Deprecated : Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/neet/req/util.php on line 270
『リーインスカーネイション 如月』 作者: ぐう
「ふふふっ、早くあいつ帰ってこないかな」
テーブルにできたての料理の数々を並べ、魅魔は椅子に腰掛けて男の帰りを待っていた。
小さく唸るお腹をそっと撫で、その中に溜まっているものが放出されないように具合を整えた。
ぐるるる・・・ぐううう・・・
「ああん、早く帰ってきてあんた・・・早くしないとあたし我慢できないよ・・・」
お腹に溜まるものは少しずつ出口を刺激し、我慢の限界まであまり長くないことを魅魔に伝えた。
いずれにせよトイレでぶちまける気はないのだが、どうせなら男に見てもらいたい。その一心で我慢を続けた。
「ただいま・・・」
すると、玄関から男の声が聞こえてきた。ドアの音には気がつかなかったものの、魅魔は椅子から立ち上がって玄関へと向かった。
仕事で疲れた男を暖かく労う、それが魅魔の日課だった。
「おかえり、あん・・・どうしたのあんた!?」
「魅魔様・・・うっ、げほっげほっ!」
玄関に向かった魅魔は、男の様子を見て驚きを隠せなかった。
男の息ははぁはぁと荒く、顔色が真っ青でどう見てもおかしい。
「何かわからないが帰る途中から胸が苦しくなって・・・」
「大丈夫? 医者呼んだほうがいいかい? ・・・ってきゃああああああああ!?」
魅魔はすぐに男の隣に寄り添い、様態を確かめようとした。
だが次の瞬間、彼女は驚きの余り身を退いた。その驚きの要因は、男が咳き込んだ際に口を押さえた手・・・
「あ・・・あんた・・・」
男の手には鮮血が真っ赤に広がっており、よく見ると男の口元からは血が流れていた。
彼の身に何があったのかはわからないが、ただ言えることは決して穏やかなことではない、何か大変な病を患っていることだった。
「ぐぐぐ・・・俺一体どうしたんだろ、身体のあちこちが痛くて苦しい・・・」
「あんた、しっかりして! あんたっ!」
男の容態はみるみる衰弱してゆき、このままでは命の危険性すら考えられる。
今この状況で男を救えるのは、魅魔しかいなかった。
「あんた、絶対に死ぬんじゃないよ!」
男を里の人たちに任せ、魅魔は永遠亭目指して凍てつく夜空に飛び立った。
里の医者にも一応診てもらったが、生まれつき持っていた疾患が発生しており、それが症状を引き起こすことなく全身に進行していたということ。ここまでの状態からの治療はとても難しく、永遠亭に行って永琳に頼むしか術がない、ということだった。
魅魔が永遠亭に行ってる間、里の医者をはじめとする人間たちで延命治療を施してくれるそうだが、それもどこまでもつかわからない。全ては永遠亭に向かう魅魔に賭けられていた。
ビュウウウウウウ!
「くっ! こんな時に限って荒れるなんて・・・!」
錫杖が光を放つため暗闇でも明かりには困らないが、問題となるのはこの荒れた天候だった。
今はまだ2月の半ば、強い北風とともに視界を遮る雪が飛び交い、魅魔の行く手を阻んだ。
「負けるもんか・・・あたしゃ絶対に負けるもんか!」
吹雪に帽子が飛びそうになり、魅魔自身も吹き飛ばされそうな向かい風が襲いかかる。
だがここで引き下がる訳にはいかない。そんなことをしていたら、最愛の男の命がないのだ。
「あいつはあたしの大事な旦那なんだ! あいつはあたしが助けるんだ!」
吹き荒れる吹雪に叫びながら、魅魔は少しずつ竹林方面へと向かってゆく。
「たのむ、永遠亭にあたしを導いておくれ・・・」
やがて迷いの竹林に到着し、魅魔は休む間もなく中に踏み込んでいった。
最近ちょっとした理由によって永遠亭に度々立ち寄ることがあり、道順はある程度覚えていた。
ごろごろぐぎゅるるる・・・
「っ! なんの・・・出たけりゃ出るがいいさ・・・」
しかし暗闇かつ吹雪で視界は悪く、更にこの寒さで男の前で致すはずだった便意が今になってぶり返してきた。
それでも魅魔は用を足そうとせず、竹林をひた進んでゆく。
「あいつを助けられんだったら、あたしゃびち糞まみれになっても構わないさ!」
お漏らしに慣れてるのもあるが、今の魅魔は男を助けること以外ほとんど頭になかった。
寒さに凍える時間も用を足す時間も惜しいくらい、今は一刻を争う時。彼を救えるなら脱糞はむしろ望むところだった。
ブジュッブビュルル・・・ブビュウウウウ・・・
「いくらでも出りゃいいよ・・・うんち漏らすことなんて日常茶飯事なんだから・・・」
やがて吹雪に中に微かな音が響き、それは他ならぬ魅魔のスカートの中だった。
足が、スカートが、靴が・・・。ありとあらゆるものを茶色の汚水で汚そうとも、魅魔はただ永遠亭を目指して歩き続けた。
「今のあたしが一番怖いのは・・・お漏らしを見られることより、あいつのいないこれからなんだから・・・」
やがて竹林から開けて見えてくる一軒の屋敷。魅魔もたまに訪れる永遠亭だった。
診療所の入り口は、ちょうど永琳が閉めようとしていたところだった。
「あら魅魔さん、こんな寒い夜更けにどうしたの?」
「先生お願いだよ! 金はいくらでも出すから、あいつを助けてくれ!」
永琳の姿を見て安心した魅魔は、泣きつきながら永琳に事情を話した。
「うどんげ、そっちをお願いね」
「はい」
事情を聞いた永琳はすぐさま身支度を整え、イナバ達を率いて二人の家へと向かった。
話によると男の病は潜伏期間中にかなり危険なレベルにまで達しており、早急に手術をしなければ明日までもつかわからないくらいのようだ。
「あんた・・・お願いだから死なないでおくれ・・・」
手術質となっている男の部屋の前で、着替えを済ませた魅魔は両手を組んで祈った。
こればかりは魅魔にもどうにもできず、手術の無事を願うしかなかった。
「大丈夫ですよ、お師匠様の腕を信じてください」
「ありがとう・・・ぐすっ」
何時間も続く手術、それと同じく無事を祈る魅魔に、一人のイナバがそっと声をかけた。
実に6時間後、永琳とイナバ達が男の部屋から出てきた。
「先生、あいつは?」
「生まれつき持っていた彼の病、その原因となる部分を全て治療しておいたわ。完全に動けるようになるまでには少し時間が掛かるけど、もう大丈夫よ」
「ありがとう・・・本当によかった・・・」
永琳から無事の宣告を受け、魅魔の目から大粒の涙がこぼれた。
今の魅魔にとって男のいないこれからなど考えられない。そう考えたら、彼女の涙は当然のものだろう。
「しばらくは彼を支えてあげてね。では、お大事に」
永琳達がや里の人達が帰った後、魅魔はそっと男の部屋に入った。
男の安らかな呼吸が聞こえ、もう苦しそうな様子は見受けられなかった。
「・・・ばか、本当に心配させて・・・」
眠る男の顔を見ながら、魅魔はそう一言口にした。
そして、身体を小さく震えさせて・・・
ビビッ、ブビュッブビビビビビ・・・
「早く起きていつものようにあたしを見ておくれよ・・・んんっ・・・」
まだお腹に残っていたものを、魅魔は自ら出口まで押し込んだ。
水状のため下着では受けきれず、足元にポタポタと茶色のしずくを垂らしてゆく。
「あたしに心配かけた罰として、こんど新しいパンツ勝ってもらうからね・・・」
男が眠っていることをいいことに、魅魔は排泄しながら愚痴を続けるのだった。
だがその顔は、男の無事による安心感に包まれていた。
男は翌日目を覚まし、それから約2週間かけて元の日常生活に戻っていった。
思えば約一年前に始まったリースカですが、一年ってあっという間だと実感しました。
最終回前に何らかの大きなことをしておきたいと思ってましたが、とりあえずこんな形に。
次回でいよいよシリーズ最終回、大した内容じゃないですがお付き合いくださいまし。
ぐう
作品情報
作品集:
30
投稿日時:
2012/02/18 06:10:37
更新日時:
2012/02/18 15:10:37
分類
魅魔
スカトロ
お漏らし
さらに、いつもの仕込みをした状態という過酷な状況!!
なんと、彼氏は長年病魔に蝕まれていたのか……。我らが永琳師匠が完治させてしまいましたが。
魅魔様の彼を思う気持ち……。そして頻繁に永遠亭に通う理由……。
長生きして魅魔様の愛を一心に受けることが、彼女を心配させた彼にできる唯一絶対の善行でしょう。
最終回、大団円のスカを楽しみにしています。
最終回前に死にかけになったのなら最終回は死んでくれますよねふひひ
そうですね、魅魔様を愛し愛されることが、彼にできる償いです。
永遠亭に頻繁に通う理由については、次回で明らかに。
>アレスタ海軍中尉さん
それは私は死の類が好きならの話ですw
>ギョウヘルインニさん
ありがとうございます。魅魔様のかっこよさを見せようという狙いも密かにありました。