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『亜空間で見つけた~モノ~』 作者: 錨んぐ
真っ暗な空間の中、私はただ一人いた。何年も何年も。何もない、真っ暗で走っても壁なんて無い。
どれだけ走っても、何も変わらない。
更に、言葉を発することすらできない。口を動かしても声となって出てこない。
ーーーある時期になると何人かの人がいつの間にかぞろぞろと入ってくる。最初は何も話さず、無言だったがやがてその人達は言葉を話すようになり、そしていつの間にかいなくなっている。
結局私は独りになるのだ。私がここから出ることは許されないのだろうか。
少し覚えているのが、ここの空間に入った時私の他に二人の人も同時に入ったらしく、お互い顔見知りのようでとても楽しそうに話していた。最初から話すことができていたのはその他に二人程いたが、その二人は別々の時期だったので親しいかどうかまではわからない。
どちらにせよ私がここから出られる日など無いのだ。
数々の人々が話すことができるようになる中、私は何も話せない。私だけ変化の音沙汰も無いのだ。
ーーー私はある日、無気力になりその空間でごろりと寝転がった。すると、何やら音が聴こえてきた。
とても微かな音、いや音楽か。耳をすますとどうやら何年も前から鳴り続けていたようで、私がここに来る前から鳴っているのがわかった。いわゆるピコピコとした音だ。
何故今迄気付かなかったのだろう。
この曲を聴いたのは勿論初めてだったがどこか懐かしかった。
私が来る前からずっと、ずっとこの空間で鳴り続けてここに来る人達を出迎えていたのだ。
私は少し笑ったような気がした。
私とこの曲は似た~モノ~同士だと思ったからだろうか。
どうだろう。
それはよくわからない。
だけど、いつかこの曲と一緒にこの空間から出られることを望んだ。
また何年も時が経つかもしれない。それでも私はこの空間から出られることを願い続けるのだ。
きっと、その日は来るはず。きっと……………。
過去作品を消しました。新年早々こんなんですみません。
とても不憫なあの子とあの曲を主役にしました。正体は冴月麟というキャラと風の神社という曲です。分類に追加しておきます。冴月麟は紅魔郷で第3の自機になるはずだったキャラの名前です。いわゆる没キャラです。風の神社も良い曲なんですが何故没になったのかは不明です。靈異伝の未使用曲です。
イマイチよくわからない表現があると思いますのでご指摘お願いします。
>>1様
まず「話すことができない」=セリフがない
と思って下さい。つまり、「話すようになった」=セリフを与えてもらえた
となります。
一応Win版のキャラです。
曲の方は、旧作の未使用曲です。「ピコピコとした音」=FM音源
となります。
旧作の未使用曲は沢山ありますがその中でも特に不憫な曲です。
これで少しわかってきたのではないのでしょうか。
>>2様
曲は近いです。「曲」は未使用曲な上にアレンジも一度もされてません。
~モノ~は「私」に向けて者、「曲」に向けて物を使っています。そんなに深い意味はありません。
ここでちょこっとヒント
「私」と同時に空間に入った二人の人物は霊夢と魔理沙です。この~同時~が重要です。ここまでくればわかる方はわかるのではないでしょうか。
>>3様
正解です。その子です。
曲は一応聴くことができます。その点このキャラよりはまだマシです。ただ、怪奇談で今迄の旧作の曲は未使用曲も含めて全ての曲がアレンジされたのに唯一この曲はアレンジされませんでした。
ヒントではありませんが、霊夢と魔理沙以外に「最初から話せた」というのはアリスと幽香です。
「最初から話せた」=以前からセリフがあった=旧作からいる
となります。わかりにくくてすみません。
また、「いつの間にかいなくなる」というのは「この空間」を抜け出したことになります。セリフが与えられ、ゲーム本編に出られたことを表したつもりです。つまり「外の世界」=ゲーム本編になります。
>>4様
あまり自信が無かったのですが、お褒めいただき少し自信がつきました。ありがとうございます。
長文は環境もそうなのですが、今の自分のレベルには難しいと思うのでもう少し慣れてからにします。
>>5様
ありがとうございます
過去作品はとても出来が悪く、皆様に見せられない程酷かったので消しました
いつかまた0から書き直そうと思っています
錨んぐ
作品情報
作品集:
29
投稿日時:
2012/01/01 06:05:30
更新日時:
2012/03/14 21:38:29
分類
不憫
冴月麟
未使用曲がどれかわからんけど
なぞかけ、面白かったです。
しかし、新しい作品のために過去の決別なら応援しますよ!