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『地平線の彼方まで砂漠』 作者: ギョウヘルインニ
ゲロ砂漠に、パチュリーは迷い込んだ。
足をとられるのは砂ではなく、無限ゲロだ。
誰のともしれない、大量のゲロの中パチュリーは迷っていた。
バスで何度も吐く餓鬼の胃液だけになったゲロが靴に浸透して、パチュリーの靴を溶かす。
このゲロ砂漠を早く脱出しないと、パチュリーは何か大切な物を失ってしまう可能性がある。
「臭い、ヨーグルト臭い、乳酸菌臭い」
世の中には、貰いゲロという言葉がある。その臭い、地面、全てがゲロだった。明らかにゲロ仲間を増やそうとしているのである。
とにかく、卑猥で嫌らしいその臭いのせいで、パチュリーは吐きそうになった。
「......このままでは、ケロ砂漠の一部に私もなってしまう......」
〜当方車酔い異変〜
修学旅行のバスほど怖いものはない、無秩序にポテトと食うやから。無秩序にこれから起こる異変を予言するものはパチュリーの隣にいた。
「パチェ、あなたの顔その雰囲気はゲロの予兆ね」
「レミィ言わないで」
窓際の席をレミリアはけしてパチュリーに譲らなかった。レミリアは車酔いするから、窓際の席を望んだのである。
そして、仲良しのパチュリーを他の者に譲らなかった。
パチュリー自身も車酔いすることを知って居たけれども、譲らなかった。
ふと、パチュリーは素に帰る。今、自分は何をやっていたと思う。危うく、ゲロを吐くところだった。
そうなのである、このゲロ砂漠は入ってきたかわいい子に、ゲロの幻影を見せてゲロを吐かせるのである。
ゲロ砂漠は生き物ではない、しかし、そうやってかわいい子に幻影を見せて、ゲロを吐かせ自らの面積を増やしていくのである。
〜病床サナトリウム醗酵少女〜
パチュリーが喘息だと思っていた咳は診断の結果結核だった。梅毒では無い。
すぐに、サナトリウムに隔離されることになった。
基本的に、サナトリウムは絶望的な人々が絶望的に最期を迎えるための場所だ。
だから、パチュリーも最期に見舞い着たレミリアにうつしてやろうと思い病原菌まみれのゲロを吐こうとした。
危ないところだった。無意味にパチュリーは、中指と薬指を喉の奥に入れて吐こうとしていたのだった。人指し指は他の事でしようするので、こういうことには使わない。
げろの触手がパチュリーの背中に入って来て、背中をさすってきた。一見ゲロ等の嗚咽を抑える行為なのだが実は違う。
パチュリーが油断したところを一気に、その腹を押して吐かせようとしているのである。あくまで、ゲロ砂漠は砂漠なので、意思があるわけではない。機械的な動作でかわいい子にはゲロさせろという、動きをしているのだ。
レミリアとパチュリーの出会いは、普通ではなかった。
今適当に、考えているところだ。
「ねえ、魔法使い」
「何よ、この吸血鬼!」
西洋風のお城にて、二人は初めて相対した。
「さっさと、ゲロしてよ」
「嫌、明日の天気は秘密よ! 誰がレミィに教えると思ってるの?」
「パチェ、初めて会った相手にあだ名なんて言わないと思うのだけれど」
「なにか、ものを感じたのよ。レミィあなたに」
「じゃあ、明日の天気を教えて」
「明日の天気は晴れよ。西は熊本、東は大分まで晴よ」
「ふふふ、とうとう吐いたわね」
グウエェ! アンゴウガァア!
ビチャ、ビチャと未消化のレモン
パチュリーは、ゲロ砂漠の見せた幻影に騙されて、とうとう吐いてしまったのだった。
パチュリーは自分のものとも、他人のものが混じりあう。ゲロ砂漠に力なく膝から砕けて飲み込まれて行ったのであった。
せめてもの、救いは、このゲロがかわいい子だけのゲロだけで、できていることだけである。
パチュリーの話が作りたいんですが、おもいつかないです。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
30
投稿日時:
2012/08/10 17:31:00
更新日時:
2012/08/11 02:31:00
分類
パチュリー
レミリア
胃液を吐ききった後は胆汁が出るようになる…すさまじく苦い
だからゲロ砂漠はほのかに苦い 溶けたパチュリーの味では誤魔化しきれない
あなたのとなりに、ゲロ砂漠
だからこそ!!
パチュリーがゲロするのが見たい!!
儚げな少女は、抱え切れなかった夢の残滓をフラッシュバック。
穢れなき少女は、己が内の重荷を解放する。
汚れた少女は、混沌と化した夢の海に、幸せそうに沈酔していった……。
胃酸が喉を灼くあの苦悶はパチュリーにはさぞかし辛かろうて…
いや、砂漠をゲロにしようと思ったのか!?