廻る式神

作品集: 1 投稿日時: 2009/03/27 21:57:54 更新日時: 2009/03/27 22:09:50






「我が力に従いて、その力、ここに聞こし召し給え急急如律令…」

藍が真言を唱えると、御札まみれの化け猫が青白い炎に包まれる。
息を呑んで見守る紫と藍の前に現れたのは、見るのもおぞましいイボイボだらけのグロテスクな物体だった。

「…また、失敗ね。」
「ううう…。」

こうなってしまっては、式を剥がすことも出来ない。涙を呑んで藍は失敗作を斧で切り殺す。
これで3回目の失敗だ。だが藍は諦めなかった。

何回もの失敗の後、ついに藍は式神召喚に成功した。

「や…やった!」

現れたのは、猫の耳を頭に生やした可愛らしい少女だった。

「あなたが私のご主人様ですか?」
「ああそうだよ!可愛いなぁ…なんて綺麗な橙色の瞳だろう…。…そうだ、お前の名前は橙(ちぇん)だ!!」

跳んで喜ぶ藍の姿に、紫の顔もほころぶ。
それからの藍は、我が子のように橙を可愛がった。
家族が増えたことで、藍にとっては慌しくも楽しい、幸せな日々が続いた。



秋の終わりも近いある日、藍達は冬越しの準備を着々と進めていた。

「さあ橙、今日は薪割りだ。」

薪と斧を持って来る藍。しかし、橙の顔がどうも浮かない。

「どうした橙、何も難しくなんかないぞ。それとも具合でも悪いのか?」

藍が心配して近づくと、橙は後ずさり、俯いて斧を指差した。

「斧?斧がどうかしたのか?」
「もう………………ぃでね……。」
「ん…?」

よく聞こえなかったので藍が聞き返す。
橙はイボイボだらけになった顔を上げ、今度はハッキリと言った。



「 もう 殺さないでね 」







一発ネタ。

読んでお気付きの方もいると思いますが、有名なコピペ(怪談?都市伝説?)が元ネタです。

式神の設定とかに突っ込んではダメです。
紅魚群
作品情報
作品集:
1
投稿日時:
2009/03/27 21:57:54
更新日時:
2009/03/27 22:09:50
分類
ホラー?
1. 名無し ■2009/03/27 22:30:10
なんか後からジワジワきた
その後が気になる
2. 名無し ■2009/03/27 22:56:12
うわああああああああああああああああああああ
3. 名無し ■2009/03/28 00:39:10
映像を想像したらぞわぞわ来た
4. 名無し ■2009/03/28 17:12:21
これは怖い・・・
こんなの藍様発狂して自殺するだろ
5. 名無し ■2009/03/28 21:35:43
あぁあれか、池に子供を落としたやつかな?
6. 名無し ■2009/03/28 22:43:29
これは…っ、元ネタ知らないけど橙が何度も殺されたのに
それを藍様に見せないでけなげに平静を装ってると思うと…。
萌えた。
7. 名無し ■2009/04/05 01:53:24
>>6
その発想はなかった
8. 名無し ■2009/04/07 22:39:07
気持ち悪くても藍と橙への愛情は揺るがないと申しますか、良いもの読ませてもらいましたーっ!
9. 名無し ■2009/04/11 11:45:56
藍様がこのまま耐えるか殺すか賭けるか
10. 名無し ■2009/04/25 05:50:33
萌死ぬにかけるが。なんか続きがかけそうだ…。書く能力があれば…っ
11. 名無し ■2014/06/03 08:54:18
ちぇんいいやつだなぁ…。
殺してもおかしくないだろうに。
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