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『Brixton Madness Party Generation』 作者: うま

Brixton Madness Party Generation

作品集: 31 投稿日時: 2012/12/06 04:11:59 更新日時: 2012/12/06 13:11:59
冬の朝に巻き付ける腕時計は、さしずめとぐろを巻いた凶暴な蛇だ。ざらめ砂糖のように粗い革は皮膚を痺れさせ、忙しない秒針は目を突き刺す水銀の毒。がらがらがらがら喧しく、おっ立ってている尻尾が唸っている。

一体此処は何処なのか。
俺は誘拐されたのだ。
バリケードに囲まれた、パーキング・エリアの午前四時。道すがら、見掛けた記憶は氷山の列。俺は誘拐されたのだ。それも妖精を自称する、頭のおかしな親不孝者のガキに。

「あたいたいたい鯛焼きあげる」

バックに聳える巨大な公衆便所から間抜けなアナウンスが流れると共に、何処からともなく降ってきた鯛焼きが、べしゃり、とパーキングエリアのアイスバーンを汚す。何だか無性に腹が立ち、餡子の欠片を公衆便所に向かって投げつけてやる。すると奴さんも頭にきたのか、先程の台詞を繰り返しながら次々と鯛焼きを降らし、撒き散らかしてゆく。その勢いたるや尋常ではない。時計の長針が動く頃には既に俺の膝は鯛焼きの残骸で埋まり、今や首元まで餡子が迫っている。

「助けてー! 助けてくださーい! 何でもしますからー!」

いい歳こいて、必死に助けを求めたよ。
餡子で窒息して死ぬなんてあまりにも間抜けすぎる。縁側のジジイじゃあるまいに。すると願いが通じたのか、俺が餡子から生えた生首みたいな状態になった頃、俺を誘拐した気違いがようやくその姿を見せる。

「今何でもするって言った?」

「言ってない」

「あたいたいたい鯛焼きあげる」

「ウワー! 言った! 何でも言う事聞きますから許してー!」

そいつはダンボールに全身を包んでいて、声の感じからしてガキな事はわかっていたが、気になったのは、背にあたる部分に妙な羽根が生えていたのだ。

「しゃぶれや」

そう言いながらダンボールは、また何処からともなくユーカリの樹を出現させた。俺にこれをしゃぶれと申している。しゃぶっても何にもならない。唾液がつくだけだもんね……。

「はよしゃぶれ」

「ハイ」

ぴっちゃぴちゃとユーカリの樹を、餡子に埋まった生首状態でしゃぶる。樹皮は苦い。

「ギャハハハハ。クワガタ、コアラ」

こいつはどうしようもないクソ野郎だ。
人様を誘拐した上、餡子で脅しをかけてユーカリの樹にフェラをさせるという寄行を平然と要求しやがる。こいつは間違いなく身代金目的ではない。俺のユーカリフェラをハメ撮りして全世界に配信するつもりだ。

程なくして釈放された俺だが、無論ユーカリフェラの全貌はあのクズによって全世界中継(BSスカパー含む)され、俺は社会的に抹殺された。会社もクビになってしまい、路頭に迷った俺は老人ホームにでも火をつけようと狂った思考で河川敷を後にした。暫く街を歩いていると、ユーカリフェラの人だ、と次々に後ろ指を刺される。ああ恥ずかしい。そんな最中、俺は群衆の中にあのダンボール馬鹿が紛れ込んでいるのを発見する。ダンボールから指だけ出してこちらを嘲笑うかつての誘拐犯。その時には冷静さなんてなかった。俺は持っていたガソリンをダンボールにぶちまけると、素早く安ライターで火炙りをきめ込む。

「オギャアアアアアアアア!! あづいよおおおおおがあぢゃあああああん」

因果応報とはまさにこのこと。周りの人間にも被害が及んでいるが構いやしない。俺は復讐を果たしたのだ。なんて気分のいい……日曜日。

その時、俺の頭の中に二匹の妖精が現れた。

「チルノちゃんを助けてあーげーて」

「カワウソウ」

一匹は緑のかみのやつともう一匹はデブだ。俺はそいつらに操られるがまま水で鎮火したが水はガソリンだった。

「ちゃんと消して」

怒られたのでちかくの水道かんをぶち壊して消火した。燃え尽きたダンボールの中には誰もいない。

「チルノちゃんは天国へ行ったんだよ」

「ミユキカアイソウ」

ばかな。何であんな事をした奴が天国へ行ける? そうだ聞いた事ある…………天国は天下りがすごいって。天国なのに天下っちゃうとか笑えないわ。

ゆえにチルノちゃん? という誘拐犯は天国へ召され、俺は死刑になって間もなく死んだよ。でも俺も天国へ行けた・・なんか聞く所、地獄は人がいっぱいなんだと。俺は色んなやつがいる天国でそのチルノってやつを見つけたので少し話す事にしました。

「まあ座れや」

「はい」

しばらく今朝の便の調子はどうだったかとか、明日の便の調子はどうだろうなという他愛もない話をしたあと、俺は核心に触れるためにあの事をきいた

「何で誘拐した?」

「なんでも」

なんでも。なんでもだって。こいつキチガイだわ・・・なんでもって理由で俺天国きちゃったよ!

「でも天国いけたから結果オーライでしょ」

そ、そうかな〜きっとそうなんだね
ところで随分とスモッグが酷くてでかい工場がたちならんでいる所だが此処は本当に天国? あとなんで俺はジャンプスーツをきせられてんの? ねえなんで? ……
SHERBETS - Brixton Madness Party Generation
ttp://www.youtube.com/watch?v=r0CG7ZB5LxI
うま
作品情報
作品集:
31
投稿日時:
2012/12/06 04:11:59
更新日時:
2012/12/06 13:11:59
1. 名無し ■2013/01/26 07:21:57
天国への階段は今川焼き
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