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『お姫様は仕事がしたい』 作者: まいん

お姫様は仕事がしたい

作品集: 30 投稿日時: 2012/06/06 12:13:03 更新日時: 2012/06/06 21:32:32
注意、この作品は東方projectの二次創作です。
   オリキャラ、オリ設定が含まれている可能性があります。





姫は指導者である。
指導者は配下に対しては堂々と挑み、指揮し指示するのが仕事である。

月からの追っ手から逃げる日々。
彼女達が戦えば百戦を百勝する事は容易かった。
それでも逃げた、逃げて逃げて、必死で逃げた。
海の港町に、河の村落に、山の孤立した土地に……。
今では夢で見る事しかない懐かしくも苦しい日々。

人々に忘れ去られた彼女達は幻想の世界に誘われた。
いや……彼女達の内包する強大な力でどこかの神様の如く
土地ごと引っ越したのかもしれない。
周りに茂るは、竹竹竹……人の骨に喩えられる瑞々しい青竹の林。
追っ手が来るはずも無い、それでも追っ手を恐れた彼女は本物の月を隠した。
周りの者もそれに従った。

紅魔館という真紅の館の主は月へ侵攻する為にロケットを造るらしい。
月の何がそんなに良いのか? 輝夜という名の竹林の主は首を傾げた。
件の事は従者の永琳とその助手イナバ(鈴仙)が心を砕いている。
輝夜は月とは決別しているつもりだ。
幻想郷の内で渦巻いている様々な思惑を静観する様、指示を出すだけだった。

月の支配者の姉妹が永遠亭を訪れた。
従者が居るので心配する事は何も無かったが、
内心では何をされるか不安で仕方が無かった。
姉妹はどれだけの時間を経ても従者を親以上に慕っていた。
それが為に月の使者を亡き者にした件は何万年も前に解決されていたと言われた。

姉妹が月に帰り、輝夜は肩の荷が降りた感覚を覚え、
追っ手がもう来ない事に胸を撫で下ろして安堵した。
しかし、同時に心の中に得も言えぬ虚無感が湧き上がり、
目標を失ってしまった事を自覚する。
今までは月からの追っ手に備える事で精一杯であった為だ。

気付いた時、彼女はすぐに行動に移した。
二人で部屋に居た時、前置きも無く永琳に聞いたのだ。

「永琳、私は長い間貴女達に支えられて生きてきた。
でも今は五里四方の霧の中に居る様だわ。
私はこれからどうしたら良いの? 私は何を目標に生きたら良いの?」

「輝夜、貴女は私にとって永遠の主です。贅沢を言えば……
日々、切磋琢磨し、主らしく暮らして欲しいのですが……
その様な事は私の我侭に過ぎません。
貴女は貴女の思う様に生き、もしやりたい事が無ければ、
やりたい事を探して下さい。 それが、貴女に出来る仕事です」



輝夜は先程言われた事を考えていた。

私らしさとは、何だろうか?
あの話の後、すぐに盆栽を育てる事を初めの仕事にしよう。
と宣言したが、あれは本当に私のしたい事なのだろうか?

いつもの事を考えれば、何をしていたか?
妹紅と日々の退屈を埋める様に争っていた。
時には血みどろになって身体を削り合い、時には腸が混じり合う程に互いを損壊し、
時には苛立ちや憤怒のままに一方的な暴力を振るったり、振るわれたりしていた。

他には何があっただろう?
因幡がイナバに悪戯している所に割り込んだり、
永琳の医者の真似事を見ていたり、
竹林を見回ったり、イナバを苦心させたり……。

私らしさとは何だろう? 本当にわからないわ。
でも、今日言われた事だもの……時間を掛けて探して良いのよね?

輝夜は先程まで見ていた帝王学の事が書き記してある本を閉じる。
途中から自問自答していた為、当然だが今日の内容が頭に入っていない。
灯りを吹き消し、布団に入る。
明日以降、早々に仕事が見つかる事を夢見て眠りに就いた。



「姫様、起きて下さい。 姫様……」

直接、頭の中に飛び込んで来る声。
起床の際の呼び声は心地良さを妨害する忌々しい呟きであった。

「う〜ん……イナバ……あと五分……」

最早、定番である言葉を搾り出す輝夜。
いつもなら、この後に起床を告げる追撃の号令が発せられる筈である。
が、言葉が続かずに違和感を覚え、身体を起こす。

しまった! これはイナバが私を起こす為に張り巡らせた巧妙な罠だ!
まんまと罠に嵌められたと思い、
今日は貴女の策に免じて許してあげるわ。
等と思って言葉を発さずに目を開く。





彼女の目に飛び込んで来た情報に言葉を呟きながらも思考が停止する。

「えっ? 何? 何なの? ここはどこなの?」

部屋は四畳半から六畳の部屋。
床はフローリングで壁には防音仕様である無数の穴が空いていた。
彼女が寝ていた場所はベッドで
ふかふかのマットレスに羽毛の様な柔らかな布団が掛けられていた。
部屋の中央には薄い絨毯が敷かれ、ちゃぶ台の様なテーブルが置かれている。
部屋の隅にはテレビ台とブラウン管テレビ、その横にはシンプルな勉強机があり
机の上には分厚い本が置かれていた。
テレビとベッドを線で繋ぎ、その線の中央から三角形に線を垂直に伸ばした先には
出口と思われる扉があった。

「これは何かの悪戯ね?
起きがけで頭の働かない私の様子を見て笑おうという魂胆が見え見えよ」

そう叫ぶとベッドから降りて、真っ直ぐに扉に向かって行った。
ドアノブに手を掛ける時に、パチッ、と静電気が弾ける音が響いた。
咄嗟に手を引き、いたたと呟くも、下らない事を……と思って、
早々に部屋から出ようと再びドアノブに手を掛けようとする。
彼女は起きがけで悪戯をされたと思い込み、冷静さを欠いていたのであった。

バチンッ!!!

完全に触った時には最早手遅れであった。
高圧の電流に晒された彼女の手は意思とは関係なく張り付き
筋肉は無限と言える程に萎縮を続けていた。

「あばばばばばば、あぎぃぃぃぃぃ、うぎぃぎゅぎゅぎゅぎゅ、
ばぇぇぇぇええええ、をぉぉぉぉぉ……」

意味不明な言葉を紡ぎ、身体の表面の突起から稲妻も発しながら皮膚の表面を焦がしていった。
パンッ、パンッ。 と身体の水分が弾ける音がしても彼女の言葉は止まらない。
神経は無く、痛みは無い筈の内臓。
それが焼ける感覚を感じ嫌悪感に吐き気を催すも
焼けている事が事実であり吐瀉出来る機能は完全に失われていた。
皮膚の表面が水気を失い、皮膚を焼いているという証拠に煙が上がる。
それでも、言葉は続く。暫く電流が輝夜を焼き続けると、漸く言葉が止まる。
魚の干物か? 河童のミイラか?
水分を失い干からびた腕は石膏像が壊れる様に、ボロッと音を立ててちぎれた。
目の水分は既に蒸発しており、心肺も既に停止していた。
グラリッ……腕が千切れてバランスを失った本体はゆっくりと倒れていく。
揺れ、傾き、床を愛する者と思っている様に真っ直ぐ近づいていく。
ガシャン……、腕と同じく石膏像の様に崩壊する

部屋に残ったのは元が人体だと思えぬ程粉れになった破片であった。

〜〜

ほうらいさんかぐや、いち。
目を覚ました輝夜の目に飛び込んで来た文字である。
彼女は以前飲んだ薬の所為で、老いる事も死ぬ事も無い。
よって身体が崩壊し通常の人間で言う所の”死”の状態になった時、
彼女は完全に回復した状態で復活するのである。

飛び込んで来た文字を気にする事も無く、彼女はベッドから降りようと足を床に下ろす。

シャカンッ!!!

金属の澄んだ音が部屋に静かに響く。

「えっ?」

間抜けな言葉を搾り出す事が精一杯だった彼女は目線を下げて、脚を見る。
見えたモノは直径5mm程のスパイク。
足の裏から曲げていた膝まで真っ直ぐ貫通していた。
ふくらはぎの両脇にもスパイクがせり出しており、刺さる事は免れていたが
皮膚を掠めており、その場所には薄い血の跡が刻まれていた。
彼女は確認する余裕が無かったが、スパイクには数本の溝が刻まれていた。

「っく、何なのよ? ぐあっ! 痛い痛い痛い痛い痛い!
イタイイタイイタイイタイ!!! くっっっっうぁぁぁぁあぁああああ!!!!」

目を瞑り、歯を食いしばって、痛みを少しでも和らげるかの様に
痛いとひたすらに叫び続け、叫んだまま貫通したスパイクを脚から抜こうとする。

ギュィィィン……。

痛みを伴わぬモーターの振動が刺さった鉄串から伝わり、
額に冷や汗が流れる感覚に襲われる。
と同時に脚を押し広げる違和感に絶叫する。

「あぎゃぁぁぁぁあああああ!!!」

あぐっ、あぐっ、と目に涙を浮かべながらも息を落ち着かせようと心掛け、
同時に痛みの正体を確かめようと衝撃の走った脚に目を向ける。
見えたモノは鉄串の溝から少し突き出た、無数の小さな刃。
感覚的には歯車かチェーンソーの刃が丸いモノ。
先程の振動と目に入ったモノで輝夜はこれから何が起こるか直感的に理解してしまう。

「いゃ……嫌! いやぁぁぁぁぁ! いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!
やっ、やめてぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええええええ!!!!!」

彼女の拒否する絶叫が合図であるかの様にスパイクに振動が走る。
同時に筋肉の中を掻き混ぜる嫌悪感と痛みに叫びは別の言葉に変わる。

「やぁぁぁっぁあああああああああああああああ!!!!
ぎゃぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!」

スパイクの刃は秒速1mmにも満たないゆっくりとした速さで肉と皮膚を削っていく。
同時に同じ速度で床に下がって行く。
力が入れば、筋肉の収縮で刃の降りる速度が遅くなる。
だが、皮膚の表面を削る痛みは反射で筋肉を収縮させる。
力を意図的に抜く、身体の反射で収縮する。
交互に繰り返す痛みを受け入れられず、ただ痛みに叫び続ける彼女が行動できたのは、
痛みを避けようという本能の行動であった。

たっぷり数時間。 彼女はスパイクとギアソーに脚を犯された。
いくら不死身といえども痛いモノは痛いし、
死ぬ際には二度と体験したくない苦しみを味わう。
輝夜はベッドから脚を投げ出したままの姿勢で涙を流して浅い呼吸を繰り返していた。
股間からは粘性のある液体と共に小水を脚から床に滴らせている。
脚は本来の機能を発揮できず、フローリングの床は小水と共に美しい血溜まりを作り、
その端は敷いてある薄い絨毯を朱に染めていた。

痛い、苦しい。 助けて……助けて、永琳……。
そう思っていた輝夜は動こうとするも脚が本来の機能を失った事を実感して
諦めて眠ろうとした。

のそのそと枕に向かう輝夜。
ベッドに身体を埋め、うつ伏せの大の字で眠ろうとすると、あっという間に痛みが麻痺し、
頭の機能は睡眠に移行すると言っている様に、ウトウトと意識が跳ぼうとする。

ガチャ、ガチャ、ガチャ! シャラー、シャカン!

ベッドのマットを突き破り、鋼鉄の拘束具が両手、背中、腰、そして頭を固定した。

叫び続け、消耗した彼女は諦観を決め込んでいた。
何しろうつ伏せで固定されてしまった、この状況で何に恐怖しろというのか?
無視、無視。
そのまま眠りに就こうとした。
その彼女の延髄にガチャ! という音の数瞬後に鈍器で殴られる衝撃が走る。

ガゴッ!

うつ伏せの彼女には確認のし様が無いが拘束の後にした音は
ギロチン台の様なモノが設置される音であった。

睡眠導入時の独特の脱力。
その無防備になる時に与えられた衝撃は
不覚を取らない頑丈な月人であっても十分な威力を発揮した。

通常の人間であれば悶絶も無く気絶、悪くすれば黄泉旅立つ程の衝撃。
頑丈な月人である輝夜は悶絶し言葉を失っていた。
この場合は人間であったなら、どんなに幸せであったか……。

キ、キ、キ……。
紐に引かれる刃の無いギロチンの刃。
ガチャ! 音と共に再び輝夜の延髄に激痛が走る。
激痛に叫びたい、叫んで痛みを和らげたい。
そう本能が警告するも声が出ない。
反射行動は延髄を狙うギロチンに遮断されてしまっている。

キ、キ、キ……。 ガチャ!

キ、キ、キ……。 ガチャ!

キ、キ、キ……。 ガチャ!

永久ループをする子供の玩具の様に紐がギロチンを引き。
固定が解除され、輝夜の延髄を襲撃する。
頑丈な彼女が気絶しても、ギロチンの一連の行動は終わらなかった。
それが終了したのは、ギロチンが彼女の首を潰して切断し
虚ろな目で、首から脊柱の一部を露出させた時であった。

〜〜〜

ほうらいさんかぐや、さん。
目覚めた輝夜の目に入ってくる天井に刻まれた文字。
変わらず彼女は部屋に監禁されていた。

死を迎え、復活した彼女はある程度の落ち着きを取り戻した。
普通に脚を下ろす事を避ける。
ベッドも危険だ! だが、最初のドアノブの事を考えれば部屋自体が罠の宝庫かもしれない。

胡坐をかいて座っていた輝夜は枕の場所から床に降りテーブルの座布団に移動。
次いで少しでも情報を求めて、机に移動した。

目的は机にある分厚い本である。
記憶の中では存在しなかった筈の長方形のお盆に載った温かな食事は無視をした。

勉強机の椅子に腰を下ろし、分厚い本を捲る。
コレ自体が罠かもしれない。 しかし、それでも調べずには居られなかった。
何故なら、この部屋にラックや引き出しは無く、
唯一情報を内在している可能性があるのが、この本だけだったからである。

輝夜は本を見る。 表紙には何も書いていない。
本を開き、見返し、遊び、標題を経て本文のある地へと向かう。

1P目、記入してあるのは夢。
2P目、記入してあるのは夢。
3P目、記入してあるのは夢。
4P、5P、6P……。

記入してある事は同じ。 何だ、ヒントも何も無かったか……。
落胆する彼女はページを捲り続けつつも、そう呟く。
何十ページか捲り、漸く書かれている内容が変わる。

[ところで君はお腹が空いているのではないか? ゆっくりと食事を楽しむと良い……]

本に書かれている内容をそのまま実行する。
コレでは何の為に警戒して無視をしたかわかったものではない。

ちなみにメニューはパン、コーンスープ、生野菜のサラダ、
コップには搾りたてのオレンジジュース。

起きがけで喉の渇いていた身体にジュースが染み渡る。
生きていて良かった、そう思わせてくれる、甘酸っぱい味。
焼き立てではないが、それでも大地の恵みを教えてくれる炭水化物。
バリィとパンを噛み千切り、同時にスープをスプーンで啜る。
光っているかの様な瑞々しい野菜。
バリ、バリ。 口に入れれば命の営みを理解させてくれる。
貴女の命が私の命になる、ありがとう、頂きます。
洋食は初めて食べる。 姫様に相応しくない行儀で食事をし、
最後に残ったパンで食器に残ったスープを掬い取って、食べ終わる。

綺麗になった食器類。 満腹になり満ち足りた表情で器を見ると
スープの入っていた食器の底に”致死量”と書いてあった。
見落とした! 夢中で食事をしていた輝夜は一気に顔が青ざめる。

食事に毒? もしかして別の罠? 何処からだ? 上? 下? 前? 後?
一瞬にして椅子から立ち、身構えて周囲を警戒する。

襲って来たものは外からではなく、内から来た。
何て事はない、食器に書いてあった通りに致死毒が仕込まれていた。
最初に筋肉の脱力、次いで弛緩が起こった。
脱力の時点で膝を付いていた。 弛緩の時点ではショック体位に自然になっていた。
運が悪いのか良いのか、それが彼女を救った。
だが、もしかしたら悪夢へ誘う罠だったのかも知れない。

全身の筋肉が弛緩した彼女に襲ってきた最初の悪夢は嘔吐感。
えずきも吐き気も無く、抵抗できずに吐瀉をする。

「おげぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ……」

覇気も何も無い、身体の反応のままである。
意思に反して動かない身体に彼女の中には諦観しかなかった。

白と黄色と若干の固形物の混ざった吐瀉物に沈む
美しく長い黒髪と美しく白い肌の整った顔。

饐えた臭いに顔を背けたくも弛緩した筋肉は従ってくれなかった。
臭いにえずき、目からは自然に涙が溢れる。

臭いに身体が勝手に反応する。 吐瀉、吐瀉、吐瀉。
自身のゲロに塗れ、惨めさを感じ涙は益々溢れていく。

助けて、助けて、助けて……。
輝夜はある筈の無い助かる道だけに縋っていた。

しかし、弛緩した筋肉は意思とは正反対の反応を取る。
ギュルルルルル……。 鳴ったものは彼女のお腹、盛られた毒はお腹をも侵していた。

「あぎっ、ふぐぅ……」

小さく声を零して、彼女の尊厳が本能と同じレベルで拒否をした。
それも無駄な努力だった……。

びゅく……。肛門の閉じたスキマを無理矢理通る様に液状の便が出て行く。
それが突破口となり、決壊する。

ブリュビュブブブブ!!! ブリュブリュブリュビュブブ……。
盛大な音を尻から響かせ、毒によって液状になった便が瞬く間に放たれていく。
彼女の普段着、美しい文様のある長いスカートは茶色の色合いを染み出させていた。
顔は悔しさに歯噛みし、先程の涙とは違う涙を流している。
力の入らない手は握る事も出来ず、プルプルと震えていた。

尚も彼女の意思とは無関係に吐き気を催し、便が勝手にひり出される。
もうどうにでもなれ……。
吐瀉物の溜まりに沈み、便に塗れた彼女は諦めからそう思う。

突然に彼女に苦しみが襲う、弛緩させていた毒が心肺の筋肉の動きを阻害し始めたのだ。

「かひゅ……かひゅ、ふひゅぅ……」

諦観を決め込んでいた彼女も顔一杯に苦しみの表情を浮かべる。
酸素を求めて、浅く早い呼吸を繰り返す。
しかし、肺が機能していない状況では無駄な足掻きであった。

ひゅうひゅう、と更に呼吸は速くなる。 心臓も既に止まっている。
心臓が止まり、肺の機能を失っているのに生きて苦しんでいるのはナンセンスかね?
だが、事実彼女は苦しんでいる。
宇宙空間なら、無様な顔を覆いたい。
水中空間ならば、足掻いて酸素を求めたい。
首吊りの状況であれば、首を引っ掻いても生き延びたい。
全ては無駄な事、彼女の筋肉は働かず永遠に続くと思われていた無呼吸状態は
彼女にこの世で最も無様な死を与えた。

死を迎えた彼女の顔は仁王の憤怒の様に大きく歪んでいた。

〜〜〜〜

ほうらいさんかぐや、ご。
目を覚ました輝夜の目に飛び込んで来た文字。
三度、死に。冷静さを取り戻した彼女は三回の責め苦で処刑方法が決まっているのでは?
と思っていた。

一回目は逃げ出す為に真っ直ぐに扉に向かった。
だが、二回目のスパイクの位置から何も飛び出して来なかった。
三回目は床に降りた時に二回目のスパイクが出ると仮定した場合。
降りた場所から突き出した物が何も無かった。

「だったら……」

輝夜は一回の苦しみを引き換えに仮定の証明に乗り出す。
覚えている限りで二回目の位置に脚を降ろす。
もし間違えたらと思うと……目を強く瞑り、耳の付近から顎に汗が滴る。

とんっ……。 脚をついて瞑っていた目を開き、脚が無事である事を確認する。

「やっぱりね……」

思っていた不確かな事は確信に変わった。

「だったら……」

真っ直ぐに最初の扉に向かいドアノブに手を触れる。
パチィ! 静電気に手を離すも自信を持って、もう一度ドアノブを握る。
彼女に電流は流れない、顔が僅かに綻び先程まで味わった責め苦は
遠い昔の事の様に記憶の隅に追い遣られた。

輝夜は握ったドアノブを捻って扉を開けようとした。
かちり……。 鳴った音は扉の開く音だろう

パパパパパン!

突如響いた音はボウガンから矢の放たれる弦の音であった。
通常よりも短い矢は矢というよりもダーツに近かった。
その矢が数本、輝夜の身体に刺さった。

「あぃぃぃぃぃいいい、あああああ!」

痛みは電撃やギアソーや毒に比べると大した事は無いが、大小に係わらず痛いモノは痛かった。

パパパパパン!

第二撃、立ちながら顔を覆い、痛みに丸くなっていた輝夜に追撃される。

防音の穴だらけの壁が光る。 当然、矢の痛みに悶えている彼女に見える訳が無かった。

パパパパパン!

上下左右、部屋の全ての場所から土砂降りの雨の様に矢が降り注いだ。

「いやぁぁぁぁぁ、痛い痛い痛い痛い!!!!!
助けて! 誰でもいいから、私をここから出してぇぇぇぇぇぇ!!!」

ベッドの方向の壁に飛び寄る、
何処から襲って来るか分らないストレスで壁を叩き壊そうとしていた。

シャコ……。

ベッド側の壁から返しの付いた槍が飛び出し、輝夜を貫いた。

「あ、が、ぎぃぃ、ぐっ、むっ、をぉぉぉ……」

腕の付け根、胸元の窪みから下、正中線に沿って三箇所。 そして、気道の両脇の窪み。
計七箇所に刃が突き立てられた。
口元から血を流し、彼女にまたか……と諦観の感情が湧き上がって来る。

首の後ろから、カチャリと小さな音が鳴った。
勿論、彼女は確認できないが、この音は首を貫いている槍が後ろで繋がり最初のギアソーの様に姿を変えた音であった。

貫いている首の槍から又もモーターの振動が伝わる。
その振動に覚えがあるかの様に顔を青く染める。

ヒュウィィィィィ……。

派手さの無い静かなモーター音。 だが、貫いている槍からは死神が手招きをする様な
様相を伝えていた。

「あ、あ、ふ、ああああ……」

一回目の痛みが脳の奥に蘇る。
怖い、怖い、痛いのは嫌。 言葉が出ない、身体が動かない、痛いのは嫌。
嫌、嫌、嫌、嫌、嫌。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ゆっくりと抜けていく、槍。 返しが身体に突き刺さり、皮膚を肉を裂いていく。
その痛みは全く感じなかった。
それよりも、彼女の恐怖を煽っているのは身体の内から聞こえるモーター音。
静かなギアソーは段々と首の後ろに近づいて行く。

槍の返しに引っ張られ、壁に完全に固定される。
とうとう、到達するギアソー。
ブッツ……。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

皮膚を破る痛みは他に比べれば大した事が無い。
だが、過去の記憶と重なり余計に大きな衝撃を伝えている。

ギャギャギャギャ、ギャリギャリギャリ……。

「あがぁぁぁぁあああああ、うぎぃぃぃぃぃいいいいいい……」

呻き声がそのまま大きくなった叫び声を上げる。
隙間があり、小さな骨が連なっている背骨も骨というだけ硬く
ギアソーが切り終わるまでに結構な時間がかかった、
半分を切断した頃に輝夜の口元からはだらしなく涎が垂れ、
目は何処へ行くのかと言う程に上を見ていた。

ぎゃぎゃぎゃぎゃ……。

言葉を発さなくなった、輝夜の死体。 それでもギアソーは動きを止めず。
速度はそのままに脊柱を完全に切断。 次いで気道を切断した。
喉には縦2cm横6cmの長方形の穴が空き、首から血の滝を流していた。

〜〜〜〜〜

ほうらいさんかぐや、じゅう。
ベッドから降りない事を決め込んだ彼女。
仰向けで固定され振り子ギロチンで腹を破かれる。
中に丸い機械を押し込まれ、何かの蠢く嫌悪感に血を何回も吐瀉する。
最終的に出血多量で死亡。

ほうらいさんかぐや、じゅうはち。
最早、諦観が彼女を支配している。
テレビを主電源からつけると、クレイモアの様に画面が爆散。
至近距離で破片を受けた輝夜は首から上を吹き飛ばされ死亡。

ほうらいさんかぐや、にじゅうよん。
起きたらテレビが薄い物に変わっていた。
身体を起こした瞬間に枕から直径1cm程のスパイクが後ろから口を貫く。
次いでベッドを貫き、無数のスパイクが彼女を串刺しにして宙に浮かせる。
天井から丸の鋸が現われて、輝夜の胴を真っ二つにした。
彼女が最後に思った事はベッドが血で汚れちゃう……。 であった。

ほうらいさんかぐや、さんじゅう。
この時には痛みも感覚も麻痺していた。
身体が損壊しても、身体が千切れても、この拷問部屋で普通に生活をしていた。
輝夜の行動は自身を傷つけた。 彼女は毒入りの食事が用意してあれば躊躇せず食べた。
眠りに就く時、その日最後の責め苦を日課の様に受け叫び声を上げて
死んだの様に眠るのであった。

〜〜〜〜〜〜

ほうらいさんかぐや、はちじゅうきゅう。
輝夜が動く。 壁から何かが飛び出し、彼女を突き刺す。
輝夜が床に降りる。 床から何かが彼女を貫く。
輝夜が壁に近づく。 壁から多量の銛が彼女を貫く。
輝夜が食事をする。 食事は毒が入っている。

「今日も終わりね……。 最後の日課を終わらせなきゃ……」

慣れとは恐ろしい、毎日の様に死に続ける不死身の蓬莱人は死さえも慣れの一つとした。
床に入った彼女の顔に恐怖は無く、死=睡眠、と考える様な平穏さが顔にはあった。

その日は両手、両足を鋼鉄で拘束された。
今日の責め苦は何かしら? 慣れによって一種の楽しみが彼女の中にあった。

出てきた物は陶器や木製、樹脂の触手であった。
この手の責め苦が無かった為に顔は仄かに赤く染まっていた。
触手はそれが生物であるかの様に潤滑液を分泌していた。
にゅる、にゅる……。

「ひゃぁぁ、ううぅん……」

分泌液によってヌルヌルになっている触手は見分するかの様に輝夜の身体を弄った。
首をなぞり、腹に巻きつき、頬を撫ぜ、腿や脹脛を舐める様に蠢いた。
初めてではないものの経験が少なく、身体に湧き上がる不思議な感覚に、くぐもった声を出すばかりであった。

「ふぅぅぅ、んむぅ……」

何処が弱く、何処が気持ち良いか。 弄んでいるかの様に触手はなぞり続けていた。

時間が経てば経つ程、輝夜の息は熱を帯び、
薄く染まっていた顔は耳まで真っ赤に染まっていた。

「ふぅ、ふぅ……ひゃん……」

服の中に突然の刺激。 可愛らしい蕾を粘液を纏った淫靡なものが擦ったのだ。
薄くとも柔らかな胸には先端が脈を打っている逸物が押し付けられている。
じゅるん、じゅるん……。 胸や秘裂、尻肉を蛇を思わせるモノが彼女の身体を使って扱いている。
巻き付かれて身動きの出来ない彼女は普段の様に抵抗はしていなかった。
ただ、次に一体何をされるのかを楽しみにしていた。

じゅぷん……。 粘液を纏った逸物は何の抵抗も無く、彼女の身体に侵入した。
その刺激に嫌悪感は無く、新鮮な刺激に電気が身体を駆け巡っていた。

にゅぷ、にゅる……。 身体の中を無節操に弄る。
一挙動の度に彼女に刺激が伝わり、身体を反らせていた。
時に削ぐ様に、時に撫でる様に、時に乱暴に……。
侵入された場所からは血が滴っていた。

「あっ、あへぇ、へぇぇぇ、あああああ……」

メシメシメシ……バリィ!!!

恍惚に顔を歪めて粘液質な涎を舌から垂らしていた。 その彼女の身体を引き裂く音が響く。
その音は文字通り彼女の身体を裂き、胎内から腹を突き破って触手が出てきたのだ。
身体から出る事が出来た触手は、ウネウネと揺れて輝夜に感謝をしている様であった。

その触手を直視出来ずに彼女は快楽の海に沈んでいた。

胎内を突き破った触手は彼女の身体の中で膨張を始める。
胎内を押し広げる途轍もない苦しさ、それさえも彼女には快感を味わう香辛料でしかなかった。

膨張に膨張を重ねて身体のあちこちに縦線が走る。

ピッ……ピピッ……。

走った線はそのまま裂け、彼女の肢体をバラバラにした。
快感に沈んだ彼女は途中から意識を失っていた。
それでも絶命した時、恍惚の顔はとても幸せそうであった。

〜〜〜〜〜〜〜

ガバッ……。
辺りはまだ暗く、静寂を切り裂いて布団から身体を起こす。

「はぁ、はぁ、はぁ、っく……あぁぁ……」

永遠亭の一室で輝夜は目を覚ました。 キョロ、キョロと部屋を見回す。
不意に目に飛び込んで来た日付はこの部屋で眠りに就いた日と同じであった。

「夢? 全部夢だったの? あはは、そうよね、そうに決まっているわ……
それにしても……うわぁ、寝汗でグシャグシャ……」

薄布の寝巻きは自身の掻いた汗でべったりと肌に張り付いていた。
何かを思い股に手を当てた彼女は違和感に気付く。

「あれ? 濡れてる……の?」

普段は指一本でもきつめに感じる筈なのに、その時は指二本を気持ち良さそうに飲み込んだ。
周りを気にせずに指を出し入れする。
汗に塗れた薄布を噛み、声を押し殺して何度も何度も身体に快感を送り続けた。

〜〜〜〜〜〜〜〜

夜が明け、爽やかな朝日が空を白み始めさせる。
漸く手を止めると、起こしに来たイナバを呼び止めて湯浴みを頼む。
酷い寝汗ですね等と言われ、何でも無い会話を弾ませた。
食事を済ませ、今日は何をしようか考える。
今日は人里から使者が来るから応対をしないといけない、と思い出す。

それから毎日がとても平和。
以前起こした異変の様な事も無ければ他が進んで争う等という事も無い。
当然、輝夜が残虐な責め苦に遭い、無残に殺される事など絶対にある筈が無い。

だが、当の輝夜は退屈で仕方がなかった。
何かを求めて体が疼く、何かが欲しくて身体が震える。
日々、平和に暮らす事に不満は無い筈なのに。 頭はそれをとても不満に思っている。



「何が原因で欲求不満なのかしら……」

畳に寝転がり、輝夜は呟く。
不意に目にした日付。
今日は満月、あいつとの殺し合いの日。

「殺し合い、殺し合い、殺し……」

呟いた言葉に何かを理解して、居ても立ってもいられなくなり宿敵の藤原妹紅の元へ足が勝手に進む。



その日は外で調理の準備をしていた。 山菜、筍、そして猪。
竈状に石を組み上げてあとは火を点ければ良い。
腕で汗を拭うと、休憩を取ろうとしていた。

「相変わらず、泥に塗れてみすぼらしい事をしているのね」

妹紅に声を掛けたのは輝夜。 強気の姿勢を崩さない罵声。
であるのだが彼女の頬は真っ赤に染まっており、耳も同じく赤く染まっていた。

「……時間は夜からだろ? 折角の一時を邪魔すんな」

「貴女が退屈をしていると思って、来てあげたのよ?
海よりも深い私の温情を感じ取って欲しいものだわ」

妹紅はあからさまに不機嫌で、罵る様に話している輝夜は言葉を切る位置がおかしかった。

「さっさと帰れ! 今はお前の顔なんか見たくも無い!」

火山が噴火するかの様に怒って立ち上がった妹紅はそのまま家の中に去ろうとした。
その袖を輝夜が掴み、声を震わせて話す。 その態度は先程と真逆に変わっていた。

「おねがい、妹紅……誰にも相談できないの、助けて、私を助けて欲しいの……」

振り向いた妹紅の顔に飛び込んだのは見た目相応の少女の泣き顔であった。
顔は真っ赤に染まり、強く瞑っている目からは大粒の涙が止め処なく流れ
袖を掴んでいない手は自身の辛さに、ワナワナと震わせていた。

先程までの怒りは何処へやら、冷静になった妹紅は事情を聞く為に輝夜を家に上げた。

〜〜〜〜〜〜〜〜

「本当に良いのか? 輝夜……」

「妹紅が良いの……妹紅じゃなきゃ嫌なの……」

「じゃ、じゃぁ行くぞ……」

じゅぶぶぶ……。

「あっ、あぐっ……」

「やっぱやめた方が良いんじゃないか?」

「やめないで! 昔の様に感情のままに私を攻めて!」

「もう……止まらないぞ……」

ぐぶぶぶぶ……ブチィ!!

「いぎゃあぁぁぁあああ!!! もっと……もっとぉ! もっと私を壊してぇぇぇぇ……」

妹紅の突き立てた刃が輝夜の腹を捌いていく。
絶叫を響かせて痛みに身体を捻る輝夜の顔はとても幸せそうであった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

それから輝夜は妹紅にべったりであった。

輝夜の精神は損壊される願望に完全に目覚めていた。
それは夢の中で苦しんだ事を昔から望んでいた様であった。
妹紅には精神的に依存している。
何度捨てられても、絶世と言われた少女を完全に捨てる事は出来なかった。
妹紅は今では諦めて側に置いている。
輝夜は彼女と共に過ごし、彼女に壊される事が幸せで仕方が無かった。
それが、残酷で残虐で無残で陰惨で凄惨で苦しみが強ければ強いほど愛されていると勘違いをしていた。
妹紅は何も言わないが、彼女の望む責め苦があれば何でも受け入れられると疑わなかった。

その日は座椅子に腰を掛けていた妹紅の胸元に輝夜は抱きついて手を添わせていた。

「ねぇ妹紅? 前に仕事を探しているって話をしたわよね?」

「あぁ、だがそれが何だ?」

「スナッフフィルムを作って売りたいの……」

「スナッフ? 何だそりゃ?」

「私の言う通りにして、いつも通りにしてくれればいいわ……」

どこで道を間違えたのか……。妹紅はそう考えた。
楽しそうに話す輝夜の頭に手を置いて、これからも大変そうだと溜息を吐いた。
国王陛下、未熟である私に斯様な評価を下さり、感謝に堪えません。
本日は陛下の長寿と領土の益々の繁栄を祝うと同時に
陛下に楽しんで頂く為のモノを献上に参りました。

まずはご要望にありました輝夜の苦しむ話で御座います。
そして、今の話に登場した輝夜をお持ちしました。
この輝夜は話にある通り、とある人物に依存しております。
ある人物の命令ならば、どの様な命令も聞き、どの様な責め苦も受け入れます。
不死身の彼女を愛するも嗜虐心を満たすも陛下の御心のままに……。

本日は私のような者の為に時間を割いて頂き真にありがとうございました。
ここまで読んで下さった皆様、貴方様にも感謝を……
そして……目を瞑れば……ほら、貴方に依存する輝夜の姿が……。
まいん
https://twitter.com/mine_60
作品情報
作品集:
30
投稿日時:
2012/06/06 12:13:03
更新日時:
2012/06/06 21:32:32
分類
輝夜
妹紅
微グロ
微スカ
微エロ
妹紅の活躍はありません
国王陛下への献上品
国王陛下に感謝
1. box ■2012/06/06 22:05:20
タグにある3つの「微」の字
一体どこが「微」なんですか!
グロもスカもエロもお腹一杯のお買い得作品でした

生き甲斐が増えるよ!
やったねてるよちゃん!
2. NutsIn先任曹長 ■2012/06/06 22:55:42
唐突な展開ですね。

忘れられないのは、キル・ルームでの惨殺される日々。
逃げられない事の絶望など、とうに飽きた。

こんな事でもすぐに慣れる姫様、豪胆やねぇ。
ろくでもない事をされる姫様、官能的やねぇ。

捌くって魚じゃないんだから、煮ても焼いても食えないんだから。
連続で襲い来るスナッフシーン。でもすぐ厭きるって……。

ロンリープリンセス、国王陛下の収入源になって幸せに生きろ。
3. 妹紅陛下 ■2012/06/06 22:57:53
さっそく、賜ったこれは国宝指定して、恒久的に寺子屋に展示させてもらうモコ。
輝夜がモッ殺されるのを見るのは胸がすく想いモコ。最高にハイってやつモコ。もっともっとモッ殺されろモコ。
輝夜なんて、こうバキバキのボキボキにして、排水口に捨て去られれば良いモコ。
妹紅にいいなりの輝夜、こいつは良いものを貰ったぜモコ。さっそく日頃のうっぷん晴らしに使ってやるモコ。
そのためには痛みをちゃんと痛みとして感じるようにせねばモコ……うおおおおお楽しくなってきたモコォォォォォォ!!

素晴らしい作品に感謝モコ、おかげで当分はぐっすり眠れるモコ。
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