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『うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ』 作者: 290

うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ

作品集: 18 投稿日時: 2010/07/07 13:55:33 更新日時: 2010/07/07 22:55:33
※嘔吐・寄生虫の描写がありますので食事中の方はご注意。























「……何とも無いわ、妹紅」

長い間、私の爪を見つめていた永琳ははっきりとそう言い切った。
私の爪にはぶつぶつと黒い点が無数に出来ていたが、永琳がそういうなら大丈夫だろう。
この人は私が輝夜の宿敵だからといって目の敵にしたりはしないし。

「もしかしたら血栓かもしれないから薬出しておくわね。受付で貰って帰って」

見た目が気持ち悪いだけで、爪の内側の黒い点には何も問題は無いらしい。
私は安心してふぅ、と息をついた。

「に、してもどうして不死のあなたがわざわざここまで?」

永琳は整った眉をきゅっとしかめ、不思議そうな顔をして私に問う。

「いやぁ、慧音に言われちゃってね。何か変な伝染病だったらどうするー、子供達にうつるだろう、って」
「あぁ、なるほどね。竹林の不死鳥もハクタクには敵わないのね」
「……は?意味わからん。帰るぞ。ありがとうな」

礼だけ述べて診察室を後にする。
板張りの廊下の曲がり角で、ばったりと「姫」に出会った。

「……あら、妹紅」
「るっさいな」

私は歯をむきだし、うぐるる、と唸ってみせる。
輝夜は優美な仕草で長い袖を使い口元を覆うと、くすくすと笑みを見せた。

「今日は何の用?昼間から殺し合いをする気は無いわよ」
「私もだ」

そう返し、待合室へと続く襖を開けようとしたとき、

「お待ちなさいな」
「何だ……」

振り向いて、絶句する。

輝夜の眼孔から、白く、長い蟲がにゅるりと躍り出た。
そうめんのようなそれはのた打ち回るようにしてそこから這い出ると、ぺちゃりと軽い音を立てて床に落ちる。
小さな黒い目を側面に持つその白い蟲は、きょろきょろと辺りを見回すような仕草をしたが、

『――――ぴきぃ』

小さな声を上げ、上から落ちてきた輝夜の足に踏み潰された。
ぐちゃり、と紅色の体液が輝夜の白い足と板張りの床を汚す。
輝夜は少女のような笑みを崩すことなく、じりじりと足を踏みにじった。

「あら、失礼」

楽しげに笑みを浮かべる輝夜。
その右目からは眼球を食い破って無数の蟲が湧き出していた。
ぼたりぼたりと板張りの床に落ち、這いずろうとしては輝夜に踏み潰される、蟲たち。

蟲に食い破られた右目は空洞と化し、
そこからはひっきりなしにうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ、白い蟲が出たり入ったりしている。
にっこりと笑みを浮かべた輝夜の耳からも、束になった白い蟲たちが湧き出していた。

「そ、それ、その、蟲……」
「あぁ、蓬莱の蟲ね」

輝夜は口の端から蟲を覗かせながらも艶やかな笑みを浮かべる。

「蓬莱の薬、何なのか知らなかったんだっけ?」

その輝夜の言葉に、私の脳裏に浮かんだのは天皇の従者から奪い取った茶色の壷の中身。
壷に一杯入った、宝物のような、真珠のような、それが薬といわれなければ信じられないほど美しい綺麗な珠。
あのまあるい薬が何だったのか、私は一瞬で悟る。
あれはこの蟲の、卵……!!

「うぇ、げぇっ……うぉおおぇええええええ」

こみ上げてくる吐き気を抑えることが出来ず、私はその場に蹲って嘔吐した。
苦すっぱい味が口中に広がり、未消化の昼食と茶色い胃液が永遠亭の床を汚す。
吐瀉物の中に何匹もの白い虫を見つけ、私は愕然とした。
私の中にも、あの蟲が巣食っているのだ。

「大丈夫?」

輝夜は呆れたような笑みを浮かべて私に歩み寄ると、そっと手を伸ばす。
優美な白い手。桜色をした爪の隙間からは白い蟲が何匹も何匹も這い出ようとしている所だった。

「くっ、来るなぁあああ!」

その手を払いのけ、転がるようにして走り出す。
私は自分の爪を見る。ぷつぷつと開いた黒い穴。そこから今にも白い蟲が這い出ようとしているような気がして、

「うっ、あぁあああ!!!うぁあああああああ!!!」

叫びを上げながら右腕で印を結ぶ。わっ、と火の粉が散って一瞬で橙色の炎が右手を中心に巻き起こった。
魅せる為の炎とは違い、焼き尽くすためのそれ。
右腕は一瞬にして灰になり、ちりちりとした鈍い痛みが腕を襲った。

「ちょ、ちょっと!?大丈夫!?」

どたどたと廊下をかける私の足音に気付いたのか、優曇華院とかいう兎が一枚の襖を開けて顔を出した。
が、鬼気迫る私の表情に気付いたのか、焼けて灰になった右手に恐れをなしたのか。
ルビーのような瞳にはっきりと怯えの色を浮かべて襖の中に再び引っ込んでしまう。

「しっ、師匠!!ししょおおおお!!」

襖の向こうから聞こえる叫び声を無視して、私は長い廊下を駆ける。

何十分走っただろうか。……正直な所は何十秒にも満たない時間なんだろうけど。

私はようやく永遠亭の扉を抜け、竹林へと躍り出た。

初夏の心地よい風が頬をなでる。
あの悪夢のような出来事がウソだったような気がしてさえくる。
……まっさか、輝夜から蟲が湧くなんて。そんなことあるわけない。
あの兎の狂気に当てられでもしたのかもしれない。

竹の葉が風に揺れる。さらさら。
そんな心地よい音を聞きながら、私は帰路に着くことにした。
慧音が美味しい夕飯を用意して待ってる。早く帰らないと。




***


さくさく、さくさく。

私が小道を歩く音だけが静かな竹林に響く。

ざぁっ。

強い風が竹の葉を、私の白い髪を、嬲って吹き抜けていく。
髪の毛が一本地面に舞い落ちた。
その髪を追って視線を落とすと、ぼろぼろに焼け焦げた袖とひじから先が無い右腕。

「あ」

すっかり忘れていた。
中々再生しないな。やだなぁ。私がそう思った刹那、

「あっ、あ……」

右腕が再生を始めたのだ。
だが、その再生は「普通」じゃない。
白く細い蟲が焦げた腕から無数に這い出し、うじゃうじゃと這いすがって右腕を再構築してゆく。

あぁ、もう、駄目なのかもしれない。
私の体はもう、蟲だらけなのかもしれない。

体がガクガクと震えだす。
腕は無数の蟲によって元の形を取り戻そうとしていた。
その光景を見ていられなくて地面に目をやる。そこには先ほどの髪の毛が、

――――いや、髪じゃない。
地面に落ちてなお、うねうねと蠢くのは細く、にゅるりとした長い蟲。

「いっ、嫌ぁあああああああああああああああ!!!」

視界が滲む。それが涙であれば、よかったのに。
紅色に滲んだ視界。
眼球を食い破って出てきたのは、何匹もの蟲、蟲、蟲。
視界の中で、それらは黒い影となって踊った。
ぐじゃぐじゃうじゃうじゃ、お互いに絡み合いながら、次々に溢れ出してくる。

「どっ、ど、どうして、何で――――!!」

ぎゅっと目を閉じ、感覚だけで竹林の中を走りぬけながら叫ぶ。
まぶたの裏で無数の蟲が踊り狂い、出口を探してあちこちのた打ち回るのが手に取るように判った。
今まで何百年、不死の生を送ってきた。全然こんなことなかったのに。
何度リザレクションしても、虫が湧くことなんてなかった、

輝夜と闘っても、

何度死んでも、

私は――――!!!!

「ちょっと、妹紅」

パニックに陥りかけた私を、柔らかく甘いにおいのする何かが抱きとめた。
恐る恐る目を開けると、黒髪の姫が優しく微笑んでいた。

「かぐ……や……」
「そんなに慌てないの。大丈夫」

輝夜の目や鼻や口から白い蟲がちらちらとのぞく。
私は身をよじって振りほどこうとしたが、体の震えが止まらず力が入らない。

「どうしてあなたが永遠亭に来たか永琳から聞いたわ。そろそろ『繁殖期』なんだものねえ。蓬莱蟲の動きが活発になるのも当然」
「ど、どういうことだよ……」

その平らな胸に私をしっかりと抱きしめたまま輝夜は幸せそうに笑う。
黒く艶やかに長い髪からは甘い果実の芳香。

「今の時期。ちょうど千年毎の七月七日、蓬莱蟲は繁殖期を迎えるの。大丈夫、心配することは無いわ。普段貴女は貴女のままだし、ちゃんと意志もある、体も動かせる。ただ、千年に一度、今日の夜だけ蓬莱蟲は貴女の脳を乗っ取り、貴女の『一番愛する人』に卵を産み付ける。……ロマンチックじゃない?だって、蓬莱蟲は好きな人を蓬莱人にしてくれるのよ。ずっと一緒にいられる。貴女にも愛する人にもその記憶が無いから責められることも無い。ただ、蓬莱人になったという事実だけが残る。ふふ」

そこまで言うと、輝夜は凍りつく私の唇にそっと口付けをした。
にゅるり、と輝夜の蟲が私の唇のわずかな隙間から入って来る。

「――――!!」

必死に逃げ出そうとしたが、無駄だった。
輝夜の蟲はするりと咽喉を通り抜け、胃に滑り込む。

「やっ、な、何を……!!」

そこまできて、私はやっと自分の体がおかしくなってしまったことを悟る。
吐き気が込み上げてこない。
体内に異物が侵入したというのに、それを受け入れてしまっている。

「大丈夫」

輝夜は幼子を諭すように私の頭をそっとなでた。
振り払おうとしたが、なぜか出来ない。体が言うことを聞かない。
愛しげに私を抱きしめた輝夜は、私の耳元で囁いた。

「もう夜だから」

そんな、そんなわけが。
すがるような気持ちで空を見上げる。

永遠と須臾を操る程度の能力。そんな言葉が脳裏によぎる。

見上げた先には、美しい星達が瞬いていた。
それを見たとたん、何かのスイッチが切れるかのような音が、

バチン、





***






慧音の机の上にどっさりと詰まれた寺子屋の宿題。
その採点作業をしていた慧音の背後から、がらりと戸の開く音が聞こえた。

「けーいねっ」

聞きなれた耳に心地よい声。

「何だ」

聞き返す前に、その声の主がしなだれかかってくる。
視界の端でふわり、と美しい銀の髪が揺れた。

「どうしたんだ妹紅」

慧音が向き直って抱きとめてやる。
そこには端正な顔に緩んだ笑みを浮かべる妹紅がそこにいた。

「愛してるっ」

彼女はそう言って慧音の唇を塞いだ。暖かい妹紅の舌が口内に侵入してくる。
慧音がその心地よさに目を細めようとした瞬間、にゅるりと何か細いものが大量に口の中に流れ込んできた。

「――――!!!」

生理的な嫌悪感を覚え、慧音は妹紅の肩を掴んで引き剥がそうとする。
が、妹紅は相変わらずとろんとした顔のまま慧音の顔をその細腕でしっかりと掴み、引き剥がせないように力を込めていた。


「ぅええええええ、ぉぅうええええええええええ」


妹紅は喉の奥から酷い音を出しながらも、慧音の唇に強く自らの唇を押し付け、その中身を吐き続ける。
呼吸困難になりかけた慧音は、必死にそれを飲み込んだ。
ぼどぼどと嫌な感触。そうめんのようなそれが咽喉をすべり、胃の腑へと落ちていく。
慧音の喉の奥がきゅうっとすぼまり、胃がその麺状のものを吐き出そうと痙攣した。
だが、次から次へと流し込まれる妹紅のそれに、吐き出すことは敵わない。

「―――!!―――――!!!!」

ばたばたと暴れる慧音の足。
だが、その力も徐々に抜け、視界が暗く、狭くなっていく。
じわり、と慧音のスカートの股の部分に濃い染みが広がった。
濃い黄色の液体が畳に、妹紅のもんぺに染みていく。
だが、妹紅は動揺することすらなく慧音の口のなかにそれを吐き出し続ける。

「(やめ、もこ……)」

慧音の意識が落ちる一瞬前、彼女の紺色の瞳に写ったのは。
目から、鼻から、耳から、口から。
顔中の穴から無数の糸状の蟲を覗かせ、白痴がかった笑みを浮かべる妹紅の姿だった。
朝死んでたカラスの死体に湧いた蛆見て思いついた。
反省も後悔もしていない。
290
作品情報
作品集:
18
投稿日時:
2010/07/07 13:55:33
更新日時:
2010/07/07 22:55:33
分類
妹紅
輝夜
慧音
永琳
1. 名無し ■2010/07/07 23:12:37
蛆はきもい
マゴッツ!
2. 名無し ■2010/07/07 23:18:17
うひー…!タイトルからしてダメだ…。蛆とか寄生虫って視覚的なダメージが強すぎるよな。
3. 名無し ■2010/07/07 23:49:06
ひょっひょええええええええええええ……蟲はらめぇ……!
4. 名無し ■2010/07/08 00:08:50
実際に蛆を見たことがない…
5. 名無し ■2010/07/08 00:40:19
昔田舎の林の中で寝転んだ猫を見つけて、抱きかかえようとしたのを思い出した。
瞬間両手に何かうじゃうじゃした物がまとわりついて正に大絶叫しながら家に帰ったけど、その日一日中布団の中で喚いてたね、かゆいよかゆいよってひたすら。
6. 名無し ■2010/07/08 01:41:49
えーりんも輝夜に産みつけられてそうだ…
7. 砂時計 ■2010/07/08 09:25:24
やだ 何これ後味悪すぎます
蛆がうじゃうじゃうじゃ
8. 名無し ■2010/07/08 11:11:18
>6
前からなってるけどな
9. 名無し ■2010/07/08 11:39:59
びっしりとかうじゃうじゃとか虫が密集してるのは果てしなく気持ち悪いな……

読んで面白かったけど読んで後悔した……面白かったけど……
10. 名無し ■2010/07/09 00:23:24
髪が髪が髪がいゃぁぁぁぁぁっぁぁぁぁ
毛根のうぞうぞ感で蛆飯3杯はいける
11. 名無し ■2010/07/10 00:53:47
永琳の相手は輝夜っぽいけど、ネタ的にうどんげのが美味しいです

そして蓬莱人の肝は特に蟲の卵がびっしりなわけか
12. 名無し ■2010/07/13 03:35:30
もこうのからだの虫なら喜んで迎え入れたいものだ
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