妖怪は酔態をさらしました

作品集: 13 投稿日時: 2010/03/13 19:22:56 更新日時: 2010/03/13 19:22:56
冬が過ぎ、初春の温かい風が吹き出した頃の幻想郷。
博麗神社の軒下で博麗霊夢は緑茶をすすっていた。
その右隣にはスキマ妖怪の八雲紫が座り、長い髪を四方に散らしながら、たまに憂鬱そうに吐息を吐き出している。
霊夢の方も物憂げな面持ちで、もうじき咲くであろう桜の木を少し眠そうな面持ちで眺めていたのだった。
二人とも特別に話題も無いので、暫くゆっくりと流れる時を眺めていたのだが、
紫がお互い余り人と会わない性分なのを思い出し、あまりにも会話が無い生活も寂しいだろうと考え静かに話だした。

「霊夢、あなた小さい頃の事覚えてる?」
「何よ、急に・・・覚えてないわね。気付いたらこの神社で巫女をしていたんだから。」
「そうよねえ。」
「・・・別に興味は無いけど話してくれるなら聞くわよ。」

霊夢は本当に興味が無さそうに紫の方を向くと、
手に持った湯のみをユラユラと揺らして考える様に黙ってしまっている。

「話すの?話さないの?そんな態度を取られたら私も気になっちゃうじゃない。」

紫はようやく霊夢の方に視線を移すと、目を細めて・・・
何か言いそうな顔をしたと思ったらそれから目を閉じてニヤッと笑った。

「な、何よ・・・気になるわね。」
「あ、ごめん。思い出し笑い。」

霊夢の拳が頭を直撃すると、ちょっと涙目になった紫が観念したかのように話し始めた。

「分かったわよ、やっぱり知っておいた方がいいものね。自分の出生の秘密位は・・・」

霊夢は何時に無く真剣な表情の紫にちょっと気おされたが、気を取り直して続きを促した。

「あれは十年ちょっと前・・・ああ、貴方の年齢よ。丁度今ぐらいの季節だったかしら、
 博麗神社で萃香と一杯やってたのよ・・・」













「うふふふ、紫ー?だいぶ出来上がってきたみたいね〜。」

夜の境内に酔っ払いの声が木霊す。
トイレから千鳥足で戻ってきて客間の畳にドサリと座り込んだ鬼、伊吹萃香が声の主であった。

「あんたこそ・・・もうやめときなさい。」
「なーに言ってるの、これからが本番じゃない。ふふふ、ジャジャーン!
 先日妖怪の山で珍しい酒が手に入ったんだ。」

萃香はそう言うと、ラベルもついていない酒瓶を開けて紫のコップになみなみと注いだ。

「何て言う酒なの?」
「ああ、しょーちゅーだよ。」

焼酎?別に珍しくも無いじゃない。そう考えながら紫はくいっと一口飲んだ。

「んおお・・・????」

酒には強いほうだと自負していた紫だったが、飲んだ瞬間に視界がぐらりと揺れ、
さらにくるくる回りだしたので、体も自然とふらふら揺れるのであった。

「す、萃香〜??何よこれ〜?」
「だからしょーちゅーだよ。むふふ、予想どうり強力ね。紫でもここまで酔っ払うなんて。」
「そんなに強いの〜?もうそれ、焼酎じゃないじゃないのよ〜。」
「ん?何言ってるの?焼酎じゃなくてショー☆チューだよ。」

?・・・は?

「いやそんな顔されても・・・あれ、知らなかったの?幻想郷で今流行ってるじゃない。
 一口でどんな妖怪でも酔っ払う事が出来る名酒【ショー☆チュー】。どう、美味しかったでしょ?」

うーむ・・・確かに。
あっさりしたのど越しはまるで水を飲んでいるかの様なのに、口に含んだ瞬間の何ともいえない幸福感と、
そして飲み下した時のまるで空を飛んでいるかのような充足感はまさに極上の一品と言って言いだろう。
しかし・・・

「いや、でも何よその名前は・・・ショー【 】チュー?あんたどうやって【 】の部分を発音してるのよ。」
「簡単だよ。☆ってね。ほら、紫も言ってごらんよ。」
「えーと・・・【っひゅおあんn】・・・かしら?」
「ちがーう!☆だよ。」
「???ええと、【っっやあああんんnっ】・・・どう?」
「はー紫ー・・・あんた本当に才能無いのね・・・いい?良く聴いてね。☆だよ。いい?・・・じゃ、がんばって。」
「う、うん・・・【ひゃあふああああああんんえまfm】、
 【っひっああああああんえねn】、【ひょあえjf☆ねんぉあ】!!!」
「ああ!!最後!最後のやつ惜しかったなあー。」
「なんかコツがつかめて来たわ・・・いくわよ・・・☆!!・・・どう?」
「ヒューヒュー!やれば出来るじゃん!じゃ、続けて言ってみてよ。」
「ゴホン・・・【ショー☆チョー】!」
「いや、なんでそっちを間違うかな・・・」
「ところでさ、さっきから部屋の中を妖精が飛んでるのが見えるんだけど。」
「ふふふ、この酒が名酒の中の名酒と言われる所以。
 それは酒の中の成分が直接脳に働きかけて幻覚作用を引き起こすからなんだよ!」
「えええ!?ちょ、それって不味いじゃないの!」
「まーねー、でもそれほど人体に悪影響は無い筈だよ。せいぜい大m・・・痛ったー、殴る事ないじゃん。」
「・・・」
「・・・ね、ねえ紫。悪ふざけが過ぎたなら謝るよ・・・だからその目をやめてよ・・・怖い、ほんとに怖いの。」
「・・・」
「ごめん・・・ね。」
「・・・」
「やめてくださいお願いします紫様。」
「あー気分悪、口直しに他のやつよこしなさい。」
「うーん、口直しになるかどうか分からないけどね。これなんかどうかな?」
「また怪しい瓶ね。中の液体からして毒々しいじゃない。」
「ウイスキーだよ。【ブラックスコア】っていうの。」
「はあ。」
「ほら飲んでみ?」
「・・・まずあんたが飲みなさい。」
「え?」
「・・・」
「や、やだなー。もしかして疑ってるの?私達親友でしょ?」
「・・・」
「ちょ、紫、いい加減にしないと怒るよ!もー・・・」
「・・・」
「実は副作用が・・・痛ったー、顔は酷いんじゃない?」
「飲め。」
「はい。」
「(ゴクッ)」
「・・・」
「・・・あ、ああああああっ!・・・来る!!くるうううううぅぅ!!!
 私の心の中のイデア海に潜むレヴィアタンがああああああぁあぁぁあぁ!!!
 ああっ心が乱れるっ!!・・・っあう!くっ、冷静になるのよ自分!
 この大波はロゴスとパトスが意識の深層で伊吹萃香という人格の座を奪い合っているんだわ!
 早く!早く!目には目を!歯には歯を!悪には悪を!黒魔術で悪魔の第一階級ベルゼブブを召喚しなければ!
 日の神フィーバス!月の女神ヘカテー!私の魂と慈愛の心の名の下に失楽園を顕現し悪魔を打ち払いたまえ!
 ベルゼビュート、エクルアエジャ、コランド、プ、ランジー・・・」
「・・・」

(30十分後・・・)

「萃香、もう泣かないで・・・お互いさっきの事は忘れましょう。」
「・・・っ・・・っうう・・・誰にも、言わない?」
「もちろんよ。それにしても、これほど恐ろしい液体が存在していたなんて。
 幻想郷の管理者として私が責任を持って封印しておくわ・・・」
「紫・・・ごめんなさい。こんな物を飲ませようとして。さっきのは・・・っ!・・・当然の罰だったんだ。」
「副作用ってあれの事?」
「うん・・・飲んだ者を酷い中二病にしてしまうんだよ。」
「・・・っぷ。」
「っ!!!」
「ご、ごめんなさい。」
「・・・ちょっと水飲んでくる。」

紫は萃香が逃げるように部屋を出て行ったので、少し思い出し笑いをしてからゴロンと畳に寝転がり、
そしてなんとなく天井の染みを見つめていると、だんだん眠くなってきたのでそのまま寝息を立てだした。
相当酔っていた紫は、翌朝まで目覚める事はなかったのである。




ひんやりとした冷気が立ち込める朝が来て、春を待ちわびていた小鳥達が狂ったようにさえずりつがい合う相手を探している。
その声に起こされた紫は鬱陶しそうに起き上がり、二日酔いの頭をぼりぼりと掻きながらトイレに向かうのであった。
そして用を足して部屋に戻ろうとしていると、廊下の反対側から萃香がやって来た。

「紫〜!大変だよ!」
「あん?」
「ほら見てよ。さっき井戸の底で寝てたら赤ちゃんが落ちてきたんだ。」
「・・・」

萃香の腕の中には確かにずぶ濡れの赤ん坊が抱かれていた。
話によると昨日の晩、水を飲もうと井戸に行った時に足を滑らして落ちてしまい、
その時に頭を打ち井戸の底で気を失っていたそうだ。
そして朝方目を覚まして、登ろうともがいていた時ににこの赤ん坊が落ちてきたらしい。

「まったく世も末だよ。自分の子供を井戸に捨てるなんて・・・って何その看板。」
「ポイ捨て禁止。」
「いや、ゴミじゃないんだから・・・。」
「ていうかその赤ん坊臭い。生ゴミみたいな臭いがする。」
「あー・・・実は昨日気を失ってから寝ながら嘔吐してたみたいでさ、私の汚物の中にダイブしちゃったのよね。」
「ふーん・・・あら、目を覚ましたわ。貸して御覧なさい。お乳をあげないと・・・貴方はどうせ出ないでしょ。」
「(ババア・・・)ん。」
「ほーらよちよち。あら、何か言うわよ。」
「ば・・・」
「ん?」
「ばばあ。」
「・・・」
「・・・」
「捨ててきなさい。」
「返せ。」









「とまあそんな感じよ・・・あら、どうしたの霊夢?目から涙が。」
「分からない・・・自分の気持ちが、分からないの。」
「ふーん?・・・あら、もうこんな時間。じゃ、霊夢またねん。」

そう言い残しスキマ妖怪が去っていき、残された霊夢は真実とは何だろうと考えるのであった。
全体的に頭が悪い文章になりました。
まさか自分でも訳の分からん物を書く事になるとは・・・
唯一つ言いたいのは、ポイ捨て禁止。
エイエイ
作品情報
作品集:
13
投稿日時:
2010/03/13 19:22:56
更新日時:
2010/03/13 19:22:56
分類
霊夢
萃香
アルティメットトゥルース?
1. 名無し ■2010/03/13 19:37:52
ブラックスコアを一杯。コラン・ド=プランシーに
2. 名無し ■2010/03/13 20:08:38
提議された問題と全く関係の無い話題を膨らませる。非建設的な文章の極み、最悪ですね。実に産廃に相応しい、お手本のような見事なSSでした
3. 名無し ■2010/03/13 20:44:17
最近の環境問題ってエコエコ言ってるだけでポイ捨てする奴が普通にいるんだよな。いやはや、勉強になるSSでした
4. 名無し ■2010/03/15 20:36:13
おもしろーwww
5. 名無し ■2010/03/15 20:40:37
相変わらず貴方の作品は奥が深い・・・
6. 名無し ■2010/03/28 12:10:07
最後の「ばばあ。」がオチとして素晴らしかった
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