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『大天狗の密かなお愉しみ …ちょっと強引なばーじょん…』 作者: 11611

大天狗の密かなお愉しみ …ちょっと強引なばーじょん…

作品集: 最新 投稿日時: 2022/06/05 11:14:57 更新日時: 2022/06/05 11:14:57
-1.(プロローグという名の蛇足)

私、菅牧典は最近悩みを抱えている。
ここ最近、私の主人である飯綱丸様の機嫌がどうしようもなく悪いのだ。
理由は明白である。最近始められた新事業の先行きに暗雲が垂れ込めているのだ。
ビジネスパートナーであった女神とは結局喧嘩別れになった。本人も来たるべき破局とは分かっていたし、友人の大蜈蚣からも慰められて立ち直ったのだが…
裏で私が糸を引き、巧妙に破綻へと持っていった事があの忌々しい射命丸の三文記事で露見すると、罰を与えられた。
曰く、暫く夜伽では私が虐める側になるからと。
おかげで最近は結構な扱いをされた。鞭打たれ、鎖に繋がれ、諸々の道具で攻め立てられ、蝋燭の火で彼方此方をあぶられた。
尤も私はそんなプレイはいずれも若い頃に身を置いていた遊郭で体験済みである。流石に真鍮製の雄牛の像を持ってこられた時は焦ったが。それはSMや拷問ではない。処刑道具だ。
さてか弱い女狐を夜毎散々なぶっては鬱憤―というよりも嗜虐欲を満たされていた飯綱丸様だが、日中の様子を見ている限りどうもスッキリしない。
事業に目を付けて参入してきた守矢神社とうまく交渉をつけても、大きな利益を上げているのを見て擦り寄ってきた転売屋を元締めから壊滅させても、どうも達成感をあまり感じていないように見受けられる。近頃は周囲から訝しがられ心配される事も増えてきた。
しかし、数百年お仕えしてその性質を誰よりも知っている私は、その原因をすぐに見抜いた。
身体が、疼いているのだ。
英雄色を好む。そして天狗はだいたい好色。
況や、我等が大天狗・飯綱丸龍をや。
彼女はどちらかと言うとMなのだ。しかも色々と面倒な性癖を併発していた。中間管理職のストレスか、はたまた普段から下々の者を手荒くこきつかっている反動か。
やれやれ、結局は私の出番なようだ。
頃合いを見て、私はいつも通り『外泊』の為の手続きに向かった。

「飯綱丸様、ここ最近色々と溜め込まれているとお見受けします」
「あのねー典。誰のせいだと思ってるの?」
書類の山―といっても最近は文書管理を河童製のコンピュータに順次切り替えているので昔ほどではないが―の向こうで、やはり不機嫌な声がする。
「あの神様との絶縁は確かに私の責任です。申し訳ございません。
しかし飯綱丸様とて、巫女一行が押しかけてきた頃には目障りと感じていたではないですか。遅かれ早かれ来る未来だったのですよ。私は最後の後押しをしたまで。
それに、最近はその埋め合わせとして夜には大人しく我が身を差し出しているつもりですが?」
そう申し上げると、山の向こうでふーっと息を吐いたのが聞こえた。
「…確かにお前の言うとおりだな。はあ…ここ最近はイラつきが募るばかり。どうしたものかな…」
「イラつきだなんて誤魔化さず。欲求不満、ですよね?」
図星だったらしい。ガサリと書類が揺れた。
「やっぱり見透かされていたか」
「何年貴方様の最側近を務めているとお思いで?
ええ、ええ。欲求不満なのでしょう。下腹部がうずいてたまらないのでしょう?飯綱丸様は被虐趣味。滅茶苦茶にされる方が好きですものね」
「おいやめろ、業務時間中だぞ」
「間もなく終業時間です。しかしそうでしょう。
今夜あたりまた『お愉しみ』としゃれ込みましょう。手続きは済ませておきました」
「準備がいいな。―今回はどうするんだ?」
「以前の『お愉しみ』を通して、飯綱丸様は外でイタすのが性欲処理としても特に効果的との知見を得ました。
あの後戻られてからの働きっぷりは凄まじい物がありましたからね。飯綱権現はビジネスマンの守護神だったかと錯覚するくらいに」
「ふむ。では今回も?」
段々その気になってきたようだ。期限がだいぶ良くなったのが声色で分かる。
ニヤニヤしながら返した。
「是非今宵も私が攻め役を…と言いたいのですが、ここ最近散々な目に遭わされましたからねぇ。
ちょっと身体が持たないかもしれないです。
でもご心配なく。前回以上に愉しめる事請け合いですよ」


-2.

前回よりも季節は進み、じめじめとした湿気にげんなりしてくる頃合い。外の世界は既に梅雨に入っていた。
それでも今日の空はなんとか持ちこたえているようで、雨は降っていなかった。
外界のとある大都市。猥雑な下町地区を高架で一跨ぎする鉄道路線。
その終電に乗る2人の少女がいた。
1人は小柄で痩身。手足は枯木のように細く、繊細で儚い印象を受ける。
白い長そでのトップスに、膝下までの赤いチェックのスカート。足元はハイブーツで、ベレー帽から金髪が零れ落ちていた。
トロンとした黄色の瞳。聊か派手だが、可愛らしい年ごろの女の子といった出で立ちだ。
問題はもう1人である。
大柄でしなやかな体躯の、凛々しい顔立ちの少女だったが、大変に刺激的な服装だった。
胸周りは黒いベアトップ。つまり紐が無く、肩や腕がむき出しのトップスなのだが、丈は思い切り短い。へそ出しなんてレベルではない露出の多さ。最早バンドゥタイプのビキニに近い。
滑らかな肩も。優美な曲線を描く鎖骨も。引き締まったウエストも。縦線と、それに連なる切れ込んだ臍が主張する腹も。均整の取れた肢体が、全て衆目の下に晒されていた。
上半身で唯一隠されている胸。それも人目を引いた。Fカップ以上の豊かなバスト。滑らかなRも丸見えの北半球はチューブトップに巻き付かれて、深い谷間を作る。
無機質な蛍光灯下でも、絹のように滑らかな肌の質感は一目瞭然。手入れが行き届いているのもあるが、それ以上に素性の良さを感じさせる。
日焼けサロンでわざとらしく焼いたり、下品なタトゥーを入れて悦に浸かる近頃の若者と一線を画す、気高さすら感じさせる美しさだった。
下は紺色のダメージジーンズを履き、足元は素足にビーチサンダル。まるで上着をどこかに置いてきたか、あるいはバンドゥビキニにジーパンだけ身に付けたか。そんなアンバランスな格好。これが下半身も思い切り短いミニスカートやホットパンツだったら、ただのアバズレで終わっただろう。トップレスに近いこの格好だからこそ、より一層注目を引きつけた。
日付が変わる前後の終列車だが、乗客はそれなりにいる。時間ぎりぎりまで飲んでいたサラリーマンや若者が、駅に着く度に乗り降りする。
皆が大柄な少女を見るなり目をむいた。すぐに素知らぬふりをして席に着くが、皆チラリチラリと好奇の視線を向ける。
今や彼女は車内の男たちの注目を一手に集めていた。
「流石にこういった現場でこれは落ち着かないんだが…」
そわそわとして落ち着かない様子の大柄な少女―龍が、傍らの小柄な少女―典にヒソヒソと話しかける。
「何故です?山でも百々世殿や他の大天狗達と決闘する時はよく諸肌脱いでサラシ一丁になるではありませんか。それと変わりませんよ」
手元の文庫本から目を上げずに典は静かに返した。
「どう考えても違うでしょうに。向こうは戯れとはいえ戦いの為。此方は…単に見せびらかす為じゃないの。いくら関わりの無い人間共とはいえ、その…」
パタンと文庫本を閉じて、ジットリとした視線を向ける典。
「もう、意気地なしですねぇ。こーゆーのがお好きでしょうから準備したのに。
野外の公園でイタしてアヘアヘよがっていた以前の飯綱丸様は何処へ行ったんですか」
「ちょっと、声が大きいってば。周囲に聞こえてしまうだろ…」
「目的地です。降りましょう」
慌てる龍もお構いなしに、典は文庫本をぱたりと閉じる。
列車は沿線でも大きな繁華街のある駅に到着した。

終列車が言った後の繁華街は今日の賑わいの盛りを過ぎたと見える。それでもまだまだ多くの男女がたむろしており、猥雑な空気を醸し出していた。
今日の帰る手立てはもう無い。だから今日の夜いくら遊んでも明日に差し支えない―あまりガラの良くない連中も蠢いている。
そんな場所を煽情的な格好で歩けば、結果は目に見えて分かるだろう。
龍の肉体に好奇、好色、劣情の視線が一斉に注がれた。大勢の人間に一斉に視姦される。
「姉ちゃんエロい格好してるねぇ。俺達と遊んでかない?」
手が伸びてきた。道行く男達からおさわりやセクハラの対象にされる。
龍はそれらを軽くいなしながら、胸いっぱいの羞恥と、その奥底で湧き上がる興奮を顔に出さないようにするので精一杯だった。下半身が、秘部が疼く。
最も栄えているエリアを抜けて、ボロい建物が立ち並ぶ場末に差し掛かる。
少しずつ通りを歩く人間が減ってきた頃に、龍が傍らの典にボソリと話しかけた。
「何人かついてきているな」
「ええ、それが目当てですよ」
こんな状態でも敏感に周囲の気配を察知しているのだった。すると典はさも当然のように返した。
それを聞いて龍もピンと来たらしい。
「便所プレイかぁ…久しぶりにハードだな。
山でも小姓を何人か集めて、あえてそういう体でやった事もあるが…あれ私も結構疲れるんだぞ?」
「飯綱丸様はド変態のマゾですからね。大勢から滅茶苦茶にされるのが一番興奮なさるでしょう?
公園で声を押し殺しながらのラブラブエッチじゃない、路地裏で公衆便所のように扱われるハードファックをお愉しみください」
「え、お前は?」
「本当は私も参加したかったのですが、ここ最近は私が受け役でしたからね。休ませてもらいます。巣の中から楽しませてもらいますよー。
あ、相手から持ち物チェックされた時に面倒なので試験管ごとどこかに隠しといてください」
「ちょっと!」
言うが早いが、典の姿は煙のように消え去り、一筋の彗星がシュルシュルと龍の腰元の試験管に収まった。
はあ、と溜息を吐く龍。それでもつけてきている人間共からはなるべく違和感の無いように演技する。
(どれ、この辺りでいいかな)
時刻は1時近く。
典の入った試験管を適当な空き缶入れに隠して、やや狭い道に入ると、スススススッと付けてきていた男共が一気に近寄ってきた。
「ねえおねーちゃん。すげーカッコしてんじゃん。誘ってんだろ?」
「ダメだよーこんな時間にこんなトコほっつき歩いてるとかさー。何されても文句言えないよ?」
「エロい身体だねー。こんな身体つきして、セックス大好きなんでしょ?俺達と遊ぼうよ」
姿を現したのは3人の男たち。ジャラジャラしたアクセサリーにチャラい格好。大学のヤリサー3人衆、といった所か。
身長はいずれも龍と同じか少し小さいくらい。人間としては大柄な部類だが、龍がかなりの長身なので分が悪いようだ。
適当にジムに通ってこさえたようなカッコだけの筋肉。本人達は細マッチョ気取りなのだろうが、敵との幾重もの戦いで築き上げた龍と比較するとどうにも見栄えしない。しかしそんな経歴を彼等が想像できる筈もないだろう。当人達は相変わらず舐めくさった態度である。
タトゥーの入った手が伸びる。露出した腕を、肩を、腹を撫でまわし、後ろから手を回して豊満な乳房を揉みしだいた。
口々に投げかけられる好色の台詞。誘い文句ですらない、ロックオンした相手への強姦宣言代わりなのだろう。周囲に人影は殆ど無い。絶好の状況だった。
しかし、龍自身それを目当てに来ているので、彼等の下品な口上の全てが当てはまるという奇妙な状況だった。思わず笑いそうになるが、ここは努めて哀れな被害者役を演じる。
「やめてください…!警察を呼びますよ!」
「ははwそんなカッコして1人でこんなトコ来ちゃうとかさ、ハメ倒してくださいって言ってるようなモンだよ?」
(その通りなんだよなぁ)
「そーいやさっきまで連れてたコどこ行ったの?なんか小動物系のチッコいコ連れてたじゃん。まだあんまり遠くに行ってないんじゃないの?」
「(確かに小動物だわな)や、やめて…あの子には手を出さないで!」
「あっはwじゃあツレのコには手出さない代わりにお前でタップリ愉しませてもらうよw」
「そろそろヤっちまうか。誰もいねーしCはいらねーだろ」
(おいおい…悪いやっちゃなぁ)
C、即ちクロロホルム。どうやら彼等は目を付けた女を昏睡させた上での強姦の常習犯らしい。
3人が徐々に距離を詰めて、龍を取り囲む。もう、逃げられない。
今宵の『お愉しみ』の開幕である。


-3.

口を押さえられ、布で猿ぐつわをされる。そのまま近くの路地裏に押し込まれた。
ビリビリビリ…バチン。
一番大柄な顎髭を生やした男に後ろから羽交い絞めにされながら、強引にベアトップを破かれる。抑える物が無くなったバストがばるんと揺れて零れ落ちた。適度な大きさのピンク色の乳輪と、Rの先端の乳首が露わになる。前の2人が下卑た歓声を上げた。
「おほっ、デカいしすげーイイ形してんじゃん。上物上物」
夜なのにサングラスをかけた男がそのまま龍の右の乳首にむしゃぶりつく。チュウチュウと吸い、時に口の中で舐め上げる。左の乳首には手を添えられ、カリカリと指で軽く掻かれて刺激される。
いよいよ始まるのだという興奮と、性感帯へのチリチリとした快感。
日頃から典に攻められ敏感になっている龍の乳頭はすぐに屹立した。猿ぐつわをされた口元から思わず熱い息が漏れる。
「うわ、感じてんの?すげー敏感じゃんこの子」
「こんな上物ほっとく訳ねーだろ。彼氏くんに毎夜開発されてんだろうぜ」
「あーそうかもな。彼氏くん呼んじゃう?」
金髪の男が龍のジーンズの尻ポケットを弄り、青いスマートフォンを取り出した。
これは外泊時に怪しまれないように持ち歩いているだけの品だ。中身は殆ど初期状態である。怪しまれるかと一瞬心配した矢先。
「うーわ、ご丁寧にロックかけてやがる。パスワードの解除めんどいし、やめっか」
パスワード入力画面を目にして金髪は諦めたようだ。地面に投げ落とす。
「はい残念でしたーwこれでもう助けは呼べませーん」
龍が手を差し伸べた先で、無情にもスマートフォンが目の前で踏み潰された。
(いいねいいね、それっぽくなってきたぞ)
徐々に追い詰められていく様を体感し、興奮で息が荒くなる龍。男たちはそれが恐怖による過呼吸と判断したか、ニヤニヤと下衆な笑いを浮かべて次のステージに進む。
「そろそろ下も濡れてきてんじゃねーか?さっさとやっちまおうぜ」
「うーわ、ケツまでチャック伸びてるジーンズ着てるよ。やっぱり犯され待ちのド変態じゃんw」
「脱がせる手間が省けていーじゃん。大体の女はずり下ろす時に内股になって抵抗するからな」
龍は脚に『適度に』力を入れて抵抗する素振りを見せるが、間もなく脚を掴まれてガバリと開かれてしまう。
そのまま金髪の手によってチャックを尻まで開け広げられる。
中に履いていたパンツもずらされ、秘部が露わになった。
毛を綺麗に沿った、無毛の性器が下衆な視線の下に晒される。
「すげ、パイパンじゃん。どこまでも男を悦ばせる身体してんなコイツ」
「んんんんんー!んぐーー!んぐーー!」
「そらっ」
金髪が龍の秘部に指を入れてはほじくり、乱暴に擦る。
クリトリスからGスポットまでが荒々しく刺激される。次第に熱を持ち、じわじわと潤んでくる。
典の細く長い指によるねっとりとした愛撫とは全く違う乱暴なやり方。
肉体的快感と、目の前の人間達に交尾の為だけに強引に扱われる興奮が龍を襲った。ゾワリと背筋に熱い物が走る。
大柄な身体がビクリと跳ねる。思わず声が漏れた。
「んんんんんっ…んううっ!」
「おいおいおい、マジやべーなこの女。嫌がってるフリしてもう濡れてやんの」
「ガチで犯され待ちの痴女なんじゃねーの?」
「なら俺達も後腐れなくヤリ捨てできるな。本望だろ?」
「お待ちかねらしいからな、お望み通りぶち込んでやるか」
金髪とサングラスはそれぞれ腰元のベルトを解き、ズボンのホックを外し始める。
ズルリと一物を取り出した。雁首に至るまで怒張したそれは15cmを越す大きさだ。外法を用いて生やした典のそれと遜色ないサイズ。先端から先走りを垂らしていた。
必死に首を横に振って、拒絶の演技をする龍。
しかし必死の?抵抗も空しく、金髪の一物が秘部に一気に突き入れた。
胸中では待ち侘びていた肉棒に大事なところを強引に押し広げられる快感に、龍はびくんと反応する。
襞が一斉に絡みつき、肉棒から精を搾り取らんと蠢いた。
「うおっ…マジやべぇ、持ってかれる。このマンコやべぇわ」
金髪は正常位の姿勢で乱暴に腰を打ちつけ、龍をガンガン攻め立てる。ぱちゅん、ぱちゅん、と水っぽくも肉と肉のぶつかり合う音がする。
肉棒の乱暴な出し入れにますます膣が締まる。愛液とカウパーが結合部から飛び散った。激しい交合に豊満なバストがぶるんぶるんと大きく揺れる。
「んんん〜!!んんんんん〜〜〜〜〜!!!」
「はははっ、コイツ感じてんじゃんかよ。そんなに俺のチンコがいいのかぁ〜?」
著しい快感に龍の子宮が次第に下がり、金髪の鈴口とぶつかり合う。亀頭が子宮口にゴスゴスと当たった。敏感な所をこれでもかというほどにほじくり返される。
龍はブンブンと頭を横に振り、傍から見れば拒絶する素振りを見せながら存分によがり狂う。
いつも外泊は安全日を選んでいる為、今日も今日とて避妊対策は一切していない。生の膣に生の肉棒、行き着く先は生の膣内射精。このままだとこの男達の子種で妊娠してしまうかもしれない。毎度のことながら焦燥と背徳感がより一層龍を熱くさせ狂わせる。
「あ〜、っべえわ、この乳。イタズラしたくなっちまうな」
「んうっ!?」
羽交い絞めしていた顎髭が羽交い絞めを止めつつも相変わらず龍の腕を身体で挟み込んで動きを封じながら手を伸ばす。
上からのぞき込むように眼下の光景を愉しみながら、龍の乳首をグッと摘まみ上げた。龍が目を見開く。
乳首を摘まんでは離すと、今度は手全体で鷲掴みにして揉みしだく。母乳よ出ろと言わんばかりに握りしめながら、乳首を掻いて刺激する。男の性的興奮を満たすだけの行動。
しかし龍にとっても効果てきめんだった。この鴉は日頃下々の者をこき使っているせいか、性感帯もちょっと乱暴にいじめられる方がより感じるのだ。
激しい交合にピリピリとした胸の刺激。危険な快感が龍の理性を削り取っていく。
呼吸はペースが速くなり、くぐもった喘ぎ声が次第に大きく、だらしなくなっていく。汗が、愛液が、身体のいたるところから体液が飛ぶ。
龍を犯している金髪の腰使いは相変わらずだ。徹底的に龍を蹂躙し、襞の一つ一つにまで己の肉棒の味を刷り込んでいく。
「んう、うっ、うぐっ、ふっ、ふうっ、ううー!」
「おっおっおっ、すげー締まる…っくう、やべー出そう」
「それは流石に早漏すぎっしょw」
「おいさっさと代われよ。コッチも爆発しそうなんだけど」
さっきから手持無沙汰のサングラスが自らの一物を扱き始めた。
一方顎髭はコリコリ、カリカリと龍の乳首を弄んでは全体を揉みほぐすパターンを執拗に続ける。
先程から腰を振るのに執心していた金髪が声を漏らす。今や彼の呼吸もかなり荒くなっていた。限界が近い。
「っくう、やべえよこのマンコ!もう射精すわ!」
「おいおい、早漏すぎだろw」
「んんうううううーーーーーーーーー!!!???」
言うや否や、金髪は根元まで挿れ込むと、後先考えない射精を始めた。
ビクリ、ビクリと根元から脈打ち、龍の子袋に精液を注ぎ込む。
人間にしては大した量のスペルマが、龍の膣内でぶち撒けられた。鈴口から飛び出すそれは龍を内側から汚し、肉壁に塗りこめられる。幾度もの痙攣で膣を満たし、結合部から漏れ出して地面のアスファルトに染みを作った。
僅かに顔を赤らめながら目元にはそれらしく恐怖の色を湛えて、吐き出される精液を為すすべもなく受け止める龍。
胸中では下半身から叩きつけられる強烈な快楽に酔っていた。見ず知らずの人間の男たちにいいように使われ、一方的に身体を蹂躙される興奮。軽く絶頂してしまった。抑えていなければ絶叫してしまいそうだ。
しなやかな長身がブルリと震え、押さえつけられた腕が、露出した足の指先が引き攣る。呻き声を上げる口元から一筋の涎。ふぅーっふぅーっと肩で呼吸を繰り返す。
傍から見ると絶望と恐怖を感じつつも肉体は確かに快感を覚えているかのような反応は男たちを喜ばせた。
龍は中に出されている間中、ビクビクと身体を痙攣させていた。

「っはあ、出した出した。やべーくらい締まるからマジでガッツリ持ってかれたわ」
「お前早漏の癖に精子の量多いよなw今まで襲った女お前のせいで何人か孕んでるだろw」
「ごめんねー?俺達ゴム持ってなくてさー。生でヤっちゃったw彼氏くんには悪いけど許してくれやw」
金髪の肉棒が龍の膣から引き抜かれる。鈴口から糸を引き、緩んだ陰門からもドロォッと精液が溢れ出た。
「さーて、生で中出しされちゃった感想は〜?」
サングラスが猿ぐつわを解いた。放心したような、だらしない喘ぎ声が口から漏れる。
今や龍もノリノリで被害者役を演じていた。力んで目元から涙を流し絶望の表情を作る。
「ひっぐ…ひどい…こんなこと…」
「あんな格好で誘惑してきた其方が悪いんだからね〜w俺達悪くありませ〜んw」
おどけるサングラス。
顎髭が龍の身体を抱え上げて、建物の壁に両手をつかせる。
そのままズボンを脱ぐと、怒張した一物がビンと飛び出した。長さは20cm近くある立派な物だ。赤黒い色合いから相当使い込んでいるらしい。
「さ、次は俺の番だな。さっきから辛抱堪らねぇんだ。思い切りヤってやるぜ」
「ッッ〜〜〜!!」
そのまま後ろから肉棒を挿し込んだ。先程とは違う箇所が擦れるのが分かる。
赤黒く怒張したそれが根元まで入り切ると、顎髭は徐にピストンを開始した。先程よりもテンポが速く、金髪の精子を弾き飛ばすかのように突かれまくる。
龍のジーンズに包まれた尻の肉と顎髭の腰が打ち合い、ごすっごすッと音を立てた。激しい出し入れに膣がキュウッと締まる。いいように蹂躙される快感に龍は呻いた。呼吸が荒い。
とめどなく与えられる快感に口からは涎を垂らしている。ぴちゃり、ぴちゃりと足元には零れ落ちた愛液と押し出された金髪の精液が染みを作っていた。
「あ、ああう、うう〜〜…」
「へへへ、随分と愉しんでんじゃんかよ〜。俺らにも見せつけてくれや」
「お前の勇姿、動画に収めてやるぜ。ほら見せろー」
「ああ、そらよっと!」
「…ッ!?」
顎髭は一旦ピストンを止めると、龍の左脚を抱えて逞しい腕で持ち上げた。自然と身体が横に4分の1回転し、側位の体勢になる。パサリと左足のピーチサンダルが脱げて足元に落ちた。
サングラスが腰元からスマホを取り出すと、ピロリンと鳴らして録画を開始した。
姿勢が安定すると、顎髭は龍を再び突き始めた。彼の肉棒に女性器が蹂躙される様が、腰振りに合わせて豊かな乳房がゆさゆさと揺れる様が露わになり、金髪とサングラスの目を愉しませる。
自らが犯されて男に好きなようにされている所を2人に見せつけられ、あまつさえ痴態を記録されてしまう。龍の倒錯した興奮は益々高まっていった。息も上がる中で、喉元まで出かかってくる語を残っている理性で正反対の意味の物に変換しながら漏らす。
「いやあああ…もう、やだよお…」
「おいおい、疲れてきてるみたいだぜ?もっと激しくしてほしいってよ」
「おおそうかそうか。じゃあ本気出すぜ、オラッ!」
「ひいぃぃぃうっ!?」
顎髭は最初と同じくらいに激しく腰を振り始めた。乳房の揺れが激しくなる。ずちゅ、ずちゅ、ずちゅっと結合部から水っぽい淫猥な音がした。
今までとは違う体位なので、膣内で擦れる場所もまた変わってきた。Gスポットを直に刺激される強烈な快感。脳に火花が散る。だらしない喘ぎ声が口から漏れる。
顎髭の息も上がってきた。絶えず締め付けて搾り取ろうとしてくる龍の膣に向こうも限界が近いらしい。
「あっ、あっ、あっあっあ、ああ、あ!」
「おー、気持ちいいってさ。レイプされて感じてるとか変態すぎるだろコイツw」
「ほら、出すぞ、中で出すぞ。マンコ締めろ!お前の中ザー汁で種付けしてやる…うっ!」
収縮して降りてきた子宮に向けて、本日2発目の膣内射精が始まった。
どくり、どくりと鈴口から噴き出す、泡だったスペルマ。勢いよく発射されたそれは子宮口を突き抜け、赤子を育くむ部屋に直接注がれ、最奥にまで達する。金髪に負けず劣らずの量に、子宮は瞬く間に満たされた。
下半身に危険なまでの刺激を与えられながら、あからさまで大胆な姿勢で男共に見世者にされる醜態は龍に1回目を凌ぐ興奮と快感を齎した。
龍は本日1回目の本格的な絶頂を迎える。
身体がこわばり、毛穴1つ1つに至るまでゾワリとした快感が襲う。軽く潮を噴いた。もう演技も関係なく、素のままで声が漏れ出た。
「あっく、っ、ぁあうっ!うああ!!」
「うーわ、レイプされてイったよコイツwガチでやべえだろw」
「やべーー、次ヤッったら壊れるんじゃないの?」
金髪とサングラスが囃し立てる。顎髭は長いフィニッシュを終えると漸く足を降ろす。
「あーー、マジでやべえマンコだったわ。これほどの名器なっかなかねぇよな」
顎髭が引き抜くと、結合部からザーメンがぼたりぼたりと垂れた。

続けて2回戦して体力を消耗し、ぐったりと地面に倒れ伏す龍に、残るサングラスが一物を扱きながら近づいてくる。
「あー待ちくたびれた。漸く俺の番かぁ」
そこで顎髭が下衆な笑いを浮かべながら声をかける。
「おい、アレやれよ、アレ。久々に聞きてーな」
「わーったよ。えほっ!
ん…つ、ついに、お、ぼ、僕の出番なんだね」
漸く出番が回ってきたサングラスが、口調が先程までのチャラチャラした物から、男児のようなそれへと変わる。精神年齢が一気に10歳近く巻き戻ったかのようだった。それを聞いた金髪がうんざりした表情になる。
「うわ出たよキモヲタモード。こいつ元が陰キャだからマジできめぇ。こっちもドン引きだわ」
「まあまあ、俺は好きだぜコイツの言葉責め。女の尊厳破壊についてはコイツの右に出る奴はいねぇよ」
顎髭が金髪をなだめる。サングラスは龍の尻を上げさせると、後ろから秘部に一物を宛がった。
「はあ、半年前まで童貞でアニメばかり見ていた僕のおちんちんが入っちゃうよ。かつてはキモいピザデブだったおちんちんが、あ、あ、あ、挿入ったあ…」
(うーん、確かに気持ち悪いな。しかし語彙がロクに無い前2人と違って、言葉責めは期待できそうだ。これはこれで)
サングラスは大した役者だった。否、金髪と顎髭に合わせているだけで、これが彼の本性なのだろう。
流石の龍もこれには若干引いた。
快楽にふやけていた脳味噌が少しだけ我に返る。全身を刷毛で撫でられるようなくすぐったさ。怖気に身を震わせながらも、確かに下半身が疼くのが分かる。
挿入されたサングラスの肉棒は前2人と比べるとやや小さかったが、硬さは3人の中でも随一だ。身体を貫かれる感触と、先程の言葉の気持ち悪さが倒錯的な興奮を引き起こす。
腰をゆっくりと振りながらキモヲタモードのサングラスの口上が始まった。
「はは、あ、お、お姉さん、今日は忘れられない日になるね。僕たち3人に代わる代わる、路地裏で、レイプされちゃったんだもんね。
この後の人生設計も、全部崩れちゃったね。女としてもう失格だよ?交際も、結婚も、諦めなきゃね。親御さんはなんて言うだろうね?」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ。水っぽい音が結合部から漏れる。ねっとり腰を振り、ドギースタイルで龍を犯しながら、キモヲタサングラスが続ける。
『お愉しみ』と割り切っている龍も流石に嫌悪感を禁じ得ないが、そんな奴に今現在進行形で犯されている事実がゾワゾワと身体を駆け巡り、黒い興奮が高まっていく。
下半身を押し広げられる肉感が、確かに自身の膣内に肉棒が挿入されているのを伝えていた。
「あは、膣の中既にドロドロだね。さっき2人に、散々中に出されちゃったもんね。中出し。
彼氏くんと今まで楽しんでいたのかな?でも、もう、駄目だね。こんなに使われて、射精されちゃった事実はもう拭えないさ」
龍の理性はグラグラと揺さぶられていた。途轍もない嫌悪感。
今まで外界で散々やってきた『お愉しみ』で、ここまで不快な思いをした経験はそうそう無い。SMクラブで典の尿を飲まされた時も、彼女の策略でホームレスの精液便所にさせられた時も、ここまでではなかった。今すぐにでも抜け出して逃げ出したい。
こんな下劣で下衆で気色悪い奴の言葉に、自身の尊厳がガリガリと削られていく。その破滅的な攻めにしかし、奥底で燻るマゾっ気が刺激されて一種の陶酔感すら覚える。
「あーキモいわガチで。死んだ方がマシだよおめぇ。コッチまで萎えてくるからコイツの口使ってコキ捨てるわ」
「んんんんっ!?」
顔を顰めたままの金髪が徐に龍の口に一物を押し込んできた。口の中いっぱいに広がる精子の臭い。
(そうだよな、相手は強姦魔だが流石にこれは同情するわ。普通の性癖の奴ならドン引きするよな)
乱暴に口を犯してくる金髪だが、あろう事か彼に同情心を抱いてしまった龍は奉仕するように丁寧に扱った。
根元まで咥え込みながら、歯は立てずに口の中で雁首に、裏筋にたっぷり涎をつけて器用に舐め上げる。
「お、なんだコイツ。すげー嬉しそうに咥えてきやがる。遂に狂ったか?」
「ひゃひゃひゃ、お前のキモ過ぎる言葉でまた精神ぶっ壊しちまったってよ。面白半分で引き込んだけど、想像以上の逸材だよおめぇ」
顎髭は幾分かキモヲタサングラスの言葉責めを愉しんでいるようだ。ニヤニヤしながら自身の一物を扱きつつ、サングラスの顔に唾を吐きかける。
キモヲタサングラスは顎髭の唾も意に介さずに腰を振り続ける。次第に息が上がり、動きが速くなる。
「こんな風に、いつも僕は馬鹿にされている。それもそうだ、ウェイ勢と一緒に悪い事をしても陰キャは陰キャ。男の劣等種さ。
こんな、男の劣等種に、君の美しい身体が蹂躙されるなんて、最高だね。可憐な花を芋虫が食い荒らすかのようだ。
あ、ああ、ああ、ごめんね、僕はもう出そうだよ。精液上がってきちゃった。まだまだ2人と比べて場数が少ないからね。早漏なんだ。
こんな劣等種の劣等種の精子が、君の赤ちゃんのお部屋にぶち撒けられたら、どうなっちゃうだろうね。卵子まで受精して着床して、妊娠、しちゃうね。
数ヶ月後、ぼっこり膨れたお腹から、僕の精子でできた劣等種が産み落とされる。君の綺麗な身体が僕の苗床になっちゃうんだよ。たまらないね!」
凄まじい嫌悪感と陶酔感で龍の精神はかき乱される。
まさか仮にも数百年生きているこの天狗をここまでゾッとさせる人間がいるとは。外界、恐るべし。
それでいて適度に気持ちいい所をついてくるので感じるのだ。ある意味では前の2人よりも精神的に屈服させてくる。ビクリと身体が痙攣する。
「う、出る、出る。どっぷりと出すよ!劣等遺伝子で、元気な赤ちゃん産んでね!」
「あー、舌使いやべえ。俺も出すわ。たっぷり飲めよ!」
膣内と口内にびゅくり、びゅくりと熱いスペルマがぶち撒けられる。上の口も下の口もドロドロに汚された。
ああ、このままでは、本当に、もしかしたら―。
嫌悪と焦燥と興奮と陶酔に、口をふさがれたまま思わず龍は絶叫した。
「んんうううううーーーー!!!」


-4.

「何やら聞き覚えのある声がしたが、まさか…」
その時、道の方から低く通りの良い声がした。
「やべ、人来た人来た」
男達が急に慌てだす。射精を終えたサングラスと金髪がそれぞれ膣と口から肉棒を引き抜き、逃げ出そうとする。悪さに勤しんでいるくせに根は小心で臆病なのだ。
彼等の焦燥も空しく、1つの長身の人影がこちらに向かってきた。ひたり、ひたりと静かな足音が近づく。
しかし焦っていたのは3人衆だけではない。龍も内心ドキドキしていた。
それは彼女にも心当たりのある声だったから。
(待てよ、この声って…ひょっとして)
やがて人影が龍達の前で止まった。
1人の大男である。痩身ながら肉食獣を思わせるしなやかな肢体は、白いシャツに茶色いチノパンとカジュアルな服装で包まれている。短く切った黒髪。若々しく優男風の顔立ちは驚愕の表情を浮かべていた。
男の姿を一目見るなり龍の身体に電撃が走った。大男も同様に驚きのあまり動けない様子だ。絞り出した声が震えている。
「お前…め、めぐむ?」
「え、…石鎚?」
妖怪の山において龍の同僚である石鎚大天狗。彼は山伏天狗を統括している。
天狗社会きっての好色家で、一千年の内に抱いた女は老幼を問わず数知れず。龍も何度か一緒に遊んだ事がある。ついでに言えば彼も中々に拗らせた性癖の持ち主であり、結構なサドだ。
2人は胸中で同時に絶叫した。
((お前もかよおおおおおおおおお!!!))
幻想郷を抜け出して、こんな時間にこんな場所をほっつき歩いている龍と石鎚。見事なまでに同じ穴の狢であった。
変態同士、まさに以心伝心。石鎚は一瞬で『お愉しみ』中である事を見抜き、龍もまた彼が『お愉しみ』求めてうろついていたのを速攻で見抜いた。
全身をわなわなと震わせながら、恐る恐る声をかける石鎚。彼女の強姦現場に立ち会ってしまった彼氏役を演じるつもりらしい。
「そんな…めぐむ、なんで…(そういうプレイなんだろ。お前ってのはそういう奴だ)」
「や、やだ…見ないで!いやああああああああああ!(うるせーお前だって人の事は言えんだろうが。外に出てきたのはそういうつもりだろ)」
我が身に取り返しのつかない烙印を押される様を最愛の人に見られてしまい、絶望に叫ぶ彼女を演じる龍。その様は極めて真に迫っていた。
2人とも胸中では正反対の内容を毒づいている。人間には読み取れない念を通じて、声に出さずに会話していた。
完全なアドリブながら一切の破綻が無い。両人とも大した役者であった。
そして3人衆は完全に騙されてしまったようだ。先程の慌てぶりは何処へやら、いやらしい笑みを浮かべ、勝ち誇った目付きで石鎚を見やる。
「おーおーまさかの彼氏くん登場wとんだ偶然だなw」
「残念でしたーwお前の彼女はもう散々ヤられちまったよwもう俺達の奴隷でーすw」
先程まで龍を犯していたサングラスが勝ち誇った表情で今一度彼女の膣に肉棒を突き入れた。一通り射精して先程の興奮も少しクールダウンしたか、チャラい態度に戻っている。
下品な文言に、石鎚は今更ながら怒りに打ち震えて行動を起こす、演技をする。
「くそっ…お前達めぐむになんて事を!(そういう事なら俺も混ぜさせてもらいたいなー)」
「石鎚、さん!助けてええええ!(あーもう。うまくやれよ、バレたら面倒だ)」
「さっきまで見ないでっつってた癖に忙しい女だなw」
「オラッ」
「ゴフッ…」
此方に向かってきた石鎚の腹に顎髭が蹴りを叩きこんだ。
人間には効くかもしれないが、相手は妖怪。天狗なら鼻で笑うようなヘロヘロのキックである。それでも石鎚は尤もらしくダメージを受けた振りをして、その場に蹲った。
ポケットから転がり落ちたスマホ―龍と同様に外界散策の為だけに入手した物だ―を、顎髭は抜かりなく回収する。助けを呼べないようにするためだ。
腹を抑えてゲホッゲホッと涎を履き出す石鎚。蹴りを入れた顎髭は石鎚の髪を掴んで顔を上げさせた。
「さーて彼氏くーん?俺達に逆らおうモンなら彼女はどうなるか…分かるよな?」
その横でサングラスが見せつけるように再び腰を打ちつけ始める。
状況が分かればあまりに滑稽な男の言動に、哀れなカップルは胸中で嗤い転げる。
「めぐむは解放してくれ…頼む…どんな事でもする(やばい、噴き出しそう)」
「石鎚さん!助けてえええ!(私だって同じさ。しかしこんな茶番ができるのも外界ならではだろう?)」
「ふーん?どんな事でもするんだ。それじゃあ…」
「…今俺達の目の前でセックスしてもらおうかな?」
適当な所でズルリと肉棒を引き抜いて宣言するサングラスから、普通のカップルにとっては絶望的な提案が為される。
「え…そんな…卑怯だぞ。それ以外の事なら何でもするから!(一発目でアタリ引いてきたよ。結構な手練れだなコイツら)」
「いやあっ、そんな、やだよお、石鎚さん!(サングラスもたまにはいい事言うじゃないか)」
「へっへっへ〜。いいんだよ?やらなくても。でもその場合…」
金髪が下卑た笑いを浮かべながら龍に近づき、腰元からサバイバルナイフを取り出す。そのまま髪を掴んで龍を起こすと、首筋にナイフを押し当てた。
暗い現場でもナイフの刃はやけにギラリと光って見えた。白い肌の中で鋭い刃先が否応なく主張する。
しかし日頃から大太刀やら薙刀やら振り回している妖怪2人にはそんな玩具は脅しにすらならず…
「いやあああ…石鎚…さん…(なんだそのおもちゃ。それでも脅しているつもりか?)」
「ううううう…めぐむ…ごめん…許してくれ…(いやはやとんだ茶番劇だ。そろそろ面倒になってきたんだが)」
「ははははははっ!じゃあ彼女は彼氏くんの上に乗っかってもらおうか。
それでちゃんとやる事やったら解放してやるよ!」
「うう…畜生…許してくれ…めぐむ…(だってよ。ヤるしかないってさ)」
「石鎚…さん…(お前上手いもんな。愉しみだ)」
ガタガタと震える手つきでチノパンのホックを外し、一物を取り出す。
彼氏の胸中は察するに余りある―実際はノリノリなのだが―悲惨な状況下でも、その一物は硬く、硬く勃起していた。
長さ20cm越え。顎髭並かそれ以上のサイズの、まさに天狗の如き立派な一物。
「うーわ、彼氏くんでけーな。自信無くすわ〜」
「そんなでけぇ竿ならヤリマンになって当然だよな。やっぱり誘い受けしてきたんじゃねえか?」
「なんだかんだ彼女は気丈でなあ。散々嬲ってよがり狂っても泣きはしなかったんだわ。さあヒンヒン泣かせろ!」
「お前たちの様子、動画で撮ってやろう。これで脅迫に使えるぜ。くくっ」
サングラスが自身のスマホを取り出してムービーを撮り始める。ピロリンと音が鳴って録画が開始される。
3人衆が散々囃し立てる横で、石鎚の一物を性器に当てがい、ズブズブと腰を落としていく龍。あっという間に彼の肉棒は膣内に収まってしまった。
魑魅魍魎のみならず、上は天人下は人間のを数百と喰ってきた歴戦の膣は、3人に散々使われた今でも尚男の悦ばせ方をよくよく知っていた。
肉壁が、襞が一斉に蠢く。既に散々出された精子でドロドロとしており通りも申し分ない。
骨盤底筋だけでなく、龍はは尻の方の括約筋にも力を入れてキュウッと締め付ける。
石鎚の胸に手を突いて、ゆっくりと腰を振り始める龍。くちゃり、くちゃりという水っぽい音と肉と肉の当たる音が、彼等が交わっている事を示していた。
「うう…そんな…こんな…(あーもう、子種でドロドロじゃねーか!何発出されたんだよこのビッチが!)」
「石鎚さん…もう…いいの…私の事…慰めて…(うるせー未使用が良いとか童貞めいた事抜かしてんじゃねー!)」
為すすべもない情けない彼氏と、先程までの記憶を愛する彼との情交で慰めようとする彼女を演じる2人。念では互いを激しく罵倒しあっていた。
石鎚の太く長い肉棒が龍の肉壺を目いっぱい押し広げてくる。今日一の下半身への圧迫感と肉感が龍の理性を確実に侵食していく。
3人の痕跡を消し飛ばすほどの強さで、自らが彼女を征服すると言わんばかりの肉棒。
子宮まで挿し貫き、雄としての強さを誇示するかのようなそれに、龍は逆らう事ができない。
「ふっ、ふっ、ふうっ、あっ、あ゛あ゛っ!」
ゴスゴスと下から何度も突かれ、次第に口から声が漏れる。目尻にうっすらと涙すら浮かんだ。
石鎚のそれは亀頭の先端に至るまで熱を持ち、子宮口をもこじ開けようとしてくる。
最悪の状況でありながら情熱的ですらある交わりに、3人衆は各々の一物を扱きながら見物する。自分たちの世界に耽溺している2人を現実に引き戻すかのように、口々に囃し立てる。
「へへへ、随分とお盛んじゃないか?今どういう状況か分かってるか?」
「どんなにされても彼女は彼女か!美しいなぁ!」
「よっ、散々嬲られたマンコでそんなに感じるたぁ、とんだ変態カップルだな!」
「ああ…どうか許してくれ…めぐむ…めぐむ…(今此処でコイツ等に俺達の経験人数バラしたら泡吹いて倒れるだろうな)」
「はあっ、はあっ、っふ、ふああっ、あうっ、石鎚…さん…もっと…もっと…ああっ(違いない。しかしサングラスの言う事がいちいち気持ち悪いわ)」
石鎚が一旦ピストンを止めると、今度は上に乗っている龍が腕を後ろに付いて腰をくねらせた。
しなやかな肢体が艶めかしく舞う。妖艶でエロティックな動き。
龍の露わになった上半身は汗ばんで上気していた。艶やかできめ細かい肌に汗の露がいくつも浮かんでは流れ落ちる。
膣と肉棒、密着している所がグリグリと満遍なく擦れ、熱が融け合う。石鎚が思わず呻く。
両人とも息が荒い。発散する熱は湯気を上げる錯覚すら起こさせる。
「うう…めぐむ…う゛っ!(お前の腰使い、やはり最高だな…っうっ、出る!)」
「はっ、はっ、はっ、待って、石鎚さ、あっ、ああーーーーーーー!!!」
龍の制止も届かず、石鎚は龍に挿れたまま精を吐き出した。
どくん、どくんと射出される熱いスペルマが直接子宮に叩きつけられた。膣が体温をそのまま保った粘っこい液体に満たされるのが分かる。
人間の男とは比べ物にならない量と勢いで精液が放たれる。逆流した分が結合部から溢れ出た。
身を、顔を仰け反らせて絶叫する龍。肩が震え、乳がぶるりと揺れる。脚がヒクヒクと引き攣る。
2回目にして今夜最大の絶頂。全身を攻め立てられて敏感になっていた彼女の感覚器官は、石鎚のフィニッシュでいとも簡単に限界を振り切った。
意識を飛ばしかねない程に強烈な快感。脳みそに火花が散り、目の前が真っ白になる。乱れる呼吸。痙攣する身体。
「オラッ!俺達の精子も追加してやるよ!」
金髪の怒声と共に、2人の交合を見物しながら扱いていた3人もそれぞれの一物から精子を噴き出す。
龍の髪が、顔が、肩が、乳が、腹が、足が、下種共のしぶきの餌食となる。均整の取れた身体が夥しい量の白濁液で汚されていく。
1分半にも渡る、石鎚の長い射精が終わるまで、龍はずっとビクリビクリと身体を震わせていた。


-5.(エピローグという名の蛇足)

全てが終わった。
龍がぐったりと石鎚の胸元に崩れ落ちる。
それを見届けた3人衆は満足した様子で、散々暴れさせた自らの一物を嗤いながら収めていく。
ズボンを上げると、精魂も気力も尽き果てた様子の2人を放置したまま、口々に感想を言い合いながら表の通りへと歩いていく。
「あー終わった終わった。1回しかハメてねぇが、女が極上品だったから十分か」
「お前は口にも1発出しただろw最後にとんでもねぇオマケがついてきたし、溜めてたモン吐き出せたわ。こいつも満足らしいぜ?」
「これで向こう2ヶ月はオカズに困んねぇな」
「おまけにこのカップルはもう完全に俺達の手の内だ。動画もあるし、いくらでも脅迫できる。また呼びつけて好き勝手パコろうぜ。
情けない彼氏くんの目の前でハメてもいいし、また女とハメさせてもいいな」
浅ましい笑い声が路地裏に響く。

「そうか、そうか。冥途の土産にいい思い出となったようで満足だよ」
彼等の背後から低い、低い声がする。
驚いて振り向くと、先程の2人が立ち上がっていた。
彼等の発散する殺気に、グラリと周囲の空気が揺れる。
「久々に人間によがり狂わされたよ。子種で腹いっぱいだ。少しばかり食後の運動に付き合ってもらうよ」
「山一番の性豪の身体を存分に味わえて満足だろう?なら少しばかり痛い目に遭っても文句はあるまい」
襲われた彼女と屈服した彼氏の面影は無い。
4つの紅い瞳。人間とかけ離れた、魔物の眼が男たちを射抜く。
先程までの愉悦はどこへやら。人ならざる者の妖気に3人は恐怖で動けなくなる。サングラスが短く悲鳴を上げた。
2人が徐に建物の4階近くまで飛び上がる。
眼前に繰り出される男のスニーカーと女のビーチサンダル。それが金髪と顎髭が最後に見た物だった。

男と女に一撃で蹴り飛ばされ、倒れ込む金髪と顎髭。顔面が陥没していた。サングラスは腰を抜かし、その場にヘナヘナと倒れ込む。
「お前が一番愉しめたよ。劣等遺伝子か。良い響きだ。
―そんな物はさっさと断絶させなくちゃあな」
先程とはまるで違う、おぞましい響きの女の声が頭から降り注ぐ。
女は徐にサングラスの首根っこを掴み、傍らの雑居ビルの壁目掛けてフルスイング。
「みぎゃっ…」
サングラスの短い断末魔。
強烈な打撃音の中で、彼は自身の首の骨が折れる音を聞いた。


3人を瞬く間に撃墜した女と男―飯綱大天狗と石鎚大天狗―は、即死したサングラスの亡骸を見下ろす。
「良かったのか?息の根まで止める事は無かったろうに」
「コイツは中々の逸品だったからな。秀逸な内に逝かせてやった。ほら、よくあるだろう?夭折した天才って奴」
「世間でそう呼ばれる連中と並べるとは、お前も中々に神経が太いな」
龍の皮肉に石鎚は呆れ顔だ。
相変わらず気を失って倒れ伏している金髪と顎髭をチラリと見やる。
「私としては大変に満足したんだがな。世間一般では通用しないらしい。―残念だよ。八雲の規定さえ無ければ幻想郷に持ち帰って専属の小姓にしてやるのに」
顎髭の腰ポケットから石鎚がスマホを回収すると、龍がそれを手に取って通報する。
「あ、あの、警察ですか?事件です!
レイプ現場に、居合わせてしまいました…恐ろしくて近寄れないです。どうしたら…
え、場所ですか?●●町△△丁目××ビル付近です。…怖いです。早く来てください。
分かりました、すぐその場から避難します」
先程の怯え切った声色でそれだけ伝えると、龍はスマホを石鎚に投げて寄越す。
あまりの切り替えの速さに石鎚は苦笑した。
「大した役者だな」
「お前には言われたくないさ」
クックックッと笑う2人。その笑い声には人間の感覚では推し量れない響きがあった。
「ああ、そんな格好じゃあ表を歩けないだろう。ほら、これ着ろ」
「済まないね。洗って後日返すわ」
現場の隅に打ち捨てられていた、最早ただの襤褸切れと化したベアトップを手に取って、龍は最後に3人衆によって全身にかけられた精液を拭き取る。
粗方拭き終わると、石鎚が差し出してきた彼の上着をとりあえず着た。
通りに出ると、いつの間にか追いついていた典が声をかけた。
「あ、お疲れ様でしたー。飯綱丸様も石鎚様も如何でしたか?今回の『お愉しみ』」
「ああ、なかなかに良かったよ。今思うとあんなので興奮していた辺りやっぱり私はマゾっ気があるのかも…」
「そりゃそうでしょう。マトモな神経の持ち主なら襲われ願望なんて抱きませんって」
「あっはっは、こやつめ」
憎まれ口をたたく典を龍が軽く小突く。
彼女の巣である試験管を握りしめながら、典が顛末を説明した。
「飯綱丸様が路地裏に連れ込まれてから巣を出て―ってか見つかりにくい場所とはいえゴミ箱に隠すのは酷いですよ―周囲の様子を見て回っている内に、石鎚様とばったりお会いしましてね。
聞けば飯綱丸様と同じく性欲発散の為に外界を散策なされているとの事だったので、一通り説明の上でよろしければとご案内したまでです」
「なーるほどなぁ、やっぱり同族だったか」
龍が石鎚の胸元を肘で小突く。石鎚は苦笑した。
「まさかこんな所でお前と会うとは思わなかったぞ。久々に一緒にしたが、やっぱり良いな。今まであらゆる雌を抱いてきたがお前は相当上位に入る」
「そこは一番じゃないのかよ?」
龍が軽く抗議すると、石鎚がさり気なく手を回した。目には好色が浮かぶ。
「もっともっと奉仕してくれたら、一番になるかもしれないぞ?どうだ、夜が明けるまでまだ時間はある。今から適当なホテルに入って第二回戦しないか?」
石鎚の宣戦布告に龍も黙っていない。典を引き寄せると、爛々と瞳を輝かせながら返す。
「よし来た。典は今日ちっとも参加できていないからな、2対1の3Pでどうだ。鴉と管狐で徹底的に搾り取ってやるからな、覚悟しろよ」
怪しい、妖しい笑い声が場末の町に響く。
そのまま夜の深い闇の中に彼等は消えていった。



ーーー


もしかしたら貴方の町にも、大柄な黒髪の女性と小柄な金髪の少女のコンビが現れるかもしれません。
初めまして。
虹龍洞製品版解禁から1年1ヶ月。鴉天狗の対象・飯綱丸龍が全てにおいてどストライクだったので、ヒネってみました。ノリと妄想が全てです。
別の所には典とのラブラブ?エッチバージョンを投稿したので、それよりハード(此処ではソフトもソフトですが)な物を此方に上げてみます。と言っても本人は愉しんでいますが。
大昔にネチョで見た、一見すると無理矢理な凌辱モノなんだけど実は幻想少女サイドが全て計算済みで、心理面ではずっと女性が男以上に愉しんでた…ってシチュ好きなんですよね。マイナーですが。
乱文乱筆、諸々の設定無視だとか、勢いで幻想郷を飛び出しちゃったりだとかは大目に見ていただければと思います。
それでは、長々とお付き合いいただきありがとうございました。
11611
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2022/06/05 11:14:57
更新日時:
2022/06/05 11:14:57
分類
飯綱丸龍
レイプ?
凌辱?
マゾっぽい何か
名前 メール
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