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『私が階段掃除のために箒を出したりするのに、幽々子様は早く仕事を始めろと言います。白玉楼の環境が悪いんですよ。と訴えます。』 作者: ギョウヘルインニ
「ねえ、妖夢。いつも、言っているでしょう」
「はいなんですか?」
「仕事開始1時間前には、階段に来て仕事の準備を始めなさいって」
「え? だって、あれですよ。仕事の準備も労働時間ですよ。幽々子様」
「まあ、そうだけどね。心の準備も必要でしょう?」
「心の準備なんて、精神論ですよね」
「そうだけど」
「じゃあ、いいじゃないですか。就業開始1秒前にはタイムカード押してますよ」
「でもね、そういうのって必要でしょう。それからね。作業着に着替えて、掃除の道具を出してたら。就業開始時間から仕事できないじゃない」
「ですから、仕事の準備は労働なんです」
「でもね、仕事ってそういうものでしょう?」
「ようするに、ただ働きしろって事ですよね」
「そういうつもりで言ってるんじゃないのよ」
「じゃあ何なんですか。幽々子様、アンタはなにが言いたいんですか?」
「……今、私のことアンタって言った」
「そんなこと関係ないです。私は、仕事中に準備して仕事中に片付けして帰るんです」
「でも、それでは階段がきれいになる前に仕事時間が終了してしまうわ」
「そんなの知らないです。あれじゃないですか? むしろ、アンタの経営者としての器量が小さいんじゃないんですか?」
「……ひどい」
「あと、今就業時間でもないのに私のこと拘束しましたよね」
「拘束って。そんな」
「その分は給料ちゃんともらえるんですよね」
「嫌、あげないわ」
幽々子は、傷心しているところにさらにに追い討ちかけられてついつい感情的に答えてしまった。
それだけとても、悲しかったのだ。
「給料を出さないんですか。不払いですよ。もう、就業時間の件も含めて訴えます」
そういって、妖夢は荒ぶった心を裁判にぶつけるために、仲良しのパチュリーのところに向かったのだった。
「……まあ、これで6回目です。すでにアンタには3万も払ってるんですよ。裁判起こしてください」
「待って、なに? 私の事までアンタ呼ばわりなの?」
「あんた等にはアンタで十分です」
「ちょっと、弁護してほしいのでしょう。なんなのその態度は」
「なんですか? 態度とか、偉い先生気取りですか?」
「違うわ」
「何が違うんですか? 寅の威を借りる狐、もしくは職権乱用ですよ」
「そんな」
「ほんと、偉そうに。偉そう」
なにかが切れたとはこういうことなのだろうか。パチュリーの何かが切れた。
「あのね、確かに妖夢の言うことはあっているけれど。常識的にと言うか、社会人として仕事開始前には仕事ができる体制を作っておくものじゃない?」
「ですから、準備は仕事中にするのが正しいんですよ」
「そういう問題じゃないの。働くってそういうことなのよ」
「なんですか、弁護士のくせに法律違反を推奨するなんて! 話になりません」
そう言って、妖夢は怒って帰って行った。
「何なのよ。私はあなたの相談を聞くために、ちゃんと準備しておいたのに」
恨めしく、パチュリーはつぶやいた。
「そういうわけで、映姫さん。アンタは白黒つけてくださいよ」
「嫌です」
「何言ってるんですか? 白黒つけるのがアンタの仕事でしょう?」
「ですから、嫌です」
「ふざけないでください」
「ふざけてないです」
「じゃあ、なんなんですか?」
「……今、就業時間じゃ無いですから。白黒つけません」
「なんなんですか! これだから、宮仕えはお硬くて嫌に成ります」
「それを、妖夢さんに言われるとは思いもよりませんでした」
作品情報
作品集:
31
投稿日時:
2012/12/07 17:13:03
更新日時:
2012/12/08 02:32:18
分類
4人