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『私が、階段掃除を終えると幽々子様が来て、まだ仕事が残っているという。でももう就業時間は終了ですよ。サービス残業は犯罪ですよ。訴えますよ。』 作者: ギョウヘルインニ
「ねえ、妖夢これ見て」
「わー、きれいな葉っぱですね」
「そうね、紅葉してとってもきれい」
「もう、紅葉の季節なんですね」
「これ何処に、落ちてたと思う?」
「……庭ですか?」
「違うわ。階段よ」
「え?」
「分かってるの? 階段に葉っぱが落ちてたの」
「あれ、今日掃除したばっかりなのに」
「あれじゃないでしょ! もう一回掃除してきなさい」
「明日でよくないですか?」
「駄目よ」
「どうせ、今日の白玉楼の営業時間は終了しているので関係ないじゃないですか」
「そういう問題じゃ無いの」
「もう、タイムカード切ってしまいました」
「なおさら、都合が良いわ。早く掃除してきなさい」
「それって、サービス残業しろってことですか?」
「ええ、そうよ」
「駄目、絶対駄目です。サービス残業は犯罪です」
「またそれ、えっと、今日は何処でそんな余計なこと覚えてきたの?」
「先月、吸血鬼の犬が死んで労災認定うけたあたりです」
「うわ、なんか妙にリアルな話ね」
結局、妖夢は幽々子に逆らって寝てしまった。
翌日の事だった。
妖夢が目を覚ますと、外から音が聞こえた。
これは、箒を掃く音だ。
訝しげに思い外に出て見るのだった。
「……おはよう、妖夢」
「あ、おはようございます」
「何してるんですか?」
「見ればわかるでしょう。階段掃除よ」
「目の下にくまが出来てますが、昨日からずっとやっていたのですか?」
「ええ。とっても、掃いても、捨てても、次から次と葉っぱが落ちてきて終わらないの」
「箒のその赤いの血ですか?」
「ああ、これは、手に出来たまめがつぶれてこうなったのよ」
「そうですか」
「……私、頑張ったでしょ?」
「何言ってるんですか? 当然じゃないですか」
「え?」
「管理職ですから、就業時間とか関係無いのですから」
幽々子様は悲しい顔をして、その場を後にした。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
31
投稿日時:
2012/11/12 13:01:49
更新日時:
2012/11/12 22:06:17
分類
妖夢
幽々子
普段が普段なだけにゾクゾクくる。
ゆゆ様のどうしようもなさが健気で何ともたまらない