適性

作品集: 9 投稿日時: 2009/12/21 04:08:22 更新日時: 2009/12/22 21:08:14
「おはよう○○さん」

「……おはようございます。えっと……あなたはどなたでしょうか? それにここは何処ですか? 私は……お風呂場で……」

 霞がかった思考の中、少女は自分の右手首を見る。そこから腕、下半身と視線を移動させてゆく。今まで寝ていたであろう敷布団以外は何も無く、一糸纏わぬ姿だった。ああ、たしかに自分はお風呂に入っていた記憶があるし、それは間違っていないようだった。

(この場所は? 目の前に居る金髪の女の人は? 病院でもなさそう……)

「私はあなたに頼みたい事がありますの。聞いてくださるかしら?」

「え、ええ。はい……。あ! ひゃうっ!」

 あやふやな記憶、意味不明な状況、場所、そして目の前の女。それでも全裸の少女は頼みごとを良く分からないままに了承した。自分が何も纏っていないことに改めて気がついて、胸元と股間を慌てて手で隠す。

「これを羽織ると良いわ」

 そう言って差し出されたのは白い和服。いや、本当に白一色だった。年若い少女といえ何処かしらで得た知識で気がつく。白無垢といえば縁起の良いものとして扱われることもあるが、どちらかというとこれは死装束だ。
 とはいえ全裸でいるよりはいくらかマシであるし、彼女もそれが異様である事は知っていたが嫌悪感が沸いた訳ではなかった。

「はい、ありがとうございます」

 装束を受け取り、女性に背を向けてそれを着る。その際女性が自分の身体をまじまじと見つめていることに気がついていたが、それを拒否する勇気も無く、少女は背を向けたまま手早く着替えを済ませることにしたようだ。

「良く似合っていてよ、それじゃあ先のお願いを聞いてもらおうかしら。ついて来なさい」

「あ、はい……」

 そうして自分が寝かされていた布団しかない、何も無い部屋を後にし、やはり何も無い廊下を通って別の部屋に案内された。

「ひぃっ!」

「ん、お、お……」

 そこには全裸で天井から吊るし上げられている少女がいた。猿轡を噛まされ、手は勿論のこと足も床に鎖で繋げられていて膝や足先を大きく動かせないようにされていた。
 ただ目隠しはされておらず、その瞳は少女に助けを、隣の女性に許しを懇願しているようだった。

「あなたに頼みたいこと、いいえ、あなたのこれからの仕事といっても良いわ。それは“これ”に7の質問をして答えを得ること。あるいはこれを殺すことよ。仕事としてより良い結果は前者と言えるわね。とはいえ選択はあなたに任せましょう、何れにせよ仕事をすることは前提よ」

「し、仕事って……?」

「あら、もう一度同じ事を言わせる気かしら? 何度でも説明してあげるけれど、ついでに言うとここにある道具を使ってくれてもかまわないわよ」

 そう言って女性は机の上を指し示す。部屋の中央に拘束された女性に気を取られてそれまで気がつかなかった。入り口から見て左の壁際にある横長の机、その上には筆の様なもので文字が書かれた紙束、そして箱に大量の大きな針が入っていた。

「他に必要な物があれば言ってくれれば取り寄せられるけれど、出来ればこれだけで済ませて欲しいわ。それに不十分ということは無いはずだから」

 女性は少女に微笑みかける。

「こ、これをどうすればいいのですか?」

「そうねぇ〜。とりあえず針の方は置いといて、そっちの御札を一枚手にとって見なさいな。こういうのは説明するよりもやってみた方が早いわ」

「は、はい」

 紙テープで束ねられた御札を解いて一枚だけ手にする。少女は実際には触れたことも無いが、テレビなどで見た百万円の札束を思い出し、これも百枚くらいあるのだろうかと漠然と考えた。そう思うと隣で箱に入っている針も百本くらいあるような気がしてきた。

「どう? その紙はあなたに何かしているかしら?」

「……え? 質問の意味が……」

「いいのよ。じゃあその御札を“それ”の、そうね、右腕に貼り付けてみてくれる?」

 少女は金髪の女性の意図が全く見えなかったが、思考や判断をする前に身体が言うことを聞いていた。彼女は誰かが自分に指示をしたら従わずにはいられなかった。女性が御札と言う紙を拘束された少女の腕に貼り付ける。

ぴとっ   ジュゥウウウウウ―――――

「ウグゥウウウウウ!!!」

「ひゃぁっ!?」

 吊るされている少女に貼った御札は彼女の皮膚を焦がし、文字通り焼けるような苦痛を与えているように見受けられる。自分が持っていたときには何も無かったし、札が彼女に触れている部分のみが焼かれているようである。

「あ、あ……、なんで? どうしてこんなことに……」

「あなたは御札を持っても平気だった。だけどこの御札は“これ”には焼き鏝を当てられたに等しい浄化の炎となる。わかるかしら? これは人間じゃないのよ。これは妖怪といってね、人間を喰らう生き物なの。不浄な生物だから神聖な御札に身を焦がされるのよ。あなたは普通の人間だから御札に触れても何も無いという訳」

「ひっ。じゃ、じゃあ私が紙を当てたからこの人はこんな痛い思いを?」

「これは人じゃないと言ったでしょう? まあ、痛い思いをしたのはあなたがやったからなのは間違いないわね。というより、この御札と針を使って7の質問の答えを聞くか、これの息の根を止めるかするのがあなたのお仕事よ。あ、それと分からないとか知らないというのは満足のいく答えとは言えないから。相手は人間を食べる化け物よ、このお仕事に関して一切罪の意識を感じる必要は無いし、結果に対しては私が全ての責任を負います。それじゃあ頑張って頂戴ね」

 そう言って女性は部屋を出て行こうとする。そこでふと気がついたように振り返った。

「あ、そうそう忘れていたわ。質問の内容だけれど、

1.年齢
2.種族
3.能力
4.住んでいた場所
5.人を殺した人数
6.一緒に殺しをした仲間がいるならその仲間の名前
7.殺しの理由

の7個でお願いね。それと気が進まない仕事かもしれないけれど、私が満足する結果をあなたが出してくれたらあなたを元の場所に返してあげるわ。それにここで起きたことの記憶の一切を消してあげる。信じられない話かもしれないけれど、あなたが仮に罪の意識を感じても、元の生活に戻ったときは一切覚えていないから安心して。今は辛く感じるかもしれないけれど、割り切ってお仕事をしてくれたらその見返りはあると考えて頂戴」

 そう言って女性は部屋の扉を開けて一歩外へ出る。扉を半分閉め、部屋の中の少女に再度話す。

「休息や食事、御手洗いは外で出来る。だけれど最初くらいは少しでもお仕事をしてからにして頂戴。お仕事で一息つきたくなったらこのドアを開けて外に出ても良いわ」

 部屋のドアが閉められ、少女は中央に吊るされ足を拘束されている少女の姿をした妖怪と2人きりになった。





 白い装束を身に纏った少女は金髪の女性が部屋を出て行ったあと何をしたらいいのか分からず床に腰をつけてしまい、今は壁に向かうように体育座りしている。もはや女性に指示された仕事の内容も朧気で、まして質問の内容などとうに失念してしまっていた。

「んー! んーむーー!」

 少女を現実に引き戻したのは猿轡をかまされている妖怪少女の助けを求める悲痛な呻き声だった。

「あ、う、えっと……」

 ゆっくりと振り返りながら、少女は彼女に何をしてやりどういう言葉をかけてやればいいのかが分からずにオロオロした。

「むぅー! むーむー!!」

 何を言っているかは分からなかったが、その行為でまず自分が猿轡を外してやれることに気がついた。
 もとより質問の答えを欲しがっているのだから当然といえば当然の話だ。

「えっと、ちょっと待っててください。口のを外しますから」

 そう言って少女は彼女の後ろに回り耳に掛かっている猿轡の留め金の様な物を外してやる。手を離すと重力に従って床に落ち、次いで口元に溜まっていたらしい涎が糸を引いて床に滴り落ちた。

「ぷはっ。はぁ、はぁ……」

「あ、あの、大丈夫ですか?」

 荒い息をついていた彼女は一瞬だけ少女を睨みつけるように見ると、直ぐに取り繕うように笑顔になった。

「え、ええ私は大丈夫よ。でもこのままじゃ手と足がとっても痛いの。お願いだからこの枷も外して降ろして頂戴。さっきの御札の事は怒っていないわ、悪いのは全部あの年増ババァだもの、あなたもただの被害者よね」

「う、あ……はい。で、でも手錠の鍵なんてどこにも……」

 先程の御札の事を思い出して、彼女に対して申し訳ないことをしたということを再度認識した。続けて彼女が言った“自分も被害者”というフレーズに救われた気がしたが、どこか心の奥底に負い目を感じているようだ。

「鍵は無いかもしれないけれど、そこの針でもしかしたら開けられるかもしれないわ。手の方の鍵穴に針を差し込んで見て」

「は、はい!」

 その後少女は言うとおりに針を鍵穴に差し入れ、初めての行為に数分間悪戦苦闘することでその結果を導き出す事が出来た。

ガチャッ

「あ、開いた! 開きましたよ!」

「え、ええ。ありがとう○○ちゃん」

 鍵開けをしながら名乗った名前で彼女は自分を呼ぶ。両の手が天井からの接続から放たれ、自由に動かせるようになった。

「それじゃあ針を貸して、足の方は私が自分でやるわ」

 言われた通りに針を渡し、その後しばらくやはり悪戦苦闘する彼女をただ見ていた。

「……疲れた。それにお腹が空いて死にそうよ。あのババァ絶対に許さないんだから……」

「あっ、そう言えば外で休んだり食事したり出来るって言ってました。ちょっと待っててください、私が外からご飯を持って戻って来ますから」

 やる事がみつかった少女は立ち上がり、部屋を出ようとドアノブに手をかける。そしてそれを廻そうとして……

ガチャ ガチャッ

「え? あれっ?」

 ドアには鍵が掛かっていて開かない。

ドンドンドン!

「あの! この人がお腹を空かせているんです! ご飯を食べさせてあげて下さい!」

 外からは何の反応も無い。

「大丈夫、その必要はなくなったわ。ドアは力を取り戻したら開けれると思うから心配しなくていいのよ」

 背後には拘束されていた妖怪の少女がいた。足枷を外す事が出来たらしく、全裸の姿のままで腰に手を当てて立っている。

 そして一瞬で少女との距離を詰めた。左手で口を押さえながら床に引き倒し、馬乗りになるように少女の腹の上に腰を下ろした。

「ん、んーーっ!」

 少女は驚愕に目を見開き、床に打ち付けられた時の頭部と腰の痛みを今更ながらに思い出した。そして次の瞬間にそれらを忘却の彼方に投げ捨てた。

メリメリメリ――― ブチィッ!

「んんーーーーーー!!!!!?????!?」

 妖怪の少女は左腕で口を押さえながら、右手だけで人間の少女の左肩から先を捩じ切った。

「あはぁ♪ 久しぶりのお肉。ちょっと身は少なめだけれど綺麗でとぉ〜っても美味しそうよ。有難く頂くわね」

 断面から滴る血に舌を添え、味わうように血液を啜ると腕の肉の部分に齧り付いた。彼女は生の、それも先程まで動いていた丸のままの皮膚と筋肉を顎の力のみで噛み千切り、咀嚼し、嚥下した。
 それは彼女が人ではない事を如実に示していた。もっと前に知っていた事の筈だったのに。

「ふぅ〜、中々イケルわね。でもあのババァに一泡吹かせるにはもっとちゃんと食べておかないと」

 腕に付いていた肉を荒く食べ終えた後、彼女は少女の顔を覗き込み話しかける。痛みに声を上げ続けようとしていた少女も、この頃にはエンドルフィンが脳内に放出されていて、ただ腕が熱く、そして血が流れ続けている身体全体が寒く感じる以外に感覚が無くなっていった。

 妖怪の少女はそれを見て口を押さえていた左手を離し、両手を使って目の前の肉の腹を裂き始めた。ナイフでもなんでもない唯の十本の指が腹に沈み込み、怪力によって皮下脂肪の層を左右に割り開いていく。

(お昼ご飯買いに行くのももう嫌、みんなの宿題をやるのも嫌、もう私にお願いなんてしないで……)

 呻き声一つ上げなくなった少女の顔を覗き込み、その目がもう命を宿していない事を確認したが、しかして妖怪はそれについてなんら感慨も持たずに目的の肝臓を肉塊の中から引きずり上げ、それを口に含む。
 甘い。ピンク色をしたそれは芳醇な味わいを口一杯に広げ、人食いにとっての至福の瞬間を彼女にもたらした。

 少女は腕を引き千切られた際、薄い生地の装束も肩口から引き裂かれていた。肩の出血により装束の袖の付け根は紅く染まっているが、血液は重力によって床を流れ、一部が布に吸い上げられて装束の背面を朱一色に染め上げている。だがそれは見えない後ろ側の話であり、彼女の正面においては妖怪が腹を割く際に服を解いたので元の白い装束のままであった。

 床に横たわる人間の少女、それよりも一回りほど大きい隙間が床に開き、その死体と上に乗る妖怪少女をあっという間に飲み込んで閉じた。





「自分の意思というものが希薄で常に思考停止。お話にならないわ」











「おはよう△△さん」

「……誰、あんた?」

 頭がまだはっきりとしてこない中、少女は寝ぼけた目だけ動かして自分の顔を覗き込む金髪の女性を見据える。

「私はあなたに頼みたい事がありますの。聞いてくださるかしら?」

「は? 意味分かんない。いきなり何? っていうかこの状況説明してよ。ここ病院じゃないの? それとも警察? せっかくお風呂場の前に張り紙張っておいたのに母さんあたりでも入ってきて巻き添えになっちゃったとか? せっかく楽に逝けると思ったのに。ああもう、うっざ」

 少女は当り散らしながら半身を起こす。彼女は一糸纏わぬ全裸体であり、質問しながらも自分の格好には気がついていたようなのだが、それを隠そうとはしなかった。横にいる相手が自分より二周り以上年上の女性と見て、それを気にする必要性を感じなかったのだろう。

「これを羽織ると良いわ」

 そう言って女性は白い和服を差し出した。

「なにこれ? 死装束? ってかここって天国とか地獄とか言うとこ? うっそ、マジでそんなのあったんだ。頭の三角のやつは無いの? アハハハハッ」

「残念だけれどどっちでもないの、あなたは死に損なったのよ。それにここは病院でも警察でも無いし、私はあなたにはすぐに理解することもできない存在と言ったらいいかしら。私や自分の置かれた状況について考える時間は多少はあるけれど、はっきり言ってあまり実を結ぶ行為とは思えないわね」

 少女は片眉を吊り上げていぶかしみながらも渡された装束を手に立ち上がった。裸体を前の女性に晒すことを特に気に留めることもなく服を身に纏う。

「私に理解できないってことはあんた、神様?」

「自分でそう言ったら、“本物”に怒られてしまうでしょうね。でも、とりあえずこの場所では“それ”と殆ど同格よ。あなたがそう思いたいのならそう思ってもらっても構わないわ」

「……ふーん。ところで私ごときに何の頼みごとかしら? 神様モドキさん?」

「……ついて来なさい」

 まるで刑務所のような(実際に見たわけではないので偏見だが)何も無い灰色の廊下を通り、出てきた部屋とほとんど変わらない扉をした別の部屋に案内された。女性は自分に先に入るように手で促し、流れに身を任せていた少女が扉を開いた。

「わぁお」

 その部屋には手を天井から垂れ下がる鎖で繋ぎとめられて吊るされ、おそらくは暴れられないようにと足首を床の金具に短い鎖で結ばれた挙句、猿轡まで噛まされている全裸の少女がいた。見たところ自分と同じくらいの年頃と見当をつける。
 異様な光景にさしもの少女も目を奪われるが、すぐに拘束されている少女の全体を観察、一つ一つの拘束具に目をやりそれぞれを簡単に考察しつつ部屋を見渡した。左壁際に机があり、その上に何か文字の書かれた紙束と箱に入った無数の大きな針があることを見て取った。紙の方は良く分からないが針の方は分かりやすい。

「あの紙は何?」

 故にこの質問をする。この状況、異様な部屋に案内されて目の前には拘束されて身動きの取れない全裸の少女、後ろの女は神モドキを気取り何を考えているかも分からない。その中で彼女が聞いたのは紙について。

「あれは御札よ。あなたが手にとっても何も起こらないし、何の問題も無い物よ。だけど“これ”が触れると肌を焦がして大きな苦痛を与えるわ」

「へぇ〜、それは興味深いわね」

「あなたに頼みたいのは“これ”から7の質問の答えを聞きだすこと。もしくは殺すこと。どちらかといえば前者の方が私にとっては都合が良いわ。これは人間じゃなくて人を喰らう妖怪という存在だから遠慮は要らない、方法は問わないからよろしくお願いね。質問の内容は―――

―――の7個よ。私が満足する結果をあなたが出したら、あなたを元の場所に返してあげる。それにここで起きたことの記憶の一切を消すから日常生活に戻れることは保障しましょう。休息や食事、御手洗いは外で出来るわ。何か質問は?」

「そうね……、とりあえず頼みの対価に示した事は私にも考えさせて。こんな経験普通じゃ出来そうに無いんだから、全部忘れて元の生活に戻るなんて真っ平よ。アハハ! またここに来た時と同じ事しちゃうじゃない! それと、使えるのはここにある物だけ?」

「いいえ、必要な物があったら言ってくれれば取り寄せるわ。でも足りない訳ではないし、出来れば有る物だけで済ませて欲しいわね。それと今後のことは多少あなたの意図も汲みましょう。とにかくこれはお願いというよりも仕事と言い換えても良い話よ、さっきも言ったけれど生かして答えを聞きだした方が仕事の出来としては上だから。頑張ってね」

「ふーん、仕事ね……。それにあなたにとって良いことと悪い事があるってことは、これは私にとって何らかの採点か試験を兼ねているとか? 高得点を出す方法はさっき言ったことだけかしら?」

「……あなたがそう思うのならそのように考えて行動してくれても構わないわ。でもさっきの説明以外はあなたには伝えられない。あなたが私に気に入られるように仕事をこなしてくれても構わないし、そうしなくても構わない。とにかく仕事をしてくれさえいれば、食事や休息の部屋なんかは用意しておくわ」

 一通り仕事についての説明と質問の応答を済ませると金髪の女性は部屋から出て行った。



(さて、こんなことめったに経験できるものじゃないわね。あいつが神様とやらならそれも面白そうだし、仮にただのいかれた人間か政府あたりが仕組んだゲームみたいな物だとしても、状況から私が何らかの罪に問われることは無いはず……。まあ、別にそんなこともどうでもいいか)

「人生楽しまなきゃ損よねぇ? 楽しくも無い人生なんて存在するだけ、生きるだけ無駄よ。あなたもそう思わない?」

「ん! んんー!?」

 少女は入り口の扉をしばらく眺めながら考え事をし、ある時振り向いて嬉しそうに拘束された少女に話しかける。その内容から同意を求めているのだろうが、拘束されて猿轡を噛まされている少女に答えようも無い。

「それじゃあ私のほうのお仕事とやらを始めましょうか」

「んっ、ぷはっ! はぁ、お願い! この手錠が痛いの、外して頂戴!」

 後ろに回って猿轡を外してやり、また正面に来て彼女の顔を覗き込む。

「手錠を外して! ……えっと、聞いてる?」

「質問するのはあなたじゃない、それは私の仕事よ。という訳でまずは順番に、あなたの年齢を教えてもらおうかしら」

「そんなことより手錠を外してよ! 外してくれたら何でも答えるからぁ」

 拘束されている少女は懇願するような瞳と声で目の前の人間に助けを求める。だが―――

「答えては貰うわ、それがお仕事らしいし。でも手錠を外すつもりは無いの、あなたは私の質問に答えるだけ。―――さっさと年齢を言って欲しいのだけれど」

「手錠を外さないなら答えたりしないわ」

 そう言って妖怪の少女はフフンと鼻を鳴らす。主導権は自分が握っているとでも言いたそうな目をしている。

「あなた私と金髪の話を聞いていなかったのかしら? 私の仕事は質問の答えを得るかあなたを殺すかなのよ。私としてはどちらでも良いのだけれど」

「たかが人間に殺されるほど柔じゃない! さっさと手錠を解かないと後で酷いわよ!」

「おお、こわいこわい。0点だわ。あなたは交渉ってものを全く分かっていないのね。独力で手錠を外せるならそれも成り立つけれど、現在まで外せていないのだしこれからも無理でしょうね。それなのに外してくれたら酷いことする……なんて、逆効果にも程があるじゃない」

「うぐぅ……。じゃ、じゃあ外してくれたらあなたのお願い聞いてあげる、質問にも答えてあげるから!」

「10点ね、どちらかに付けといわれたら、明らかにあなたよりさっきの女の方が良いわよ。それに私の方には質問に答えてもらう方法がある。時間も私に味方する。あなたの言う事も信じられない上に、私があなたを助けてもあなたが私よりも強かったらそこで私はお終い。まあ、さっきよりも少しだけ進歩したからこの点をあげるわ。私が認めるのは95点以上だけだから頑張って」

「…………」

 妖怪は人間の眼を覗き込む。そこには怒りも恐怖も無い。楽しそうな顔、とも言えるが正確に言うならば喜び。歓喜の表情。

(違う。私の知っている人間じゃない。こいつは本当に人間なの? 人間なんてどいつも妖怪の私を見ると恐怖に彩られた眼を向けるし、弾幕ごっこで私達をシメて回る巫女や魔法使いは楽しそうな顔をすることはあってもこんな顔はしない)

「年齢」

「……100、くらい」

「それは若いのかしら、長寿なのかしら? まあ見た目には若いけれどね。それより随分キリが良いわね、正確なの?」

「私らは人間と違って一年一年数えてる訳じゃないんだ、だから……たぶんそれくらいだと思う」

 自信なさげに妖怪は答える、今や彼女は目の前の無力な少女を恐怖していた。まだ何もされたわけではないのだが、この少女に上級の妖怪にあるような威圧感を感じ取ってしまったのだ。
 この時妖怪は初めて気がついた。本能が危険を告げるのは、何も自分より強い相手を警告するだけの物ではなかったのだと。相手がたかが無力な人間であったとしても、この状況と彼女の性格から予想される自分の未来を鑑みて、まさに自分は今“危ない”と告げられていたのだ。

「まあいいわ、とりあえず10点あげる。次、種族」

「わっ、私は普通の妖怪よ! 天狗とか河童とか鬼とかじゃない、翼も角も無いし普通の人間と同じ姿で力が強い……。種族とか言われてもそんなの無いわ!」

「種族:普通の妖怪 と、次は能力、ね。なんか能力あるの? 普通なのに」

「手、手を何かに向けて力を使うとその先にあるものを壊せるわ! それ程強くは無いけれど拳くらいの石なら砕けるのよ」

「それじゃあ人間も殺せそうな気がするけれど、どうして今は使わないのかしら?」

「この部屋で目が覚めてから能力が全く使えないのよ! 何度も試そうとしたに決まっているでしょ!」

「破壊の力? 何か飛び出すの? 離れた場所に使うとどれくらい時間がかかるの?」

「たぶん空気だと思う、でも風とかじゃなくて塊って言うか……。私自身どういう原理か良く分からないけれど、向けた先はほとんど一瞬で壊せるの。この能力が弾幕ごっこに使いづらくて困ってるくらいよ」

(衝撃波ってやつかしら? アホっぽそうだから科学的説明は出来そうに無いわね。それと弾幕ごっこ、新しい単語ね。突っ込んで詳しく聞いておくべきかしら? 仕事としては質問の答えだけ集めれば良さそうだし……当面あの女と対立するつもりも無いし放置ね)

「住んでいた場所」

「人間が再思の道って呼んでたところ」

「今までに殺した人数」

「そんなの数えている訳無いじゃない」

「殺しの仲間は?」

「……それを聞いてどうするつもりよ?」

 妖怪の少女は目の前の人間を畏怖していたが、これだけは即答できない質問のようだ。

「私は質問の答えを纏めてあの女に伝えるだけ。あの女がどうするかは知らないけれど、まぁ予想はつくわね。そいつらで最後ならとっ捕まえてそれで終わり、あるいはもっと先があるならあなたと同じ目に会う、というところかしら」

「なら絶対に教えられないわ!」

「じゃあ次、殺した理由は?」

「そんなの食べるために決まっているじゃない。他はどうか知らないけれど、少なくとも私は楽しみで人を襲ったりはしないし殺しもしないわ。あなた達人間だって他の生き物を食べて生きているのでしょう? だったら妖怪が人間を食べることそのものを罪だなんて言えた義理じゃないわよ!」

 そう言って妖怪少女は憤慨した。彼女の言うことは尤もだ、食物連鎖という観点に立てば。

「……とにかく、ちゃんとした回答は4つ、あやふやなのが2つ、黙秘が1つ。全部で60点ってところね、でも全部をあっさり答えられなくて良かったわぁ。大事なのはこれからだもの、ねぇ? お仲間の事、話すつもりにならないかしら?」

 △△と呼ばれた少女は半回転して背を向けながら話し、恍惚とした表情を浮かべながら彼女に向き直る。その顔は新しい遊びを見つけた子供のように無邪気で、その笑顔に吸い込まれてしまいそうになってしまった。





「……お仕事御疲れ様と言ったところかしら?」

「あら、来てたの。ドアが開いたことにも気がつかなかったなんて、夢中になりすぎちゃったかしら」

 少女は蕩けた様な顔で入ってきた女を振り向いた。白い装束は所々飛沫血痕によって真紅に染まり、さながら白地に朱染めの水玉模様ではないかと思わせるほどだ。無論彼女の血液などではない。
 吊るされている少女は全身に10以上の御札を貼り付けられ、その場所は焼け爛れている。何より異様なのは全身に開いた穴、突き刺さった針だ。刺さりっぱなしになっている針はおよそ10本、それが抜かれた痕と見られる穴は30以上。と、言っても女が入ってきた入り口から見えるのがそれだけであるというだけなので、背中側にもまだあるかもしれない。
 何れにせよ妖怪の少女が絶命していることは見て取れる。彼女は2つの目標のうち、後者を選んだということだろうか。

「そう、あなたはこれを殺すことを選んだのね。情報は何処まで聞き出せたのかしら?」

「実質的には全て。自分に関することは最初から簡単にしゃべったわ。ただ年齢と殺した人間の数は不確かで、結局のところおおよその数値を引き出すにとどまったの。仲間についても最終的に全員と言っている3人について詳しく話したわ、こんなところでどうかしら? ご満足頂けるのではない?」

「……ええ、一点の不満も無い完璧なお仕事ね。ただこれは不満ではなくて確認なのだけれど、全ての情報を聞き出しておいて何故これは死んでいるのかしら?」

 質問の答えを全て聞き出せたとすれば、当然それはこの妖怪の存命中だ。無論最後の質問の答えを得てから失血で力尽きるということは考えられる。
 だが、針と穴は有り得ない所にもあった。即ち胸と喉と頭部。肺や気道に穴が開けば声は出せなくなり質問には答えられないし、頭部は言わずもがな。彼女が答えを聞き出せた事が事実であるならば、その後で嬲り殺した以外の説明がつかない。
 女もその程度のことはとうに見抜いている。彼女が欲したのは少女がどのように答えるかだ。

「質問の答えを聞きだすか、あるいは殺す。それが仕事なのだから、両方とも満たしていてもなんら問題ないと判断したの。問題だったかしら?」

「いいえ。……まあこれはこちらで処分するわ。後の事は追々伝えることとして、少し休むといいのではない? あれから4時間、食事も休息もなしで続けたのでしょう?」

「確かに少し喉が渇いたわね。それよりこれでお仕事は終わりなの? まだ同様の妖怪とやらがいるのではない? あるいはこいつが吐いた仲間とやらを同じ目にあわせるとか予想していたのだけれど。ちょっと休んだら私はまだ続けたいのだけれど」

 黙って聞いていた女は彼女から視線を離し、妖怪少女の死体に向き直る。自分を無視されたように感じた人間の少女は、僅かに怒りと侮蔑をたたえた瞳で女を見据える。
 そして女は右手を上げて指を鳴らす。

パチンッ

 瞬間、妖怪の足元に紫色の空洞が開く。それから1秒と経たぬ間に天井から腕を吊っていた枷が外れる。少女の死体は足元の空洞に吸い込まれるように落下していった。
 怒りの眼を女に向けていた少女も、これには唖然として直前の感情を失念してしまっていた。

「え……、あ……」

「死体だけでなく床の血も明日には片付けておくわ。あなたの望み通り明日になったらまた別のを用意する。これでいいかしら?」

「……あなたの名前をまだ聞いていないのだけれど。教えてはもらえないのかしら」

「残念ながら、私とこの場所に関する情報は伝えられないわ」

 それを聞いた少女は少し残念そうな、それでいてある種の期待の様なものを浮かべて女を見る。

「あなたは本当に神様みたいな人なのね、私には理解も及ばないということなのかしら。残念だけれど、ちょっと嬉しいわ。逆にあなたなら私を理解してくれそうだもの……。ねえ、名前が無いと不便だから、……お姉様って、呼んでもいいかしら?」

「お、おねえさま!? ま、まああなたが私をどう呼ぼうと構わないし、実際私が名乗れない以上は拒否もし辛いのだけれど。どういう心境の変化かしら? あなたは私に随分警戒しているように感じたのに」

「先ほどのお力ですわ。あれは妖怪の言う能力というものでしょうか? あなたは妖怪、いえ明らかにそれより上位の存在、神というのはあながち……。少なくともあの程度の殺人妖怪を好きに出来るだけの力がある。私はさっきの一匹を殺していい気になっていたけれど、お姉様は百や千を屠っていると見受けますわ。先ほど人の形をした生き物を初めて殺して分かりましたの、あなたは私が尊敬し敬うに値するお方。そしてあなたならば私を認め、理解してくれる存在であると」

「あら……、そう。でも私はまだあなたを認めたわけではないの。明日以降も同様のお仕事をしばらくしてもらうわ、あなたの資質と価値を示しなさい」

「畏まりました、お姉様」

 少女は右手を胸に当てると恭しく礼をした。





 時計の類は無いので体感時間だが、少女がこの場所に連れて来られてから3日というところ。この間4体の妖怪を最初の1体とほとんど同様に“処理”していた。少女の装束は返り血で真っ赤に染まり、さながら朱染めの着物のようにすら見える。古い血液はとうに凝固し、明らかに辛そうに手足を動かしている。

「着替えなどいくらでも用意できるというのに、どうしてその着物を着続けているのかしら?」

「あら、ちょっと汚かったでしょうか? 一応用意されたお風呂に入ってますし、着物を着てるのはお仕事の時だけなのですけれど。フフッ♪ 私がこの香りと感触を気に入ったっていうのもありますけれど、それ以上に2体め以降の妖怪共がこれを着ていると良い反応をするので楽しくって」

「そう……。相変わらず質問の答えも殆ど完璧に得ているわね。ここいらで一区切りつけましょう、あなたには次のお仕事を頼むことにするわ」

「それは私がお姉様に認められたということでよろしいのでしょうか!? やはりお姉様は私の価値を見出してくれる存在だと思っておりました! どうぞ何なりとご命令下さい、どんな仕事でもこなして見せましょう」

 少女は5体目になる妖怪少女の死体の前で歓喜の声を上げる。2体目からは外の道具類、刃物や工具類を取り寄せてもらって使用している。妖怪の爪は剥がれ、両の眼はくりぬかれ、割かれた腹の中で直接内臓に御札が張られて焼かれていた。
 彼女の行為が徐々にエスカレートしているのは明白だった。

「期待しているわ。とりあえず服を脱いでくれるかしら」

「そっちの方の要求ですか? ま、まぁ私はお姉様でしたら構いませんが」

 モジモジと初めて見せる表情で少女は真紅の装束を脱いでゆく。女はまるで興味が無いような目で彼女を見据えているのだが、今となっては少女に当初の洞察力が働いていないのか気がつく様子も無い。

「あなたのお仕事は別の場所になるわ。それじゃあさようなら、△△さん」

「え! ちょっ」

パチンッ

 金髪の女性が何時ぞやの様に指を鳴らすと全裸になった少女の足元に紫色の空洞が開く。少女はそれに飲み込まれ、この場から消え去った。

「…………」





「お嬢様、八雲から今月分の食材が届けられました」

「えっ、なにここ、何処なのよ? お姉様? お姉様!? なんで私は裸でこんな所に!? 痛ッ! なんで私が縛られているのよ! これじゃ、これじゃあ!!?」

「…………黙れ人間。私は最近機嫌が悪い。さっさとそいつを加工してしまえ。今日は私は血液だけでいい、後はフランにやってくれないか……」

 館の主はメイド長である妖精に命令し、椅子の背もたれに寄りかかって虚空を眺める。メイド長は一礼し、部下の妖精数名がかりで縛られた全裸の人間を引きずっていく。

「貴様妖怪だなッ! 貴様らごときがこの私をッ、この私をッッ!! た、助けて下さいお姉様! お姉様ーっ。あ、あなたも私を裏切るのですか! 何故誰も私を認めないの!? どいつもこいつも下らない俗物共め!! 私は、私は選ばれた人間なのにぃ……」

 引きずられながら徐々に遠ざかる少女の罵詈雑言。人間ごときの聞くに堪えない発言を受けてもなお、館の当主は表情を変えない。彼女にはその声は届いていない、血肉にそれ以上の価値を見出してなどいないから。





「私の意図を見抜く洞察力と多様な知識、完璧に仕事をこなす才覚を持ち合わせている。但しそれは私の欲するところと少々異なった、私は崇拝は求めていない、それだけのことね。あまりに独善的であり、手段と目的を取り違えた。まあ、何らかの思想に染まってテロリストとかいうのになる前に、自分を終わらせようとした事は外の世界に対する彼女の善行だったのかも、無理に連れてきた私が間違っていたのかもね」











「おはよう××さん」

「…………」

 目が覚めた少女は、最初に自分を覗き込んでいる女性を見て、次に自分の身体を眺める。腹に手を当ててさすってみる。
 何も無い。若い艶やかな肌と小さなおへそがあっただけ。どこも痛くはなかった。

「私はあなたに頼みたい事があるのだけれど、とりあえずこれでも羽織るといいわ」

 そう言って目の前の女性は白い着物を手渡した。少女も僅かばかり躊躇ったあとそれを受け取る。

「……お父さんは?」

 下を向き、何の感情もなさそうな、まさしく無表情と表現できる顔で少女は尋ねる。

「あの後で行きたい所へ行ったのではないかしら。……あなたと同じ場所に行くつもりだったのでしょうけれど、あなたはここに来たのだから離れ離れになってしまったわね。残念だった?」

「いいえ」

「そう。じゃあ服を着て私について来てくれるかしら」

 少女はやはり何の感慨も無いような表情で白無垢の装束を着て、金髪の女性について部屋を出た。廊下を通り別の部屋に案内される。

「!」

 そこで初めて感情らしきものを発現させる。驚愕の表情を。
 部屋の中央には全裸の少女が吊り下げられている。手枷足枷をつけられ、手は天井から吊られて足は床に固定されていたのだ。

「これは人の形をしているけれど人ではないの。妖怪と言ってね、人を食べる化け物なのよ。こいつらは生きるために人を襲って喰らう。でもそれだけだと人はみんなこいつらに食われてしまうから、調子に乗りすぎたやつらをこうやって減らさなければならないの。ともかくこれは人間じゃないし、あなたがちゃんと仕事をしてくれればここでのことは一切忘れてもとの場所へ帰してあげれるわ。だから罪の意識のようなものは感じずに仕事だけに集中して欲しいわね」

「…………」

「あなたへの頼みは“これ”に7つの質問をしてその答えを得ること、あるいはこれを殺してしまうことよ。そのどちらでもいいけれど、どちらかというと質問の答えは欲しいわね。その際部屋にある道具は使ってもいいわ、あそこにある針は言わずもがな、御札はあなたが触っても何も起きないけれどこれに触れさせるとその身を焼く苦痛を与える事が出来る。この2つはあなたの判断で好きに使っていい。それと必要な物があったら言ってくれれば用意できるわ。……何か質問は?」

「…………」

 女が話を続けている間、部屋に入った当初の驚愕の表情は少女の顔から消え失せていた。再び何も考えていなさそうな、それでいて哀しそうな何とも形容しがたい表情をして、部屋の中央で拘束されている裸の女の子を見つめている。ずっと黙ったままなので、女もついつい長い話をすることになってしまった。

「……私はお願いと言ったけれど、これは貴女の仕事、貴女にしか出来ない事であり貴女にして貰わなければ困るの。もちろん拒否してくれても構わないわ、その時は元居た場所に帰ってもらうことになる」

「…………」

「聞いているのならば質問内容を言うわね。7つの質問の中身は―――

―――になるわ。これらの質問に対する答えをこれから聞きだすこと。手段は問わないから何をしてくれても構わない。あるいは殺してしまっても仕事は果たしたことになる。さっきも言ったけれど必要な物があったら――」

「ノートと書くものを」

 長い沈黙を続けていた少女が口を開く。

「……ええ、ここに」

 女性は左手を背の後ろにまわしたかと思うと、数秒後にその手にノートと鉛筆が握られて前に差し出される。少女はそれを受け取り、すぐさま書き出した。それは先程女が話した7つの質問の内容についてだった。
 それを見た女性は彼女が仕事をしてくれることを確信しつつ部屋を出て行った。



「……あなたも聞いていたでしょう? 私は……あの人の言う仕事をすることにする」

 少女は吊り上げられている妖怪といわれた少女に話しかけ、彼女の猿轡を外してやった。

「本気で言ってるの? あなたも気づいているんでしょう、あいつは人なんかじゃない、私と同じ妖怪よ! ただ悔しいけれどあいつはものすごく強い妖怪で、私なんかじゃ手も足も出ない。でも人間のあなたがあいつに協力するいわれは無いでしょう!?」

 人間の少女は相手の瞳を見ながら彼女の話を聞いた。それは薄々感づいていたことだった。そもそもあの女の言う仕事をする理由も無いのは確かなのだ。

(でも、私は―――)

「これからする質問に出来るだけ答えて欲しい。答えない場合はこれを身体に貼っていく」

「ヒッ!」

 少女は机の上にあった御札を手に取る。それがどのような効果を及ぼすか実際に見たわけではないが、女は苦痛を与えると言っていたし、それを手に取ったときの妖怪の反応からして嘘などではないのだろうと判断した。

「や、やめて! どうしてこんなことをするの? 私は確かに人を襲って食べたことはあるけれど、それは生きるためよ! あなた達人間だって他の生き物を食べているし、ましてやあの年増妖怪は私たちなんかより二桁以上違う数の人間を喰らっているに決まっているわ! そんな奴の言う事を聞くなんて大馬鹿よ!」

「大馬鹿、確かにそうかもしれない。でも私が仕事を辞めたらあなたは助かるの? 私とは別の、それでいて私みたいな人がまた連れて来られて同じ事をさせられるだけじゃないの? その人が喜んで仕事を引き受けて、あなたを痛めつけないという保障はあるの?」

「うっ……。な、なら私を助けてここから連れ出してよ!」

「あなたはあの女の妖怪が自分よりずっと強いみたいなことを言っていたし、私もそう思う。ここからは絶対に逃げ出せないし、逃げてもあなたは助からないよ」

「あ、あなたも結局は自分より弱い立場にいるものを痛めつけたいだけよ! なんだかんだ言って妖怪に意趣返しがしたいだけなんでしょう! 仕事だかなんだか知らないけれど、そんなの辞めて帰ればいいのに好きで残るんじゃない!」

 少女は冷酷さとはまた違う、感情の無い声色で語りかける。

「……たぶん仕事を辞めたら私も殺されてしまうでしょうね。あの女の妖怪が言っていることは嘘だと思うもの。私は死にたくは無いの、……ううん、死にたくは無かったの。誰かがやらなきゃ終わらないことだとしたら、私がそれをやってもいい。あの女の妖怪が嘘つきで悪い奴だったとしても、私を必要としてくれるなら仕事だけはする。そして生きるわ。いつか自分が生きる意味を見つけられるまで生きてみたいもの」

 そう言って少女は真剣な瞳を向けた。

「質問に、答えて」





「お仕事御疲れ様。質問の答えが全て得られたかしら?」

 金髪の女性が再度部屋に入ってきた時、部屋の中はほとんど変化は無かった。ただ中央の少女の腕に一枚の御札が張られていて、それだけが当初と違う点といえるだろう。

「これが答え」

 短くそれだけ言ってノートを手渡す。女性はノートを受け取り質問に対する回答のページを見て、その1ページだけ千切ってノートを少女に返した。

「良く出来ました。まだ何回かお仕事は続けてもらうことになるわ。もちろん、これに関しては十分な働きをしてくれたからもういいわよ」

「仲間は許して……」

パチンッ

 消え入るような声で吊るされていた妖怪少女が最後の声を発すると、金髪の女性は指を鳴らした。彼女の真下に空間の裂け目の様な物が現れて、ほぼ同時に手枷が外れた彼女はその中に落ちていった。
 人の少女はそれらの所作を黙って見つめ、少し哀しそうな顔をして見送った。

「今日はもう休みなさい。明日にはまたこの部屋で今日と同様の準備だけしておくから、今日と同じようにお願いするわ」

 そう言うともはや演出めいた事が必要なくなったのか、女性は同様の空間の裂け目を縦に作り出し、その中に入っていった。裂け目が閉じられると女性の姿は跡形も無く消え去っていた。

 少女は部屋を後にし、食事と入浴を済ませて床に就いた。





 翌日、少女は1人で起床して勝手に食事等を済ませて例の部屋に来た。そこには昨日とは別の少女が昨日のように拘束されて吊るされていた。

 昨日とほぼ同様に彼女から質問の答えを聞きだした。仲間の居場所だけは最初の妖怪と同じく少し渋ったので、身体に御札を貼って痛い目を見せることで話させる。最初のは1枚で話したが、2人目は3枚まで耐えていた。

 その妖怪の少女もまた、全てを話した後でやってきた女性によって処理された。

(やって来るのはいつも仕事が終わってから。どこかで私を監視しているのかもしれないけれど、逆に言えば仕事が終わらなければ姿を現さない?)

「御疲れ様。まだ一日で言えばお昼くらいだし、続けてもう1つするかしら?」

「……明日でいいなら明日にする」

「ええ、もちろん明日でもいいわよ、明日には今日みたいに用意しておくわ。特に娯楽の類が無くて申し訳ないけれど、明日まで自由に過ごしなさいな。何か欲しいなら言ってくれれば用意できるけれどね」

「結構よ」

 相も変わらずの無表情・短い単語で会話を成立させると、スタスタと部屋を後にした。それを見送った女性は肩を竦めるような仕草をした後で消えた。





「仲間のことを話して」

「……何度も言わせるなよ。嫌だといったらイ・ヤ・だ」

 3人目の妖怪は自分の事については割と抵抗無く正直に話したが、仲間のことだけは頑として口を割らない。今や体中に10枚もの御札をつけている。
 御札はそれを貼り付けた場所を熱ではない何か特殊な、自分には効果がなく妖怪にだけ効果のある方法で焼け爛れさせ、それによる苦痛を与えているように見える。しかしそれは体の殆どの部分、つまり手や足や胴に貼り付けている限りはそれほど違いが無いとも言えるのだ。
 この妖怪は御札の責め苦を耐えに耐え、徐々に慣れてきてすらいた。

(このままじゃ埒が明かない)

 先ほど少女が推察したように、質問の答えを全て得るまでは女性は姿を現さない。だがいかなる苦痛を与えても絶対に口を割らない相手がいる可能性を考えると、ただ痛めつけているだけでは仕事の終わりが来ないではないか。
 このままこの場所で食事や休息を取りながら、適当に仕事をしているフリをすることも出来るかもしれない。だがそれをあの女がいつまでも許す保証も無いし、なにより少女はこれだけが自分の人生であるようなことは願い下げだった。

「……教えて。これからもっと痛い事をして、いつかあなたの仲間について話し出すか、ひと思いに殺されるか、どっちがいい?」

「けっ! 私は話すつもりなんて無いね。あんたの言う痛い事ってのがどれほどか知らないけれど、何も話さずにいずれ嬲り殺しになるだけさ。ひと思いに殺すっていうのはあんたの慈悲のつもりかい? だったら好きにしな。あたしが何も話さないっていうのと、死ぬのは確定事項だよ」

 妖怪の少女はニヤリとした笑みを向け、僅かに動く体で胸を張った。それは彼女の生き様に対する誇りか、あるいはここを刺せということか。

「わかった」

 それを見た少女は今まで実際には一度も用いなかった針を手に取る。まじまじとそれを見つめ、覚悟を決めて妖怪に向き直る。
 針は裁縫針しか知らない少女にとっては、針と呼べるのかどうかも分からないほど大きいものだった。直径にして3〜4mm長さは15cm近い、針は針でも手編み用の棒針といえる太さと長さ、しかしそれは触るとヒヤリとする金属製で先端はよく尖っていた。

「…………」

 妖怪少女も覚悟を決め、目を閉じて歯を食いしばった。

プスッ

「―――ッツ!!」

ズズズズズッ

「―――――――!!! ァ」

 少女の心臓に針が到達した。普通の人間ならば破れた心臓からポンプの様に血が噴き出し、さして時間も掛からずに死に至るだろう。だが妖怪の彼女は体組織の多くが人間よりもずっと強く、そして心筋も力強かった。本人が死を望んでいるというのに、彼女の心臓は持ち主の意思に反して針を力強く押さえ込み、鼓動しながらも針を咥えこんでいた。

「ぬ、抜いて……。は、早く、殺してぇ」

「―――うん」

 心臓の鼓動にあわせてビクンビクンと震える針を力強く押さえ、心なしか刺し入れた時よりも強い力を必要としてそれを引き抜いた。

ズブッ ドパァッ ドパッ ドパッ

 心臓の鼓動にあわせて水鉄砲のように針穴から血が噴出する。それは針を引き抜いた少女の白無垢を穢し、純白だった装束は肩から袖口にかけてまで真紅に染まった。

「ゴプッ ア、アァ……。  あ。      」

 徐々に噴き出す血液の飛距離が減り、妖怪少女の眼が虚ろになっていく。それでもなお彼女は自分を殺す人間を見つめ、

「い きな……さい   よ。 わ、たし…………の  ぶ―――」

 死にゆくなかで僅かな言葉を紡ぎ、散々食べてきた筈の人間に伝える。彼女が人の命を喰らって生きてきたように、彼女もまた少女の生きる糧になれるように。

「…………」

 涙は出なかった。泣いてはいけない気がしたのだ。彼女を殺したのは自分なのだ、仕事を終わらせるとやってくる女性のせいには出来はしない。彼女のために涙を流すことは彼女の死を侮辱しているような気さえした。



「お疲れ様、質問の答えは得られたかしら?」

 少女は前二日と同様に回答の書かれたノートを手渡す。女性もやはりそれを受け取って、当該ページを千切ってノートを返した。
 つまり、これがまだ続くことを意味していた。





 この場所にやってきてもう5日になる。彼女は今5人目の妖怪の息の根を止めたところだった。3人目以降はみな死を選んだ。

「今日もお疲れ様、あれはあとで処理しておくとして……、聞いていい? あなたはどうしてその着物を着続けているのかしら?」

 少女は初日に貰った着物を現在に至るまで着用している。もちろん風呂にも入り、就寝のときは別の服を着ているのだが、仕事の時は同じ着物を洗いもせずに毎回着けているのだ。
 それは両の肩から袖までが血に染まり、返り血や床を跳ねた血が下のほうに模様を作っていることを除けば、誰かが好んで着ていた紅白の巫女服を赤白反転させた様にも見えた。

「……最初はただ儀式的なモノだと思ったから。大した理由は無かった。…………3日目からは自分の手が血塗れである事を忘れないために」

「……そう。貴女のお仕事は今日で終わり。約束通り貴女を元の世界に返してあげるわ、とりあえずこっちに移動してくれるかしら」

 女性は目で促すと部屋を出て、廊下の中、それまでは何も無かったはずの場所にある扉を開いた。その部屋は真っ白で何も無い部屋で、白色LEDのような軟らかな純白の光が降り注いでいた。

「これから貴女の記憶を消して、元居た世界に送ります。此処での事は一切忘れて、新しい人生を始められるように」

「1つお願いが」

「なぁに?」

「ここでの記憶は消さないで。貴女が困る事は仕方ないけれど、私が妖怪を殺した事実だけは消さないで欲しいの」

 少女は初めて涙した。ここへきて初めて流れた大粒の涙は彼女の頬を滑り落ち、顎までいって両の目の涙が合流し滴下した。

「……ええ、わかったわ」

 それにつられたのか、女性も今までの様に余裕を持った笑みではなく、慈母の様な優しさをたたえた微笑を少女に向けて約束する。

「服を脱いで」

 言われるままに少女は着物を脱ぐ。透き通るように白い細身の裸身が露になり、そしてその両手には乾いた血が付着していた。
 生まれたままの姿に戻った少女は着物を女性に手渡し、女性はその着物をどこかへと送った。同時に何処かから一枚の御札を取り寄せる。それは拷問に用いた御札とは全く違うものだった。

「それじゃあ始めるわね」

 女性がそう言うと、少女の胸にあたる部分に紫色の“スキマ”が開いた。
 それは妖怪達を処理するときに大きく口を開けたものであり、女性が移動したり何らかの物を送ったり取り寄せたりするときに開く、空間の断裂と同じものだった。

「…………」

 声が出せなくなった。不思議と痛みも無く、また自分自身の胸にあいた空洞を自分ではよく見る事が出来ない。いつの間にか体が動かせなくなり、首を下に向けることも手を突っ込むことも、歩くことさえ出来なくなっていたのだ。

 女性は御札を手にゆっくりと少女に近づき、その御札を胸の隙間に入れた。
 少女の胸から眩いばかりの光があふれ出し部屋を照らす。体が僅かばかり宙に浮き、部屋の中央をフワフワと漂った。

「嘘をついてごめんなさい」

 女性は光り溢れる彼女から一歩遠ざかって言う。少女自身にはもう届かない言葉を。
 ××という名の少女は御札を入れられてから意識を手放し、ただ何らかの力によって体だけが浮いていた。

 そしてゆっくりと光が収束していき、胸から御札が排出される。少女は意識を取り戻すことなく、深い深い眠りに落ちている。
 金髪の女性は眠ったままの彼女を抱えてスキマを開き、彼女をある場所へと送った。





 成すべき事の全てを終えた女性は自宅へと帰ってきていた。先に送っておいた装束を眺める。肩口から袖までが血に塗れ、正面や背は跳ねた血が僅かに付着するだけで純白を保っている。

「手を汚していることを自覚しそれを自分自身に刻みつけ、その上で心までは汚さなかった。才能溢れる若者とは言えない子かもしれない、だけれど彼女の心はあらゆるものから浮く力を持つに値する。願わくば与えられた記憶と人生の中ででも、自分自身の生き方を見つけて幸の多い一生を歩まんことを」

 そのように誰に言うでもなく呟いて目を閉じ、ゆっくりと目を開いて部屋を出た。
 雑事を全て任せていた式に諸々を伝え、2人で食事を取って再び冬眠に入る。ただでさえ冬眠中に起こされた上に力を使いすぎた。今度の目覚めは遅くなるだろう。











 年若い少女が紅白の巫女服を着て神社の境内を箒で掃いている。美しい紅葉の後で訪れる落ち葉の季節。掃いても掃いても次から次に降って来るのだからやりきれない。でも落ち葉を集めてする焼き芋だけは格別だ。
 少女はホクホクの芋を頬張る未来に想いを馳せ、幸せそうに微笑む。

「お邪魔してもよろしいかしら?」

「!」

 目の前の空間に紫色の隙間が開き、そこから金髪の女性が上半身を出す。明らかに妖怪であり、少女の勘は相手がかなり強いことを告げている。
 咄嗟に腰から御札を取り出して相手に向け、戦闘の態勢を整えた。

「あらあら、私は貴女の敵ではないし戦うつもりもないわ。スペルカード戦だったらやってもいいけれど、今日は違う用事で来たの。とりあえずはじめまして、私は八雲紫という名の妖怪。そして貴女と同じ幻想郷の結界を維持する者、いわば同士ね。挨拶が遅くなって申し訳ないけれど、今まで冬眠していたものだから」

「冬眠? 今はもう秋もふかいわよ。冬眠なら冬だけ寝て春には起きるものじゃない」

「ええ、まったく。また冬には眠らなきゃいけないから、あまり長く活動できないのだけれど貴女への用事だけは済ませておかなきゃいけないと思って」

 そう言って紫と名乗った妖怪はクスクスと笑う。

「貴女の先代から預かった博麗の宝具を返しに参りました。どうぞ収めて下さい。そして博麗の結界に守られた蔵の中で厳重に保管して頂きたい」

 恭しく桐の箱を取り出すと、一度だけ開いて中身を見せる。中には特殊な力を封じていそうな御札が一枚入っていて、紫は蓋を閉じて少女に手渡す。

「……私は先代の巫女との引継ぎが上手くいっていない。巫女の力を持っているから博麗神社の巫女に就任したけれど、詳しいことは分からないわ」

「いいのよ、それは結界の蔵に保管さえしてくれれば忘れてしまっても構わないわ。それと私はこれから冬眠するとはいえ、貴女の同士。何かあったら頼ってくれて構わないからね。博麗××さん」

 いきなり来た力の強い妖怪。自分は味方だなどと話し、自分の記憶に無い先代に借りたものを返しに来たと言う。紫色のスキマから上半身だけを出して宙に浮きながら会話をする相手。

「胡散臭い」

「……そういう事は心で思っていても、本人の前で口にする事では無いのではなくて?」

 八雲紫と名乗った妖怪は微笑んだ。
 この作品は自分の過去作品、真夜中のデッド・リミットの世界観と情報を引き継いでいる派生作品です。
 これは正確には後日談という位置づけではなく、あくまで派生した一作品として扱うつもりです。今後、同様の作品には『D・Lスピンオフ』のタグをつけて区別します。
 後日談ではないというのは、あるいはいつか同じデッド・リミットの設定を引き継いでいて紫が幻想郷の維持を放棄、代わりの巫女を立てずに戦争に参加しなかった勢力諸共滅ぶという話しを作れる逃げ道を用意するためです。
 つまりスピンオフ作品はD・Lの世界観を引き継いでいるけれども、スピンオフ作品同士の横や縦の繋がりは無いとします。仮に繋げる場合はクロス・オーバー作品とでも呼びますが、今のところ予定していません。……実を言うとこれ以外のスピンオフ作品も構想段階で、いつ2本目が出来るかも分かりませんので、作者の戯言と聞き流して頂いても結構です。

 デッド・リミットのコメントで希望して下さった、各勢力のその後やC以降の外世界と月戦争について、あるいはC以前の月での戦いなどたくさん原案はあるのですが、上手く話にまとめられなくて現在停止中です。他の単発作品も作っていきたいので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

 最後にこの作品の解説を。普通、こんなわけわからん状況に放り込まれて紫の言いなりになるか? とお思いでしょうが、実はこれの元ネタはアイヒマンテスト(あるいはミルグラム実験)と呼ばれる心理学実験の結果から着想した話なのです。
 つまり、当初はスピンオフ作品で書く予定ですらなく、書きながらそっちに話を持っていった形になります。
 このテストによれば、一般人から募った被験者が管理者の言うままに対象の生命に関わる実験を継続する割合は、被験者と対象が面と向かって苦しむ姿を見ている状況でも統計上30%はいるとのことです。
 無論、この少女達が一般人と呼べるかどうかは怪しいですし、それがそのまま適用できる状況でもないですが、このような科学的考察を含めた作品作りが楽しいので、読まれる方々にも楽しんで頂けたらと思います。
マジックフレークス
作品情報
作品集:
9
投稿日時:
2009/12/21 04:08:22
更新日時:
2009/12/22 21:08:14
分類
D・Lスピンオフ
八雲紫
1. johnnytirst ■2009/12/21 05:01:47
なるほど、枝分かれってわけっすね…

うーん、紫も大変だなぁ
眠いのにこんな面倒なことを…

他のスピンオフ…ってかスピンオフ同士をつなげてしまうとんでもない
パラレルになるような気が…
2. 名無し ■2009/12/21 07:35:59
△△からは早苗と同じ香りがする
3. 名無し ■2009/12/21 10:51:42
スピンオフはあえて書かずに読者の想像に任せるというのも一つの手。
4. 名無し ■2009/12/21 17:16:53
××は博霊の巫女になったってことかな
人それぞれなんですねぇ。
5. 名無し ■2009/12/21 20:06:30
このゆかりんはいいな
6. 名無し ■2009/12/21 21:24:42
ゆかりんが人材発掘を試みた外界人の素性は
○○がリストカッター、△△がテロリスト、××が一家心中の巻き添え、かな?
7. 名無し ■2009/12/21 21:46:34
霊夢も咲夜も死んでる世界だからおぜうのスれ具合が半端ない
あと動揺するゆかりんかわいい

スピンオフということはあとがきに書くだけ、というのも意表をつけて面白いと思う
他作者さんも世界観を流用するのならタグは最適
8. 名無し ■2011/05/19 22:58:40
わけわかんないところにぶち込まれる系ってやっぱ面白いな
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