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『恋の盲目』 作者: ヤマコ

恋の盲目

作品集: 4 投稿日時: 2009/10/02 07:57:26 更新日時: 2009/10/02 17:08:06
ちょっとした話








男を拾ったのである、何の事もなく、平凡な人の男であった。

嫌われ者共の地下の主さとりは何ゆえ地底へとささやかな疑問を抱いたものの
やはりささやかな心であったのでひょいと隅にしまった
動けるようになれば、どうせ忌みに苛まれてとっとと何処へとも行くさ、とも、思った。



けれども、放っておいても放っておいても男は出て行かず
かといってなにかことを躬行するでもなく、ただただ居るのみ、な訳で
それでいてさとりもさとりで優柔が不断であって、「起きたら帰れと言ったわけで無しに、履行の意も無し」と云うばかり。


そればかりでは住人も不満が募るというのも、是非も無し、であって、中でも八咫の地獄鴉は独占欲も高いのか、一倍不満を感じていた様で。



そんなこんなでも居場所を考えてか、地底の空気もさほど変わらなかったのは、ちょっぴりの仲間意識が働いたのかどうか
ところがここでさとりに情がうつったか、はたまた何かしらの女の能を擽られたか
男を慕ってしまって、仕舞に男に住人にならないかときたもんだ。

近しい者は当然地底の不満を募らせる事を知っているから、決死で止めたが暖簾に腕押し馬耳東風と貫くばかり



当然一番に弾けたのはあの欲深い地獄鴉で、何の躊躇い無しに男を手にかけようとしたものだから、
盲目のさとりのそれはまあ凄まじい怒りを受けてしまって。
それはそれは惨たらしいトラウマで、もう誰とも話せないし、何も分からなくなる位に壊れてしまったとか。
そんな様を見せつけられたとなったものじゃ、当然誰もかれも口を噤んでしまって、どんどんさとりの盲目は拡がっちまうのは当然であって。



そんな態度を貫くものだから、死体を集める猫車は壊れた親友をひきつれて、
 恋を閉ざした妹もふらふら無意識に出て行って、いまや館は蛻の殻
それでもさとりは盲目のままだから、根拠のない自信と、根拠の無い安心を持って、毎日居るだけの男を見るばかり。







さてここで終わればめでたしめでたし盲目の恋、で終わるところなんだがね。

この後男は妹みたいにふらっとどこかに行っちまうんだ、飽きたかどうなのかは神のみぞ知る、な具合に

当然さとりは独りぼっちの大団円、身内も居なけりゃ隣人も挙っていなくなってるという感じ。

そこでさとりの盲目は終わり、恋は実らずおまけにあったものまで無くなる始末

全部が全部自分のせい、片思いかどうか何て読めばすぐわかったはずなんだがねぇ、

まさに恋は盲目というか勝手な確信の結果というか独りよがりの恐ろしさ見たり。

今回は視えるというだけで、視てもいないのに勝手に妄信した結果というわけで

心が読めるからって絶対にそれを望んでいるとはかぎらないのにね。



何が言いたいのかと云うと、過信はいけないし、きちんと人の話も聞こうってこと

だれだってこのさとりみたいになりたくはないはず、たぶんね。
初投下、昔話語り風にしたかった結果がこれ
ヤマコ
作品情報
作品集:
4
投稿日時:
2009/10/02 07:57:26
更新日時:
2009/10/02 17:08:06
分類
古明地さとり
意味不明
1. ぐう ■2009/10/02 17:03:36
この後さとりがどうなったのかが気になる・・・
2. pnp ■2009/10/02 19:23:35
文面は愉快。それでいて空しいオチ。
面白かったです。
次回もがんばって下さい。
3. 名無し ■2009/10/02 19:47:08
高橋葉介っぽいかな?
4. ヤマコ ■2009/10/02 20:32:07
ぐうさん
1、地の果てまでも追跡ヤンデレストークエンド
2、おかえり良き主エンド
3、自害
4、エンディングをつくるのは貴方だ!
からどうz

pnpさん
ありがとうございます、次回があれば尽力させていただきます。

名無しさん
「実はもうつかまえてあるのです」。
名前は知ってますが残念ながら作品は読んでません
近いうちに本屋行ってきます。
5. risye ■2009/10/02 22:21:54
綺麗な恋物語。

ただその一言。

綺麗です。
6. ヤマコ ■2009/10/02 23:26:25
risyeさん
ありがとうございます。
この短い文字列の中で何か響くものがあったなら幸いです
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