Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/neet/req/util.php on line 270
『人生の価値』 作者: 将軍
私は今人の人生に関わる様な選択を迫られている。
事の発端は、私が森の中で珍しいキノコが無いかとブラブラしてると、
突然奥の方で誰かの呻き声のようなものが聞こえた
即座に音のする方へ向かい、見てみるとそこは野良妖怪に男が喰われている真っ最中だった
恐らく男は服装から察して外来人、何も分からず森の中を彷徨っていて妖怪の餌食になったのだろう
直ぐ様妖怪を排除し、男の救出には成功したものの、
血の出も酷く、腕と足、一本ずつ失っているという危険な状態だった
そしてよく見れば男は私と年が一つか二つしか違わないような少年、何時まで持つかも分からないだろう
急いで少年を背負って永遠亭へと向かった
永遠亭に着くと直ぐに少年の手術が始まった
どうやら出血が激しく少年の血が足りない状態らしい
そう言うと突然永琳が私を診療室へと引っ張り、私の血を抜いた
そしてしばらくして永琳が現れ、ゆけつ?の為に私の血を分けて欲しいと言ってきた
どうやら、私と少年は血液型やらなんやらが同じで血を分ける事が出来るとのこと
勿論、私は承諾した。
これでも私は腕と足を失った少年を見殺しにするような鬼ではない
しかし、流石に腕と足はもう戻る事は無いのだろう
余りにも惨めだと思った
だが私の腕と足を切り取って少年に譲るようなことは不可能だ
だから私はこんなことしか出来ない
そう思っていると、永琳が深刻そうな顔で再び現れた
そして突然私にこう言ってきたのだ
"もしも少年の腕と足が元に戻るならどうする?"と
腕と足が戻る?
それはとても良いことだが何故私に話すんだ?
何か私に関わる事なのか?
"落ち着いて聞いて、見ての通りこの少年の腕と足は妖怪によって噛み砕かれてもう接合のしようもない"
"そこで移植っていう手も考えたんだけど、身体の一部が適合することなんて家族間でもなければ滅多にないの"
"けどね、さっき彼と貴女の血液を調べたら彼と貴方は適合可能な体質なの"
"さらに年もあまり離れてないし、体格差もさほどない…"
何が言いたいんだ?
"早い話ね、貴女の腕と足、彼に託せないかしら"
そして現在に至る。
"ごめんなさい、ちょっと無神経過ぎたわね"
"全ては貴女に任せるわ、流石に赤の他人に自分の人生を託す程のお人好しが居るとは思ってないから"
…それは私に只の人になるか聖人なるか決めろということなのだろうか
コソ泥兼自由人の自分勝手な私が誰かの命を救ったというだけでも十分名誉なことだろう
しかし流石に献身的な聖人になるというのは一般人でも無理な話だ
ここで彼を見捨ててもなんとか生きていくことだって出来るはずだ
でも、よく考えてみよう
私の推測だが、彼は訳も分からずこの世界に迷い込んで妖怪に四肢の一部を喰われたのだ
惨め、あまりにも惨めだろう
彼の人柄は分からないがこれからの彼の人生は
恐らく私のような自堕落でそれなりの価値も無い人生よりもとても価値があるだろう
極端に考えればゴミクズの人生がダメになるだけで将来有望な少年の人生が潰えず済む
なんだ、意外と考えるまでもなかった
「………いいぜ こんなゴミクズの手足で良ければ、好きなように使ってくれよ」
そう言って魔理沙は手術室へと入っていった
後、手術は成功し、年頃の少年には不釣り合いな華奢で美しい手足が少年の四肢の一つとなっていた。
何年ぶりかの投稿です
このSSは元々別所で書いたものなんですがここ向きだと思い投稿しました。
実の所続きはありません。
続きの構想としては、少年とラブラブエンド、ゴミクズ以下エンドなどを考えておりましたが、途中で飽きました。
この後の魔理沙の人生は貴方の想像にお任せします。
将軍
- 作品情報
- 作品集:
- 29
- 投稿日時:
- 2011/10/10 16:30:30
- 更新日時:
- 2011/10/11 01:30:30
- 分類
- 霧雨魔理沙
- 少年
- オリキャラ
- ブラックジャックっぽい
彼女の行動について、我々にはそれが良かったか、悪かったかの評価はできるかもしれないが、
それが良かったか、悪かったかの感想を述べることは、彼女自身にしかできない。
また投稿してくださるの楽しみに待ってます。