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『錆びた斬鬼』 作者: スレイプニル
「咲夜」
「はい、何でしょう。」
「このお肉、とても美味だけれど、牛とも豚とも違う食感だわね。」
「えぇ、今回ばかりのは特注品でございます。」
「へぇ…じゃあこの肉は…?」
「その肉も今、ご飲食なされている肉と同等のモノでございます。」
「あれも?」
「はい、そうです。」
「あれも?」
「そうです。」
「あっちのも?」
「そうです。」
「こんなに美味しいのに、高かったんでしょう?」
「いえいえ、そんな事はありません。牛や豚…ひいては鶏よりも安価なのでございます。」
「なんなのそれ…、妙に曰くがありそうな肉ね…美味しいから良いんだけれど…」
「そうですね。この肉は―――」
―――
「霊夢様、霊夢様」
声を掛けられ、霊夢が睡眠からゆっくりと現実に引き戻される。しかし深く寝入っていたのか、両目は殆ど視点が合っておらず、そしてまだ半分も開いておらず博麗霊夢として10%も活動してはいない。
人間の寝起きは悪いのは至極普通の事なのだが、霊夢の寝起きは実に質が悪い。声を掛けられ起きたまでは良いが、また寝入ろうと両目を閉じようとする。
しかし、起こしに来た緑髪の女性、その姿、容姿全てにおいて幻想郷でも有名な巫女になりつつある風祝、東風谷早苗であるが、その双眸は黎明の如く濁っている。
この東風谷早苗に似た何かについて説明するには長い時間を要する事になる。だが今この状況に対してとても意味の無い些細な事である。
今度は身体を揺すって起こそうとするが、寝起きが悪い霊夢は安眠を邪魔する敵と判断し隠し持っていた小型の、いや小型と表するにはまたその域よりもっと小さい、女性の手の中に収まりそうな程の拳銃、コルト25と呼ばれる玩具のような拳銃を素早く抜きすさった。
これで寝ぼけているのだからたちが悪いという問題ではないが、意識が覚醒していないし視界もとれていない状況で精確に狙いを定める事が出来る訳がない。銃弾は小振りな発砲音と共にあらぬ方向へと飛んでいった。
ここで流石の霊夢も目が覚めてくる。半目ではあるが、自分を起こしに来た早苗、霊夢が008と呼ぶ簡潔に言えば早苗の模倣体、現代的に言うのならばクローンという訳である。
そしてこの008はその早苗のクローンから更に脳を改造させられた後、霊夢の従者のような扱いとなっている。取り敢えずこのNo.008は霊夢の奴隷という事だ。
まぁ、これも霊夢にとっては些細で陳腐な事なのであるが
「………。」
右手に握った拳銃を見て、険しい顔をする霊夢。なにも怒っているとか何故自分が拳銃を握っているのか分からないとかそういう問題ではない。
ただ単に眠気の問題である。
「ふぁ…。」
小さなあくびをして、霊夢が自分を起こしに来た者を見て、拳銃をしまう。
「で、なんなの?」
「…永琳様から―――」
「はぁ…。」
言い終わる前にそれ以降の言葉を断ち切るように霊夢が理解した風に溜息をついた。
「あのマッド・サイエンティストめ。今度はなんなのかしら…。どうせ手紙か言伝かなんかでしょ?何処においたの?」
願わくば会いたくもない人物に面倒臭そうな表情を浮かべながら霊夢がさっさと着替える事にした。
だが
「やっほー、霊夢さんいるー?」
着替えようと麩を開けたそこには、手をふりふりと十代そこらの乙女のような仕草をして立っている八意永琳の姿があった。
「………。」
霊夢はこの幻想郷で殆ど居ない天敵とも言える人物の突然の来訪に、霊夢は頭痛さえ覚えた。
「なぁに〜?霊夢さん。この何ていうか『コイツが正真正銘の気狂いだ!』みたいな軽蔑の目は〜?私はそんなんじゃありませんし、永遠亭でも『八意様はまるで天使みたいなお人だ』って好評なんだから!」
「それって、表向きはでしょ」
何度目かの溜息の中で霊夢はそう突っ込みを入れた。
「で、何の話よ。月の叡智とか頭脳とか高尚な名前がある貴方が手紙じゃない直々にここに来るだなんて」
「えー、それはねーうふふ、教えて欲しい?」
ここで霊夢は永琳を10回程殺したい衝動に駆られたが、平静を装って懐から手を離した。
「霊夢さんったら、冗談が通じないんだから〜」
にっこりと微笑みながら永琳は霊夢の平静は装っていても身体から発せられる殺気のオーラを感じ取って霊夢の顔を覗き込んだ。
「今日はー、霊夢さんと結婚しようと思ってねーほら婚約書!」
永琳の脳天に3発立て続けに銃弾が撃ち込まれた。凝縮された火薬は脳の内部で急激に燃焼し、小規模な爆発を何度となく起こす。後頭部は拳がすっぽり納まる程の大きな穴が開いており、頭にあったであろう中身はごっそりと抜け落ちたかのように畳を汚していた。
流石の霊夢も寝起きで気分が悪い時に会いたくもない人物から気持ち悪い冗談をぶつけられれば衝動的に撃ってしまう事だってある。この永琳が嫌いな点は八雲紫にないベクトルの馴れ馴れしさと…
「ちょっと、痛いわよこれはー、もう、不死だからってちゃんと痛いんだからね。しかも、きっちりと霊術が組み込んだ特殊な弾丸で本気で殺しにくるなんて、霊夢さんったら結構努力家なのねー」
穿たれた風穴は時間が逆戻りしたかのようにふさがり、残ったのは血ぐらいなものだ。頭を抑えながら永琳は立ち上がるとその綺麗な手で手慣れたように払うと先程と同じような笑みを向けた。
「悪いのは貴方でしょ」
「はいはい、そういう事にしておきますねぇ。で、これは本当に本題なんだけれど、はいコレ」
唐突に投げ渡されて反射的にそれを掴んでしまう霊夢。硬い感触に違和感を覚え掌を開く。
「なにこれ?」
見たこともないその物体は拳銃のような武骨な形ではあるが棒状でとても武器とは思えず。そして材質は鉄よりも柔らかな印象もあり、それでいて堅牢な作りであった。
前に好んで使っていたグロッグと呼ばれる拳銃と同じような肌触りで霊夢はコレが同じような材質でできていると思った。
「それは、携帯電話端末機器…通称"けいたい"と呼ばれるものですわ。」
「…良く使っている無線とは違う訳?」
「えー、まったく違います。原理的には同じだけれども。ま、難しい話は置いておきましょうか。取り敢えず、これはトランシーバーのような周波数を変更しての送受信はまったく必要なく…」
「あー、いいわ。もうそれで、で何でこんなものを直々に私にくれるのよ」
「えっ、貴方を愛してるから?」
今度は腹に2発連続で撃ち込む。小さな煙が舞い上がる中、永琳は倒れずそのまま立っていた。
「痛いって言っているでしょう?霊夢さん突っ込みとは痛くすれば良いってもんじゃないわよ?」
腹からドクドクと血を流しながら、口では痛いと言いつつも変わらずにっこりと微笑んでいた。
「もういい。使い方を教えてくれるだけで良いわ。終わったらさっさと帰って」
「ツレナイわねぇ…ま、良いわ。」
―――
「ま、大体分かったわ。」
永琳から操作説明を聞き終えた霊夢は、握った携帯を珍妙な顔で操作していた。
「謎なのは電力と通信方法なんだけれど」
「それなら問題ないわぁ、霊力を電気的に変換すればいつでも何処でも幻想郷内なら通じるわ。同じ理由で電力も握っている限りは充電され続けるわ。流石天才八意永琳さんって褒めてくれても良いのよ」
「じゃ、お疲れ様。これで連絡も楽になるわねありがとうさようならもう二度と来るなあっちいけ」
拳銃をさっと構え、しっしと追い払うように永琳を突き放す。
「えー、もっとこうしてましょうよー。真剣に私の説明を聞いていた時の霊夢さんの表情、それはもう。」
反射的に霊夢は戸棚に隠していたライフルを取り出す。取り回しやすいよう短機関銃の如くギリギリまで切り詰められた銃身のライフルを向けられ、流石の永琳も両手を挙げる。
「はいはい。マッド・サイエンティスト永琳さんは帰りますよーっと」
踵を返して、永琳はその場を去ろうとする。
「あぁそうそう。」
「何?」
半面顔を向けて永琳はくすりと笑った。
「地下の子達はどうしているのかしらね?元気?ちゃんと食べさせてあげないといけないわよぉ?それと―――」
「それと?」
「―――実験サンプルなら幾らでも受け付けるわ」
その笑みは先程までの柔らかな微笑ではなく。
「やっぱりアンタ、狂ってるわ。」
ソレが笑う口元はピエロのような歪んでいた。
―――
《それでねぇ、ウチの鈴仙が粗相をしちゃってね。》
「………。」
《まだまだあの子も未熟なんだなぁって思ったわぁ》
「………。」
霊夢は数刻前に永琳に向けた言葉を撤回したい気持ちになっていた。というより頭痛すら覚えた。
《霊夢さん聞いているの?》
「えぇ」
その声は殺意すら篭っていたが電話の向こう側の主は陽気に話し続けるばかりだ。
霊夢は持っている電話を投げ捨てて銃弾をぶち込んで壊したい気分であるが、そうすればまた永琳が来るだろうし、その事を考えればこの電話は持ち続けなければならないだろう。それに永遠亭との繋がりは保っておきたいのは事実。
それでもこのイライラは堪えようにない。
「で、何なの」
《なんなのって?》
「帰ったと思ったらすぐに電話してきて、何かあるんでしょ?クライアント的な何かのね」
《よくぞ聞いてくれました!私も長話をしなくて助かる!って私はそう言いかけました。いや、本当の所は鈴仙ちゃんの事をもうちょっとだけ言いたい感じでしたけどここは引っ込めましょう!》
「………10文字で」
一瞬だけ電話の主の声が止まり、息遣いだけが二度程聞こえた。
《"金は天下の回りもの"って言うじゃない?》
「お金?」
《随分と霊夢さんに援助したけれど、こっちも本業を含めてこれ以上の援助がしにくくなったの金銭的な意味でね。私は今まで以上に貴方を助けたいわ。でもね。お金がちょっとだけ足りないの。》
「それで?」
《んもぅ、わかっているくせに、霊夢さんったら。》
もう一度、相手の声が少しだけ止まる。
《―――………。》
「へぇ…。」
《簡単でしょう?それで当分の開発資金、加えて様々な援助を受ける事が出来るわ。無論私達永遠亭からの技術的援助も今以上強力になる。つまりはそれだけ早く、目的を達成出来るって訳ね。》
「まぁ、それについては分かったわ。」
《それは、まぁそれで。次はこっちの私の方からの"お願い"》
「?」
《だって面倒でしょ?貴方だけでするのは、色々と準備が必要だし?だから、ウチの鈴仙ちゃんにまかせてもらえないかしら?何ならそっちの早苗ちゃんを付けてくれてもいいわ。貴方程じゃないけれど凄腕なんでしょ?》
「別に、それは構わないけれど…。聞いてなかった。あんたの所の鈴仙って…。」
《えぇ、それは勿論…。それには心配及びません。》
それ以降、くすくすと永琳が笑うので、会話終了と霊夢は電話を切った。
「………。」
椅子に腰掛け、頬杖を付く。少し眠るように目を瞑るとそれを邪魔するかのように軽快な音楽が机の上から鳴った。その発信源である携帯電話を手に取り液晶を確認せず不慣れな動作でボタンを押した。
《はぁ…はぁ…お姉ちゃん……今何色のパンツ穿いてるの…?》
それは綺麗に砕け散った。
―――
「で…、あれよ、面倒臭いけれど…あー…もう。」
独り言を呟きながら長々とそして冷たいコンクリートの廊下を歩く霊夢。霊夢の両隣の壁はコンクリートではなく均等に並べられた鉄格子でその中には1人1人女性が収まっている。
それらは全て早苗だ。いや、"東風谷早苗"になれなかった者達と言えば尚早いだろう。こうして適性でない早苗達の成れの果て達はこうやって博麗神社の地下の牢屋で支配者である霊夢からの処断を待つ。まぁそれらの9割以上が廃棄処分という名の暴力的で殺戮的な結末なのではあるが、それを1つ1つ説明するには事例が多すぎる。
適当に通路を歩いて、見回し、1人1人の表情を確認する訳ではなく、ぼうっと面倒くさそうに見ていた。しんと静まり返り、早苗達は霊夢を怯えながら注視していた。
この場に置いて、狼は霊夢であり、狩人は霊夢であり、支配者は霊夢であるのだ。
早苗達は何の力もない羊であり、住民であり、最下層民であるのだ。
「さて、適当に番号を呼ぶから立ちなさい。」
鍵束を左手でぐるりと回しながら面倒くさそうに霊夢は通路を歩いて行った。
―――
「まぁ、と、いう訳で」
霊夢が両手をぶらぶらとさせて、誰に言う訳でもないような口振りで喋る。
それをただ静かに聞くのは早苗達だ。各々その両手には大小様々な銃が握られている。
「この森で色々やらせてもらう訳だけど、今回はチャンスがあるわ。相手はただ一人、そしてアンタ達は20人、相手を再起不能にしたらその時点で勝ち。分かった?今回もわかりやすいルールで良かったわね。ってアンタ達に言っても意味ないか」
「・・・。」
霊夢の真正面に立って話を聞いていた1人の早苗が霊夢の素振りを観察していた。こんな馬鹿げたゲームとやらをしなくても済む方法が一つあると、実際ほかの早苗達も心の中で思案している事柄…それは―――
霊夢の視線が早苗達を見ていない。早苗達を舐めきっている証拠であり、恐怖で支配されている為何も出来ないと思っているのだ。だからこそこの早苗の奇襲は成功する。千載一遇のチャンスを誰が逃すものだろうか?誰も逃しはしないだろう。
そしてこの早苗も逃さない方の人間であった。銃を持ち上げ、引き金を絞る指に力がかかる。
銃声が鳴った。早苗は勝ちを確信した。いくら霊夢が恐怖の存在で支配者であろうとも、AK47の亜音速弾の至近距離射撃を受けて死なない訳がない。いや、死なねばならぬのだ。死んで欲しいのだ。どちらにせよ霊夢が唱えるゲームに勝ったとしてもまたあの冷たい鉄格子に逆戻りだ。それだけは嫌だ。ここにいる早苗の誰しもがそう思っているに違いない。
違いないのだ。
「えっ?」
勝ちを確信した表情で、視界がぐらついた。
「で、今回は永遠亭の奴が敵、遠慮はいらないから、殺してあげてね。じゃないとあんた達が殺されるしね。」
霊夢は面倒くさそうな表情で、説明を続けた。
―――
《はーい鈴仙ちゃーんお元気してるぅ?》
「…。」
《どうしたのかなぁ?元気ないの?お薬増やそっか?》
「…薬は要らないです。」
《そう言わずに、今回は複数人なんだからお薬ないと怖いよぅ?もしも死んじゃったら私困っちゃう!ま、始まったら強制的に打つんだけど》
「…。」
《まぁまぁ怖い顔しないでよ鈴仙ちゃん。可愛い顔が台無しですよぅ?殲滅が今回の目的だけれど、新兵器のテストも兼ねてるから、ちゃんと使ってやってね。》
「…分かりました。」
《あ、ちゃんときっちり殺らないと後々面倒なんで、きっかりやってね。》
「…私はいつも全力です。」
《だろうな》
無線越しの声が聞こえなくなった。
―――
「00:00―――作戦開始。」
霊夢の姿はもう無く。代わりに早苗にそっくりのソレがゲームの開始を告げた。19人になってしまった早苗達は否応にも前に進まねばならない。
一人の早苗が立ち止まる。その早苗は肩に89と刻まれており、その両手には女性の手には余る程の大きさの銃・・・軽機関銃であるG36LSWが握られていた。つられるようにほかの18人の早苗達の足も止まる。その行進を強制させるかのように、濡れた金属音が聞こえたがお構いなしに先頭の早苗が皆と顔を合わせた。
「作戦会議をしましょう。それぐらい良いでしょう?お人形さん?」
その早苗の言葉に、後ろで見張っていたNo.08の早苗は黙って頷いた。
成功率をあげる為だ。こうなってしまっては、生き残る方法を考えなければならない。相手は1人とはいえ19人で相手をするのだ。こちらが武器を持っていたとしても相手はそれよりも強い武器で攻めてくるかもしれない。だからこそ、19人の知恵を振り絞り1%でも相手を殺せる方法を考えつかなければならないのだ。
「・・・。」
取り残されるように後ろのソレが早苗達の円陣を見ている中、早苗達の会議が始まった。
「とりあえずこういうのってどうすればいいんですか?」
一人の早苗が言った。
その言葉に1人の早苗が質問し、また違う早苗が答える。
「それで、本題の作戦について話し合いましょう。」
この作戦会議を提案した早苗が他の早苗達と顔を見合わせて言った。
「敵の正体と武器については分からない。こちらの武器は銃火器ばかり、でもここは森」
「森じゃあ攻撃があたらないんじゃあないんですかぁ?」
惚けたような口振りで早苗が反論する。
「えぇ、だから。まずは敵の確認。出来れば装備が何であるかが知りたいですね。分かったらどう攻撃するか決めるっていう方針がいいんですけれど」
「その前に全滅する可能性は?」
「・・・。」
皆黙ってしまった。
「相手が銃火器装備じゃないことを」
「祈るしかないじゃないですか」
「ですね」
「そうですね。」
勝利に繋がるはずの作戦会議は陳腐な井戸端会議へと成り下がった瞬間であった。
―――
「0000、ゲーム開始ね」
《こっちも動き出したわよ霊夢ちゃん》
「というか聞きたい事があるんだけど」
《なぁに?》
「あんたのところの鈴仙って」
《?》
「あんなんだったっけ?」
霊夢は無線で永琳と会話しつつ、敵側の様子を電子モニター越しに見てそういう感想を漏らした。
《・・・》
「なんというか卑怯臭いフォルムしてるわね」
霊夢は簡潔にそう言った。
―――
暗い森の中を警戒しつつ早苗達は散開した陣をとっていた。これは指示されたものではない。弱者が強者から身を守る為の本能的な思考によるものだ。
暗視装置やそれに類する能力を持たない早苗達の視界は微かな月の光と人間レベルの夜目だけだ。いくら銃が長射程から一方的に射殺出来る武器であろうとも、視界がこうも悪ければ意味はない。
「明かりをつけたほうがいいのでは?」
隊長格のような扱いを受けた早苗の隣にいた早苗がそう進言した。だが考えてみればこの暗い森の中で光を照らすという事がどれだけ自殺行為かをこの早苗は分かっていない。だからこそその質問に対して何も言わなかった。
しかしながら相手側が一方的に暗視出来る装備や能力を持ち合わせていたとしたら。明かりの優劣など意味をなさないのだろう。それが分からないからこそ、銃に装備されているフラッシュライトや手持ちの懐中電灯を点けれずにいた。
「敵、確認できません。」
何度めかのそんな報告、時間を計る術がない為どれぐらい経ったか分からないがそれは突然に訪れた。
「わっ」
風船を割るような音と風が吹き抜けるような気が抜けた音と共に天空からまるで太陽のようなものが出現する。それはゆっくりとどこへかと落下し、真っ暗であった空を照らし続ける。
続けざまに同様の音が空へと打ち上がり、昼のように空が照らされる。その意味を分かっていない早苗達は動揺し、乱暴に辺りに銃を向ける。
しかし敵の姿はなく、発砲音も聞こえない。気の抜けた音はまだ続いている。空はまだ明るいままだ。
「散開してください!!!」
叫ぶ。意味の分からぬまま早苗達が蜘蛛の子を散らすように各々好きな方向へと走る。
一人逃げ遅れた早苗がすっかり眩しくなった空から飛来してくる黒か灰色かのソレの着弾地点にまだ居た。同時に轟音が響き、18人へとなった瞬間なぜ空が明るくなった意味を知った。
「前へ!」
完全ではないが、相手はこちらの場所は殆ど検討がついているだろう。飛来物の方向から相手の大まかな位置は分かる。敵が前にいる。距離は分からない気の抜けた音はまだ続く、遅れるように轟音がこちらの走った随分後から鳴り、辺りに破片と爆発をまき散らす。
走り続ければ害はないが、立ち止まれば即刻死が待ちかまえている。そんな状況で恐慌に煽られて早苗達の集団は思考力が低下していく。
走っていたAK47を両手にしっかりと握っていた早苗は突然前から衝撃を受けた。その衝撃が腹にきていると分かり確認したが、もう一度きた衝撃で思考は停止する。そのくぐもったような声を聞いて、他の早苗達は狙撃されている事を理解しているが、前に進まなければならない状況と、銃撃の音が聞こえない2つの脅威が、一方的に早苗達を狩っていた。
悲鳴があがる。
しかし木々に遮られる。
発砲炎だけが
嘲笑うかのように
気づけば最初の、軽機関銃を握ってた早苗の周りにはもう10人足らずの生存者しか残っていなかった。その生存者達も慣れない運動と、筋肉に相反するような重量の装備にかなり疲弊していた。だが、それでも敵は容赦なくこちらへ向けて銃撃を加えてくる。その散発的な射撃から、あちらもこちらの動きを大体でしか捉えていない事がわかる。しかし、こちらが大きく動けば、まったくもって精確な射撃が頭や腹を狙い撃ってくる。
しかしながら、銃声に慣れない者がこの状況に置かれれば、冷静でいられる訳がない。
「待ってください!」
スコープを乗せたMSG90を辛そうに抱えている早苗が残りの9人の走りを静止した。射線から離れるように各々木々を盾に隠れる。皆、息を切らし、誰もが疲れているのがありありと分かる。
「どうしたんですか・・・」
「いや、この場合は、進んでいても意味が無いのではないかと、このままでは死に続けるだけです。」
「確かに正論ですね。もう10人も死んでしまった事ですし…」
「では、どうするのです?このままここに居ても、何の解決にもなりませんよ?」
その言葉に、握った銃を誇示するように、MSG90を握っていた早苗がにこりと笑った。
「私がここから探します。どうやら、あちらもこちらの行動を全て把握してはいないようですし」
現状、皆が持っている武器の中で、長距離を狙える武器はこの早苗しか持っていない。前に死んだ早苗が持っていたかもしれないだろうが、現状ではこれしかない。
木々の合間から隠れるに充分な草むらを探し、そこに飛び込むように隠れる。
幸い、相手の位置は絶え間なく続く発砲音とそれに伴う発砲炎で大体の位置はつかめるのだ。だが、人間の目でこの暗闇は視認はあまりにも難易度が高い。それも今日初めて銃を握ったような者がやるべき事ではないのだ。しかし、この銃に搭載されているスコープは確認の為として使える。
人間の視力を何倍にしたかのような暗闇の光景の中で、ソレは確かに存在していた。
「見えました。」
レンズを覗き込みながら、早苗がボソリと言った。その言葉に周囲の早苗達がゆっくりと集まり始める。
「何メートル先ですか?」
「・・・よくわかりませんが、300メートル程先の小高い丘のような所に立ってます。今の所はこちらを完全に捉えている訳ではないようです。」
現状で分かる最大の情報を聞き、他の早苗達が暗闇の中で、顔を合わせる。
「300メートルぐらいですか、わりと近い・・・武器も音を聞く限りでは連射の効く銃器のようですし…」
「しかも、あちらが攻めてこないとは限りませんし、早めに行動を起こさないと…」
そういうありきたりな状況解説に、1人だけ、意義を唱えるものが居た。
G36LSWを適当な所に立てかけていた、あの早苗だ。
「待ち伏せしましょう。こちらが突撃しても、地形的に不利でしょうし、そもそも私達が銃を扱う事はあまりにも得意ではありません。だからこそ、この人数差を利用する事にしましょう。皆、集まってください。」
流れ弾が当たらないように、皆が聞こえる範囲で、集まった。
「敵の位置はここから300メートル程、誤差があるでしょうが、200〜600ぐらいの差があったとして、ここからは緩やかな坂になっています。普通に走っていけば運動量的にもこちらの有効射程に入るまでに全滅する確率の方が高いでしょう。」
「ここから撃ってみたらどうなんですか?」
「それも良いですが、この暗闇で、相手の視認がしにくい状態で、それをやるのは、今まで見てきた中ではこちらが大きな行動を取ると撃ち返してくるみたいですし」
「なら、どうすればいいんですか?」
「だからこそ、待ち伏せをするのですよ。どうにか四方に分散して、射線の中心点に囲むように待ちぶせる事が出来れば、確実は言えないにしろ、倒せる確率はかなり高いと思われます。」
この作戦、あまりにも簡単な作戦のように思えるが、一つだけ穴がある。それに気づいた早苗が聞き返す。
「待ち伏せ・・・って言いますけど、誰がそこまで誘き出すですか?これまで敵が動いた様子は見えませんけれど・・・」
「それは心配ありません。私が行きます。」
元々自分が犠牲になる事を織り込み済みでG36LSWを今が握っている早苗は、立ち上がった。
「皆さん、どうか生きてくださいね。1分後に私が攻撃を仕掛けます。皆さんはそれまでに今から言うポイントまで移動してください。」
と、適当な木の枝や小石などを巧みに使い、簡易的な作戦を説明し始めた。
―――
今だなお続く散発的な銃声をバックに、作戦説明を終えた早苗は立ち上がると、他の9人の早苗をしっかりと見据えて、暗闇の中で微笑んだ。
「では、皆さん、作戦が成功する事を祈って。」
そう言うと、G36LSWを重そうに抱え、早苗はゆっくりと前へと進み始めた。
残された9人の早苗もうかうかしてられない。言われた通りの地点に1分以内に移動しなければならないのだ。合図を取りながら、他の早苗達も動き、各々定められた地点へと移動が完了する。
後は、囮の早苗がうまく攻撃してくれる事を願うのみだ。
―――
息が詰まる。
手が震える。
汗が出る。
自分が発案したのだ。自分がやらなければ誰も生き残れない。
暗闇の森の中で草を獣のようにかきわけ、蛇のように這いまわり、少しずつ前へと進む。
犬のように舌を出し汗を垂らし、豚のように鼻息が荒い。だが生きてる。まだ生きている。
300メートルを200メートルまで近寄ったのだろう。近寄ったのかも分からないが、多分もう言っていた1分をもう過ぎている。
だが許してほしい。作戦というのは大体うまく行かないものだから。
近くで一番大きな木を盾にするかのように隠れ、一息つく。握っている銃の安全装置を外し、2、3度大きく息を呼吸をし、整える。
延々と続くかのようなこの銃声にはパターンがあることに気づく、銃弾というものは無限ではない。絶対何処かで補充をしなければならない。それが相手が持っている武器の場合は100発周期でやってくるのだ。それが後、2秒後に来る。間違いがなければそこに大きな隙が出来るのだ。どんなに視界が悪かろうが、相手が正確無比な射撃精度を持ちあわせていようが、この隙がある限りはどんな攻撃もノーリスクで通るはずだ。
盾である木から躍り出た早苗は、トリガーを引きっぱなしで射撃を開始した。元々成人男性が持つような設計をされている軽機関銃を2脚を素早く立てた状態で撃ったとしてもその反動はかなりキツイものである。だがしかし、この射撃は威嚇の為にあるのだ。元々殺す為に撃ち続けている訳ではない。この相手の隙を狙って、大体相手の位置はわかっているのだから、それに目安をつけて、撃てば、相手の動きは止まるはずである。
150発も装填されているドラムマガジンが空になるぐらいに連射していく、銃弾はばらけるように目安の地点へと吸い込まれていく。銃弾が木々を抉り、暗闇を引き裂く。だが相手の悲鳴は1つともあがらない。それで良いのだ。
150発の弾丸を撃ち切り、ドラムマガジンを排出し、支給された30発用のマガジンを装填し、後退する。後退するは、皆が待ち構えている待ち伏せ地点、狙い通り、後ろからは地面を大仰に蹴る音が聞こえる。
銃が重い。このままでは指定したポイントに着くまでに追いつかれてしまうのではないか、だが、それも焦りからくる杞憂だ。
目の前にはうっすらと光るソレがあった。予め分かりやすいように支給されたフラッシュライトを埋めるように指示したのだ。これなら、そこへと突入すれば馬鹿でも合図が分かるということだ。
それを通り過ぎる。直ぐ様近くの木に身を隠す。息を吐くのすら怠い。だが、まだ終わっていない。敵はすぐに来る。一人だけサボっている暇などないのだ。息を出来るだけ整えて、待ち伏せの為に銃を構え待ち構える。
踏み締める音、金属音、それらは恐怖を与えつつあり、それはしっかりとこちらへと近づいて来ている。
そして、それは、自分たちの目の前へと現れた。
轟音が舞い降りた。敵を中心点として、四方から火器が向けられ、銃弾の嵐が幾度と無くそれへと向かっていった。
1分程経過し、誰かがおもむろに静止の声をあげた。あまりにも撃ち過ぎで煙が巻き起こり、夜という事もあり、見えなくなっている。
しかし、見えなくとも誰もが分かっている。勝った。殺した。我々は知力の限りを尽くしてこの辛酸なる戦いに勝利したのだ、と。
だからこそ、これは勝利なのだ。皆、それを言い聞かせてる。間違いなく、勝利なのだ。
そう、勝利なのだ。間違いない。嘘ではなく、これは
嘘ではないのだ。
血の霧が色濃く舞った。早苗の一人が呻き声をあげて倒れる。長く伸びた鞭のようなものは確かに、煙の中心から伸びていて、すぐに煙の中へと消えた。
風が吹き、動揺する早苗達をよそに、倒したはずの物体が姿を表した。無数の銃弾を浴びせたはずのその肉体は違うモノに変質を遂げていた。
地面にコロコロと潰れた銃弾が落ちていく、月明かりに照らされて色を持つ敵の姿は衣服は所々破れていたが、その肌は浅黒く変色していた。早苗達は何故倒せなかったかも分かるはずもなかった。
深く腰を落とし、四方の何処かに体を向けた獣か何かの物体は、ギラリとその赤い目が残光を残すかのような素早さで木へと突撃する。よく見れば持っていたであろう銃はその両手には無かった。そのかわりにその両手はぎらついたナイフのように変化していた。その変化は何らかの武器ではなく、手そのものがナイフのような形状へとなっているのである。その手刀が真一文字に振られ、木に隠れていた早苗を木ごと綺麗に切断した。その近くに居た早苗が恐慌からか滅茶苦茶に銃を構え、引き金を引く、だが、遅い。その撃つ動作より先に振るっていない方の手が槍のように伸びた。比喩などではなくそれは手が槍のように変化していた。銃声が上向き立て続けに起きた。胸にぐっさりと刺さった手が瞬時に抜かれ、血が吹き出す。手元に戻ってきた手を見て、ソレの目が一層ぎらついた。
まるで殺人鬼が力のない人間を一方的になぶり殺すかのような光景が広がっていた。勝利ムードであった早苗達は一瞬の内に恐怖に煽られ、眼前の化物とも言える敵に向けて闇雲に発砲していた。
しかし、敵は死なない。衣服が銃弾で破れるが、その銃弾は貫通する事はない。
銃口が延長されたMP5を両手で握っていた早苗に向かって残光が軌跡を描いた。
―――
「これって本当に鈴仙・優曇華院・イナバなの?」
《まぁ、そうですよ?どうみてもイナバじゃない?》
「いや…こんなんだったっけ?」
《元々こんなんでした。》
「普通銃弾受けたら死ぬんじゃないの?」
《えっ?死ななければならないの?》
「は?」
《えっ?》
「…」
《ま、下らない話はこれまでにして、続きを見ましょうよ。今一番面白い事が起きてるようですよ》
―――
血の独特の鉄の匂いが充満する森の中で、転がっているのは早苗だった者達の首や手や骨やらが所々落ちていた。その残骸を踏みつけて、暗闇に怪しく光る双眸が生き残りの早苗達を見た。残った早苗は2人、しかもそのどちらも武器はない。
片方の早苗が鉄の塊と化した銃でぶん殴った。それが通常の人間ならば昏倒するかのように綺麗に頭に直撃したが、眼前のソレはそれを軽く払うかのように肩口から腰骨にかけて一瞬の元に切り払う。
圧倒的だった。
早苗達の血を浴びたそれは最後の早苗の首を綺麗に刈り取ると、周囲に少し見渡し、生き残った早苗達が居ない事を確認した。
「はっ」
「ハッはッヒはっはっは…ヒィいふァハッハキキィ…ギャギャギャギャッギャッガガギャ!!!!」
気持ちの悪い鬨の声が誰もいない森に木霊した。
《案外早く終わってしまいましたね。》
「あー、うん。そうね。」
《こういう時はあれじゃないですかね?復讐戦?みたいなの?私のイナバと霊夢さんの所のNo008でしたっけ?一戦殺し合わせるのも》
「ふぅん…殺し合いねぇ…」
《あれあれ?もしかして惜しいんですか?死んでしまうのが?》
霊夢は、まさかと返した。
《じゃあ、やらせてみましょうよ。どうせ近くに待機させているんでしょう?》
永琳の声に応えるように、白濁とした目の早苗が木の上から飛び降りてくる。指示が聞こえていたようで、降りたと同時に両手の2つの銃がこちらを見てもいない鈴仙に向けて銃弾が空になるまで撃ち尽くされる。しかし、その弾倉が空になったとしても、その敵はやはり、倒れないのだ。
冗談のような、怪奇めいた敵は、にやりと、早苗の夜間用に拡大された瞳孔が捉えた。距離は10メートル以上あるというのに、繰り出された右手の形をした槍は早苗に向かって伸びてきた。それを避けるが紙一重では殺されてしまう。何故ならそれは鞭のようにもしなるからである。一撃目が当たらずとも、それを振り回すだけでいつか体の何処かへと当たってしまう。
ならば、ならばこそ、この時に取るべき選択は、前に進むことだ。遠目で観察していてある程度は対策が立ててあったようで、あの右手の手の部分にしか刃状にしかならないという点に気づき、伸びきたる腕の部分はまったくの無力であるという部分がわかれば、逃げるや避けるより、前に進む事だ。これならばほぼ斬撃を受ける事はない。
しかし問題はある。こちらの銃撃を相手はまったく受け付けない点だ。どういう理屈であるか解らないが、それを対処できない今、何をやったとしても相手は死なない。
だが、殺さねばならない。
相手も急ぐように右手を自分の元へと戻している。どうやらあそこまで伸ばしてしまうと戻すのに幾許か時間がかかるようである。その間に出来る限り距離を詰める。両手の銃を投げ捨てて、背負っていた散弾銃を握りこむ。しかし射程距離ではない。
合わせるように、鈴仙が激突するかのように、地面を蹴った。距離を逆に詰められ、立て続けに発砲する。やはり死なない。銃弾を受けきった鈴仙の両手が交差した。
「あー」
《案外早く決着が付きましたねぇ、もったいない。》
「まぁいいや、で、問題はこの後なんじゃないの?」
《あ、そうでしたね。じゃ、イナバちゃん回収お願いね。ちゃんと解体してさっさと冷凍してね。すぐに届けないといけないんだから》」
「んー、私は帰るわね」
《おつかれさま、またね》
回線が途切れる。
「…」
適当な木に登って、モニターを覗いていた永琳が交信を終え、息を吐いた。
「あ、イナバちゃん、いや鈴仙ちゃん。終わった?まぁまだ2分ぐらいしか経ってないし終わってないと思うんだけど」
《肉塊の回収終わりました。》
「はやっ、ちょっとやり過ぎよ。でもそんな早さ、嫌いじゃない…ってまぁこれぐらいにしておきますか、そろそろ彼女も気づく頃だろうし」
《?》
「あー、鈴仙ちゃんには関係のないハナシよ、だって貴方やられ役っぽいじゃない?」
《…》
「嘘、嘘よ冗談に決まってるじゃない。特殊形状記憶合金で形成された肉体の鈴仙ちゃんが負けるわけないじゃないの」
《…》
「じゃ、私はいつ気づかれても良いようにさっさと帰るわ。後の運搬は任せたわよー」
《了解しました。》
―――
永琳は独白する。
このイカレた不死者は、暇潰しを昔考えた。
自室の奥に設置してある誰にも入らせたことのない鋼鉄の扉の先の実験施設に永琳は適当な場所に椅子を置き、書類を見ていた。
「ら〜♪ららら〜♪あっ、と…食事の時間ですよぅ…」
書類を机の上にばさりと置いて、予め作っておいた液状の注射器を手に、永琳はにやりと笑った。
「さー、そろそろ貴方の出番ですよう…」
永琳はとても面白い事を考えていた。そろそろそのカラクリに彼女も気づくだろう。何故、自分がそんな事をしているのかを、気づいた時には、彼女はどうするか、それすらも理解していながら、永琳は馬鹿馬鹿しさと快楽を織り交ぜたような笑みを再度浮かべた。
「さー、最後、最後のオハナシは貴方に頑張って貰いますよ。」
液体が充填されたガラス容器の中に浮かんでいる緑髪の少女の体が少しだけ揺れた。
- 作品情報
- 作品集:
- 31
- 投稿日時:
- 2013/04/19 03:42:17
- 更新日時:
- 2013/04/19 12:42:17
- 分類
- クロさな!
今回の銃器は、霊夢がコルト・ベスト・ポケットを使いましたね。腋を露出した袖の中に一振りで出てくるように仕込んであるのか?
早苗軍団は、定番のAK-47にH&KのG36の機関銃モデル、廉価版の自動式狙撃銃、KH94をフルオートにしたみたいなMP5かな。
『兵器』と化したウドンゲには、全然、敵わなかったけど……。
いよいよ、このシリーズもラストが近いようですね。派手なバトルを楽しみにしています。
今回の話の始めと終わりに、幻想郷のノスフェラトゥが登場しましたね……。