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『昔、半チャンやって負けた奴がコップ一杯イッキな、っーゲームをやって結局二巡しかできなかった若き日の想ひ出』 作者: sako
「ねぇ、霊夢〜、アレ呑ませてよ〜」
神社の裏手、大きな桜の木の下で霊夢と萃香が花見をやっていた。
「イヤよ。アレ、しんどいんだもの」
桜の木を背中に、地面に敷いた茣蓙に足を投げ出して座る霊夢に、紅潮した面持ちの萃香が絡んでいる。
「え〜、そんなこといわないでさぁ〜、ねぇったら〜」
すでに相当量が入っているようだが、萃香はまだ呑み足りないよう。
お猪口を傾ける霊夢にしきりにせがんでいる。
「あそれっ、霊夢ちゃんの、いいとこ、みてみたい♪ あそれっ♪ それっ♪」
音頭をとって気分を盛り上げようとする萃香。
胡乱げに眉を顰めた霊夢だったが、萃香の執拗な要望に折れたのか、ああっもう、とうなり声をあげ、お猪口に残っていた分を一気に飲干すとやおら立ち上がり、赤尾をを履きはじめた。
「用意してくるから待ってなさい」
「やったー」
両手をあげて喜ぶ萃香。
霊夢は神社の台所の方へ向かい、程なくして、大きな杯と緑のラベルの透明な液体が満たされた瓶を持ってきた。
「なれちゃって、きついやつじゃないとダメなのよね」
茣蓙に上がり、正座して、自分の前に持ってきた大きな杯を置く霊夢。対面では萃香が今か今かと何も入っていない杯を凝視していた。
「じゃあ、博霊霊夢―――行かせてもらいます」
気合いを入れ精神を集中。緑のラベルの瓶のスクリューキャップを回し取ると霊夢はそれに直接口をつけ、瓶を逆さまに一気に中身を嚥下した。
「ッあ゛―――ダメ゛っ」
都合、大口のコップ三杯分程度を一気に呑み込み、霊夢は瓶から口を離した。霊夢級の酒豪からすればむしろ少ないと思えるようしか思えない。
が、それが素人意見であると言うことはラベルにかかれた95%alc./volの表記を見ればすぐに分かった。
猛烈な酒気を放つ吐息を荒々しく付く霊夢。
と、その赤かった顔が次第に青く染まり始め、更に色変わりし紫色に。口の方も蛸のようにすぼめられ、めいいっぱいリスのように頬を膨らませている。額には脂汗。瞳でぐるぐるぐるぐる螺旋をえがき、そうして、ついに…
「も゛う゛だ゛め゛…゛」
げろげろげろろろろろろろろろ…と、霊夢は胃の中の物をすべて杯の中に吐き出した。
「やったー、霊夢の戻し酒だ〜、この匂いが堪らないんだよね〜」
やっほう、明日はホームランだとはしゃぐ萃香。
「べ、別にアンタのために吐いてあげた訳じゃないんだからね!」
そう、顔を赤くしながら、口元をぬぐう霊夢。
「もう、ツンデレは流行らないと思うよ…霊夢」
えんど
連続投稿
思いついたからには書かねば、
と、ズブロッカをオレンジジュースで割ってシークワーサーを少し入れた物を呑みつつ十分で書き上げました。
因みに、読者諸君、私は結構素面だぜ。
sako
作品情報
作品集:
14
投稿日時:
2010/04/14 15:39:17
更新日時:
2010/04/15 00:39:17
分類
霊夢
萃香
スピリタス
ゲロ