魔法使いの生きる方法

作品集: 12 投稿日時: 2010/02/24 19:03:22 更新日時: 2010/02/25 16:51:50
夜、魔法の森に住む人形を使う魔法使いアリスマーガトロイドは自宅で本を読んでいた。


アリス   「な・・・何なのよこれ・・・」

アリスはパチュリーから借りてきた本を開きながら愕然としている

アリス   「魔法使いってこうゆうことなの・・・・」




アリスの読んでいる本には『魔導士達の宿命』と題名が書かれている
主な内容は以下の様である


私はこの書を記すにあたり、魂に記憶を留める術を会得した、その術をある人間の老人に私は試した。

それから程なくして彼は天寿を全うし旅立っていった。

その80年の後のある日、私の元に青年が尋ねてきた、その私に80年前の記憶を

彼は語りだした、当時、私しか知りえないこの魔法の術式を彼は私に克明に語ったのだ。

かつての友人のあまりにかけ離れた容姿に私は奇妙に思うと共に私の魔法の成功に歓喜した。

研究の成功の知らせを魔術師仲間に私は手紙で送った。

皆、私の手紙に書いてあった日時に私の研究室に集まり、研究の成功に惜しみない賞賛を送ると共に

我々にもその術を施して欲しいと願い出た。

もとより、魔の法と英知を集積せんとする魔導士たちのために創った魔法である、私は快諾した。

だがどうだろう、その後、幾人もの魔導士たちが死んでいったが私の元に返ってきたものはいなかった

100年経ち200年経ちそれでも彼らは帰っては来なかった。

私は自身の全魔力をもって延命を試み、彼らの帰りを待った

300年経ったころ、私は延命の法を発展させ不死の法を得るための研究に乗り出した、

私の心情として彼らが帰ってくることに望みを託すことが辛くなっていたのであろう。

延命の法の強化、自身の魔力増幅、アーティファクトによる補助、ありとあらゆる方法を試し

延命の法は強大な魔法となったが不死に至ることはなかった。

人間は記憶の定着の法と元来の転生の法則により、擬似的ながら不老不死が可能である、

永遠に知識を得る、魔導士達の夢は達成されず、人間には達成できたしまったのだ、

なんと皮肉なことだろう、私は魔導士達の宿命に悲嘆せずにはいられなかった。

そして今日、私の寿命が尽きるときである・・・友人たちは今日も帰ることはなかった。







アリス   「魔法使いは転生できない・・・・不死の法もだめ、私って死んだら完全に無くなっちゃうの?
       イヤ・・・イヤよ!そんなの!怖い・・・無くなるってどうゆうこと?
       生命は必ず転生するんじゃないの?・・・存在しない意識もない世界そんなのこわい・・・こわいよぉ
       どうしよう・・・そうだ、パチュリーに相談してみよう」

夜が明けるとともに急いで家をでて紅魔館を目指した。


アリス   「パチュリーなら、何か知ってるはず、解決できなくてもなにか・・・手がかりだけでも」

紅魔館に着くと急いで図書館へ向かう、パチュリーは図書館内にあるいつもの机に向かい椅子に座っていた。


アリス   「パチュリー、はあはあ、こ、これ読んだのだけど」

アリスは『魔導士たちの宿命』を差し出す


パチュリー 「あー、それ読んだのね、研究は魔導士には失敗だったけど、なかなかいい本だわ、私も参考にはしてるのよ」

アリス   「パチュリー、あなたなんでそんなに冷静なの?怖くないの?
       あ・・・不死なら吸血鬼が居るし永遠亭の秘薬もあるから平気だとゆうのね?
       その手があることに動揺してて気がつかなかったわ、パチュリーもそのために吸血鬼なんかと友人でいるのよね」

パチュリー 「私をみくびらないで!!」

アリス   「ぇ?だってそのための吸血鬼・・・」

パチュリー 「・・・人間から魔法使いになったあなたでもプライドというものがないのかしら?
       そもそも魔法は人智を超えた知恵、それを研究し実証していく者である魔法使いが
       他の方法に頼って宿命から逃れたいですって?
       魔の道、魔道の魔法使い、そのプライドまで捨てたなら、あなたはただの外道でしかないわ。」

アリス   「でも、怖いすごく怖いのよ・・・・」

パチュリー 「私がなぜ図書館で本を読み続けているかわかる?私はあなたがお人形遊びをしてるときに
       運命に抗う方法を研究してるのよ?
       それを今頃になって運命を知って努力するどころか泣き言、みっともないわ。
       図書館に籠もっていても私はあなたよりずっと戦っているのよ
       魔法使いの運命を私が変えられるか、寿命が尽きるかに魔法使いのプライドをもって戦っているの」

アリス   「でも、私は怖い・・・無理よ、あなたみたいには私はできない
       こんなことになるなら・・・魔法使いになんかならなければよかった」

パチュリー 「所詮は元人間、あなたには荷が重すぎたのよ、いいわ、人間に戻る方法を教えてあげるわ」

アリス   「・・・ぇ?戻れるの?」

パチュリー 「私なら方法を教えることはできる、対価は必要ね」

アリス   「対価・・・なんでも払うわ、だからお願い教えて!」

パチュリー 「対価は今のあなたの魔力の半分を私に譲ること、魔道書を全部私に譲ること。
       でもいいの?魔法使いをやめたら可愛がっていた人形たちももう動かないわよ?」

アリス   「いいわ、人形なんて・・・人形なんてなくても生きていけるもの」

パチュリー 「そう・・・なくても生きていける・・・ね、それなら安心だわ」

アリス   「どうゆうこと?」

パチュリー 「もうひとつ無くても生きていけるものを失うかもしれないから・・・」

アリス   「なによ、まだ対価が足りないって言うの?」

パチュリー 「違うわ、私の教える方法はあなたがそのまま人間に戻れるわけじゃないの
       ある程度魔力をもった人間と魔法使いのあなたと種族を入れ替えるのよ
       結果的にあなたは人間に戻れる、魔理沙はアリスの4分の1の魔力の魔法使いになるわ
       対価として半分、魔法に使うのにその半分、残った4分の1が魔理沙の魔力になる
       でもそこは大した問題じゃないわ、今の魔理沙より少し劣る程度の魔力にはなるから。
       問題は種族を入れ替えるとき魔法使いから人間になるのは比較的簡単だけど
       人間が魔法使いになるのは負担が大きいわ、魔理沙は死んでしまうかも」

アリス   「魔理沙・・・魔理沙が死ぬのは・・・」

パチュリー 「魔理沙だっていなくても生きていけるわよ、それとも魔理沙は特別なの?
       魔理沙を死なせるかもしれないくらいなら運命を受け入れて見る?」

アリス   「―――わかったわ、それでも私は人間に戻りたい、そんな恐ろしい運命を受け入れられないもの
       方法を教えてください」

パチュリー 「そう・・・あなたには失望したわ、魔法使いはあなたには務まらないわね
        方法は・・・・」
     

アリスはパチュリーから方法を聞くと対価を払い出て行った、その足で魔法の森を目指す
自宅より少し離れたところにある魔理沙の家に向かったのだった。


魔理沙   「むぅー、なんだよーアリスかぁー私はまだ睡眠中だぜ?」

魔理沙は起きるのがおそい、眠たそうに目をこすり不満げな態度だ。

アリス   「ねえ魔理沙、魔法使いになりたくない?」

魔理沙   「私は今も魔法使いだぜ?」

アリス   「そうじゃなくて、種族として魔法使いになりたくはないの?」

魔理沙   「うーん、考えたこともないな、私は私、今のままでいいぜ」

魔理沙がそういうと、アリスは急に人形たちを使って襲ってきた、寝起きで油断していたこともあって
魔力を半分失った今のアリスでもなんとか魔理沙を床に押さえつけることができた。

魔理沙   「ア、アリス、何するんだ!やめろよ!!」

アリス   「おとなしくしててね、私が魔法使いにしてあげる」

押さえつけられた魔理沙を中心にして魔法陣が描かれていく

魔理沙   「アリス、私がお前になにをしたって言うんだよ・・・私は人間のままでいたいんだ」

アリス   「魔法使いもきっと楽しいわよ」

魔理沙   「やめてくれぇーやめてよ・・・魔法使いになりたくない・・・
       魔法使いには恐ろしい運命が待ってるんだ!」

アリス   「知っていたのね・・・私は魔理沙のこと好きだけど運命からは逃げたいの
       ごめんね魔理沙」


魔方陣から光が放たれ魔法が発動していく、光が魔理沙を包み、アリスを包んだ。
光が収まるとそこにはうつ伏せに倒れている魔理沙と立ったままのアリスがいた、
人形たちは魔理沙の周りに魔力の供給を失い転がっていた。


アリス   「魔法が使えない、人形たちが動かない、人間に戻ったのね
       魔理沙は・・・死んでしまったのね・・・
       でも、魔法使いになって恐ろしい思いをするくらいなら、
       死んでしまったほうがまだ魔理沙には幸せだったのかもしれない」


アリスは魔理沙を家の近くに葬った後、魔理沙の家を後にした。









しばらくしてアリスは自殺した、その知らせは幻想郷の新聞に載っていた
新聞によると、「行方不明となっていた魔理沙を殺したのは私です
私も魔理沙の後を追います」という遺書が残されていた。
心中ではないか?弾幕ごっこの事故死と後追い自殺では?そんな噂になっていた。


レミリア    「パチェー、魔理沙たちが心中だってー」


レミリアがパチュリーに新聞をもってきた

パチュリー   「そう・・・」

レミリア    「ねえ、パチェ、私となら心中できる?」

パチュリー   「何をバカな・・・レミィは不死じゃないの?」

レミリア    「まあ、そうだけど太陽にあたったら蒸発しちゃうし」

パチュリー   「心中はわからないけど、レミィは私の大事な親友よ」

レミリア    「パチェが恥ずかしいこと言うなんて珍しーい、くすくす」

パチュリー   「レミィが言わせてるんじゃない、私は研究に忙しいんだから、ほらほら用がないなら出て行って」

レミリア    「あはは、照れちゃって、邪魔しないように咲夜とおやつでも食べてこよぅ♪」


紅魔館の図書館に静けさが再び戻った。


パチュリー   「死の先にある運命より、目的を失って生きることのほうがずっと恐ろしいものなのよ
         人も妖怪もね・・・」

読み終えた新聞を横に置くと今日もパチュリーは本を読むのだった、運命を変えるため
そして、なにより今を生きるために。
SS3作目になります。あまり成長してませんが
頑張っていきたいとおもいます!

読んでくれた方、コメントをくれた方ありがとうございます。



追記
コメントくださってありがとうございます。

johnnytirst様、私にはもったいないお言葉であります、
ですがそう言ってもらえると嬉しいです。

2.様、ありがとうございます、光栄の極みであります。

3.様、ありがとうございます、仰るとおりです。

4.様 ありがとうございます、冷静なパチュリーとの差をつけたくて
アリスの言葉遣いを少し崩してみたのですが、ちょっと失敗だったのかもしれません。

穀潰し様、ありがとうございます、3.様も仰っているように
私ももう少し内容を深められればと思います。
私の文章力では蛇足になりそうで怖かったんです。

つたない文章ですがこれからも読んでいただけると嬉しいです。

追記2
6.様、ご指摘ありがとうございます、修正いたしました。
マイルスマイル
作品情報
作品集:
12
投稿日時:
2010/02/24 19:03:22
更新日時:
2010/02/25 16:51:50
分類
アリス
パチュリー
1. johnnytirst ■2010/02/24 19:13:25
ああ、こいつらに受け入れろって言いたいw
無駄なんだよw人間最強wって

会話だけで情景を伝えられる腕は尊敬します、参考にさせてもらいます
2. 名無し ■2010/02/24 19:16:32
よいですね。こっちでコメントつける最初が貴方のSSでよかった。
3. 名無し ■2010/02/24 20:13:45
魔法使いが転生出来ないってアイディアはいいんだけどな

欲をいえば、もうちょい焦らしてほしいな
4. 名無し ■2010/02/24 22:24:33
批判するつもりはないんだけど
「いう」を「ゆう」って書いてるとなんかちょっとアレ
5. 穀潰し ■2010/02/24 22:56:59
会話のみ……それもまた試してみたいですね。
個人的にはちょっとあっさりしすぎた気もします。
6. 名無し ■2010/02/25 14:44:01
パチュリーも言葉遣い間違ってるよ。
7. 名無し ■2010/02/28 09:31:37
マイルスライムさんのSS好きです
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