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『「ぼ、僕は君のいうとおり正義の為にこうせざるえなかったんだ。悪いのはアリスなんだ。パチュリー弁護士、君なら庇ってくれるだろ?」』 作者: ギョウヘルインニ
霖之助が電車の車内で痴漢容疑で捕まって3時間、連絡を受けたパチュリー弁護士が小悪魔の運転するタクシーで留置所に到着した。
パチュリーは暇だったので、司法試験を受験して見事合格、弁護士になっていたのだった。
「うぅ、僕は、僕は! 痴漢なんかじゃないんだ。信じてくれ」
「私は弁護士だから、霖之助あなたを信じるわ」
あくまで弁護士という職務上のことで、その眼は痴漢を見る眼で、その眼を隠すつもりも無い。しかし、それに霖之助は気づかず震えただ檻の中で無罪を訴えている。まるで生まれたての、小鹿のようでプルプルしている。
捕まった現場の人々の証言がかかれた紙から察するに明らかに霖之助は痴漢だった。
「あ、ありがとう。パチュリー」
「それ以上、アクリル越しでも顔を近づけないでくれる」
ついつい、本音が出てしまうが、霖之助は急いで、突き出ていた顔を引っ込め己の行為をはじる。
でもすでにアクリル板には霖之助の息が吹きかかっていて水滴がついていて気持ち悪い。
臭うはずなど無いのだが、痴漢特有の生臭い臭いが伝わってくる気がして、パチュリー吐いてしまいそうになるのを必死に堪えて、心が壊れそうだ。
「着手金が30万、裁判に勝っても負けてもあなたの財産の20パーセント貰うけどいい? 財産がマイナスならフランドールファイナンスから100万借りてそれを報酬として払ってもらうわ」
「分かった。僕は、もう君しか頼れないんだ。それで、お願いするよ」
「いい? 今回の被害者はアリスよ。あなたは、痴漢ではなくアリスの爆発から大勢の市民を守ろうとした。冤罪どころか、あなたは英雄だったってことでいくから、あなたは、アリスが爆弾だと主張するのよ」
「わ、わかった」
内心、今にもこの女の敵を液体窒素漬けにしてしまいたいとパチュリーは思っている。裁判には勝ちたいが勝った後は、高利貸しのフランと連携して落としめる計画になっている。
表の仕事はパチュリーで裏の仕事はフランがしきっているがこの話とは余り関係ない。
そして、裁判が始まったのだった。
裁判が始まるまで結構な日数が経っていたが、その間のことは語られることは無い。
「被告人の罪は痴漢ですね。じゃあ、有罪です。産廃法にしたがって死刑です」
閻魔でおなじみの、映姫は嬉々として始まってすぐにそんなことを言い出した。
彼女は銃殺刑が好きで、クレー射撃を練習していたからその犠牲者第一号が、痴漢の容疑背負って現れてくれて嬉しのだ。
ちなみに、絞首刑は中身が出るから嫌で薬殺はなんで犯罪者に苦痛を与えない死があるのか疑問に思うところがあるので廃止というのが映姫の自論である。
「待ちなさい。ふざけた法律で勝手に死刑にしないで、霖之助は無罪よ」
すかさず、パチュリーは言い返す。言わなければ良く裁判官が使っている机の死角になっているが、映姫が腿に隠している散弾銃で有無を言わさずその場で死刑執行されてしまう。
痴漢は死んでしまえば良いと、パチュリーは思っているが依頼人が死んでしまうのは良くない。
「仕方ないですね。めんどくさいですが、まずは被害者のアリスさんの証言でも聞きますか」
被害者のアリスは魔理沙に付き添われて証言しに入廷してくる。魔理沙は心配そうにアリスの肩を抱いている。これは、演技だ。
そして、アリスは証言し始めた。
「私のお尻を、この霖之助が電車の中で触ったのよ」
アリスは痴漢されて傷ついている。半分死んだ眼で、霖之助を見ていてとても痛ましい。
アリスは、その魅力からよく痴漢を受けていた。内気なアリスは痴漢を受けている間中は、ずっと堪えてきた。
次の駅が来れば、痴漢から逃げ出すことが出来る。次の駅までもう少しだ。あと少しで痴漢から逃げ出すことが出来る。
でも、そんなことでは駄目だ。それでは今後も一生痴漢の被害を受け続けることになる。
ちょっとの勇気が、アリスの世界を変えた。アリスは、尻を触っていた霖之助の手を取って『この人痴漢です』と大きな声で叫んだ。
そして、それが今回の話になる。
「大勢の人が見てますし、痴漢で決定ですね。じゃあ、死刑で」
「ちょっと、待ちなさい。まだ霖之助の話を聞いていないでしょ」
こんなに簡単に死刑にされてはパチュリーは困る。この痴漢がどう痴漢じゃないのか証明しなくてはならない。
「仕方ないですね。話を聞くだけですよ。どれが、最期の言葉になるか分かりませんから言葉には気をつけてください」
霖之助は裁判が始まる前に看守に、色々と酷い目に合わされてぼろぼろという風体だ。
パチュリーの案で、同情を引くためにぼろぼろのほうがいいのではないかという考えだった。そこから転じて、やはり痴漢には制裁が必要だというパチュリー個人の怒りが込められている。
「僕は、アリスが爆弾だというのを知っているから解体しようとしたんだ」
「そんな、私は爆弾なんかじゃない!」
「静粛に!」
アリスが思うところ、アリスは魔法使いだから爆弾ではないと思っていた。
しかし、その自己主張をやたらめったらに喚き散らすから裁判の進行の隔たりになった。
怒った、映姫はアリスより大きな声で、黙るように言った。
しばしの沈黙、沈黙を破ったのはパチュリーだった。
「映姫、こっちには証言者がいるわ。話を聞いて」
「まあ、いいでしょう」
すると、霊夢が入ってきて証言を始めたのだった。
「霖之助さんは、普段から良い人だった。痴漢なんてするはず無い。アリスが爆弾なのが悪いのよ」
霖之助のことを信じていた霊夢は堂々とそう言って下がった。
霊夢証言はかなりでかい。霊夢の言うことなのだからそれは、紫の威勢を借りていることになる。
「むしろ、霖之助は爆弾から人々を守ろうとした英雄だった」
すかさずしゃあしゃあと、パチュリーは心にも思ってないことを言う。こういうときに、このパジャマみたいな服は役に立つ、服の下は自己嫌悪からくる鳥肌でいっぱいだったのが上手く隠れて助かった。
「アリスは、爆弾なんでしょうか? それとも、可愛そうな被害者なんでしょうか?」
裁判の焦点は、アリスが爆弾だったのかそうでなかったのかで勝敗が決まろうとしていた。
そして、それを決める映姫は過去の判例(産廃創想話)を読み返し判決を決めることにしたのだった。
「……この、お話は面白いですね。意外と、アリスさんは爆死しているわけではないのですね」
退屈で、詰まらない裁判よりも映姫は産廃創想話を読んでいるほうが楽しかった。今読んでいるのは、作品集1辺りだ。
作品集2に移り変わろうとしたときだった。
「映姫! 産廃創想話を読んでないで早く、霖之助を死刑にして!」
「は? 私が産廃創想話を読むのを邪魔しないで下さい」
「そんなの、産廃創想話なんていつでも読めるでしょ後にすればいいわ!」
アリスは言ってはいけないことを言ってしまった。途端に映姫や周りでそれを聞いた人々は全員アリスの敵になってしまった。
「お尻は爆弾を解除するスイッチだった。で、なければ、アリスが爆発していないはずは無いです。そういうことで、被告人は無罪です」
そして、すぐに映姫は判決を言った。明らかに声には怒気が篭っていた。異端者裁判なんて、久しく開いていないがそれに切り替えてもいい。
「そんな、私は爆弾なんかじゃ」
「さっさと、出てって下さい。私は忙しいのです」
そういうと、アリスが出えていく前に映姫は過去の判例(産廃創想話)を持ってどこかに行ってしまった。続きが気になって、夜も眠れないから。今夜は夜更かし決定。
「アリスが産廃創想話のことをそんなの扱いするなんて幻滅したぜ」
「待って、魔理沙行かないで」
「知るか!」
アリスは、一人その場に残されて泣いた。泣いた涙は床で水溜りになった。今は悔しさを心のうちに貯めて、堪えるしかなかった。
霖之助は開放されて、自由の身になった。これで事件は、解決だ。
「ありがとう、君のおかげで、助かったよ」
「うるさいわ。この痴漢! さっさと、お金を払ってどっかに行って!」
「わかった。払うから」
こうして、パチュリーは霖之助の無罪を勝ち取ることに成功。今回の報酬は38万円だった。紅魔館で生活するための家賃程度にはなる。
「じゃあね」
「まってくれ、僕はアリスを訴えるよ。また力になってくれ」
霖之助は去っていくパチュリーに次の依頼を頼んだのだった。
依頼の話なのでパチュリーは引き返してきて話を聞くことにしたのだった。
「……仕方ないわね。着手金30万と成功報酬は賠償金の20パーセントよ」
「よろしく頼むよ」
結局、この三ヶ月後には逆にアリスを訴えた霖之助の弁護し賠償金を勝ち取ったのだった。
フランドールファイナンスのお客に霖之助はならなかったけれど、アリスがお客さんになったのでパチュリーは御の字とした。
あれですね、昔の話の続きですね。
小悪魔はタクシーの運転手になっていて、妹紅はパチンコ屋のオーナーやってます。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
31
投稿日時:
2013/08/11 06:27:01
更新日時:
2013/08/11 16:40:28
分類
パチュリー弁護士着手金30万円
霖之助
アリス
映姫
パチュリー弁護士は有能
パチュリー弁護士
産廃の1のアリスは大抵爆弾
この後借金で首が回らなくなって爆発するアリスが見えた
アリスに勝訴した霖之助がふんどし一丁で映姫に駆け寄り、正当防衛の名の元に散弾銃でパイプカットされる未来が視えた……!!