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『昔話』 作者: んh

昔話

作品集: 11 投稿日時: 2010/01/29 15:08:25 更新日時: 2010/01/30 00:08:25
むかしむかしあるところに、裕福な伯爵がおりました。
伯爵は4人の娘たちに囲まれ、幸せに暮らしていました。
しかし宮廷内での姦計に巻き込まれた伯爵は断頭台の露と消え、残った娘たちは莫大な借金を抱えることになりました。
屋敷や財産を売り払うだけでは借金を返すこともできず、4人の娘も身売りに出されることになりました。



長女は不能の老紳士のもとへ売られました。
老紳士は嗜虐嗜好の持ち主で、毎度長女を縄で縛り上げ、水責めにし、鞭で叩きました。
身も心もぼろぼろになった長女はひどい鬱になり、夜ごと老紳士に引きずり出される時以外は部屋にこもったまま、口をきくこともなくなりました。
そんなある日、老紳士は新しい拷問道具として電気椅子を買ってきました。
しかし粗末な電気拷問具では、電力の調整などできるはずがありません。

長女は心臓麻痺で死んでしまいました。




次女は医者のもとへ売られました。
医者はあやしげな薬を毎日次女に与えながら、知り合いの貴族たちと一緒になんどもなんども彼女を犯しました。
次女はやがて、薬と男なしでは生きられない女になりました。
狂ったように男を求める少女は、貴族たちの間でたいへんな評判となりました。
しかししだいに次女はひどい躁になり、男に抱かれていないと暴れ出すようになりました。
ある晩、半狂乱になった次女は、自分の部屋をめちゃめちゃに荒らしたあと厨房へ向かいました。

次女は自ら喉を掻っ切って死んでしまいました。




三女はやもめの紳士のもとへ売られました。
彼は三女に男装させ、男らしく振舞うように命じました。
そして夜ごと鶏姦に耽りました。
少しでも女のそぶりを見せたりすると、やもめの紳士はひどく怒って、「女はみんな雌犬だ」といいながら、雄犬と三女を交わらせました。
自分が男なのか女なのか分からなくなった三女は精神をひどく病みました。
よなよな静かな部屋の中で、「音が聞こえる、音が聞こえる」とうわごとを繰り返すようになりました。
彼女は常に他人と自分を偽るようにして生き延びました。
何年かたつと、三女は初潮を迎えました。
怒り狂ったやもめの紳士は、呪いの言葉を呟きながら女陰をいくえにもに縫い止めした後、熱したこてでその秘所を焼き固めました。これでは排尿すら満足にできません。

三女は腎臓を患って死んでしまいました。




四女は伯爵の屋敷を買い取った公爵のもとへ売られました。
公爵は屋敷を別邸として、四女を女中として働かせました。
別邸は、毎晩女中たちが上流階級の方たちに「おつとめ」をする社交場として使われました。
四女もまた女中として、貴族の方々相手に毎日一生懸命「おつとめ」をしました。
いつか姉たちにあわせてやるという公爵の言葉を信じたのです。

そうした生活を続けているうちに、四女は子を身ごもりました。
最初の子は、軍人あがりの男爵に腹を蹴られて流産しました。
二度目の子は、大司教の所望で、社交場の出し物として公開で堕胎させられました。
三度目の子は、常連の侯爵の所望で、同じく大勢の人が観ている前で出産しました。
しかし赤ん坊の泣き声がやかましかったので、産んだ直後に母親の目の前で叩き殺され、女中たちのスープの具になりました。
スープを三日三晩出された四女は気がふれてしまいました。
水子に姉たちの名前をつけ、四人で楽しく会話したり、遊んだりするようになりました。

しばらくすると、別邸から奇妙な音がしたり、家具がひとりでに動いたりするようになりました。
また、常連の貴族の身の内に次々と不幸が起き、人々は恐れて別邸に近づかなくなりました。
一時期「呪いの館」と評判となったその屋敷は、いつしかその存在すら人々から忘れ去られていきました。

その後四女がどうなったのか知る者はいません。
おそらく廃墟となった屋敷で、水子の霊たちとにぎやかに暮らしているのでしょう。








――めでたしめでたし、と…あら、フランお嬢様、すっかりお休みになられたのですね。


十六夜咲夜は穏やかな寝息を立てるフランドール・スカーレットに布団をかけ直すと、一礼して寝室を後にした。


――そうだ、うちも明日のおゆはんはスープにしましょう。時間をかけて煮込めばお嬢様もおいしく召し上がってくださるでしょうし。
前回はコメントありがとうございました。
なんかリリカ画像検索と被ったような気がしないでもない。
んh
作品情報
作品集:
11
投稿日時:
2010/01/29 15:08:25
更新日時:
2010/01/30 00:08:25
分類
プリズムリバー4姉妹
1. 名無し ■2010/01/30 01:11:04
売られたというかそういうのが公式だから手に負えねぇぜ
2. 名無し ■2010/01/30 01:32:36
メイドさんの絵本はこんなのばっかか…
3. 穀潰し ■2010/01/30 01:38:08
さて、フランス革命ばりのギロチンの準備に戻るか……
4. 名無し ■2010/01/30 02:35:00
群体スタンド・・・
虹・・・

そうか!そういうことだったのか!!
5. johnnytirst ■2010/01/30 14:10:24
こんくらい救われない方が似合ってる>プリズムリバー
6. 名無し ■2010/01/30 21:00:51
どんな昔話だよと思ったら紅魔館か、納得

>大司教の所望で、社交場の出し物として公開で堕胎させられました。
大司教が公開堕胎を所望しただと・・・?
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