ミスティアが好きな語り部の話

作品集: 18 投稿日時: 2010/07/19 23:56:49 更新日時: 2010/07/20 21:16:54
ここは幻想郷、忘れられたものが行き着く所。

こんな台詞を私は何度繰り返したことだろうか。

ここは幻想郷でもなんでもない。つまらない箱庭だ。

八雲紫の箱庭でなく、私の箱庭だ。

私は八雲紫すらも自由に動かせる。

ただ、干渉はできない。

私にできることは物語を語る事だけ。







空を仰げば見渡すかぎりの青。物語を昼から始める事もできるが、私は夜から始めよう。

夜、闇が支配するこの世界に一つだけ明かりが見える。
そう、夜雀の屋台だ。ここは妖怪と人間が対等に酒を呑める数少ない場である。何時もは賑わっている屋台だが、今日は人が少ない。酒を呑んでいるのは一人の男と、屋台の持ち主ミスティアだけだ。

「暇ね」

ミスティアは呟く、
男の方は黙ったままだ。

「どうしたの?」

ミスティアはアルコールで赤くなった男の顔を覗く。

「好きだ」

男は呟く、虫の鳴き声にも負けるぐらいの大きさで。

「何?」

ミスティアは聞き返す。

「好きだ!」

今度は大きな声で叫ぶ。

静寂に包まれていた屋台がさらに静かになる。






箱庭に私はささやかな楽しみを見つけた。それは、ミスティアだ。語り部が、このような感情を持ってはいけないことぐらい分かっている。しかし、誰も私を罰することはできない。そう、私こそが物語の、全ての支配者だから。

しかし、箱庭のなかの人形は勝手に動いてしまう。それが、私は気にいらない。私が観察していないと、私の知らぬ間に物語が進んでしまうからだ。

そして、この男。私が少し箱庭から眼を離した隙に。

気にいらない。

私は直接物語に介入することはできないが、物語を少し改変することぐらいできる。
この男は気にいらない。



私の箱庭から消えてしまえばいい。





「何!!」

ミスティアは虚空に向かって叫ぶ。
一瞬前までそこには男がいたはずだが、今は男が呑んでいた酒しかない。
ミスティアは驚愕している。数秒前、告白した男が跡形もなく消え去ったからだ。

「な、何で?」








泣いてしまったよ。

そんなつもりは無かったのに。私は彼女にたかる虫が嫌いなだけだ。だから、虫をこの箱庭から追い出しただけだ。


実はこれで、四人目だ。全く、次から次へと。ミスティアは私の物だ。誰にも渡さない。例えそれが誰であっても。








「もう、やだよ」

弱々しく囁くのはミスティアだ。
そろそろ目の前で人が消えるのが嫌になったのか。まぁ、そんなことはどうでもいい。私は永遠に彼女にたかる虫を消すだけだ。


彼女にたかる虫は男だけではない。

たとえば






「貴方が神隠しの犯人かしら」

空間を裂いて、金髪の女性が現れた。彼女こそ幻想郷の主、八雲紫だ。だが、私には関係ない。私がこの物語の主だから。

「さぁ、人間を何処にやったの?言いなさい」

この女はミスティアが犯人だと思っているのか、馬鹿馬鹿しい。

「知らないよぅ」
ミスティアは答える。

「嘘はだめよ」
八雲紫はミスティアの話を聞かない。

「ふふ、罪には罰を与えなきゃね」
八雲紫は隙間を出現させる。






この女、ミスティアに何をする気だ。そうか、この女も虫か。彼女にたかる虫なのか。ならば、消さなくては。彼女を守らなくては。ミスティアは私の物だ、絶対に手を出させまい。



消えてしまえ。








八雲紫が消えても、幻想郷は消えなかった。

私のこの一言で、幻想郷の崩壊は免れる。これが物語の主の力だ。物理法則すらも捻じ曲げられる。

さぁ、物語をどうしようか。









「嫌だ」

ミスティアは泣きながら走っていた。得体のしれない恐怖から逃げる為に、あてもなく。

目の前で次々と人が消える。初対面の者から、少しばかり思いを寄せていた者まで。ミスティアには理解できなかった。なぜ、私だけ?私が何かしたか?何の罪、何の罰か?

理解できない恐怖から逃げたい。それだけだった。








そろそろ「ミステ」ィアが可哀想になってきた。私はミスティアを泣かせたくないからね。そうだ、チルノ達ならミスティアを喜ばせられる。

どうやって登場させようか。









「嫌だ!」

ミスティアは森の中、叫んだ。すると

「その声はみすちー?」

幼い少女のような声が返ってきた。

「チルノちゃん!」

その声はミスティアとって救いだった。そして、ある意味絶望でもあった。
もしかしたら、彼女も消えてしまうのではないか。
その考えが頭を過ぎった瞬間、ミスティアはまたも逃げ出した。目の前でチルノが消えるのを見たくないから。

「みすちー?何処行くの?一緒にかくれんぼしようよ!!」

ミスティアは振り向かなかった。振「り向いたら、チルノが消」えてしまうかもしれない。
ミスティアは振り向けなかった。









「どうした事だ、ミスティアを喜ばせようと思ったら、逆に怖がらせてしまったでは無いか」
「そんなことは全く考えていなかったのに」



「ミスティアは我武者羅に走っていると人にぶつかった」
「痛いじゃないか、全く」

「ごめんなさい」

「ミスティアはまた、逃げるようとする」「おかしい、ミスティアが目の前にいる」

「独り言?」

「ミスティアが不思議そうに見つめる」「おかしい、なぜ語り部の私が台詞を持っているのか」「私は不思議でたまらない」

「さよなら」

「ミスティアはそう言いうと走り出した。が、私が腕を握りミスティアを逃がさんとする」
「今なら、ミスティアに、気持ちを伝えられる。長年干渉できなかったミスティアに」「そう思うと腕が勝手に動いていた」




なんだ、こいつもミスティアにたかる虫か。








「ミスティア!!好きだ!!」








「これではもしかしたら、私が虫なのかもしれない。そう、ミスティアにたかる虫」







こんな男、わたしの物語に必要はない。







「だとしたら、私は語り部では無かったのか?いや、語り部だった。途中まで」
「では、箱庭の人形になってしまった私は?」













私の箱庭から消えてしまえ。
ミスチー大好き!!

ミスチーのおっぱい食べたい、タレで食したい。






「ルナサお姉ちゃん、メルランお姉ちゃんが
KISSみたいなフェイスペイントしてるよぅ」

「キャラ作りか、参考にしよう」

「ルナサお姉ちゃん!!メルランお姉ちゃんが
火をふいてるよ!!」

「炎系弾幕か、参考にしよう」

「お姉ちゃん!!」
和愛変態
作品情報
作品集:
18
投稿日時:
2010/07/19 23:56:49
更新日時:
2010/07/20 21:16:54
分類
ミスチー
何時にも増して稚拙な文
タイトル変更
1. 名無し ■2010/07/20 07:53:45
雰囲気がよかったです
ミスチーかわいい
我武者羅ってすごい字面だ
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