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『紫「寝過ぎた…」』 作者: るえ
紫が冬眠から目覚めると幻想郷が滅んでいた。
「うわあああああああああああああああああああああ!」
どこもかしこも荒地である。
「寝過ぎたああああああああああああああ!」
「どうしようどうしようどうしようどうしよう」
「ていうかなんで誰も起こしてくんないのよおおおおおおおおおお」
「あ」
「なんか置き手紙がある…」
こう書かれてある↓
「親愛なるクソババァ様へ いくら起こそうとしても
起きませんでした それどころか起こそうとするたびに
核を落としてきて何回も幻想郷が火の海になったので
もう起こすのをやめました もうめんどうくさいので
一同異議なしでアンタだけ幻想郷に封印することにしました
さいごにひとこと
死ね」
「いやああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「こんなことってないよおおおおおええええええええええ」
あまりのショックで吐いて脱糞した。
「タイムマシンを作ろう」
「できた」
紫は5分でそこらにあるガラクタを用いてタイムマシンを開発した。
「これで過去に戻る」
「ただしどの時間に飛べばいいんだろう」
燃料はもちろんさっき脱糞したウ○コだ。
そして問題は1回分の燃料しかないということ。
「いいや適当に飛ぼう」
「おええええええええええええええええええええ!」
タイムマシンから飛び出て紫は盛大に吐きまくった。
「着いた…」
どうやら幻想郷である。
「いつの時代の幻想郷なのかしら…」
「ん?あれは…」
黒い髪の少女が誰かと話している。
「ゆかりぃー私ホントにはくれーのみこになれるのかなぁー」
「なれるわよ だって私の子だもの 妖怪をぶっ倒して
幻想郷を平和にするかっこいいヒーローになるのよ」
「そのヒーローってのは」
「そうアナタ」
「ヒーローってのは」
二人がにんまりとして同時に言った。
「そう英雄!」
言い合って笑い合って、なんだか楽しそうだった。
そんな光景を紫は影から見ていた。
「うわぁ」
「昔の私と初代の博麗ちゃんの時代か」
「あのクソガキの顔がまた見れるとはね」
「しかしこの時代か…どう仕込みを入れれば…」
ピタっと昔の紫が止まって無表情になった。
「??ゆかり??どったの急に?」
「うーん。ちょっとお腹がゆるくなってる…
かわずに行ってくるわね」
「えー便秘かぁーいってらっしゃーい」
「違うけどちょっと行ってくるわ」
そう言って昔の紫は神社の裏に消えた。
「ああ」
「昔の私すげぇ」
そう言いながら紫も神社の裏に消えた。
昔の紫は妖気と殺気を最大限に発しながらこちらに笑顔を向けている。
「私とそっくりね…まさかこの結果内に入れる奴がいるとは思ってなかったわ」
(ああそうだ 確かこの時代、博麗ちゃんに過保護になってて
私でも解くのが困難な結界張ってたんだ)
「そっくりっていうか、私、アンタだもん未来のアンタだもん」
「ふざけたこと言ってるとその魂ごと消滅させるわよ」
顔は笑ってるけど発してる気は冗談レベルじゃない。
「あぁ…なんだか面倒くさいなぁ昔のは…」
ボリボリ頭掻きながらちょっと妖気を発する。
「!?」
昔の紫はそれだけで硬直してしまった。
「ん?あぁこんな弱っちかったのか…まぁいいやお前
これから冬眠やめろ。お前が冬眠するとどうもこの先
幻想郷が滅ぶらしい。馬鹿みたいだけど事実だ。
そんだけ じゃーね」
フっと妖気を消した。同時に昔の紫が顔を真っ青にしながら
ブッ倒れた。
「………お……おま…は…」
ガクガク痙攣しながら昔の紫は声を出そうとしている。
「はぁーこれで安心して冬眠でき…ないなぁ
この時代から冬眠できなくなるんだ。あと私はどうしよう。
タイムマシン片道なの忘れてたわ…うーん。
八雲紫は2人もいらない…となれば…」
迷っていると背後から急に殺気を浴びせられた。
今の私でも反射で2重結界をかけるほどの殺気だ。
おかげで腕1本で被害は済んだ。
「なにしてるんだお前…」
殺気を浴びせてきたのは初代の博麗ちゃんだった。
「あぁーそういえばこのときの博麗ちゃん本気出すと
すごかったなぁ…殺気だけで妖怪消し飛ばしてたし」
「………れいむ……駄目…」
昔の紫が必死に視線で逃げろと訴えている。
「…だめだよゆかり。こいつはわたしがたおすよ。
だってわたしはヒーローなんだか」
言い終わる内に首を切り飛ばした。
初代博麗の巫女の首から血が吹き出る。
昔の紫が絶望の表情をしながらそれを見る。
「となれば私が博麗ちゃんになればいいのね!」
境界を操る。
「お前ってさあ巫女なのに金髪で目も金色なのな」
「巫女は特別なのよ」
「ふーん…なーんか違和感だぜ…」
「あらそう」
「それよりそんな札束ねて何やってるんだお前?」
「あー別になんでもないわよ そうねー今から」
「私を封印した奴らを封印するだけよ」
- 作品情報
- 作品集:
- 32
- 投稿日時:
- 2014/02/01 00:04:45
- 更新日時:
- 2014/02/01 09:04:45
この紫の、現在の博麗霊夢に至る道を消した罪は、重い。