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『口は災いの元 〜紫もやし〜』 作者: 名前がありません号

口は災いの元 〜紫もやし〜

作品集: 6 投稿日時: 2009/11/09 06:09:43 更新日時: 2009/11/09 15:11:02
ある日、幻想郷に妙な紙がばら撒かれた。

「くちはわざわいのもと」

何故ひらがななのかはともかく、誰かの悪戯にしては余りに範囲が広い。
とはいえ、紙には特に細工があるわけでもなく、とりあえず誰も気にしなかった。











―――紅魔館





レミリアはパチュリーに向かって、怒りをぶつけていた。

レミリアが霊夢を紅魔館のお茶会の招待した時の事だ。
レミリアはパチュリーを呼んでくるようにと、咲夜に命令したが、
咲夜は「パチュリー様は魔法実験の最中で来られないとの事です」と報告した。
レミリアは、友人のお茶会よりも魔法実験が大事とはどういうことか。
そう思い、直接レミリアはパチュリーの実験室をノックもせずに開けてしまった。

この行為によって、パチュリーの魔法実験は失敗してしまった。
極めてデリケートな魔法物質で、僅かな衝撃でも物質が拡散してしまう。
あと少しというところまで来たというのに、レミリアが開けたせいで全部台無しになってしまった。

「なんてことしてくれるのよ、レミィ!! あと少しで完成しそうだったのに!」
「あんなモノより、お茶会をすっぽかすってどういうことよ! 約束したでしょ!」
「あんなモノですって!? あの物質は今日じゃないと作れなかったのに!」
「五月蝿い! 貴方はあんなモノの方が、お茶会や友達の約束より大事だっていうの!?」
「しょうがないでしょ! 作れる時期が限られる以上、作れる時に作りたいのよ!」

互いに怒りをぶつけ合っていると、咲夜が横に入ってきた。

「お嬢様」
「何よ! 邪魔しないで!」
「霊夢が帰られました。何度も引き止めましたが、聞く耳持たずで……」

それを聞いて、レミリアはついに怒りが最高潮に達した。

「パチェのせいでお茶会まで台無しになっちゃったじゃない!!」
「そんな事知らないわ! 私抜きでやればよかったじゃない!」
「私はパチェと霊夢と咲夜でお茶会がしたかったのよ!」
「貴方の都合なんか知らないわよ!」


そしてレミリアはこう言い捨てた。



「パチェなんか……パチェなんかだいっきらい!!」



そういって、レミリアと咲夜は実験室を出て行った。
パチュリーはその場に立ち尽くしていた。
言いようの無い脱力感を感じながら。









明日の朝、パチュリー・ノーレッジは何もする気が起きなかった。
本を読むのすら億劫で、魔法の実験もしなかった。
昨日のレミリアの一言から、妙に身体がだるい。
元々病弱な身体ではあったが、そういうのとは違う。
精神的な部分での脱力感や疲労感だった。

まさかただ「大嫌い」といわれたぐらいで、こんな風になるはずがない。
パチュリーはそう思い、気だるい身体を引き摺って本を読む。
しかし頭の中ではレミリアの放った言葉が反復して聞こえてきて、
本の内容が頭に入らない。
本に集中することが出来ない。

当然、そんな状態なので魔法実験もことごとく失敗した。
ただでさえ集中して行わなければならない作業が出来ない。

しかしレミリアに謝るのは癪だった。
自分は悪くない。悪いのはレミリアなのだ。








「おーい、パチュリー? 大丈夫か?」
「ん、あ、ま、魔理沙?」
「おいおい、目は見えてるか?」

パチュリーの目の前で手を振りながら、魔理沙は言う。
久々に図書館に来てみれば、パチュリーはすっかりグロッキーだった。

「何か喧嘩したんだって?」
「貴方には関係ないわ……」
「そういうなよ、魔理沙さんが何でも相談に……」

魔理沙のニヤニヤ顔がとても気に入らないパチュリーは、
魔理沙の手を振り払うと、こう言った。

「あんたが図書館に盗みに来なければ、こんな事しなくて済んだのよ、この薄汚い泥棒鼠!!」

魔理沙に向かって叫んだ後、ゲホッゲホッと咳き込みながら、
魔法で魔理沙に攻撃を加える。

「な、なんだよ! なんでそうなるんだよ!」
「アンタが魔導書を盗みに来るせいで私は本も読めない、実験も出来ないのよ、この屑!!」
「言っていい事と悪いことがあるだろ!」
「なら盗みをやめなさいよ! それとも何? 盗みで相手とスキンシップでもしたいわけ? ふざけないで!!」

怒りのままに魔法で攻撃を加えるパチュリーにたまらず魔理沙は逃げ出した。
パチュリーは思う存分、毒を吐いた。少しだけすっきりした。
その後、魔理沙は図書館にやってこなくなった。毒を吐く相手がいなくなった。








パチュリーは美鈴を呼び出すと、毎回愚痴を聞かせた。
やれ魔理沙は未熟だの、咲夜は気が利かないだの、妖精メイドが役立たずと、
言いたい放題に言い続けた。

美鈴は余りいい気はしなかったが、最近パチュリーの元気が無いのを知っていた。
自分の暇な時間に図書館にやってきてはパチュリーの愚痴を聞いていた。

しかしある時、パチュリーが門番の事について愚痴った時、
美鈴の逆鱗に触れてしまった。

「パチュリー様」
「なによ美鈴」
「私は門番に誇りを持っています。幾らパチュリー様といえど、それだけは許せません」
「貴方まで私の悪口を言うの!? 知ってるのよ。メイド達が私の事をすき放題言ってることをね!」
「それはパチュリー様の被害妄想では? ともあれ私は、もう貴方の愚痴を聞く事はやめさせてもらいます」
「そうやって貴方も私の敵になるのね! いいわ、さっさと出て行って! もう来ないで頂戴!!」
「残念です、パチュリー様」

そして美鈴も図書館から出て行った。
紅魔館の住人でも、殆ど図書館に出向くことは無かった。








「小悪魔、小悪魔? 何処にいるの? 出てきなさい!」

パチュリーが小悪魔を呼ぶが、小悪魔は出てこなかった。
いつもならば、呼べばすぐ来るというのに。
いつもの机に向かうと、そこに一枚の手紙が置いてあった。

「契約期間が終了しましたので、失礼させていただきます 小悪魔」

パチュリーは手紙を破り捨てる。
遂には小悪魔までもが、パチュリーを見捨てたのだ。

「ふん。どうでもいいわ。それなら新しい悪魔と契約すればいいもの」

そういって、パチュリーは魔法で悪魔召喚を始める。
術を施し、準備万端にして、魔術を唱える。
悪魔が召喚されると、パチュリーは契約の呪文を唱えるが、悪魔は意に介さない。

「な、なんでよ。何故私に従わないのよ!」

悪魔はパチュリーの言を無視して、パチュリーに覆いかぶさる。
その股間には規格外の肉棒が存在していた。

「ひぃっ!! いや、やめて!! 私は、はじめてなのよ!!」

パチュリーは処女である事を宣言するが、悪魔はそれを聞いてニタァと笑うだけだ。
そしてパチュリーの処女を肉棒が容赦なく突き破る。

「ひぎぃぃぃぃ!!!」

痛みを受け、何度も何度も突き上げられ続ける。
子宮を破壊されそうなほどに、肉棒を叩き込まれて、パチュリーは既に息も絶え絶えだった。
しばらくするとガツンガツンと突き上げられて、身体を僅かに揺さぶるだけだった。
悪魔はつまらなさそうに、パチュリーの首を締め上げる。

「あ、かはぁ、いぁ、あぁ」

息が出来ずに苦しむパチュリー。
中の締め上げが強くなり、悪魔は喜びに打ち震えて腰を打ち付ける。
パチュリーは白目になりながら、悪魔にされるがままにされ続けた。
そして悪魔がパチュリーの中に大量に精液を射精すると、満足したように悪魔は帰っていった。

「あ、あぁ、うぁぁ」

腰が抜けていて、立ち上がれないパチュリーは僅かに開いた戸から出ようとする。
すると戸を誰かが開けた。咲夜だ。

「さ、さくや、た、たすけ」
「ゴミね」

そういって、戸を閉めて鍵を閉めた。
パチュリーは暗闇に包まれた。そしてただ絶望するしかなかった。











パチュリーは紅魔館の住人に嫌われたと思って、死んだ。
嫌われたと思って振る舞ったがために、ついに彼女は紅魔館の住人に嫌われて死んだ。
誰かがやってそうなネタをやってみようシリーズ。
名前がありません号
作品情報
作品集:
6
投稿日時:
2009/11/09 06:09:43
更新日時:
2009/11/09 15:11:02
1. 名無し ■2009/11/09 18:48:11
パチェさんいい気味
2. 名無し ■2009/11/09 19:12:25
もやしざまぁ
3. 名無し ■2009/11/09 23:04:25
病気などでヒステリーになった家族を捨てるなどはよくあること
人間の絆ってそんなものだよね
4. ■2009/11/10 00:15:34
これは・・・続くと期待してもよろしいのですか!?
パチュリーを起点に、レミリア・魔理沙と連鎖的にどんどん感染拡大していかないかなぁ

>「アンタが魔導書を盗みに来るせいで私は本も読めない、実験も出来ないのよ、この屑!!」
>「言っていい事と悪いことがあるだろ!」
いや魔理沙、これに関しちゃ普段のお前さんが悪いと思うよ、うん
5. 名無し ■2009/11/10 00:45:15
最初のレミリアの子供過ぎるわがままが原因でぱちぇが少しずつおかしくなっていったように感じる。
最初のレミリアとの口喧嘩はぱっちぇさんの言い分も全うなものだった。
魔理沙への暴言もきつい言い方だったかもしれないが、筋は通っている。
それが最後はただの被害妄想に。

レミリアはほんとただのクソガキだな、500年以上も生きて・・・
6. 名無し ■2009/11/10 04:19:21
なにそれこわい
7. 名無し ■2009/11/10 10:57:02
この紫もやしは残念すぎる…
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