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『不忠者、不孝者』 作者: まいん
注意、東方projectの二次創作です。
オリ設定、オリキャラが存在する可能性があります。
香霖堂、ここの窓際には美しい少女が外を眺めている。
その少女が今日は珍しく、裏の縁側に居た。
「紫、はいお茶だよ」
「ありがとう、霖之助さん」
とある事件が原因で紫は能力を失った。
だが、その事件が原因で紫と霖之助は結ばれた。
足が少し不自由そうである。
しかし、そんな事はどうでも良かった。
ただ愛しの人との暮らしが堪らなく嬉しかった。
突然、風が吹き抜けた……
風の後、その場には黒猫を思わせる女性が居た、胸の前で大事そうに箱を抱えて。
「紫様」
「……懐かしい声ね、橙かしら?」
無言で頷き、箱を渡す。
懐から手紙を出し、言った。
「紫様、橙は……橙は不孝者で御座います」
そして、手紙を読み始めた。
我が主、紫様へ
私は不忠者で御座います
ご主人である紫様に反逆するばかりか
あまつさえ自身の正しさを示すため命まで掛けようとしました
その後の新聞を見た時は、式でありながら自らの主人を信じ切れなかった私自身を憎みました
私は真実を見れなかった目を、抉りました
主の言葉を聞き入れなかった耳を、潰しました
そして、主人を傷つけた言葉を放つ、声を潰しました
目も耳も口も無くした私ですが、私の能力によって私の式を通して
景色も音も判ります、声も式を介せば発せます
私は不忠者です
すぐにでも命を絶ち、紫様へのお詫びがしたかったです
ですが、幻想の結界を維持する為の人材を育成せねばなりませんでした
その為に地獄に旅立つのが遅れてしまいました
紫様、重ねてお詫び申し上げます
私の首を以ってお許しください
不忠者 藍
橙は跪き、紫に手紙を渡した。
そして、涙を浮かべた。
「橙は、橙は不孝者でございます
紫様が家を出た際に橙は引き止めることが出来ませんでした
藍様が御体に傷をつける際に止めることが出来ませんでした」
地面にはぽたぽたと涙が落ちていた。
「本来ならば、ここに参上するつもりはありませんでしたが、恥を忍びやって参りました。もう二度とここには参りません、橙は命を掛けて、結界を守ります」
……さようなら
そう聞こえた気がした。
辺りに橙の姿は無かった。
後には紫と霖之助が残された。
紫は震える手で箱を開けた。
「藍!」
そこには手紙にあった通りの首があった。
紫は首を抱きしめて泣いた。
霖之助は泣き続ける紫を後ろから抱きしめた。
その日は暖かいとはいえ、まだ冬の最中である。
彼らは忘れてしまっていたが、その日は二人が始めて結ばれた日であった。
初投稿です、よろしくお願いします
産廃を1から見始めて、とある作者さんに影響を受けました
いつか、知的で乙女で切ない紫と霖之助の話が書きたいです
今日も霖之助に少女達をレイプさせる妄想をする所存です
まいん
- 作品情報
- 作品集:
- 28
- 投稿日時:
- 2011/08/30 13:32:24
- 更新日時:
- 2011/08/30 22:32:24
- 分類
- 初投稿
- 霖之助
- 紫
- 橙
親同然の主に業を背負わせた不孝者。
それでも、愛しの人と結ばれた彼女は幸福者と呼んでも差し支えないでしょう。
不忠者と不幸者に涙できるのだから。
嘆く身体を抱きしめてくれる果報者がいるのだから。
切ない、切ないなぁ。
ほう、新人さん、またラブストーリーを書きなさるか。
待ち遠しいなぁ。
ほう、早速産廃に染まりましたか。
下衆いこ〜りんのクソッタレなファックの妄想とな。
たまらんなぁ……。