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『不器用な私より、愛をこめて』 作者: シオン
「ちぇっ、霊夢のケチ〜」
「今日はかったるいのよ。明日にして頂戴」
「…それ、昨日も聞いたんだけどな」
「しゅ、修行でもして私との勝負に備えなさい!さらばっ」
そういって霊夢は布団の中に潜り込み、でてこなくなってしまった
「あら、霊夢ってば冷たいのね」
「やっぱ私のことを分かってくれるのはアリスだけだぜ」
「あら、パチュリーもでしょ?」
「う〜ん…パチュリーは怒るとめんどくさいからなぁ」
「クスクス、まあ、私も魔理沙の話聞くの好きだからいいのだけど」
「…あ、そろそろ霊夢との弾幕勝負に備えて修行するぜ」
「魔理沙は頑張り屋さんなのね。えらいえらい」
「…なんか子供扱いしてないか?」
そう言って魔理沙は家を出た
「霊夢…霊夢…どうして私を見てくれないんだよ…」
そう言うと魔理沙は「Look at me!」と、近くにあった木へマスタースパークをはなった
「ホント魔理沙は不器用ね……私もなのかしら」
「はァ!?霊夢がいなくなった……?」
「そうなのよ…霊夢にいじ…構ってもらいたくて神社に行ったらいなかったのよ」
「紫は?」
「いま外の世界へ行ってるらしくて当分帰ってこないって…」
「私は紅魔館や白玉楼とかを探してくるから天子は天界を探してくれないか?」
「分かったわ…」
そうして二人は別れを告げた
「なんで…なんでどこにもいないんだよ…っ」
結局、霊夢は見つからなかった
「でも…レミリアや文も動くだろうし、紫も明日には…」
自分を落ち着かせるための言葉を紡ぎながら
魔理沙は眠りに落ちた
「…ん……」
小鳥の鳴き声で魔理沙は目を覚ました
朝だ
いつもの彼女なら「あと5分」といって二度寝を始めてしまうのだが、今日は違った
一刻も早く霊夢を探し出すために
一刻も早く霊夢に会うために
魔理沙は博麗神社に向かった
あっという間に博麗神社に着いた
そしていつもの、この時間帯では霊夢が眠っている布団のある部屋へ……
「やっぱり、いないか…ん?」
そこに霊夢はいなかった
しかし、代わりに可愛らしいラッピングの施された箱があった
しかしその大きさは、魔理沙以上にあった
「なんだこりゃ」
もしかして霊夢が入っていて、開けた途端飛び出してくるパターンか?
と、魔理沙は考えた。
「全く、魔理沙様は優しいからな、わざと引っかかってやるぜ」
そういって魔理沙はラッピングを丁寧に破き、目を閉じて箱を開けた
…どれだけ待っても衝撃はこない
「霊夢…?」
魔理沙は目を開ける
そこにあったのは
笑顔を貼り付けた霊夢ではなかった
生気の失った霊夢が仰向けに寝転がっていた
「は…?」
霊夢の頬を触る
「冷たい…まるで死んでいるかのようだ…」
死んでる…?
「嘘だろ!?なぁ、霊夢!私と弾幕勝負するって約束だったろ!?」
何の反応もない
今の霊夢はもはや人形だった
「ひっぐ、ぐすっどうしてどうして……ん?」
ふと霊夢が何か持っているのが見えた
どうやらメッセージカードのようだ
「[頑張り屋さんのあなたへ 不器用な私より、愛をこめて]…?」
魔理沙は小声で「有り得ない」と呟いた
その文章の筆跡は…
自分の唯一の理解者の………
「あら?プレゼントは気に入ってくれた?」
- end -
お久しぶりですシオンです。
またヤンデレアリスちゃんの愉快なお話です。
健気な魔理沙にしたつもりなんですが…ここではあまり需要がありませんかね^^;;
「流れでたモノ」と似た感じに…
もうちょっと表現の幅を広げたいですね!
過去作品のコメ返しもしようと思います(遅くなってすみません)。
それでは。
シオン
作品情報
作品集:
30
投稿日時:
2012/05/17 12:45:37
更新日時:
2012/05/17 21:45:37
分類
魔理沙
霊夢
アリス
正統な愛
いつものアリス
サイコホラー(?)
アリスは魔理沙を想う優しい、一途な子なんです。
ちなみに、彼女の(妄想の)中では魔理沙ちゃんが喜び過ぎて泣いているように見えます。