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『ストレス藍さま』 作者: 木質

ストレス藍さま

作品集: 2 投稿日時: 2009/07/08 12:56:42 更新日時: 2009/07/08 21:56:42
主人から言い渡された仕事を片付けた八雲藍は、マヨイガを目指して山を歩いていた
足運びは乱雑で、表情は鉄面皮、口はブツブツと動いてる

口から出る言葉は全て主に対する不平・不満だった

途中、鳥の鳴き声がうるさい木があり、そこを一瞥する。止まっていた鳥が一斉に飛び立った
知能が少しでもある生物は、彼女を見た瞬間に逃げるという選択肢を選んだ

今の藍は非常に機嫌が悪かった
そして何より異常だった








日の沈みかけた夕暮れ
目的地のマイヒガに足を踏みいれる
しばらく歩くと家屋の屋根が木々の間から見えた
そしてここを管理する者の声も聞こえてきた

「もう、言うこと聞いてよーー!」

橙がマヨヒガに住み着く猫たちに向かい、両手を振り上げて怒鳴っていた

「まだここの猫たちに認められないのかい?」
「ら、藍さまっ!?」

突然の訪問に驚く橙
落ち着いた物腰で藍は橙と猫たちに歩み寄る

「すぐに夕飯のご用…」
「かまわないよ」
主をもてなそうとする式を、手を前に出すことで制した
「用事が済んだらすぐに帰る」
「・・・・」
用事という言葉を聞き、橙は黙る

藍は周囲にいる猫たちを右から左に見回した
「「「 っ! 」」」
目の合った猫から順番にその場を離れ行った
「みんな・・・」
「さて、行こうか」
「あっ」
橙の指を絡め取る。まるで軟体動物のように、その指は獲物をガッチリと捕らえて離さない
獲物の背筋がゾクリと震えた




家に入り客間に着くと、何の前触れもなく、藍は腕を振るい橙を畳の上に放った
「きゃっ!」
「猫ならそれくらいの受身を取れないでどうする?」
「あ、あうう〜〜」
起き上がるとすぐに、壁際まで逃げた
怯えた目で藍を見る
「ご、ごめんなさい藍さま。今にいらっしゃる時には、みんな私の言うことを聞くように…」
「別に、橙を叱りに来たわけではないよ。修行の成果を見に来たわけでもない」

屈み、壁に背中を預ける橙と同じ目線になる

「私の『用事』といったらコレしかないでしょう?」
橙の服の裾に手をかける
「ほら、バンザイしなさい」
「・・・・」
言われるがままに、橙は手を高く上げる
「良い子だ」
するりと服は脱がされ、あっという間に橙の上半身が裸になった
染み一つ無い、瑞々しさとしなやかさのある素肌を間近で見て、藍は喉をゴクリと鳴らす
「綺麗だ」
女性を象徴する乳房の膨らみはまだ無い
「ぃゃ」
蚊の鳴くような声
主が自身の淡い桜色をした二つの突起を凝視してきたため、両手を組んで隠した
肌白い分、羞恥に染まる顔の赤らみがよくわかる

「チッ」

その行動を見て、藍はあからさまな舌打ちをした
「お前は私の意にそぐわない事をするのか? 私の式だろう?」
怒気を孕んでいるのが、ありありと伝わってきた
「そんなつもりじゃ・・・うぐっ」
藍の右手が橙の首を掴んだ
そのまま橙を軽々と持ち上げ、部屋の中央まで移動する
絞首刑に処せられた罪人のように、橙は無意味に空気を蹴り続けていた

藍の顔は仮面でも張り付いているのかと思えるほど無機質なものだった
その顔を見て、初めて橙は命の危険を感じた

「私はな、橙。無性にイライラしているんだ。何故かわかるな?」
「ぁ・・・はっ、く・・・・ぐぇ・・・」
主の問いに懸命に答えようと喉を絞る
しかし、気道が完全に圧迫され、橙の体に入る酸素を全て断たれていた。声以前に息を吐くことすら出来ない

「紫様は優れた御方だ。だが、やることなすこと滅茶苦茶だ。振り回される方はたまったものではない」
段々と青くなっていく橙の顔など気にもせず、話を続ける
「月に二回目の喧嘩を売った時なんか最悪だ。最初から最後まで、紫様が何をしたかったのかわからないまま事が終わってしまった」
裸の上半身には寒イボが無数に浮かび上がる
「月での一件だけじゃない、これまでの異変や騒動といい。何度、私が貧乏クジを引いてきたことか」
やれやれと首を振った。橙の涎が手まで滴っていたが、気に留めていない
「労いの言葉は無く、与えられること言ったら日々の雑務と心労だけ。おまけに、少しでも命令にない行動を取れば即折檻だ」
藍の手に数本の引っかき傷があった。橙は生きようと必死に主の手を掻き毟っていた。それでもやはり気にしないで話す
「まあ、式なんて道具同然だから当たり前と言えば当たり前だが、当事者がそんな言葉一つで納得できると思うか? なぁ橙よ?」
先程までバタついていた足は既に止まっていた
「・・・・・・・・・・・・・」
橙の両手が地面に向かいだらりと垂れていた
「私には、ストレスのはけ口が必要なんだ。わかるだろ? 毎日毎日こんなんじゃあ身が持たない」
「・・・・・」
瞳孔が完全に開ききった橙は何の反応も示さない
「なに、ちょっとしたスキンシップとでも思ってくれればいい。いい子にしていればすぐに終わる」
橙の持つ手を床に目掛けて大きく振った
家の柱が軋む音が藍の鼓膜に伝わる
畳に叩きつけられた橙の体は、一度だけ大きく跳ねた

「かはぁ!!!」

痛みで意識が強制的に覚醒させられる
遅れてやってくる酸欠の苦痛。今の今まで無呼吸状態だった橙の体は酸素を取り入れようと口を開く
だが
「・・・・っ! ・・・・っ!! ・・・・・ぁ・・・」
叩きつけられた衝撃で、内臓が痙攣を起こして肺をはじめ全ての臓器が正常に機能しない
指は一本も動かせず、舌は極限まで硬直し、目は反転しそうなほど白目を剥いている

藍はそんな式をただ黙って眺めていた

意識を取り戻してからの苦痛は一分ほど続いた。橙にとってその一分は数ヶ月に匹敵する長さだった

「はーーーーはーーーーーはーーーーーーはーーーーーはーーーーーーはーーーーーはーーーーーーはーーーーー」
息が出来るようになり、肺で空気の味を噛み締める
「ふぅ、ふぅ、ふぅ、ふぅ」
ようやく呼吸が安定し始めたとき
「さて」
「ひぃ!!」
橙は危機が去っていないことを思い出した
背後に飛び藍と距離を取ろうと考えたが、すぐにその案は却下した
抵抗すれば、状況が悪化するのは過去の経験からわかっていた

これまでストレスの捌け口にされた事は何度かあった
最初は体に軽いイタズラをされる程度だった
回を重ねるごとに行為はエスカレートしていった
今では行為中の暴力など日常茶飯事である
当時よりも藍のストレスが増えたためなのか、藍の趣向によりものなのかはわからない





藍は橙を畳に押し倒して、覆いかぶさる
「ん・・・ちゅぅ」
柔らかな肌の上を藍の舌が這う
腕、肩、脇と舌は徐々に体の中心に向かっていく
「ひゃう!」
ついに乳房のツボミに到達した。思わず声を上げた橙は慌てて口を両手で塞いだ。藍の神経を刺激しないためである
(いい香りだ。それにこうしていると、安心するな・・・赤ん坊に戻ったときのような)
藍の目は虚ろになり、外の音は一切、耳に入っていなかった
先程まで橙を締めていた手が無意識に橙のスカートの中に伸びていた
下着をずらし、指が割れ目をなぞる
「っ!」
体の未成熟な彼女にとって、性器に対する刺激は苦痛でしかない
それでも橙は声を押し殺して耐えた
執拗に敏感な部分をなぞられてから、指が中に侵入してきた
「ひぃ! い、嫌!! 痛い! 痛いです藍さま!!」
我慢できず、懇願の声を上げた
まったく濡れていない子供の性器を大人の指が無遠慮に動きまわる
「に゛ぎゃぁ!!」
(子供のココはキツイなぁ)
幼女を蹂躙する快感と、他人に甘えることで得られる安寧の二つを藍は同時に味わっていた


橙の体を堪能し、徐々に藍の思考は泥のように混濁し、曖昧なものになっていった
(ん?)
肌を舐める口の中で先程まで無かったシコリを見つけた
(おいしそうだな)
痛みで勃起した橙の乳首に歯を立てた
「ぃぎいいいイいいいぃいいいいいいイイいいいいいイィゐいいゐいいぃいぃぃぃぃいィいいいいい!!!!!!」
甘噛みなどと可愛らしいものでは無い、噛み千切る力が掛かっていた
乱暴なことは散々してきたが、ここまでするのは初めてだった
「いだいぃぃぃぃぃ!!」
無抵抗を決め込むつもりが一変。橙は拳を作り主の耳を殴りつける
効き目がないと瞬時に判断し、攻撃方法を爪での引っかき切り替える
だが、藍に上から覆いかぶされている状態のため、大したダメージは与えられない
「離して!! はなして!! はなせ!! はな……きゃうっ!!」
痛みは下腹部からもしていた。藍の指がクリトリスを万力のように圧迫している
「ぎゅうぅぅぅ」
足をばたつかせ腹を何度も蹴るが、こちらもやはり大した抵抗にならない
「修行ももっと頑張ります! 猫たちも言うこと気かせます!! やめてください!! 死んでじゃいます!! だから…」
言葉とは裏腹に、藍を殺すつもりで腕を振り下ろす
ようやく効果があったのか、首筋から血が流れ出る。大事な血管の一つに爪の先が届いたようだ
「止まっ…」
藍の動きが止まったと感じた次の瞬間、橙は自分の体の一部が消失する不思議な音を聞いた

突起を噛み千切られた

「いぎやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

同時に下半身全体が潰されたかのような痛みが襲ってくる
藍が橙のスカートから手を引き抜くと、指先に血が付着していた。橙のクリトリスを押し潰した際に飛び散ったものだ


背骨から脳の奥にかけて高圧の電流が流れる
「ぃぁ・・・!!!!」
ついに痛みが臨界点を超えた
橙は失禁し、糸の切れた人形のように動かなくなった
「ひ゛ぃぃぃぃ、あ゛ぁぁぁぁぁぁ、え゛ぇぇぇぇぇ」
蟲のような奇怪なうめき声を上げるだけだった
叫ぶ力すら消してしまう、圧倒的な痛みを生まれて初めて経験した

藍は口の中で小指の先にも満たない小さな突起を咀嚼し、手の血も舐めていた
「はぁ〜〜〜〜〜」
至福のため息をつき、藍は大の字になって畳の上に寝転び、しばらく余韻にひたった


物音が聞こえたので、ふと顔を横に向けると、橙が這いつくばって廊下の方に向かっていた
匍匐(ほふく)前進で進むたび、畳が血と尿で汚れる
千切られた乳首の部分が畳で擦れ、下腹部も痛くてしょうがないが、なんとか耐えた
生存本能が痛みを和らげさせて、体を突き動かしていた

「どこへ行く? 厠か?」
「ふーーーーー、ふーーーーーー」
無視して匍匐前進を続けた

その動作に気に入らないものを感じ、藍は立ち上がり、畳の跡がくっきりと残る背中に足を下ろした
「ぐぅ」
藍の足の裏に、ひんやりとした橙の肌の感触が伝わる
「どこへ行くのか? と聞いている」
足で橙を転がして、うつ伏せから仰向けの姿勢に変えさせる
未だに血の流れる痛々しい形の乳房が露わになる

「ん? なんだその目は?」

橙の瞳が藍を捉えていた
その目に篭っている感情を、藍は良く知っていた
自分もこの目を密かに主に向けていた


「その目は良く知っている」
腹に足を乗せて徐々に体重をかける
「ぐぇ」
踏まれながらも、橙はその目を続けた
「私もこれまで幾度となく紫様にそれを向けたさ、けれど、決して届くことは無かった」
「がふっ!」
橙を踏む足に体重以上の力を掛けた
「うぷっ」
口の両端から、血が溢れる
それでも橙はその目をやめない

「故に、お前の想いが私に届くことは無い」

小さな小さな、赤い噴水が上がった






















月が空の頂上に居座っていた
藍は縁側に腰掛けて、月を忌々しそうな目で眺めていた
その横には、奇妙な姿勢で背中を曲げ、動かなくなった橙がいる
今も裸のままだった
夜風にさらされ冷たくなった式の頭を撫でる
「このまま土に埋めるくらいなら、いっそ私の命令を何でも聞く性欲処理の生ける屍として再利用する手もあるな」
動かなくなった式の使い道についてあれこれ考える
「それから、次に式にする子はもっと丈夫な子にしよう」
だが、それもすぐに違う話題に移った


昂ぶった感情も落ち着きだし、一人寂しく酒で一杯やろうと思い立ち上がろうとした時。藍は袖に重量を感じた
「・・・ん?」
重くなった部分を見ると、橙の手がそこにあった
ぎゅっと、藍の袖を橙の手が掴んでいた

それを見た瞬間、藍の顔は花が開いたように明るくなった

橙の頭を、両腕で抱え込む
唄うように式に言い聞かせる
「そうだった、そうだった。お前は私の見込んだ式じゃないか! この程度で死ぬような欠陥品なわけがないじゃないか!!」
外気にさらされる背中をバシバシと叩くことで、心から祝福した
「これからもっと激しくなるぞ! これからもっと過激になるぞ! これからもっと残酷くなるぞ! これからもっと無慈悲になるぞ!!」
満面の笑み。この時、藍は確かに満たされていた

「どうかどうか、私の全てを受け止めておくれ!」

橙は何も話さない。そもそも今、意識があるのかすら藍にはわからない

「嗚呼、なんて私は幸せ者なんだ!」


瀕死の式を抱え、月に向かって狐は夜通し吼えた
ゆかりんは4次元レベルでモノを考えられる妖怪だから、3次元が限界の藍には理解できない。って偉い人が言ってた。

リョナSSを書こう頑張ったけど、今の自分にはこれが限界だった。もっと精進します。
木質
作品情報
作品集:
2
投稿日時:
2009/07/08 12:56:42
更新日時:
2009/07/08 21:56:42
分類
藍さまご乱心
1. 名無し ■2009/07/08 22:50:39
橙は果報者
2. 名無し ■2009/07/08 22:50:52
こんな凶行に走ってもしょうがないよね、藍しゃま
しょうがないけど……橙が可愛そうで可愛そうで
ごめんよ、「いいぞ、もっとやれ」の一言が言えないんだ……
3. 名無し ■2009/07/08 23:11:08
誰か紫を嬲り殺してくれねぇかなぁ…
4. 名無し ■2009/07/09 00:03:11
これはゆかりんを叩きのまさないと収まらん
5. 名無し ■2009/07/09 00:34:16
ゆかりんは藍と橙にもう一回土下座しないといけないよね
6. 名無し ■2009/07/09 01:38:52
どうせなら、だいだいの全身損壊まで見たかった。
7. 名無し ■2009/07/09 19:27:52
読後にwikiの藍と橙が紫を奴隷にするSSを続けて読むのがオススメ
8. 名無し ■2009/07/09 19:36:03
>月に二回目の喧嘩を売った時なんか最悪だ。最初から最後まで、紫様が何をしたかったのかわからないまま事が終わってしまった
本当これ何がしたかったんだろうな、攻略スレが立つのも頷ける
9. ■2009/07/09 22:06:49
実は紫が藍にしたことを繰り返しているだけであり、藍はこうして強くなったのだというとこまで考えた。
10. 名無し ■2009/07/11 00:06:08
なんか涙が出た。
11. 名無し ■2009/07/13 14:15:26
橙がかわいそうすぎるぜ
藍も不憫だけど
12. zuy ■2009/07/19 02:36:31
明らかに天才の作品
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