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『寒さを吹き飛ばす温かいもの』 作者: ぐう
「へくしっ! うぅ寒いわ・・・」
雪がちらつき、本格的に冬の到来を告げた幻想郷。その寒い中を歩くのは、死を司る天使のサリエル。
冬を迎えた幻想郷は地獄だろうが魔界だろうが寒く、こうして気分転換に地上に来たようだ。
当然、その地上もまた手が悴(かじか)むほど寒いのだが。
「この時期はどこに行っても寒いから困るわ・・・どこかであったかいもの食べたい」
地上もやっぱり寒いのだが、せっかくこうして来た訳だ。何か温かいものを食べてから魔界に帰っても遅くはない。
サリエルは羽を広げて、遠くに向かって飛んでいった。
「どこからもいい匂いがするわね、どこに行こうかしら」
サリエルが降り立ったのは、寒いのにも関わらず人々が集まって賑わう人間の里。
あちこちの店からは温かい料理の匂いが立ち込め、サリエルに行き先を迷わせる。
「くんくん・・・この匂いもしかして・・・」
匂いを嗅ぎながら行き先を考えるサリエルの鼻に、一際いい匂いが入り込んできた。
彼女の勘が確かなら、この匂いはみんな大好きなアレのはず。まるで匂いに導かれるかのように歩を進めた。
少し歩いてサリエルが到着したのは、カレー専門の料理店。
中からはカレーのあの濃厚な香りが漂い、彼女を引き寄せるきっかけもこれのようだ。
「カレーかぁ・・・最近食べてなかったし匂い嗅いでたら食べたくなってきちゃった。ここにしよっ」
密かに空腹の合図である腹音が鳴り、濃厚な香りが誘っているかのようだ。
サリエルはふらふらと店の中へと入っていった。
「うーん、どれにしようかしら・・・」
他の客の視線を浴びながら、サリエルは案内された席へと座った。
多種多様の種族が住む幻想郷といえど、天使がこのような場所に来るなど非常に珍しい。皆が思わず見とれるのも無理はなかった。
メニューを見てみるも、どのカレーもおいしそうで簡単に決められそうにない。相当迷ってしまいそうだ。
「何かしらこれ? 『10カレーラッシュ』?」
すると、メニューのあるページにでかでかとそう書いてあった。
文字の周りには10種類のカレーが描かれており、これが全部セットになっているのだろうか。
「さぁ、本日も10カレーラッシュに挑む新たな挑戦者が現れました!」
「きゃっ! なななな何?」
すると突然店員の大きな声が響き、声のほうにはカレーの数々が並べられていた。
そしてカレーの数々の前には、挑戦者と思われる緑色の髪の女性が腰をかけていた。
「本日の挑戦者、守矢神社の巫女の東風谷早苗さんです! 自信のほうは?」
「私このお店のカレー大好きなので、自信あります。頑張って奇跡を起こしてみせます」
「何とも自信に満ちたこの台詞、期待が高まります! それでは、レディーゴー!」
店員の掛け声とともに、早苗はスプーンと皿を手に1皿目を口にした。
サリエルがメニューを確認すると、制限時間30分以内に10皿全部食べられたら賞金が出るとのことだった。
「すごいわねあの子、どんどん口に運んでる」
サリエルの視線の先、早苗は他の客たちの声援を受けながら次々とカレーをたいらげてゆく。
5分で既に3皿目に突入しており、これには客たちも目が離せないようだ。
「やるなあの子、あんな華奢な身体でどんどん食ってやがるぜ」
「ねぇ、その10カレー何とかって達成しやすいの?」
「これが以外とギブアップする奴続出らしくてよ、俺も6皿が限界だったよ」
他の客にサリエルが問いかけている間も早苗はペースを崩さず、残り時間半分を切る頃には7皿目に突入していた。
少し苦しそうだが早苗はもくもくと食べ続け、達成者登場の予感に客たちの興奮も増す一方だった。
「誰か知らないけど頑張ってー!」
いつしかサリエルも無意識に早苗を応援しており、早苗はそれに答えるかのように食べ続ける。
赤の他人ではあるが、ここまで頑張っているとつい応援したくなる。人情とは不思議なものである。
そして最後の一口を食べ、早苗は最後の皿を重ねた。
「おめでとうございます! 東風谷早苗さん、見事10カレーラッシュを制しました!」
30分の制限時間に対し、早苗が掛かった時間は25分37秒。終盤苦しいのかペースが落ちるものの、こうして無事完食を果たした。
客や店員からは拍手と歓声の嵐が響き、サリエルも拍手で労った。
「みなさん、声援ありがとうございます・・・うぷっ・・・」
早苗は賞金を受け取り、客に礼を言った。だが腹の中にかなりの量があるのか、その様子は苦しそうだった。
そして限界まで我慢していたのか、拍手と歓声を背にトイレへと駆け込んでいった。
「いやー、あの子すげーよなぁ」
「見てるこっちまで興奮したが、まさかの完食だもんな。応援した甲斐があったぜ」
早苗が去った後、客たちは嵐が去った後みたいにそれぞれの席へと戻っていった。
サリエルもまだ何を頼むのか決めていなかったのを思い出し、席に戻ってメニューを開いた。
「・・・決まりね」
しかしすぐさまメニューを閉じた。その顔は注文が決まったようなのだが・・・
「うぷぅ・・・お腹が苦しい・・・」
その頃、早苗は賞金を手によろけながらトイレへと向かっていた。
やはり10皿分も食べただけあり、お腹はもちろんその下にくる量もかなりのものだ。
「あと少し・・・あと少しでトイレに・・・」
彼女の足は確実にトイレに向かっているのだが、満腹で足元がおぼつかないでいた。
目指すトイレはもう目の前、後は個室に入ればこっちのもの。
ドシャッ!
「あぶっ!」
しかし足元がふらついた拍子にバランスを崩し、早苗は前から勢いよくすっ転んでしまった。
まともに受身を取ることもできず、身体の前面が床に思いっきり激突してしまう。
「あいたたたた・・・ふらついちゃいました」
ミチチチッ、ミチミチミチ・・・
「っ!? 嘘・・・まさか・・・」
打ちはしたものの、怪我はなさそうだ。しかし何やら肛門が緩んだような気がし、同時に嫌な音も微かに聞こえてきた。
もしやと思いスカートに手を伸ばすと、お尻の部分に柔らかく温かい感触が走った。
「そんな・・・私また・・・」
ブブッブビビッブリュブリュブリュ・・・
「ああっ! だ、だめええええええ!」
嫌な予感というのは悉く的中するもの、早苗の意思に反して肛門は開き、スカートと下着を膨らませる物を生み出した。
色合いはカレーに近く、されど匂いというよりは臭いというべき凶悪な香りの物体が。
「せっかく・・・せっかく賞金獲得したのに私、またうんちを・・・」
かつて買い物帰りで神社の階段で致したあの忌まわしき思い出。今回は下痢ではないが、問題は形状ではなく致したこと。
もこもこと便で膨らみ続けるお尻。立ち上がる気力がない今、早苗は便が止まるまでしばらく排泄を続けるしかなかった。
『サーリエル! サーリエル!』
「さぁ今度の挑戦者であるサリエルさんも、先ほどの早苗さんに負けず劣らずの勢いです!」
早苗が致してしまってることなど誰も知らず、皆またしても応援に精を出していた。
早苗の勇姿に感化したサリエルも10カレーに挑戦し、今まさに次々とカレーを口にしているところだった。
(何かさっきから辛さが薄れてきたような・・・それよりあと5皿ね)
次々と口に入るのは辛味を刺激させるカレーばかり。もしかしたら味覚が麻痺してきたのかもしれない。
だが13分経過で残り5皿、残り時間を考えるとかなり厳しい状況でそんなこと考えてる余裕はなかった。
「さぁ残り5分、果たして今日2人目の完食クイーン誕生なるか!」
巻き返しを図り、残り1皿を残すのみとなったサリエル。
かなりお腹が苦しいが、後はこの皿のを全て食せばいいだけだ。形振(なりふ)り構ってはいられない。
(っ!!)
その時、一瞬サリエルの動きが止まった。お腹の痛みこそないのだが、突如として強烈な陣痛が走った。
この痛み具合からして彼女は悟った。これは「下痢」だと。
(どうしてこんな時に急にしたくなるのよぉ・・・)
香辛料は意外にも胃腸を刺激する作用があるようで、それが腹痛を伴わないで便のみを出口に送り込んでいた。
更にサリエルはずっと寒い外におり、便が下痢状に溶け、肛門に激痛をもたらす要因はまさにそれだった。
(でも後少し・・・食べたらトイレに行けばいいだけなんだから・・・)
しかしここでトイレに逃げればせっかくの賞金が台無し。天使としてここで引き下がる訳にはいかなかった。
少しずつ皿の中のカレーが減っていき、完食ももう時間の問題であった。
ブビチィッ!
(!!!)
だが、これ以上の詰め込みはもう無理というかのように、熱い液体がお尻から噴出した。
サリエルは一瞬動きが止まり、お尻に広がる水の感触に嫌気が差した。しかしゴールを前に止まる訳にはいかない。
ブジュッ! ブビビッ! ビチチチ!
客の歓声と椅子にお尻が接してるため、下痢便の音はサリエルにしか聞こえない。
お尻に広がる汚れ、それと同じ色のものを食べるのは何とも嫌である。だが・・・
「おめでとうございます! 本日2人目の10カレーラッシュ制覇者が出ました! しかも二人とも女性です!」
同時に皿が空になり、残り時間あと20秒のところでサリエルは完食を果たした。
正直苦しく、そしてギリギリだったもののこれで賞金はもらえるはず。
「や、やったわ・・・でももうだめ・・・」
ブジュッブビッビチビチビチッ!
「あっ・・・あああああ・・・」
完食による安心感がとどめとなり、サリエルの全身の力を奪い去った。
まるで今食べたカレーがそのまま出たかのように、お尻全体に下痢便が広がってゆく。
ブビュッブブブブブ・・・ビチュビチュビチュ・・・
「うんちがお尻に・・・ドロドロになって出てるぅ・・・」
客には自分たちの発する祝福の声と拍手で聞こえていないが、それがなければ排泄音はとっくに筒抜けだ。
しかし音はごまかせても、椅子に接しているスカートと下着が下痢便で汚れるのはごまかすことができない。
「おめでとうございますサリエルさん、賞金の授与です! そして一言どうぞ!」
一日に二回もカレー制覇者が出て客も店員も大興奮、まだサリエルの失禁には誰も気がついていないようだ。
そして、下痢便が椅子から垂れ落ちそうなまでに漏らしたサリエルは、やつれたように一言こう口にした。
「私のお腹の中のカレー・・・全部、出ちゃいました・・・」
今回は久々の早苗さん、そして最近出番多い靈異伝からサリエル様にまたしても致していただきました。
カレーを食べてうんうんが出るという話は昔から書いてみたいとは思っていたのですが、とことんまでやってしまいましたw
ちなみにこの話を見たことによりカレーが食べられなくなっても、作者は一切の責任を負いませんのでご了承をw
ついでに二人とも、賞金の一部は代えの下着代として消えていきましたとさ。
余談ですが辛味だけは味覚ではなく痛覚だそうです。
ぐう
作品情報
作品集:
29
投稿日時:
2011/12/17 14:50:26
更新日時:
2011/12/17 23:50:26
分類
東風谷早苗
サリエル
スカトロ
お漏らし
便想郷の祝福は、現人神にも天使様にももたらされましたか。
その便意の前に、奇跡などクソほどの役に立たず、やっぱり聖地トイレを前に早苗は着衣脱糞。
以前のヤツって、たしかイラストにもあった、買い物帰りの石段で液状化したヤツをやらかした話ですよね。
確かに、問題は形状ではなく、ヤッたという事実ですね。
あれでウンではなく、ミソがつきましたか。
そして、誰も気付かないとはいえ、衆人環視の中での脱糞!!
今回はサリエルのオチの一言に尽きますね。面白かったです!!
よく以前のを覚えていましたね、あの頃は年魚さんにお世話になったものです。
この便想郷においては、早苗さんが漏らすことが奇跡なのです(キリッ
サリエル様のカレー(隠語)まみれになったスカートと下着をじっくりと眺めたいです。
>名無し(2)さん
これもまた何かのウン命・・・おや、誰か来たようだ。