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『独占欲と博霊神社巫女の手記』 作者: 暇人
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嗚呼、人間とはかくも愛しい、妖怪はすべからく美しい、私は幻想郷に棲む全てを愛している
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博霊の巫女という役職に着き様々な異変を解決に導いて来た
異変が起こると私の心はざわつく、まるで嫉妬のように
一度八雲紫に話してみたところ、独占欲が強いのだと言われた
思い当たる節があり妙に納得したのを覚えている
さらに彼女に、蜘蛛のようだとも言われた
糸を幻想郷中に張り巡らせ様々な場所に巣を広げて獲物を捕まえる
霊夢の場合は獲物を食べるのではなく、所有するのだけれども、と
すとんと腑に落ちたがなぜか腹が立ったのも覚えていた
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友人が自分以外に見せる表情を自分だけの物にしたいと思うことがある
心の病気だろうか
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嗚呼、私は人間を愛しているが、人間は私を愛しているのだろうか
私は妖怪を愛しているが、妖怪は私を愛しているのだろうか
私は幻想郷を愛しているが、幻想郷は果たして私を受け入れているのだろうか
考えると夜も眠れない
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八雲紫に問われた
私は全てを愛しているが、私は誰に愛されているのか
八雲紫は私を愛しているらしい
ならば私の物になれ、と言ったところ
紫は可笑しそうにくつくつと笑うだけであった
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実際の所、自分が愛されていようがいまいがどちらでも構わないというのが本音である
しかし考えてみれば、不公平ではないのだろうか、不公平とは違う気もするが、愛されるということを私は知らない
八雲紫は愛していると言ったが、それが本心なのかは分からない
ならば今度聞いてみよう
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結果として八雲紫は愛してくれていたらしい
しかし私には愛が何か分からない
足りないのだろうか
八雲紫に聞いてみよう
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八雲紫が言うには
愛とは見えないものである、らしいがそんなことは言われずとも知っている
分からない、ますます分からなくなってくる
八雲紫は教えてはくれないのだろうか、それとも
私の愛が足りないのだろうか
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八雲紫は私の物になってはくれなかった
愛が足りないのだろう
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八雲紫は私の顔を見ると怯えるようになってしまった
愛が足りないのだろう
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八雲紫がこの日記を読んでいた
通りで見つからないはずだ
何故このようなことをしたのだろうか
やはりまだまだ愛が足りていないのだろう
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八雲紫は受け入れてくれない
何故だろう
分からない
愛は十分だと言ってくれた
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どうも八雲紫に嫌われてしまったらしい
彼女の式である八雲藍に言われてしまった
どうすれば私の愛に気付き、私の物になって
私が八雲紫を所有
所有する
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嗚呼、美しい、人間であり、妖怪であり、幻想郷である八雲紫、
美しい、美しい、美しい
私の貧相な語意が恨めしい
嗚呼、嗚呼、嗚呼、美しい
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ようやく私に愛をくれるようになった
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愛は殺して所有することだった
証拠に八雲紫は私を殺しに来た
最初は困惑した、しかし気付いた、八雲紫の攻撃1つ1つに込められた愛を
攻撃ではなく愛なのだ、八雲紫の所作から私への愛が感じられた
紫は私の物だ
所有者は私なのだ
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八雲藍が私を愛していたらしい
しかし私は八雲紫を愛している、しかし気持ちには答えたい
すると紫は八雲藍を愛してもいいと言ってくれた
天にも昇るとは正にこのことだった
紫は素晴らしいと再確認できた
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以下、幻想郷の人間、妖怪逹への『愛』のため省略
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私は幻想郷の全ての所有者となった
しかし、私を愛してくれる物は何も無くなってしまった
愛【判読不可】
【判読不可】
【判読不可】
【判読不可】
自分で自分を愛することは出来ない
私が
私が皆を食べれば1つになれる
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幻想郷の皆と1つになった
さすがにあの人数をは多かったけど食べきって愛しきった
紫は一番最後に食べて愛した
これで私を愛せる
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代◯◯代目博霊の巫女博霊霊夢の手記より一部抜粋
作品情報
作品集:
32
投稿日時:
2015/07/19 03:51:48
更新日時:
2015/07/19 12:51:48
分類
ゆかれいむ