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『堕胎うつほ』 作者: おにく

堕胎うつほ

作品集: 最新 投稿日時: 2021/03/30 16:13:58 更新日時: 2021/03/31 01:13:58
さとりの眉は、うつほの言葉を聞いてぴくりとだけ動いた。

「妊娠した、ですって?」
「はい! とっても元気な赤ちゃんが居るって、お医者さんが」

うつほは軽く膨らんだお腹をさすりながら、太陽のようににこやかな笑顔でそう告げた。
妊娠していたのだ。彼女ほどの美少女である、胸もスイカのように大きい。地底の男だって放っておくわけがない。
発情期になったうつほは、あっという間に地底の男とセックスして、子供を設けていたのだ。
うつほの話によれば、相手の男はそれなりに裕福で、優しくて、頭も良くて、包容力があるのだという。
のろけ気分の話であるから、ある程度誇張はあるだろうが、それでも番とするには上等のように思えた。

「そう……」

さとりは口元で笑い、しかしその両目は氷のように冷たかった。うつほは気付かず、まだまだニコニコしている。
さとりは手早く手に布を巻き、ボクシンググローブを身に着けた。真っ赤に燃える様は、まさにマントルそのものだ。
そしてゆっくりと立ち上がり、そして空に向かってファイティングポーズを取る。

「うにゅ?」

空は首を傾げる。

「さとり様、どうしてグローブなんてつけてるんですか?」
「そんなの決まってるじゃない」

さとりは軽く裏返った笑い声を出すと、丸く膨らんだうつほの腹に、強烈な右ストレートを食らわせた。

「がはっ!?」

さとりのパンチは、その細身にもかかわらず異様に強烈であった。
うつほの臓器が圧迫され、すっぱい胃液がこみ上げてくる。腹を殴られたのに頭までくらくらとして、二歩三歩とたたらを踏んだ。
しかしさとりの攻撃はとまらない。左で二、三回のジャブを食らわせると、今度は膨れた子宮を潰すように全力のアッパーを入れたのだ。
うつほの視界がぐらんぐらんと揺れる。天井のシャンデリアがまるでゆらゆらと動いている。

「ふふっ、痛いでしょう?」
「あ、がッ、ざ、ざとりさま……?」

ままならない呼吸でぱくぱくと数語だけ喋ると、こらえきれなくなって胃の中の物を嘔吐しはじめた。
うつほは口元を両手で抑える。ねっとりとした黄色が、そこに交じるご飯粒が、胃液に混じって生半可に消化された状態でこぼれてゆく。
止められない。喉を強引にこじあけるようにして進む吐瀉物で、うつほはしばし息ができなかった。うっすらと涙が浮かぶ。

「いぎぃ……あ゛があああッ!!!」

一撃、内臓がいくつか破裂したように思えた。狂ってしまいそうだった。

「あ゛っ!!! があ゛ッ!?」
「痛い? ねえ、痛い? ほら、ほらっ、痛いでしょう? どうなの、赤ちゃんが潰れていく感触は?」

そしてまた腹のど真ん中に強烈なストレートが入る。悲鳴を上げることもできない。うつほは吐瀉物で窒息しかけていたのだ。
白目をむいて倒れてしまいそうになるが、さとりの乱打がそれを許さない。ひざが笑っている。
これはなんだろう。これは、夢ではないのか。優しいさとり様がどうして。

「夢なんかじゃないわ」

次の一撃は、どれにもまして強烈である。新幹線のように速いパンチが腹に吸い込まれると、体全体がびくびくと痙攣した。
出産が始まる。早すぎる出産。膣から漏れだし、ふとももを伝って垂れてゆくのは、黄身と羊水の混じったぐちゃぐちゃの液体だ。
その中にはいくらか真っ白な卵の殻が混じっている。しかしまだ形成途上であったようで、ふにゃふにゃと柔らかい。

「交尾なんて汚らわしい」

出産の激痛はなかった。ただ粘っこい液体を子宮から排泄しているだけなのだから。
染み渡るような絶望と、内蔵をぐちゃぐちゃにされた痛みで、うつほはとうとう倒れた。どさりと無抵抗に、仰向けに倒れた。
しかしその後も、無残な出産のようななにかは、母体の意思とは無関係に続いてゆくのだ。
ミックスジュースのような生臭いそれを吐き出し終えると、こんどは出来損ないの胎児を、膣から一つづつ、糞のように嘔吐する。
まだ何の生き物かもわからないような赤い肉塊が、ビーフシチューのようなねっとりとした血液をまとい、ぴくりと蠢く。

「あ、あがちゃん、わだじのぉ、わだじのおおお……!!」

胎児を吐き出す痛みがうつほを覚醒させたのだろう。しばらくぜいぜいと息をしていた空は、白黒の床を這う。
そして、なんとか手を伸ばし、自らの産んだ胎児を触ろうとした。しかし、うつほがその肉塊を視界に入れた瞬間、さとり足があった。
さとりはその生肉のような胎児を踏みつぶしていた。彼女にとってそれは、道端の雑草のように無価値な代物だったのだろう。

「あ゛、あっ、あ゛っ……」

うつほは口をぽかんと開けたまま、痙攣するような泣き声をあげ、だらだらと涙を流していた。
ほんのわずかな間だけ、抱いてあげることすら出来なかった。さとりが足をどける。そこにはぬちゃりとしたミンチ肉しかなかった。

「私の可愛いペットは、恋愛や交尾になんて汚い物に興味を持ってはいけないのよ」

そしてさとりはくすりと笑った。うつほの肩ががくがくと震える。
そのいやに優しい笑顔が、今ばかりは悪魔のそれに見えた。

「いい? もう交尾なんてしないって、約束できる?」
「あ、う゛あぁぁ……」

こんなの、やだ。こんなのさとり様じゃない。こんなの嘘。
やだやだやだやだやだ……。うつほの頭に、数日前までの幸せな展望が浮かんできた。
うつほの体はびっしょりと冷や汗をかき、体はなぜか、氷水に浸っているかのように冷えきっている。

「あなたの"彼"は始末して、ドブネズミのごはんにするわ。それで構わないわね?」
「う……」

うつほの頭には恐怖しかなかった。ただ、この苦しみから抜けだして、もとの世界に戻ってしまいたかった。
そして一度だけ、鼻水とよだれと涙だらけの顔で、緩慢に一度だけうないずいたのであった。
もうさとり様には逆らいません。私はさとり様のペットです。さとり様が喜ぶことだけをします。
頭の中にはそれだけがぐるぐると渦巻いていた。

そうしてうつほはもとの生活に戻った。さとりは昔のように優しく、お燐も他のペットたちも以前と全く変わらなかった。
それなのに心の傷はいつまでも癒えず、自傷行為を何度も繰り返し、やがて発狂して地底の業火へと自ら飛び込んでいった。
おにく
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2021/03/30 16:13:58
更新日時:
2021/03/31 01:13:58
分類
東方
霊烏路空
妊娠
拷問
1. 名無し ■2021/04/02 09:07:12
更年期障害ハードパンチャーさとり
2. 産廃客 ■2021/04/04 18:17:01
ひゃー、たまらんなぁ。
うつほの堕胎児をおかずにご飯食べたいお
3. 名無し ■2021/04/24 02:32:50
良い話だ
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