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『氷精チルノと猟師シモ・ヘイへ』 作者: 八幡はちまん

氷精チルノと猟師シモ・ヘイへ

作品集: 9 投稿日時: 2009/12/18 01:41:55 更新日時: 2009/12/19 07:48:00
ある日のこと、幻想郷に一人の猟師が迷いこんで来ました。
猟師は家に帰れず困りましたが、愛用の猟銃と弾薬を携えていたので
幻想郷でも猟師をして暮らしました。

いつの日にか、猟師は森の中で弾幕ごっこをして遊ぶ妖精たちを見かけて、
弾幕ごっこに興味を持ったようです。
猟師は妖精たちを脅かさないよう、ゆっくりと歩いて姿を見せると笑って
挨拶しました。

「やあ、はじめまして。君達の遊びは面白そうだね、私にもやり方を教えて
くれないだろうか?」

妖精どもは人見知りして黙っていましたが、一人だけ人間を恐がらない妖精、
チルノが前に進み出るとコーチを引きうけました。

「いいわよ、あたいがアンタのししょーになってあげる」

猟師は会心の笑みで喜びを表しました。

「それは素敵だ、よろしく頼むよ」

チルノと猟師はその日から早速、弾幕ごっこの教授を始めたようです。
猟師は飛び交う氷柱を地形や障害物を利用して回避し続けました。
段々と、猟師が弾幕ごっこを飲みこんできたところでチルノは尋ねます。

「そういえばアンタ、名前はなんて言うのさ?」

「ヘイへだ、シモ・ヘイへ。スオミの猟師さ」

チルノとヘイへ、二人は出会ってからほとんどの時間を弾幕ごっこをして過します。
ヘイへは人間で、大人の男性なのに弾幕ごっこの腕前を見る見るうちに上げました。
陽が暮れた頃、二人は弾幕ごっこを終えるとヘイへは湖を泳ぐ鴨を撃って仕留めました。

「君は空を飛べるね、あそこに鴨が浮いているから取ってきてくれないかな」

チルノは岸から湖の真ん中まで半信半疑のまま飛びました。岸からあんなに遠く離れた
鴨に、鉄砲の弾を当てたというのが信じられない距離を飛ぶと、水面に死んだ鴨が浮いて
いました。

チルノはヘイへが焼いた鴨肉を一緒に食べながら聞いてみます。

「ねえ、どうしてそんなに射撃が上手いの?」

ヘイへは多くを長くも語りませんでした。

「練習しているからさ」


三日目にはもう、チルノはヘイへに弾幕ごっこで敵わなくなっていました。

「おっしょさん、お願いだから、あたいを弟子にしてよ!」

チルノは地に両手をついて乞いましたが、ヘイへの教えは一つだけのシンプルな
ものだったといいます。

「一緒に練習するんだ」


弾幕ごっこに勝ち続けるヘイへはご祝儀やおひねりなどを沢山貰うようになり、
幻想郷でお金に困らなくなりました。
ヘイへは自分に弾幕ごっこを教えてくれたチルノにお礼のプレゼントをしようと、
香稟堂から狙撃銃と短機関銃と弾薬を買い入れてチルノに与えました。

シモ・ヘイへに手取り足取り教えられて、チルノは銃の腕前を遠近限らず伸ばしたようです。

いつしかチルノは優しいヘイへに懐くと、彼と共に寝起きするようになりました。


*以下略!! 以下略!! 以下略!! そこの君、下卑た勘繰りは辞めなさい!*


数十年を経て、幻想郷が何度か何度も冬を迎えた後、
チルノと一緒に暮らすシモ・ヘイヘのもとを死神の小町が迎えに訪れた。


「お迎えでごんす」

ヘイヘは長年愛用した、大切な愛銃モシン・ナガンを
チルノに差し出して別れを告げました。

「チルノ、どうやらお別れの時が来たようだ。
 これを受け取っておくれ、お前ならば良く
 生かして使ってやれるだろう」

チルノは泣いてヘイヘに縋りつきました。

「いやだよ、おっしょさん、いっちゃ嫌だ!! あうあうあー」

泣き咽ぶチルノの頭をヘイヘは優しく撫でました。

「私の小さな妖精よ、お前と共にここで暮らした
 時間はとても幸福だった。お前を本当の娘だと
 思っているよ、さあ私の銃を受け継いでおくれ」

小町はヘイヘの手を引くと、空高く舞い上がり
ヘイヘを連れて夕日の中に消えて行きました。
チルノは泣きながらいつまでも夕日を追いかけたと
いいます。譲り受けた小銃を携えて。
ヘイヘは小町に三途の川を渡されて
あの世に向かいました。

「お嬢さん、私はこれからどこへ行くのかな?
 思想矯正施設か、強制収容所で重労働かね」

強制重労働と聞いて、小町は肩を震わせました。

「おお、恐い恐い。まあ、そう急かしなさんな」

ヘイヘは四季映姫ヤマザナドゥによって裁きを
受けることになりました。

「シモ・ヘイヘ。あなたは人間にしてはあまりにも
 多くの敵を屠りすぎる」

「祖国の戦争ですから。敵が攻め寄せる限り
 戦い続けたまでのことです」

ヘイヘがあまりにも率直な答えをするので、
四季映姫は裁きの一環と言いつつも、ヘイヘに
対する興味からたくさんの質問をしました。

「人の身でありながら、よくぞそこまでの域に
 達したものです。しかしこれならば」

四季映姫はシモ・ヘイヘとの距離を無限大近くに
まで長く広げました。

「いかにあなたと言えども、私を撃ち抜くことは
 できないでしょう」

ヘイヘは自分の肩に愛銃が吊り下がっていることに
気が付きました。

ヘイヘは小銃を構えると

一瞬の躊躇は無く
一所作のミスも無く
一切の迷い無く照準を合わせ

引き金を引きました。
ヘイヘの放った銃弾は、四季映姫の冠を正中から
貫きました。
四季映姫は落ちた冠を拾うことを忘れて、ヘイヘに
問うたといいます。

「……一体、どうすればこれほどの技量を
 究められるのですか」

シモ・ヘイヘは静かに微笑むと、弟子のチルノと
共に答えました。

「練習しているんだ」 「練習しているからね!」
小野塚小町は渡し舟の死神だから迎えに行くのはおかしいだろ!! とかいうそこの君!

この時代の小町はとっても勤勉な死神で向上心も勤労意欲も死神一倍強い女の子だったんだよ。
でも、この時期は例の、あの、四季映姫とかが務めてるナントカ庁は人員削減を推し進めていて、
小町はトップの成績だったのにあおりを受けて昇進できなかったんだ。
この時の挫折で小町は立ち直れなくなって、不良公務員になってしまったんだよ。うん。

そういうことにしてやって欲しい。パスワードは「HEIHE」だ。
八幡はちまん
作品情報
作品集:
9
投稿日時:
2009/12/18 01:41:55
更新日時:
2009/12/19 07:48:00
1. イア ■2009/12/18 10:52:00
白い悪魔キタ
2. マジックフレークス ■2009/12/18 11:16:51
ムーミン谷のゴルゴ13様はやはり妖精であらせられましたか
ストイックで練習が全て、現人神として信仰したいくらいの人物だったのでしょう
ネタの散りばめられ方が素敵でした。でもチルノへのプレゼントはもう少し考えたほうがいいですよヘイヘ様
3. 名無し ■2009/12/18 11:34:46
これが、幻想郷最強の狙撃手、蒼い悪魔の誕生秘話である。
4. 名無し ■2009/12/18 12:25:12
文字通り幻想郷最強の死神の誕生である

なんかものすごくほっこりした
考え物なプレゼントではあるが、それを渡せるほどの関係になった
ヘイヘとチルノ、いいなぁ…
5. 名無し ■2009/12/18 12:55:20
いや、こんな所でよもや素晴らしいSSに出会えるとは思わなんだ
ヘイヘかっこいいよヘイヘ
6. 名無し ■2009/12/18 15:05:38
どこかで見た気がするんやな
7. 名無し ■2009/12/18 15:33:53
良い!
8. johnnytirst ■2009/12/18 15:45:18
名コンビ
誰がこんな組み合わせを考え出せるだろうか・・・

やっぱ彼は若干、神格化されてるな・・・・・・このときのソ連の粗末っぷりと言えば・・・っとこれは水を差すようなことでしょうかね。
個人的にはチャールズ・ほ(ウワッ、ナニスルヤメ・・・


てか産廃で初めて泣いた・・・
9. 名無し ■2009/12/18 16:52:57
ヘイヘ、幻想郷にケワタガモはいないんだよ……
10. pnp ■2009/12/18 16:53:12
 シモ・ヘイヘについて調べてみた。
かっこよすぎた。
 いつか書こうと思ってたSSと少し雰囲気が似てて悔しいですが、
かっこよくて心暖まるお話でした。
チルノの今後に期待せざるを得ない。
11. 須田恭也(16) ■2009/12/18 17:02:40
志村晃(70)期待してた俺
12. 名無し ■2009/12/18 18:30:04
何で映姫さま距離いぢれるの??
13. 名無し ■2009/12/18 18:30:13
ショウヘイヘ〜イ
が頭から離れない
14. 名無し ■2009/12/18 19:13:21
白い悪魔…か。どの世界でも人間が一番恐ろしい。
「やれと言われたことを、可能な限り実行したまでだ」
15. 名無し ■2009/12/18 21:01:43
>>13
ピシガシ グッグッ
16. 名無し ■2009/12/18 21:44:12
「人間は練習台だ」

てか実際に何度も撃たれて負傷してさえも死なずに還暦迎えるとか凄すぎるだろヘイヘ
17. 名無し ■2009/12/18 22:13:36
イイハナシダー
18. 泥田んぼ ■2009/12/18 22:27:19
>>12
勤勉な小町が裏方をしっかり務めていたんでしょう

うぃきぺでぃあとアンサイクロペディアを同時に呼んで吹いた
それにしてもこのオジサマかっこよすぎる
19. ジョルジュ ■2009/12/18 22:35:05
ヘイヘさんって最近までご存命でいらしたんですね
凄いなぁ
20. 名無し ■2009/12/18 23:02:43
タイトルからガンギマリさん系だと勝手に判断していた。
そしたらタイトル通りの話だったから逆にびっくりした。
なんのこっちゃ。

しかし感動したから無問題。
21. 名無し ■2009/12/19 04:17:02
愚直……男の生き様

水を注すようで悪いが誤字
ガナン→ナガン
モシンさんとナガン兄弟が創ったから、モシン・ナガン
22. 名無し ■2009/12/19 04:22:27
>おっしょさん

この呼び方がツボりました。
23. 八幡はちまん ■2009/12/19 07:53:13
皆、読んでくれてありがとう!

>6
僕が2009年5月頃に許されざる双○ち○ん○る東方板に書いたSSなんだな。
あの頃はまだ早苗さんも人間らしさを残していたけど星蓮船で遠くに逝ってしまったんだな。

>21
ありがとう、修整しました。
排水溝に投稿するために手直ししていた時、モシン・ガナンガンと誤入力したのを修整する際に
また誤入力したのだと思います。
24. QRX54 ■2009/12/20 05:04:17
よ〜く見るとヘイへって「ヘイ」までカタカナで「へ」は平仮名だよね。

チルノ可愛いよチルノ
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