいものでした。後編にも期待!!
大人(たいじん)や親鳥の目を盗み、雛鳥に餌を与え、自分好みに育てるお話でしたか。
離乳食を卒業した雛の餌となる運命が見える……。
タガとなる良識人や賢者のいない箱庭の終わりが、おぼろげに、見えたような……。
これは、小さな小さな箱庭の物語。
小さな小さな幸せは、既に無い。
皆好き勝手に、
小さな小さな野望のために、
大きな大きな罪を犯す。
私はユメを見る。
大切なモノを穢し、
大切なモノに穢される、
何も罪の無い私が苛められる、悪夢。
ワタシは夢を見る。
不要なモノをお片づけして、
邪魔するモノを捻り潰し、
ミンナでバカ騒ぎする、理想郷。
私達は夢を見る。
仲良しさんが殺し合い、
調和のとれたセカイの天秤は一方に傾きっぱなし。
良き隣人は敵となり、
問題を解決するヒーローは、逝なくなった。
そんな、壊れた、幻想のセカイ。
とてもとても悲しくて、辛くて、気分が悪くて、
さいっこうに、クソッタレに、殺りたい放題の、ファックなワンダーランド!!
たまんねぇっ!!
うわあああああうっ!!
でもね、これはユメ。
幻想のセカイ。
目が覚めたら、
ハイ、終わり。
とってんぱらりのぷぅ。
ますます続きが気になる展開。館の外はのっぴきならない状態のようですし。
小悪魔がこれからどんな悪徳を犯すのか気になるところ。
泣き叫ぶフランちゃんの描写が最高です。
ーーーそのうちフランドールは考えるのをやめ…られるわけねぇだろぉぉぉぉぉぉボケがぁああああ!!
怒涛の文章量で展開されるフランちゃんへの拷問。
しかし、吸血鬼だから死ねず、狂えないのでまだまだ拷問は続く→俺歓喜。マジ続編が楽しみです。
あと、ドSリトルが拷問中に濡れてるのがなんか微笑ましかった。