Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/neet/req/util.php on line 270
『妹紅・初めての検尿』 作者: 無白

妹紅・初めての検尿

作品集: 13 投稿日時: 2010/03/20 07:25:55 更新日時: 2010/03/20 16:25:55
夕方、慧音が帰ってきた。
からすの鳴く声に雑じり扉の閉まる音が聞こえ、妹紅は玄関まで駆けた。


「おかえり、慧音」
「ただいま」

慧音は昼過ぎから、人里の知識人達の集会に参加していた。寺小屋をやっていることもあり、里に住む人間の彼女への期待は厚い。このように出かけるたび、慧音は自分だけのものではないんだと妹紅は寂しく感じる。
玄関で靴を脱ぐ慧音の、いつものように青く光る髪の毛が、夕映えしてオレンジに染まっていた。

慧音は思い出したように鞄の中を探った。小さな紙袋のようなものが、妹紅に手渡される。驚く妹紅の背中を押して部屋へ入りながら、慧音は説明を始めた。


慧音によると、最近人里では病気が流行っているそうだ。死に至るほどではないが、農作業に支障がでているという。そこで、病気にかかっている人を早く見つけだし看病する必要がでてきたらしいのだ。

「だからこれの登場なんだ」

テーブルに向き合って座った慧音は、さっき妹紅が受けとった紙袋を指さした。それには「検尿袋」と印してある。そうっと入口をのぞくと、スポイトのような容器とビニル袋が見えた。
妹紅は息を飲み込んだ。
実は、生まれて一度も検尿をしたことがなかったのだ。学校で教わった記憶はないし、昔は人目を避けて竹林に住んでいたのだから、する必要もなかった。
「明日の朝に集める。妹紅も忘れないようにな」
「あ、……ああ」

言いながら、妹紅は検尿とはどうやってするものなのかを考えていた。正しいやり方など、知るはずがない。
ただ、いまさらそのことを慧音に告げるのは恥ずかしく思えた。結局、妹紅は軽く頷くしかできなかった。


夜が来て慧音が眠りに落ちたのを確認すると、寝たふりをしていた妹紅は布団から起き上がった。朝、検尿をすると手間取ってしまうかもしれない。そう思ったので、妹紅は今のうちにおしっこを採っておこうと考えていた。
もちろん本来は、朝一のを採取する必要がある。しかしそんなことは知らない妹紅はそっと厠に立った。

扉をしめ、握りしめていた袋を開く。白い陶器をまたいだまま、妹紅はスポイトのような容器を取り出した。
どうやらこれにおしっこを採るようだということはわかった。でも、どうやって。

考えながら寝巻と下着をつかみ、下にずらしてしゃがむ。とりあえず出すものは出さないといけない。ひやりとした空気が、妹紅のお尻をなでた。

「ふぅ……」

シャァァァァー……

黄色く勢いのある液体が、妹紅の隠されたところから弧を描く。おしっこは音を立てて便器に注ぎ込まれていった。ときどき水面に跳ね返り、陶器に黄色の模様をつけていく。

シュィィッ……チョロ…チョロッ……

やがて勢いが弱まり、妹紅は左に備え付けてある紙をとった。丁寧に、濡れた部分を拭いていく。妹紅はこの瞬間が好きだった。満足におしっこをして、紙で拭く小さな幸せ。

その紙を便器に落とすと、妹紅はスポイトを取り上げた。便器を覗き込むようにして、スポイトを黄色くなった水面に近づける。スポイトはまだ温かみのある妹紅のおしっこを吸い上げた。

なんとか検尿に成功することができた妹紅は、うれしい気持ちを押さえられないまま部屋まで戻った。知らないうちに廊下でスキップをしてしまうほどだった。


後日、検査結果が返ってきた。慧音が何やら難しい漢字の書いてある紙を読み上げる。

「藤原妹紅。再け……」
「どうした」
「妹紅。再検査になっている」
「えっ」

まさかの結果に妹紅は声をあげた。そんな、ちゃんと採ったはずなのに。やはり慧音に聞いて、確実に採尿すべきだったのか。妹紅は驚きを隠せなかった。
しかしそんな妹紅の気苦労は知らず、慧音は励ましの言葉をかける。

「大丈夫だ、妹紅。再検査だからといって、病気が確定したわけじゃないぞ」

どうやら慧音は、妹紅が病気かどうかを心配してくれているらしい。妹紅はあいまいに頷いてから、慧音が続けるのを待った。

「検査は永遠亭でやっているらしい。再検査の者は明日、永遠亭に来いと書いてある」

永遠亭という響きに、妹紅の耳は反応した。輝夜の顔がぱっと思い浮かぶ。そしていつもその後ろにいる永琳のことも。医学に長けた永琳が、自分のおしっこを検査しているのを想像し、妹紅は一人で顔を赤らめた。

次の日、妹紅は竹林を永遠亭へと歩いた。
出迎えた兎に用事を伝えると、緑がきれいな畳の部屋に通される。妹紅は落ち着かない様子であたりを見回した。広い庭で、鯉がはねるのが見える。
しばらくすると、奥の襖が開いて、月の頭脳が姿を見せた。

「妹紅さん。お久しぶりですね」
永琳はいつものように、白みがかった銀色の髪を三つ編みにしている。低い机を挟んで、妹紅の向かいに座った。

妹紅はいそいそと、再検査の理由をたずねた。永琳は言いにくそうに声を低める。
「通常の尿には含まれない細菌が検出されました」

慧音が毎日掃除してくれてるとはいえ、便器から直接採ったのが災いしたのだろうか。妹紅はろくに返事もしないまま、唇をかむ。

「採尿が、うまくできなかったのではないかと思うのですが」
永琳の予想に、妹紅はうつむいた。図星。目だけで彼女の方を向くと、永琳が首をかしげてにこりとした。
妹紅は、検尿が初めてだったこと、やり方がわからなくて便器からおしっこを採ったことなどを話した。話しながら、顔が火を噴くのを止められなかった。

永琳は落ち着いた様子で話を聞いていたが、やがて「恥ずかしいことではありませんよ」と、妹紅の手を握る。
そして、妹紅にふと近づいたと思うと、耳元でささやいた。
「……かわいらしいですね。妹紅さんも」
「!!」

いつも輝夜と戦っているときの妹紅からは想像できない繊細な面を、永琳は垣間見た。ぞくりと背筋を震わせたまま何も言えない妹紅の方を向き直って、続ける。

「明日、もう一度来て下さい。採尿を手伝ってあげましょう」

妹紅は、手をからめてくる永琳の視界から早く逃げ出したいと思った。永琳がいくら優秀な医者とかいえ、目の前でおしっこをするのは気がひける。
それでも、また失敗するよりはマシだと考え、なんとか首を縦に振った。



翌朝、心配する慧音をなんとかなだめて、妹紅は家をでた。日が登ったばかりの暗い竹林は、どこに何があるのかまったくわからない。しかし永遠亭の位置が、妹紅にはわかる。長年の勘だった。
妹紅はそのことより、重い下半身を気にかけていた。永琳は昨日、「朝起きたらお手洗いに行かずに来て下さい」と言ったから。妹紅はそれを守り、朝から一度も用を足していない。
実は朝、妹紅は強い尿意で目がさめたのだ。冷えきった竹林を早足で歩いていたら、さらにおしっこがしたくなってくるのは当たり前だった。


永遠亭につく頃には、妹紅の膀胱はぱんぱんに膨れ上がっていた。早くおしっこがしたい。そう思いながら、門をくぐる。もんぺの前を必死で押さえている妹紅を、うさぎ達が不思議そうに見た。
案内され、昨日と似たような部屋で待っているときも、妹紅の頭のなかにはもうおしっこのことしか存在しなかった。ここが憎い輝夜の家だとか、そんなことは忘れていた。それほど尿意は切迫していたのだ。

永琳が朝のあいさつと共に入ってとき、妹紅はもんぺの中に両手をつっこみ、下着の上から股を押さえていた。
あわてて手を離したが、見られてしまったかもしれない。


「遅くなってごめんなさいね」
「永……りっ、ん…はやく……」
「あら」

息を荒くして泣きそうな妹紅を見た永琳は、「早くお手洗いに行きましょうね」と声をかけた。妹紅の手を引き、廊下の端にある厠へ案内する。
扉をあけると、飛び込む妹紅を追って永琳も一緒に入ってきた。永琳の口元が歪んだのが気になったが、恥ずかしさよりも、尿意に負けるのがこわかった。

「しゃがんでいいですが、まだしちゃだめですよ」

あたふたともんぺをずらして膝を折る妹紅を横目に、永琳はゆっくりと紙コップをとりだす。おしっこ。オシッコ。でちゃう。

……ポタッ……

和式便器にしゃがみこんだ妹紅が限界だと告げた。
永琳は、妹紅の出口のあたりに紙コップを構えた。秘部に視線を感じて、妹紅の体は燃えるように熱くなった。見られたくない。でも、もう……


「はい、いいで……」
「いやぁっ、でちゃうっ……」
プシャァァッ…!

「見ないで……」

ジョボジョボボボ……

いつもの放尿音とはちがう、太い水流が紙コップに注がれていく。泡立ってゆく妹紅のおしっこは、たちまち小さな紙コップを満たした。永琳がスポイトにとっているのを横に、妹紅はおしっこが溢れる場所にじんわりと気持ち良さが広がるのを感じていく。

シャアアアァァァァッ…

「はぁ……ん…」

水滴を飛び散らしながら、おしっこは一直線に便器を叩く。うっとりとした妹紅の目が、まっすぐの前髪からのぞいた。大好きな慧音にも見せたことのない姿を、憎い人の従者に見せているなんて。
そんなの嫌。でも……


シュィィィ……ジョボッ……チョロ…

何十秒も続いていた快感が途切れ、とてつもない恥ずかしさが妹紅を襲う。真っ黄色の濃いおしっこに満たされた陶器。飛沫でびしょぬれになった床。

「いや…っ……」
「たくさん出ましたね」

むずかる妹紅をよそに、永琳は紙を重ねると、妹紅の足の間に差し込んだ。おしっこをしたばかりの敏感な部分を、小さな円を描くように撫でる。

「…だめぇっ……」
「どうしたんですか、妹紅さん」


気持ちいいけど、やめてほしかった。妹紅は公開処刑のような羞恥に耐え切れずに泣き出した。慧音以外の人前でおしっこをするのがこんなにも気持ち悪いなんて。

「ちゃんと拭きましょうね」

ぬるりとした透明の液まで拭き取った永琳が、妖しく笑っていたのに妹紅は気づかない。はやく慧音のところに帰りたくて仕方なかった。



妹紅は家に、竹林を飛ぶようにして帰った。
今日のことは誰にもいえない。ただ妹紅は、玄関先で求めていた名前を呼ぶ。

「慧音、」
「おかえり、妹紅」


寝巻のまま嬉しそうに目を細める慧音の方を向いて、妹紅はやがて口を小さく開いた。


「つ、次からは、慧音に……」
慧音に、検尿を手伝ってほしい。慧音は私のおしっこを、変な目で見たりしないと思うから。

苦笑しながらも了解する慧音の髪は朝焼けに照らされ、先日とまったく同じオレンジ色だった。
こんにちは、無白です。
前回思っていたよりも感想を書いていただいて嬉しかったので、調子に乗って二つ目を上げてみました。
またまた使い回しで申し訳ないですが、楽しんでくだされば幸いです。
今回も妹紅中心ですが、若干えーもこっぽい感じもありますね。
永琳の立ち位置がとてもうらやましいですw

前回のコメントは、遅くなりましたがお返事させていただいています!
無白
http://esd1room.blog48.fc2.com/
作品情報
作品集:
13
投稿日時:
2010/03/20 07:25:55
更新日時:
2010/03/20 16:25:55
分類
藤原妹紅
八意永琳
検尿
おしっこ
1. 名無し ■2010/03/20 16:39:11
おしっこソムリエになって心行くまでテイスティングするのが長年の夢です
2. 名無し ■2010/03/20 21:47:12
永もこは良いものだ
3. さとこ ■2010/03/20 21:58:54
飲み手ーーーーーーーーーー
4. 名無し ■2010/03/21 08:33:17
永琳はこういう役がよく似合ってるね
名前 メール
パスワード
投稿パスワード
<< 作品集に戻る
作品の編集 コメントの削除
番号 パスワード