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『“わたし” ゆかり 「まりさ」 『らん』』 作者: 名前がありません号

“わたし” ゆかり 「まりさ」 『らん』

作品集: 2 投稿日時: 2009/07/10 20:37:16 更新日時: 2009/07/11 05:38:57
                         ―かちり―

“幻想郷 博麗神社”
“八雲紫は博麗霊夢を神社の外に呼び出し、殺害した”
“霊夢の顔からは驚きも恐怖もなく空っぽな目をして死んでいった”

終わってみれば案外呆気ないものね。
まぁ所詮こんな物かしらね。
あくまで強いのは中身だけですもの。

“やってくる霧雨魔理沙”
“血溜りに倒れる霊夢を見て、驚愕し”
“八雲紫に顔を向ける。帽子を深く被り目元を隠したまま”

「……」

あら、魔理沙。
こんな時間に珍しいわね。夜這いでも掛けに来たのかしら。
生憎、夜這いの相手は永遠の眠りについちゃったけどね。

“口はヘラヘラと笑い”
“帽子に隠れた表情は伺えない”
“悲しみか怒りかそれとも両方か”
“八雲紫にとっては重要なことではないようだった”

「……一応聞いておく。なんでこんな事したんだ?」

なんで、ねぇ。
不要になったから処分した、ってところかしら?

「処分……? 随分不穏な響きだな」

深く考える必要はないわ。
貴方にも分かり易く言うなら、妖怪として霊夢という人を襲って食べたってところかしら?

「そいつはまた随分穏やかな話じゃないな。ついに反乱でも起こす気か?」

反乱もなにも、幻想郷は私が管理しているようなもの。
自分で自分に反乱をかける馬鹿がいるわけないじゃない。

「でもお前にとって、霊夢は欠かせない存在じゃないのか」

そうね、数週間前までは。
博麗の力は強大なのだけれど、消耗も早いのが難点ね。
直ぐに次の容器が必要になってしまうわ。

「容器…? 何のことだ」

あら、魔理沙。
貴方も一度は疑問に思ったことがあるんじゃないの?
霊夢には両親が居ないという事実に。
そして彼女もその話題を何一つ出さないことに。

「まさかとは思うが、お前が神隠ししてきた人間は……」

素質のある少女はすべからく。
そんなところかしらね。
力を着床させるには女体がいいのよ。
若くて、新鮮な、生きたままのがね。

「随分なことをやってるじゃないか。私もそうするつもりか?」

まさか。
貴方は力を持っているから無理よ。
博麗は空を飛ぶ。
空を飛ぶのに余計な力はいらないのよ。
貴方は重いもの。
空っぽである事に意味があるのよ。

「ふん、失礼な奴だぜ。で、その博麗の巫女の殺害現場を目撃した相手にそんなにべらべらしゃべっていいのか?」

ああ、ご心配なく。
全てを一まとめに解決する式は完成しているの。
だから貴方がそんな余計な心配をする必要はなくてよ。

「ああそうかい。お前のくだらない話に付きあうのも疲れたぜ!」

“魔理沙の殺気が強まっていく”
“素早く取り出される八卦炉”
“膨大な魔力を蓄え、いつでも吐き出せる”
“彼女お得意の魔法。それを構えて”

はい、ストップ。

“その姿勢のまま止まった”

「ぐぅ、がッ! あ、頭が……頭が割れる……!?」

言ったでしょう。
式は完成して、答えは出ていると。
今貴方の頭の中の記憶を引っ掻き回しているところよ。
良い思い出から悪い思い出までたくさんね。

“苦しみだす霧雨魔理沙”
“魔理沙の記憶を引き出していく八雲紫”

「ああ、や、やめろ、消すな、霊夢との……」

あら、こんな事までやってたの。
本当に相思相愛みたいに見えるから凄いわねぇ。
まぁ片や片思い、片やマグロじゃあ先はないわねぇ。

“魔理沙の記憶を淡々と消していく”
“まるでパソコンのデータを削除するように”

「あぐっ、うあ……れ……れい……」

安心なさいな。
楽になった後には全て元通りよ。
ええ元通り。だから安心してお眠りなさい。

“そして魔理沙は事切れた”

「……」

藍。

“主の声に招き寄せられる式神『藍』”

『はっ』

霊夢を片付けておいてちょうだい。
魔理沙は私がやっておくわ。

『御意に』

私は優秀な式を持てて鼻高々よ、藍。

“『藍』によって、八雲紫が行った事実が消されていく”
“後始末を終えると『藍』は、霊夢をバラバラに引き裂いて”
“霊夢だったものを袋に放り込んで『藍』は夜の闇に消えた”
“八雲紫は魔理沙をスキマに放り込むとこちらを向いた”

さて、片付いたわね。
後は余計な余所者を始末して、移し替えが終われば、一眠りできるわね。
最近は余計なモノが入ってくるせいで、どんどん霊夢の交換が必要になるわね。
困ったものねぇ。人間の妄想という代物は。

“そして偶然幻想郷に迷い込んでしまい”
“運悪くその現場を目撃してしまった私が最後に見たのは”
“血まみれの導師服に身を包む、血塗れの笑顔の八雲紫だった”


                         ―ぶつん―
空っぽの女の子なら誰でも博麗の巫女になれるよ的なお話。
グロくなくてごめんなさい。
自分でも書いてて意味が分からなくてごめんなさい。
4面雑魚弾幕に潰され、三姉妹デルタアタックに潰され、妖夢に斬り潰されます。
まだ見ぬ八雲紫さんと八雲藍さんは、僕の身勝手な想像の元に書かれています。
色々設定改変しすぎてごめんなさい。

何はともあれ八雲紫さんと八雲藍さんには最大限の謝罪をします。
問題があれば削除します。
名前がありません号
作品情報
作品集:
2
投稿日時:
2009/07/10 20:37:16
更新日時:
2009/07/11 05:38:57
1. 名無し ■2009/07/11 05:51:11
大丈夫、ココは産廃、幻想郷並に何でも受け入れる
こういうテイストもありじゃね?
2. 名無し ■2009/07/11 10:13:33
ここは何でもありだから何も問題はありませんよ。
強いて言えば自分の作品にはもう少し自信を持った方が良いと思います。
博麗の巫女の在り方について書いた話は今までも見たことがあるけど、ここまで露骨に使い捨てるシステムは初めて見たなw
3. 名無し ■2009/07/11 15:54:52
霊夢親いないネタで霊夢いぢめじゃないのは新鮮だったわ まさか使い捨てとは…
この後紫帰宅後とうとう耐え切れなくなって号泣するまで幻視した
それはちと希望的すぎるか(´・ω・`) 
4. 名無し ■2009/07/11 23:38:03
なるほど、タイトルと連動してるのかとようやく気付けた
5. 名無し ■2009/07/11 23:55:22
霊夢との思い出を失いたくないと思っている魔理沙が可愛かった
しかし霊夢がマグロって・・・魔理沙ってば本当に浮かばれないなぁw
そこがいいんだけどw
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