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『正しい巫女の扱い方』 作者: 奈利

正しい巫女の扱い方

作品集: 20 投稿日時: 2010/08/27 16:29:15 更新日時: 2010/08/28 01:29:15
1.

「いただきま〜す」

「コラ、いきなりかぶりつこうとしないの」

「ちゃんといただきますしたよ? あっ、わかった、ちゃんと両手合わせていただきますしないといかけなかったの〜」

「そうそう、いい子ね――――――――じゃなくってですね。食べかたの順序というものがあるのですよ。まぁ、お食事の前にいただきますをするのはいいことですが」

「ふーん、食べる順序。よくわからないの〜」

「ふふっ、まぁ、そうでしょう。何しろ歴史が違いますからね、歴史が。何しろわが国は4千年の歴史がありますから。膾にしたり、羹にしたり、塩漬けにしたり……と。あとは偉い人をおもてなしするのに、出せる料理がなくって自分の赤ちゃんを料理にしたりと、すごい逸話があるんですよ。こんなのが褒める話になってるのって、世界中探しても我が国ぐらいのものですよ。ふふんっ」

「すごいの」

「そうでしょう、そうでしょう。えへん」

 二人、いや二匹の妖怪が夜の真っ暗闇の中、のんきな馬鹿話に興じる直ぐ脇、地面の上でもがいているのは東風谷早苗。
 守矢の神社の巫女だった。
 両の手首と足首からは血が流れ、白い巫女服には点々と目に鮮やかなほどの赤い跡が付いている。

 もっとも月さえ出ていない夜の闇の中では、人間である早苗の目では、自分自身の血ですっかり汚れているはずの着物の様子を見て取ることは出来ない。
 それどころか周囲の風景すら黒い影の濃淡として目に写るだけで、此処が何処なのかもわかならいでいた。
 ただわかるのは手足の痛みと、傷のせいで這うことすらかなわず、この場から何とか逃れようと、芋虫のように必死でもがいているために、肌に食い込んでくる砂や土の感触だけだった。

「何事にも手順というものが大事なのですよ。いいですか、お料理するのにお食事が動き回ったら大変でしょう? だから、まず動けなくする、ここまではわかりましたか?」

「うん、まず手足の腱を切ったらいいの。いきなりがぶっとじゃダメなの」

 その言葉に早苗の胃がぎゅっと縮まった。
 早苗の手足がジクジクと痛むのは腱を切られていたせいだった。
 今の早苗が立とうとすると、足に力が入らずに転がってしまうのも、筋肉の力を末端まで伝わらせる重要な部分を壊されてしまったことが原因だった。
 踵のすぐ上にある腱が切られ、未開の地である幻想郷でそんな重大な損傷を与えられてしまうと、外の世界とは違い治療することは叶わない。
 二度と自らの足で歩くことも出来ない、障害を持った人間になってしまう。
 それも足だけではなく、手すら思いのまま動かすことも出来なくなるのだった。

 何とか逃げなければとの思いと、例え助かったところで不自由な体になってしまう、この二つがぐるぐると駆け巡り、実際にどうやればこの危機から逃れることが出来るのかまでは、考えることができないでいた。
 
「そうですね。そして次にしないといけないのは、お肉を柔らかくすることですね」

「どうやるの?」

「じゃ、早速やってみましょうね。ルーミア、手伝ってくださいね」

「はぁ〜い、美鈴先生」






2.

「あなたのお名前は?」

 早苗を倒したうちの一匹、赤毛の人民服を着た妖怪が早苗に話しかけてくる。

「…………」

「お名前を聞いてるんですよ。どうして教えてくれないんですか?」

「…………」

 早苗は歯を食いしばり返事をしなかった。




 妖怪が出る、と博麗神社で聞きつけ、意気揚々と早苗は退治するためにやってきたのだった。
 確か人を喰らう妖怪がいる、そう霊夢が言っていたのだった。
 だが、そう言った本人はまるで気にも留めず、自ら退治に行く気配も見せなかった。
 人間を食べるような妖怪など放っては置けないと早苗は言うが、霊夢は全く取り合ってはくれなかった。

『放っておいていいから』
『妖怪退治は遊びじゃないから』

 何度も詰め寄る早苗を、笑みを浮かべまま霊夢は受け流した。

 が、それでもと言い募る早苗に、最後の最後にその訳を教えてくれた。

 人間を喰らう妖怪がいる――――その噂で持ちきりなのに、いなくなった人間が里にいるわけでもない。
 つまりは幻想郷に住むものにとっては、その人は”人”ではないのだ。
 外から流れ着いた人間は、住人にとっては人間ではない。
 勿論、こちら側に住みつき、職を得、この地に繋がりが出来れば、そういうことはなくなる。
 ただ流れ着いてすぐで、誰にも知られていないような状態だと、種族としては人間であるが、言ってみれば落し物と同じような扱いをされてしまう。
 酷い話ではあるが、幻想郷に住む人間にとっても、妖怪にとっても、どちらもが損をしないルール、と霊夢は言った。

『早苗もあぶないわよ』

 結果は霊夢の言ったとおりだった。




「お名前を教えてくれないなんて、いけないお口ですねぇ。わがままなお口には罰を与えないといけませんね、えいっ」

 言うや否や、赤毛の妖怪は早苗の口を自らの口で塞いだ。

「むぅ――――――――――――っ」

 腱を切られて身動きを取れなくされ、後は身体を喰らわれるだけと、恐怖に駆られながらも、死に逝く覚悟を決めた早苗だったが、いきなり人食い妖怪にキスされるなどとは想像だにしておらず、柔らかな唇の感触に驚愕して目を大きく見開いた。

「むぅ――――ん」

 早苗の唇にはまだ誰もこういう形で触れたことはなく、初めてのキスだった。
 
「いや、むぅ…………、ふぅ…………」

 唇に触れる感触はもどかしいほど弱く、ほんの少しだけくすぐったい気がする程度だった。
 むしろ相手の少女の鼻から吐き出される息が頬を撫でる暖かさのほうが、早苗をゾクリとさせた。

「ん、んんっ、ん、ん」

 唇を身動きをせずに重ね合わせていると、触れているだけのはずなのに、どんどんと唇からくすぐったい体験したことのない感覚が湧き起こり、早苗に声を出させた。

「ん――――? ん、うぅうん、ん――――――」

 危機的状況にあるにも係わらず、初めてのキスによってもたらされる官能のせいで、思わず緩んだ早苗の薄く開いた唇の隙間に、ぬるりとしたものが這い入ってくる。

 ぐもった悲鳴を漏らす早苗と、赤髪の少女の目が合う。
 驚いたまま硬直した早苗の目を、笑みを浮かべながら少女は見て、くちゃりくちゃりと口内を舌で撫でてくる。

「んぐぅ、むふぅん、ん、ふぅん」

 舌が口の中で踊るたび、口角からぬるい二人の交じり合った唾液が零れ、顎を伝い襟を濡らす。
 ツンとした唾臭い匂いを嗅ぎながら、舌で口を蹂躙される。

「はぶっ、ん、むぅ、んっ、ふぐっ、ん、はっ、ぶっ」

 舌を絡ませ合う激しいキスがあることは知ってはいた。
 だた、実際に行われる舌による愛撫は、舌で舌に触れるのに留まらず、歯の根元や喉奥までも、口のあらゆる部分に触れていくのだった。

「ぶぐっ、むぅ? う? むぅ――――、ぶぐっ、ふぶっ、ふぐぅっっ――――――――」

 舌による濃厚な愛撫はそれだけでは終わらない。
 早苗の顎を摘んで上向かせ、くちゃくちゃと口の中を掻き回しながら、少女は唾液を流し込んでくる。
 口に流し込まれた体液は甘く、舌で唇をなぞられながら唾を飲まされるのは、信じられないほど甘美な体験で、早苗はそれだけで発狂しそうだった。

「んぐ、んんぐ、ん――――、ごくんっ、んぐ、んぐ」

 他者の舌先によってもたらされる快楽に、早苗はぼーっとしてしまい、口から零れそうになる唾を喉を鳴らして飲み干した。
 
「あなたのお名前は?」

「早苗です。東風谷早苗」

「ふふっ、可愛い名前ですね。うんっ。私は紅美鈴と言います。――――こっちは」

「ルーミア」

「紅美鈴。ルーミア」

 早苗の初めてのキスを奪った、背の高く、胸の豊満な赤毛の少女が紅美鈴。
 もうひとりの金髪のおかっぱの、ピアノの発表会に着るような襟を赤いリボンを結んだ白いブラウスに、黒のベストと揃いのスカートと言った格好の、まるで小学生を思わせる風貌の少女がルーミア。

「おねえさんおいしそう。美鈴だけいいなぁ。ルーミアもお口の味みてみたい」

「そうですか。それじゃ、三人一緒にキスしましょうね。さあ、早苗さん、ベロ出してください」

 美鈴が舌を突き出してくると、早苗も同じように舌を突き出す。
 美鈴と早苗の触れ合った舌に、さらにルーミアが舌を重ねてくる。

「あー、うー、あー、レロレロ、レロレロ」

 舌を限界まで伸ばして、くねらせて突き出される舌を夢中になって舐めていく。
 顔が密着しあうほどの狭い空間で、三本の舌が絡み合う。
 早苗が美鈴のを舐め、美鈴がルーミアの小さな舌に舌を絡ませ、ルーミアが早苗の舌を味わう。

「えぉ、れろぉ、おおぉ、れろぉ、んっ、ぶっ」

 早苗は妖怪を退治に来たはずだった。
 早苗は妖怪に傷つけられ、捕らえられたはずだった。
 それなのに言われるまま舌を差し出し、キスをしている。

「えぉお、れろ、お、れろぉ、えぉ」

 三人で舌を絡め合い、ぐちゃぐちゃに互いの口を舐めることを、キスと呼べるかはわからない。
 命の危険を感じ、極度の緊張状態にあった早苗は、いきなりのキスと、舌による口内の愛撫と、他人の唾液を嚥下させられるという、全く予想外の行為に混乱し、正常にものを考える頭の機能の一部が飛んでしまっていたのだった。

 早苗の目はまるで催眠術にかけられでもしたように虚ろで、それでいながら変態的なキスの興奮に酔っている。

 早苗と舌を絡ませている美鈴とルーミアは半眼になり、突き出した赤い舌を軟体静物が身悶えするようにくねらせている。
 口を貪りながら、目を開いたまま互いの、レロレロと舌を動かす顔を見詰め合う。
 下品な餌を食らう豚のような顔をした向き合った少女二人を見て、早苗は自分も同じようないやらしく崩れた変態顔を晒しているのだと、そのことを気持ち悪く思いながらも、ますます舌で他人の口を貪っていく。
 崩れた顔面を二人に見られながら、早苗は夢中になってキスにのめり込む。

「おねえさんのおいしいのもっと欲しの」

「ふふ、ルーミアは食いしん坊ですね。早苗さんのお口の味をもっと欲しいんですね」

 美鈴は顔は放すと舌なめずりして、口に唾を溜める。

「飲んじゃダメですよ。口の中に溜めたままにしなさい」

 とろみのある唾が早苗の舌の裏に流れ込んでくる。
 
「転がして、噛みなさい」

「ん、ぐちゃぐちゃ、ごあぁ、ぐちゃぐちゃ」

 美鈴に命令されるまま、口に含まされた唾を舌で掻き回して泡立てる。
 唾を奥歯で噛締めると、前歯の隙間を通り唇から零れ出そうになるのを啜って、くちゃくちゃと噛み砕く。

「ずるるるっ、じゅるるっ、くちゃくちゃ、ぐちゅぐちゅ」

 美鈴が早苗がドロドロにした唾を受け取り、さらに分泌した唾を加え、また早苗に返す。
 三度、四度と唾液交換した後は、さらさらとした質感は失われて、白く濁った粘液になってしまった。

「ほら、ルーミア」

「ん、んん、ごくんっ、ん、おいしいよ。おねえさん、とってもおいしい。もっとほかの場所も早く食べたいなぁ」

 汚物のような粘液を飲み干すと、ルーミアは物欲しげに指先をくわえて早苗を見詰める。
 ルーミアの笑顔は全くの無垢なもので、変態的な行為も、ただ楽しいとだけしか感じていないようだった。

 その様子に早苗は少しだけ安心する。
 人を喰らう妖怪と聞かされていたが、それ間違いかも知れないと。
 おそらくこういうことをされた人が大げさに伝えたに違いない。
 もちろん早苗もこんなことをされて平静でいられるはずもないのだが、命の危険を感じた先ほどに比べてみれば、まだましと言った状況だった。

「ルーミアが欲しがってますよ。続けなさい」

「はい……」

 早苗は美鈴の命令にしたがい、唾液を溜めては泡立て、ルーミアに口移しで飲ませることを繰り返す。

「おいしいね、うん、おいしいよ」

 ルーミアはよろこび、喉を鳴らして早苗の分泌液を飲み干した。
 ルーミアの小さな唇が吸い付いてくる感触に早苗は夢中になり、何度もルーミアが求める早苗の唾液を与えてやる。
 
「う、ひゃんっ」

 早苗を逃さないように胴体に廻されていた美鈴の手が腰をすべり、腋から胸元へと侵入してくる。
 
「う、ふぅん」

 大きく開いた腋の隙間から入りこんだ手が、上着の下で這い回り乳房を揉みしだくも、早苗は抵抗を示そうともしなかった。

「あっ、はぁん、あっ、あんっ」

 うっとりと、やわやわ早苗の胸を捏ねる手に身を任せ、甘い喘ぎすら漏らす始末だった。




 言い争いになっても、なおも止める霊夢の言葉をさえぎり、妖怪退治に早苗は来たはずだった。

 人食い妖怪が現れるとされた場所は、博麗神社の裏手を少しばかり行った木立の中だった。
 妖怪退治を本職とする博麗霊夢の膝元とも言える地に、人を喰らう妖怪を放置しているいい加減さに、早苗は腹を立てていた。
 妖怪が捕らえて食べているのは、早苗と同じ”外”の人間だと霊夢は言っていた。
 
 早苗がこの地に来たのは覚悟があってのことで、神様に守られてもいたし、能力もあったために、早苗自身は”外”にいたときより自由で、楽しい日々を送れていた。
 だが覚悟もなく迷い込んだ、右も左もわからない普通の人間が、運が悪かっただけで、何も分からないまま、畜獣のように喰らわれることは許せない気がした。

 早苗の立場はそうではなかったが、”外”の世界にいる普通の人がどういうものだが知っている。
 どういう風に子供自体を過ごし、成長していくかを知っている。
 どんなものを食べ、暮らし、生活を営んでいるか知っている。
 そこでも事故や犯罪や、病気、天災による不条理な死が、突然前触れもなく訪れることがあることも理解しているつもりだった。
 それでも早苗は、人間がこんな異郷で誰にも見取られることなく、喰らわれて命を失うことは許せない気がした。

『早苗だって似たようなものじゃないの』

 義憤にかられる早苗に、冷や水を浴びせるように博麗神社の巫女は何度も言った。
 早苗だって所詮は”外”から来た人間じゃないの、と博麗霊夢は執拗に言い続けた。
 ”外”の人間が、幻想郷を何も知らない人間が、口を挟むべきことではない。
 博麗霊夢の言いたいことは、そういうことなのだろう。

 早苗と同じような人間と言う、言い回し。
 まるで早苗を煽るような言い方だった。
 そうすれば早苗が絶対に見過ごすことはないだろうと、謀りでもしたような。




「あん、うぁん、あん、あんっ、あっ、ひあっ」

 腋から滑り込んだ手が晒をずらして、乳首を摘む。
 上着の下に晒を巻いただけで、横を大きく開いて腋を見せ付けるような、早苗をいつも恥ずかしく感じさせる巫女装束。
 そんな早苗の羞恥を知っているかのように、美鈴は服を脱がさずに腋から手を差し入れて、胸に触れてくる。

 揉みしだかれ晒はとっくにずれてしまい、隙間からはみ出た乳首を美鈴の指先がくすぐる。

「ああん、うぅん、くぅん、ふぁん、あん、ううぅん、うぁあん」

 早苗はくすぐったさの混じる刺激に身を捩る。
 初めは甘さだけしか感じなかったものが爪で穿られるうち、早苗自身も特に意識しないうちに乳首は刺激で立っていた。

「ふふっ、乳首たってますよ?」

「いやぁ、あんっ、くふぅんっ」

 充血して服地の上からですら突起の形が分かるぐらいになった箇所を、指でコリコリされると早苗はばたばたと身体を暴れさせた。

「あははっ、乳首触られてるだけなのに、すごい感じ方。最後までいったらすごいことになりそう」

「あくっ、あふぅ、くぅ、あぅ、あっくぅっ」

 勃起した早苗の乳首が指のへりで擦られるごとに、転がされて形が歪む。
 じくじくと痛いような、むず痒さだけが他の感覚から突出して、早苗の脳髄を埋め尽くす。

 腱を切られ手足の先が動かないせいで、肩や腿の付け根だけがくねり、まるで芋虫を思わせる身悶え方だった。
 乳首をこりこりとされるごとに身体が痺れ、早苗は口を開いたまま、顎を突き出す。

「おねえさんをもっと食べたいよう」

 唇に吸い付いていたルーミアも、快楽に蕩けた顔をした早苗に影響されてか、頬を染めて興奮を高めているようだった。
 ルーミアは早苗の膝の上に座り込み、早苗の顔に舌を這わせる。

「やぁ、んっ、っくぅ、うっ、くうぅぅ」

 ルーミアの小さな舌がペロペロと早苗を舐める。
 唇は勿論のこと、鼻筋や、頬、汗の滲む首筋を、うれしそうに舌先で触れてくる。
 ルーミアは早苗を感じさせようと言う意図もなく、ただ早苗に触れてみたいという無邪気な舌の動かし方しかしてはいなかったが、乳首を転がされ感じさせられている早苗にとっては、効果的な愛撫になっていた。

「あっ、はぁっ、あうぅ、うううう、やぁ、あああああっ」

「おねえさん、とっても気持ち良さそうな声を出してるよ」

「耳が弱いんですね。ルーミア、もっとやっちゃいなさい」

「は〜い、ペロペロ」

 汗に塗れた早苗の首筋から上へと進んできたルーミアの舌が耳に触れると、早苗は大げさなまでに身をすくめ、逃げ出そうと首を仰け反らせる。
 そのせいで弱点と見たのか、耳ばかりをルーミアが執拗に舐めてくる。

 耳たぶを甘噛し、耳の淵を舌がなぞっている間はまだ良かった。
 舌が穴ににゅるりと入ってくると、早苗は堪えきらずに奇声を上げた。

「ひゃはぁああっ、ひはぁっ、ひにぃぃいっ」

 早苗の耳の穴に、窄められた舌先が入り込んで、にゅるにゅると動き廻っている。
 他人の肉体の一部が、耳とは言え体の内側に入る不快感と、敏感な粘膜と舌の粘膜の触れ合う滑る、快楽が交じり合う不思議な感触。
 勃起した乳首を弄られるたびに起こる痺れような甘い疼きが、耳から湧き出し、脳みそにまで染みていく。

「いにゃぁ、ひゃ、はっ、ひゃ、んにゃああああっ」

「あははっ、変な声です。耳の穴が犯されるのがそんなにいいですか。じゃあ、私も一緒にやってあげます」

「んにいいいいっ、に、ひゃはっ、にぃい、んにぃっ、んにゃああああっ」

 ルーミアの無邪気な舐め方ですら半ば狂い掛けている早苗は、確信犯的に耳を犯しにくる美鈴の舌に暴れ狂う。

 唾液を滴るほどに舌に絡ませ、美鈴は早苗の中に入ってくる。

「ふひぃ、にぃ、みゃはっ、ふひっ、、みゃううぅ、にあああっ、むひゃ、んみゃうぅうぅっ」

 中空にベロを突き出し、白目を剥いて、早苗は顎を突き出した。

 早苗を美鈴とルーミアが挟み込んで、左右から耳の穴を舐め回す。
 耳は唾液でてらてらと光り、生暖かい液体が零れて、首を伝って落ちていく。

 くちゃくちゃと舌が動くごとに、音が鳴る。
 耳の穴を言う音を感知する器官で直接鳴る音は、頭の中で響いているようで、音だけでも狂ってしまいそうだった。

 舌はくねりながら優しいと言っていいほどの丁寧な動きで、耳の中をくすぐる。
 ちゅぷちゅぷと生温い感触が動くたび、快感を司る神経を皮膚を剥かれて触れられるような、おぞましい快楽が生まれる。

「あたまぁ、いふぃ、あたまぁ、いにぃぃいっ、ちゅぷっちゅぷっ――――って、ばかになるぅ、んにっ、あたまのなかぁ、くちゃくちゃされてるぅ」

 乳首を転がされながら、耳の穴を舐められている早苗の表情や声は、完全に快楽に狂う女のものになっていた。
 ほんの少し前に持っていた、妖怪を退治しようと意気込む顔に浮かんでいた、威厳のようなものは消え去り、耳を舌で穿られながら口を開いて、半眼になった醜い顔を晒し、早苗は身悶えしていた。

 美鈴に後ろから抱え込むような形にされた早苗は、手を縮込め肘を脇に沿うような形にして、手首から先を胸の前でぶらぶらと揺らしていた。
 早苗が奇声で喘ぐごとに、股が自然と開いていった。




 早苗がそれに気が付いたのは、かすかに聞こえる甲高い悲鳴のおかげだった。
 
 博麗神社のすぐ裏手、幻想郷の中心にある大きな湖へと続く木立の中、周りを囲う木の形さえおぼろげな夜の闇の底で、早苗は声に向かって走った。
 声自身はか細いものの、切迫した感じは、早苗が聞いたことのない種類のものだった。
 助けを求める声は早口で、掠れて震え、冷静さを少しずつ失い、最後は甲高く響くまでになる。
 恐怖に飲まれていく過程が想像できるようで、聞いているだけで早苗の腹の奥にも、冷たいものが溜っていく気がした。

 恐怖は早苗にまで感染し、踏み出す地面は柔らかく踵から何処までも沈んでいく錯覚に包まれ、目の前に移る景色も歪み、まっすぐに走れなくなる。
 手先まで痺れ、胸は早鐘をうち、呼吸は乱れ、空気を吸い込むだけで喉が痛いほどだった。
 もしこの状態で戦うことになれば、と早苗は想像し、背中から冷たい汗を流した。
 おそらく、手足にろくに力も入らず、乱れた心で立ち向かえば負けることになるはずだ。
 それでも早苗は足を進める。
 
『早苗だって同じようなものじゃないの』

 霊夢の声が脳裏に響く。
 霊夢の言葉が早苗に呪いのように纏わりつき、この場から逃れられなくしていた。

 震えながら、冷や汗を服を身体に張り付かせるほど垂れ流しながら、早苗が藪を掻き分けた先に、もみ合う人影を見つけ出した。
 暗い木立に囲まれた中で、夜目の利かない早苗には、おおまかなシルエットでしか見えなかったが、着物を頭から被った格好の少女を、二人の人影が取り付き、身体に絡みついていた。
 黒っぽい着物を被った襲われている少女の胸元からは、赤い色がちらちらと覗き、大きく開いた口元から叫びが迸るたびに、揺れる。
 血、と早苗は思った。

 静止の声もかけることもせず、勢いのまま早苗は影につかみかかる。
 ”外”の普通の生活では血などは、月経を除きほとんど見ることはない。
 襲われている人を助けるというよりは、まるで溺れる人間が何でもいいからしがみ付く、そんな風に無茶苦茶に、妖怪の体に早苗は掴みかかった。

 震えて力の入らない手で掴まれたところで、相手は痛痒を感じなかったようだったが、新参の闖入者のほうが今まで捕えていた獲物よりはよほど面白いと見たのか、対して抵抗も見せずに少女を手放した。
 少女は後ろも振り返らず、助けた早苗に一瞥すら与えずに逃げさった。

 それからの戦いは、早苗の知らなかった種類のものだった。
 一寸の先にすら見通すことの出来ない闇に視界を塞がれ、ひたすら殴られ続けるだけの、戦いとも言えない一方的な蹂躙。

 霊夢の言った、遊びではないと言うことは真実で、相手はルールなど守るつもりなど毛頭なく、ただ自分達が楽に獲物を手に入れられれば良いとしか考えていなかった。
 早苗が幻想郷に来て、楽しいと思った妖怪退治はそこにはなく、狩られるものの立場を骨の髄まで思い知らされる。
 美しい目を惹く弾幕は展開されなかった。
 
 妖怪の使う能力が早苗を周囲を真っ暗にしてしまい、歩こうとしても木の根につまずき早苗は前に手を伸ばしてふらつくばかり、空に逃れようとすれば網の目のように絡み合った木立から伸びる枝が早苗を捕らえて、地面に這わせる。
 妖怪は弾丸で以って早苗を撃つことはしない。
 能力での攻撃は、同じく能力で相殺することができるからだ。
 だから肉体の力だけで、目が見えない早苗を、ただ殴りつける。
 一撃で早苗を壊してしまわない絶妙の力加減で、薄く皮膚に痣が浮くかどうかぐらいの力で、拳で顔を狙って叩いてくる。
 コツン、コツン、コツンと拳の硬いところが早苗の、頬や、鼻や、口元、瞼の上に当り、腫れさせる。
 全く目の見えない状態で、殴られることは痛みよりも、恐怖のほうが強かった。

 時間と共に早苗の精神が少しずつ壊れされていく。
 恐怖に耐え切れずに盲しいたまま逃れようと駆ければ、たちまちのうちに草木に足をとられて転び、身体を大地に打ち付けることになる。
 やけになって弾丸を四方八方にぶちまけ、とにかく相手を振り払おうとしてはみたものの、気力は長く続くはずもなく、あっという間に肉体の限界に達し、腕を持ち上げることさえ苦しくなる。
 そこにまた、暗闇からの一方的な暴力が早苗に降りかかる。

『助けて』

 早苗の口から懇願の言葉が出るまでに時間はかからなかった。
 時間も方向感覚も喪失した闇の中、意図せぬタイミングで思わぬ場所に痛みが降りかかる。
 痛み自体は平常な状態だと決して大層なものではないのだが、終わりが見えない苦痛に精神がすり減らされていく。
 肉体と精神を苛む、手際の良い拷問に早苗は壊れていく。

『ゆるしてください。なんでもします。助けてください。お願いですから、助けてください』

 地面に這い蹲り、涙を流し、早苗はひたすら許しを求めて、あやまり続ける。
 でも暴力は止らず、拷問は終わる気配を見せなかった。

『ひっ、ひぃ――――――――――、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ひぃ――――――』

 喉をひくつかせ、絞め殺されでもするような悲鳴を漏らす。

『ゆるしてって言ってるでしょ、ど、どうして、たすけてくれないの? 痛い痛い痛い、痛いよぉ、ゆるして、ごめんなさい、もう、おわりにしてよっ、おわってよ、ゆるしてよっ』

 さらに続く痛みに、早苗はやけになって喚き、地面の上を転がり、地団太踏む。
 これでも身体に降り注ぐ痛みは止らない。
 もう延々と続く苦痛に早苗は狂ってしまいそうだった。
 頭の中がぐちゃぐちゃになり、必死になって喚いた。

 本当に死んでしまいそうで、おかしくなって壊れてしまうと、早苗は思った。
 ただ相手にしてみればそうやって喚くだけの力がある以上は、早苗は本当の意味では屈服していないと判断したのだろう。
 何しろ動く元気がある以上は、抵抗だって可能なのだから。

『…………、うぅ、…………、…………………』
 
 早苗が狂ってしまい我慢できなくなる、そう思ってからも苦痛は何時間も続いた。
 殴られ続け、痛くて恐くて我慢できなくても、終わりの見えない暴力についに諦め、痛みがあっても手足をピクリと動かさないまでに早苗は追い込まれた。

 顔を拳で何度殴られても早苗は諦めて、殴られるまま、瞼一つ動かさず虚ろな瞳で中を見詰め全く反応しなくなっていた。

 早苗が完全に抵抗する意思を失い、手足に妖怪が爪を食い込ませ腱を切っても、されるがままの状態になって初めて早苗は許された。
 早苗の肉体から抵抗する気力が完全に失われて、ようやく拷問は終わりを見せたのだった。




「何回イッたの?」

「ふっ、ううぅぅん、むぅぅ、はっふっ、ひっ、はっはっ」

「ちゃんと言いなさい」

「ひっ、ひぐうぅん、くぅん、五、五回ですっ。クリちゃんばっかり弄りまわされて、もうっ、五回もイキましたぁぁああっ」

 美鈴に後ろから抱え込まれ、大きく開かされた股の間を撫で回されながら、早苗は必死になって叫んだ。

 ルーミアと美鈴に左右から挟まれ、耳の穴を散々舌先で穿られた早苗は、その時点で身体の何処に触れられてもすぐにでも達してしまいそうな状態だった。

 快楽に崩れた早苗の顔つきに、美鈴は頃合だと思ったのか早苗の腹を撫でた後、ゆっくりと早苗の太腿を割った。
 早苗の秘所は触れられてもいない状態で、すでに愛液が垂れ流しになっていて、美鈴の指先が触れると、くちゃくちゃと音が鳴るぐらいになっていた。

「あっ、くぅうん、みぃぃいん、くみぃぃいいぃ」

 美鈴の責めに早苗は鳴き、身をくねらせる。
 
「それええぅ、あううぅ、く、みゃふぅっ、あひゃぅっ」

「それって、この触り方ですか?」

「そおぉぉん、それえっ、くひぃん、むひぅ、みいいぉおん」

 美鈴の指が早苗の体内へと続く入り口を撫でている間は、何とか話すことは出来るものの、指がその上にあるぷっくりと膨らんだ粒状の肉に触れると、早苗はとたんに呂律が廻らなくなり、変な声を上げてしまう。

「むひぃいん、やめへぇ、らめぇ、クリ、むひぃぃん」

 美鈴の膝の上で早苗はくねくねと奇妙な踊りを踊らされる。

 早苗は首を突き出し、次の瞬間には縮め、あるいは脇腹を捻って横を向いたかと思えば、腰を持ち上げてまるで触れてくれといわんばかりにカクカクと振ったりした。
 陽気で頭のおかしくなった気違いのように、早苗はベロを口からはみ出させて、馬鹿みたいな顔を晒しながら、美鈴の手で踊り狂わされる。

 美鈴の指が恥丘を摘むと、肉の奥に埋まって触れにくいはずのクリトリスが押され、葡萄の実を皮を剥くように表に出てくる。
 皮が剥けた状態で陰芽がぷっくりと膨らんだまま突き立った様子は、勃起した乳首を思い起こさせた。
 皮から押し出された葡萄の実は、表面がぬらぬらと濡れ、透明な緑の下に筋が浮き出ているが、早苗のクリトリスも同じように濡れ光り、粘膜に浮き出た細かな血管がよく小さな果実よく似ていた。

 美鈴が早苗の果実を丁寧に剥き出し、割れ目から垂れ出る汁をまぶし込むと、早苗は目を見開いて、喘ぎを高まらせる。

「うぐぅううん、むふぃ、ふひぃい、また、また、イクぅうん、イクううぅん、きょおぉん、みいいぅ」

 早苗が身体を硬直させた瞬間、尿道から体液が迸りでた。

「おうううぅ、イク、おしっこおもらしぃい、ひぃい、うひひっ、いひっ、おもらしいっ、おもらしっ、イク、いひいいいっ、うひっ、うひひひっ、イク、うぐぐぐぐ、イグウウウゥウゥッ」

 顔を苦痛に引き攣らせながら、口元には半笑いが染みつかせ、早苗は絶頂に悶える。

 早苗が今日に達した回数は既に六回にも及び、繰り返される刺激に下半身は感覚を失い、意識しないまま尿を垂れ流す。

「ひぐうううん、やめて、イッている、うぐぐうぅ、うひいいいぃっ」

 イッたままの早苗のクリトリスのある場所のあたりを、美鈴が伸ばした五本の指で擦り上げると、早苗は首を限界まで後ろに逸らし、えび反りになって悶絶する。
 尿を垂れ流す針のような穴も、膣の入り口も、ぷっくりと膨らんだクリトリスも一緒くたに、早苗の漏らした尿を擦り付け、美鈴がぐちゃぐちゃに手でなぞると、早苗は気違いになったように暴れ狂った。

「うにいいぃ、にぃ、むひぃいん、みぃい、きたぁ、イッったあとのぅ、おおぅ、直後責めっ」

「これこれ、早苗、これが一番好きなんですよね? イッてすぐのビクンビクンしてる間に、クリちゃんをねちっこく弄られるの」

「いみぃい、うみぃいぃっ、あうう、うきっ、みぃぃい、むきゅううぅんっ」

「こうやってゆ〜っくり、ゆ〜っくりとクリを弄られるのがいいんですよね」

「いみいいいいいいいぃっ」

 美鈴の指がクリトリスに触れて、表面をゆっくりとなぞっていく。
 早苗をイかせた時のクリを弾くような触れ方とは違い、指先で掃くといった感じの丁寧な触れ方だった。
 だが、早苗は達した時以上に苦しげに、身体を捩り、美鈴の上で背骨を折らんばかりに反らせる。

 他人に触れられた時のチリチリをしたクリトリスの感触が、指が勃起した肉片をなぞっている間中、休むことなく早苗に襲い掛かる。
 絶頂を迎えた直後の何処に触れられても感じる、むずがったく、思わず身体を引いてしまう、あの感触が途切れることなく延々と続くのだった。

「くひいいぃ、にいぃ、むひぅ、あおおぅ、うぃぅ、いっ、あっ、いぅ」

 美鈴が早苗のそこに初めて触れた時にように、ピンク色の肉粒は指で左右から挟まれて皮から押し出されている。
 剥かれて薄く地に血管を浮かせて紅っぽくなったその突起を、指は優しさを感じさせるほどゆっくりと、粘膜をこそげ取るように触れている。

 指の動きは丁寧だが美鈴が優しさでそうしている訳ではないのは、されている早苗が一番理解していた。
 クリトリスを根元まで剥きだして、逃げないように左右から挟みこんでやると、普段は触れられることもない根っこの敏感な部分に、触れることが出来るようになる。
 そこを指の平なところで、削ぐように粘膜の上を這うように動かすと、信じられないほど感じることができるのだった。

 気持ちよさはほとんど分からず、思わず皮膚に爪を立てて無茶苦茶に掻き毟りたくなる、そんな感触が身体の肌全体を包み込み、触れられている場所は痒くて痒くてたまらない。
 なのに何故だか、早苗はそれが好きでたまらず、頭がおかしくなりそうなのに、もっとして欲しくなるのだった。

「うっ、んん、みぃい、みひゃあああっ、みゆううううぅぅぅっ」

 にゅるっ、にゅるっ、と突起の上を指が這うような動きをしている。
 時折、早苗の腹筋がまるで達しでもしたように痙攣すると、股の間からは尿が噴き出した。

 イッて休む間もなく、絶頂直後の敏感な状態のままのクリトリスへの責めは、止ることなく続けられ、早苗は身体を捩り、小便を何度も垂れ流した。
 
「あおおおっ、おっおっ、ああおおおおおおっ」

 早苗は完全に白目を剥き、イッた時のまぬけ面のまま、自分がそんな表情をしているとも知らず、快楽にのめりこみ、暴れ、喘いだ。

「これ、好きですか?」

「あおおおっ、してしてっ、おおっ、これ、いいぅ、くるうっ、あうぅ、ひっ、いいのぅ、あひゃっ、あひいいっ、ひひっ、あたまおかしくなるのっ、みゅいいいいいいっ」

「じゃ、こればっかりしてあげますね。ふふっ、このゆ〜っくり動かすのじゃ、中々イけませんよ。それでもいい? 本気で狂っちゃいますよ」

「あひいぅ、あうっ、うぅっ、うふっううん、クリ責め、もう、いやあぁっ、ああっ、んんっ、イキたいいっ、イキたいいいっ」

「イキたい? 切なくって苦しいんですよね? でも、ダメです、これで気絶するまでやってあげますよ」

「みゃほほおおおおおっ、んきゃあおおおっ、あふっ、みゅうううぅ、むひいいいいぃっ、くひぅ、あひゃ、あひゃひゃひゃひゃ――――――――――――――――っ」

「これから何回イッって、何回おもらしして、何回気絶するんでしょうね。すごくたのしみです。ねっ、ルーミアもそう思いませんか?」

「おなかすいたよ? ごはんまだ? はやくおにく〜」

「ふふっ、もうちょっと、もうちょっとの我慢」






3.


 美鈴が膝の上に仰向けに早苗を寝かせ、中指の爪の先で体の中心線に沿って腹の肉をなぞると、指の通った跡に真っ赤な血が滲んだ。
 赤い血が雫となって膨らみ、やがて崩れて液体の流れになって腹から落ちていく。
 プツプツと浮き上がってくる膨らみが幾つも増えていき、線に沿って血が流れていく。

 綺麗に切り裂かれた皮膚は、ゆっくりと左右に開いて、捲れ上がる。
 白い透通る肌は裏返り、ぬるりとした皮の裏地を表にし、皮下脂肪と肉の絡み合う黄色と濁った赤身の層が空気に晒される。
 処女のしなやかで細い肢体の中心に開いた、楕円形の赤剥けの穴。
 傷は女の陰部を思い出させた。

 捲れて内側を晒す皮は肉襞のようで、美鈴が指先ではみ出た肉片を撫でていく。
 ぐちゃぐちゃ、にちゃにちゃ、血と脂が愛液代わりに塗り伸ばされて、早苗の体の内側が捲られていった。

「あっ…………、ああぁ…………」

 気を失ったまま、早苗は体に加えられる刺激に口から声を漏らした。
 美鈴の責めに何度も絶頂に追いやられ、さらには気絶するまで弄り廻された早苗の意識は濁ったままで、まだ自分の体に何が起こっているのかは分かってはいなかった。

 早苗が体に加えられる不快に声を漏らす呼吸に合わせるように、指が一本そっと傷の中に埋まっていく。
 まずは人差し指。
 指先、第一間接、そして第二間接へと美鈴の指が感触を確かめるように、ゆっくりと早苗の体の中へ入ってくる。
 
「ぐ」

 早苗は呻くが美鈴は手を止めず、さらにもう一本中指を挿入した。
 揃えた二本の指は内側をなぞり、体内で折り曲がって内臓を圧迫する。
 ぐちゃっ、ぶちゃっ、ぐちゅっ、ぐちゅぐちゅっ。
 指は早苗の体の中動き回り、押された分泌液が裂け目から溢れて、外側に零れた。

「うっ、ううううっ、うっ、うううううっ」

 早苗は苦しくて、篭った呻きを上げ、眉を顰める。

 指が動くごとに確実に傷は深く、広くなっていき、一寸にも及ばなかった切り口は美鈴によって広げられて、手の平を飲み込むほどになっていった。

「ねっ、ルーミアもやっていい? ぬるぬるしてて入れたら気持ち良さそう」

「いいですよ。でも、女の子の大事な部分ですからやさしくですよ」

 二人の指が並んで裂けた皮膚を捲ると、臍のすぐ下から鳩尾までがくっぱりと開いて、体の中身が丸見えになる。

「うぁ〜、綺麗。女の子のおなかの中ってこうなってたんだぁ」

「あら? 初めてですか?」

「うん、いっつもお肉はすぐにぱっくってしてたの」

 開腹されて表に出た内臓は、汚らしい傷口と相反して、桜色の綺麗な色をしていた。
 早苗が生きたまま腹を裂かれていることもあり、呼吸に合わせてゆっくりと脈動している。
 透通った桜色の臓器が収縮し、脈動に合わせて表面に走る毛細血管を血が巡る。
 つるりとした質感と、人の手は創れそうもないような曲線が絡み合い、それぞれが収まるべき場所に収まり、腹が開いても崩れずきちんと並んでいる様は美しいとさえ言えた。

「とっても綺麗だね」

 ルーミアはうっとりとしながら、脂に塗れて光る臓器に触れる。

「うっ、うっ、ううっ、ううぅっ」

 また早苗は呻いたが、それでも頭がぼーっとしていて、宙に浮いたような心地で身体の状態を把握できずにいる。

 撫でるだけだった指は臓物の隙間へと入りこみ、人間の体に詰っている袋の重みを味わっていく。
 人の皮膚の表面よりも臓器は熱く、洗っても取れないほどの濃い脂のぬめりが指に絡みつく。
 臓器それ自体の重みと、生命活動のための収縮は、隙間に入れた指を圧迫する。
 
 傷の外側を彩る捲れ上がった肉の襞、楕円形の傷の形、晒された臓物の色合い。
 それはまるで全てが女性器を思い起こさせる、卑猥さを持っていた。
 
 指が何度も沈み、また浮き上がってくる。
 抽送のたびに傷は深くなり、襞の色が一段と濃く染まる。
 ぐちゃぐちゃに体内を掻き回すごとに、切れ目が深くなる様は、愛撫を加えられた少女の割れ目が、さらなる陵辱を望んで口を自ら開くのにも似ていた。

「あっ、ふぅん、あっ、ううっ、あっ、ああっぁ、うあっ」

 指は臓器をなぞり、あるいは掴み、表面のぬるぬるした粘膜を擦りたてる。
 早苗は悲鳴のようなあえぎをあげ、膣に挿入しているような圧迫と生暖かい感触に、美鈴とルーミアは興奮したのか、力を込め腹の中を掻き廻す。
 丁寧に詰められていた臓器の配列は乱れ、撓んだ小腸が堪えきらずに曲がったまま、体の外にはみ出した。

「うあっ、うううぁ、あっ、あ…………、あああ…………、あ? あ?」

 美鈴が一番に狙いをつけていたのか肝臓を引き摺り出し、口元に持っていくと愛しげに表面を舐めて、滴る分泌液を飲み干した。
 一方ルーミアは無邪気に小腸を弄り、奥へと向かって臓器を掻き分けていた。
 幾ら失神していたとは言え、そこまでされて意識を取り戻さないはずもなく、早苗の瞳に力が戻った。

「あっ、えっ、ええ、嘘、嘘、嘘、あっ、ああっ、ああっ、こ、こんな、うそ、うそ、うそ、あああああぁあぁっ、ああああああああっ」

 目の前の光景にショックを受けて早苗は叫んだ。
 
「こんなっ、私の、おなかっ、あっ、あああっ、あっ、ああっ、おなかっ、あっ」

 あまりに衝撃的すぎる自らの状態に言葉にならず、上ずった掠れ声が漏れ出るのみだった。
 何しろ早苗の腹は臍の下から鳩尾辺りまで切り裂かれ、皮膚が捲れ上がって中身が見えているのだ。
 さらには小腸が体の外にはみ出て、曲がった状態でぶら下がっている。

「いやぁ、ひっ、お腹がっ、ひっ、嫌ぅ、うそっ、うううっ、あっ、ああああっ、あっ、ひっ」

 早苗が悲鳴を上げる間も二人の手は止まらない。
 動きと重みに耐えかねて、どろりと小腸と大腸が塊になって体の外へと零れ落ちた。
 折り重なり体内に収まっていた腸は、塊の状態から崩れ、バラバラに管状に解けて垂れ下がった。
 触手のように早苗の内臓は蠢き、桃色の薄布にドレープを帯びたような腸が早苗の下半身を覆った。

 もぎたての果実のような瑞々しさに、ルーミアがついに堪えきれなくなったのか、早苗の透通った桃色の小腸に歯を立てて引き裂いた。

「やめてぇぇええぇぇっっ、食べないでぇぇぇぇええええぇぇぇっ、だめえぇぇぇぇぇええぇぇっ」

 続けて美鈴も手の捧げ持っていた肝臓に齧り付く。
 たっぷりと肉汁の詰った臓物に歯を立てると、薄皮はたちまち爆ぜ、中身が溢れ出してくる。
 裂け目から流れ出る体液を美鈴は喉を鳴らして飲み干していく。

「私の、私の、体、お腹、返して、食べないで、返して、返してっ」

 恐怖の悲鳴、驚きの声、懇願、怒り、色々な感情の入り混じった叫びで、食事を始める二人を早苗を押し留めようとする。
 満足に動かない両腕で、ぶら下がる腸を、他の消化器官を抱え込み、体の中へと戻そうと試みる。
 たが腱を切られて力の入らない手では精々もがくことしか出来ず、抱え込もうとする手を汚すだけで、腕から臓器は零れるだけだった。

「私の体、私のお腹の中身っ、あっ、あああっ、あっ、私の、私のだから」

「違うよ。これはおねえさんのじゃないよ。もう、ルーミアたちのものだもの。おねえさんのお肉は全部、ルーミアたちのお食事」

 うれしそうにルーミアは、八重歯で中々噛み切れない腸の筋を挟み込んで擦り切る。

「あうううぅ、痛いっ、ひっ、痛いっ、あ、ぐっ」

 目の前で臓物を貪り喰らわれる光景を見せ付けられ、現状を認識した早苗にじわじわと痛みが襲い始める。
 腹を引き裂かれている以上は、のたうち回るほどの激痛があるに違いない。
 なのに早苗には痛みはおぼろげで、引き裂かれた形に、零れた腸の歪みに沿う形で、重い感覚があるだけだった。
 そして恐ろしいことに非常にゆっくりとした速度であるものの、痛みの度は増し、徐々にぼやけたものだった痛みが、時間と共にはっきりとした輪郭を帯びてきているのだった。

「おいしいよ。おねえさんのお肉。いままで食べた中で一番おいしい。ルーミアうれしいなっ」

 ようやくちぎれた臓器のへたを、くちゃくちゃと奥歯で噛み、ルーミアは早苗の体の一部を飲み込む。

「そんなにおいしいの? じゃあ、私にもくださいよ」

「うん、あげるね。本当においしいよ」

「ぐぎゃっ、あっ、やめて、ひっ、痛いっ、腸が、あっ、あっ、ち、ちぎれっ、るっ、あっ、ちぎれてっ、るっ、ぐぎゃっ、ぎゃああああっ」

 横から美鈴が顔を出し、ルーミアの手にあった小腸にかぶりついた。
 弾力のある小腸はなかなか切れず、美鈴の前歯の間ですり潰され、分厚い皮が薄くなったところを引き延ばされて、最後は力ずくで引き千切られた。
 切れ目はギザギザで、上手く切れなかったせいか繊維が何本か飛び出していた。

「ぐぅぅうっ、はっ、ふっ、はっ、あぐぐぐっ、あっ、ぎゃっ、また、食べ始めっ、あぐっ、食べたら、痛いっ、ひっ、はひっ、ぎゃあああっ、ぎゃ、ぎゃああああっ」

 赤黒い血管が絡まりあったような重そうな肝臓を、美鈴が噛み千切りながら、食べていく。
 ぷりぷりとした肉の塊に歯を突きたて、刃物に比べて圧倒的に切れ味の劣る歯の先端で擦り切ってから、引き千切っていく。
 喰われていく全ての過程を、痛みを言う感覚で早苗は味合わされていた。

「はっ、はっ、もうっ、はっ、ダメ、ああぅ、苦しい、痛い、ぐっ、ぎゃっ、おごっ、ひいいぃぃ、やめて、やめて、助けてぅ、痛いぅ、あぎゃっ、ぐっ、ぎゃっ」

 早苗は美鈴の膝に乗せられたままの姿勢で仰け反って、痛みにひたすら悶える。
 嘘だ、と早苗は思った。
 昔高校で内臓などの粘膜部分には痛点は存在せず、痛みなんてないと聞いたことがあったが、それは嘘だと、痛みに目を見開いて喘ぎながら早苗は思った。

「助けてっ、お母さんっ、助けて、痛いよ、痛いよ、私食べられてる、お腹の中身をたべられちゃってるの、お母さん」

 痛い、痛い、痛い、早苗の思考は、痛覚に埋め尽くされる。
 腹の奥深くから体の一部を掴まれ、引き抜かれた時の感覚。
 無造作に内臓を持ち上げられる時の手の平での圧迫感。
 臓器に埋め込まれる歯、引き千切られていく肉片、ブチブチと肉繊維が解ける有様、その全てが痛みを伴った。

「あぎゃ、ぐぎゃぅう、うぎゃああああっ、ぎゃああああっ、お母さん、痛い、ぐ、げっ、ぐげっ、たすけっ、あぎゃ、あぎゃああああっ」

 助けを求めるのは、ずっと信仰して、共にこの世界へと足を踏み入れた神様ではなく、母親だった。
 早苗は転げ周りながら、涙を流し、喉も裂けるほど大声で苦痛に叫んだ。

 凶暴な熊が人間を餌にして襲った場合、抵抗できなくなると生きたまま柔らかい腹の肉を破り、腸から喰っていくと言う。
 餌にされた人間は苦痛に悶えながら、動くことも出来ないまま、自分の体が喰われていく瞬間を見せるつけられる。
 その痛みは人が考えられるどの様な拷問よりも酷く、そして意識があるまま肉体を食べられるということは精神をも苦しめる。
 正気を失い狂気に陥りかけたところで、腹に加えられる苦痛のせいで、己の状態を再認識させられ、正気に戻る。
 生きたまま体を喰らわれると言う、究極とも言える拷問を今早苗は受けているのだった。

「はっ、あっ、はっ、もう、いいから、いいから、私を食べて、いいからっ、あぎゃっ、ぐ、あぎゃ、ああああああっ、食べていいから、殺してっ、殺してよっ」

 痛みに耐えかねて早苗は最後の力を振り絞り、のけぞらせていた首を上げて二人の目を見て懇願する。
 二人にとっては只の餌を食らう食事にしか過ぎないが、早苗のとっては想像を絶する苦痛を与えられる行為だった。

 手を腹に突っ込み、思うまま気になる臓器を掴んで引き出し、齧り付く。
 神経が繋がった状態で齧り付かれると、咀嚼されて、嚥下されるまでの過程が痛みになって早苗に伝わる。
 体の一部がぐちゃぐちゃの粥に似た形になるまで潰される、その間が全て痛みだとしたらそれは信じられないほどの痛みだろう。
 何度も腹に刃物を突き刺されるよりも、何倍もつらい激痛が早苗を苛んでいる。
   
「殺してから食べてよ、苦しいの、ほんとに、あっ、ああぁ、あと、どれぐらい続くの? ああっ、もういいから、殺して食べて」

 組織の一片が歯の間で潰れる一瞬すら、はっきりと早苗の脳髄へと伝わってきている。

「死んじゃったら、痛くないから、ああぁ、痛いの嫌、殺してっ、お願いだから殺してくださいっ。殺してから私を食べてください」

 早苗の人生で最後の願いだった。
 一瞬でも耐え切れない苦痛が、このあと死ぬまでじわじわと続くのは本当に嫌だった。

「ごめんね、おねえさん。おいしくなくなるから、ダメなの」

「うんうん、やっぱりお肉は新鮮じゃないといけないですよね。特に内臓は死んじゃうとすぐに生臭くなって食べられなくなりますからね」

「おねえさんが生きてないと、お肉おいしくないの。だから殺してあげられないの」

「まぁ、頑張ってください。何もずっとこのままって訳じゃないし、私達が全部食べちゃうころには、ちゃんと死んでますから、安心してください」

 早苗の必死の懇願も通じない。
 食べる側が食べられる側の事情など気にするはずもない。
 妖怪が人を食べるのは、野獣が人を襲って餌にするのと何ら変わりなどなく、ただ妖怪が意思の疎通が可能な知性と言葉を持っているだけで、人を妖怪は所詮異種族に過ぎないのだった。

「あああああっ、私の、が、引き千切られて、噛み砕かれ、てっ、あぎゃっ、食べられて、あああっ、死ぬこともできないっ、ああぅ、食べつくされるまで、死ねないっ、ああっ、ぎゃあああっ、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛いぃぃぃぃいいいいぃ、ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア――――――――――――――――――――――――――――――――――――」

 早苗の願いをよそに妖怪の食事が再開される。
 早苗が苦痛にのたうつ姿が余計に食欲を誘ったのか、地面に早苗を放り投げて腹の真ん中に開いた穴に顔を突っ込んで、肉を啜って飲み干していく。
 




4.

 妖怪の食事の速度は遅く、中々早苗は死ねないでいる。
 腹の表側から始まり、奥へと喰い進めてはいるが、妖怪といえど形は少女の形をしている以上、一度に噛み千切られる量は、年頃の女の子の口に出来る程度でしかない。
 そのせいで美鈴達の食事時間と口をつける回数は増えることになり、早苗を苦しめるのだった。

「あぐっ、ああっ、痛い、あああっ、ああああっ、あぐ、痛い、痛い、痛い」

 腹を破られてからずいぶんと時間が経つが、早苗が変わらず苦痛に呻いていた。
 
「ああっ、痛い、ぎゃ、ああぁ、きゃっ、あふっ、きゃああぁんっ」

 もはや周囲の肉も喰らい尽くし、傷口というよりも腹に空洞が出来上がり、そこに頭を突っ込んで苦味をある零れた胆汁を肉片を一緒に啜っていた妖怪の動きが止まる。

「あ、きゃふんんっ、あああっ、きゃっ、きゃあああっ」

「ん、おかしいですね。なんだか声の様子が変わりましたね」

「うん、痛そうじゃなくなった」

「どうしてでしょうか?」

「ん〜、どうしてかな〜」

 半ば解体され、食べ散らかされた肉片が周囲に散らばり、自分の自身の流れた血が池を作っている状態で、早苗は苦痛とは明らかに異なる喘ぎを出していた。

「あっ、あっ、ひゃああああっ、ひゃあああああん」

 ぐちゃっ、ぐちゃっ、残り少なくなった腹の中に手が突っ込まれてかき回されると、早苗は悲鳴を上げた。
 体を食べられているとは思えない、まるで愛撫でもされている時の声だった。

「どうしておねえさん、気持ちよさそうな声だしてるの〜?」

 不思議そうなルーミア。
 一方の美鈴は原因に思い至ったように、ニヤニヤ笑いを顔に張り付かせている。

「はは〜ん、わかりましたよ。くくっ、もうっ、どこまでも私達の食欲を刺激してくれる人ですね」

「なになに?」

「えへへっ、こうやったら…………」

「はひゃああああああっ――――――――」

 腱を切られて満足に動かないはずの足が、体の内側を撫でる美鈴の手に合わせて突っ張った。
 まだ齧られて傷のついていない綺麗なままのふくらはぎがしなって、きゅうと収縮した。

「あはははっ、この巫女さん、お腹の中触られてイッてますよ。ふふふっ、食べられてじわじわ殺されてるって言うのに感じちゃってますよ」

 ぶちゅりっ、一際奥深く美鈴の手が内臓へと沈むと、一つの臓器を取り上げた。
 
「あっ、これって、知ってる」

「そうですね、女の子の一番大事な場所です。この人、これ触られて感じちゃってるんですよ」

「エッチだね」

「エッチですね」

 子宮と卵巣、それらから膣へと繋がる一塊を美鈴は手に持っている。
 ルーミアはぶら下がって千切れそうになっている、小さな卵の形をした一片に手の平を当てて、撫で始めた。

「あっ、くぅん、おっ、くぅううっ、あうっ、あふうぅぅんっ、あくぅ、あっ、くぅっ」

「おねえさん、すごく感じてるよ」

「じゃあ、私も反対側を…………」

「あっ、きゃっ、あおおおっ、きゃおっ、ああっ、くふぅん、くうぅんっ、あくぅっ、あっ、あっ」

 卵巣を撫でられると早苗の反応が高まる。
 体を喰らわれる苦痛に耐えかねで、身を捩っていたときよりもはるかに激しく、頭を振って喘いでいる。
 生きたまま解体されているとは思えないほどの、信じられない乱れようだった。

「あははっ、卵巣でクリちゃんみたいに感じてますね」

「うん、おねねさんエッチ顔になってるね。すごくかわいい……」

 ルーミアは引寄せられるように早苗の顔に口を寄せて、唇を重ねた。

「ルーミアね。いままでごはん食べるのはぱくってすぐにしちゃってたの。こうやって、キスしたり、エッチなことしたりしてから食べると不思議な気分。おねえさんのことかわいく思って、すごく好きなのにおいしいの」

 早苗の重ねた唇にルーミアが歯を立てて引き千切った。
 下唇から顎にかけてに裂け目が入り、血が滴り落ちる。
 続けて上唇をもルーミアが口に入れて咀嚼して飲み込んでしまうと、口を覆う唇が無くなってしまったせいで早苗の綺麗に並んだ歯が、ぬらぬらと照る歯茎までも丸見えになる。

「ふふ、内側から犯されるって、どうです? 痛い、それとも気持ちいいです?」

「ぎゃううっ、あうう、くふん、きゃ、おおっ、痛いっ、でも、気持ちいいっ、お腹の中、ぐちゃぐちゃ、あおおおっ、おぐぅ、ぐふっ、が、おおおっ、気持ちいいっ、痛い、気持ちいいっ」

 クリトリスを愛撫した時と同じように、美鈴は丁寧に楕円の球状の早苗の体内組織を指で擦る。
 それだけで早苗は絶頂を迎えた時と同じような反応を示した。
 卵巣を摘んだ美鈴が、親指と人差し指の間で転がすと、早苗は感じてふくらはぎをピクピクと痙攣させる。

「あははっ、私達に生きたまま解体されて、食べられてるのに気持ちいいんです? 早苗さんはマゾですね。ふふ、じゃ、もっと感じるように壊してあげますね」

「あぎゅううっ、が、あぎゃっ、きゃふううううん」

 美鈴が膣の筒状になった組織に齧りつき、ルーミアの歯が早苗の頬の肉を削いでいる。

 頬は耳元まで切れて、裂け目からは奥歯が覗き、ルーミアが噛み切れなかった部位がぺロリと裏返ってぶら下がった早苗の頬肉は、ぼろきれの様に見えた。
 ルーミアが食べ進めるごとに早苗の顔は壊れ、顔の半分は絡み合う筋繊維の赤いぐちゃぐちゃの塊になり、元の早苗の容姿が想像もできないほどにされてしまっていた。
 青っぽい血管が肉から剥離し、ピューピューと血を吹いている。

 美鈴が手のうちで膣を細切れの肉片に変えてしまい、貴重な人生で一度のみの痛みを味わうために存在するための処女膜は、胃袋や、大腸と言った組織と変わらぬ扱いをされ、意味も無くただの肉として食われてしまった。

「オマンコ、ミンチになっちゃいましたね。オマンコミンチ気持ちいいです?」

「うぎゃううっ、あひっ、いいの、ぐちゃぐちゃいいの、あひゃっ、あひゃああっ」

「こんなに細切れにされちゃ、誰にもオチンチン入れてもらえなくなっちゃいましたね」

「あうううっ、あきゅうぅぅ、んみゅうっ、クリクリッ、ああっ、クリクリッ」

「そんなに卵を転がされるのがいいんですか? もう早苗さんはセックスもできないし、赤ちゃんも産めなくなっちゃったのに?」

「うみゅうううううっ、あみゅっ、むひゅううぅ、くにいいいいいっ」

 早苗に突っ込まれた美鈴の手が力を込めると、早苗の股間を彩っていた襞や、肉粒、尿道口、膣口が引き摺られて腹の内側に飲み込まれ、さらには引き千切られて早苗の顔の前にぶら下げられた。

「あはははっ、あたしのぉ、あたしのぉ」

 痛みは限界を超え、肉体自身の持つ知覚が狂い、体内をなぞる手の動きが快楽になってしまった早苗にとって、千切られ、裂かれ、砕かれ、潰されることは快感にしか思えない。
 目の前でふらふらと揺れる、輪っかのような、糸くずのような赤いものが見えても、早苗はへらへら笑うだけで恐怖も感じない。
 
「早苗さんのクリちゃんとオマンコいただいちゃいました。ごちそうさまです」

「うみょほっ、おほっ、どう、どどど、どういたし、まして」

 身体を解体される快楽にのたうつ早苗は多幸感に包まれ、何をされても心地が良いだけだった。
 
 早苗の左目の視界が曇り、ルーミアが眼窩に手を突っ込み、早苗の目玉を抉り出しても早苗は笑ったままだった。
 視神経の束で繋がった状態で、飛び出た右目が早苗の顔からぶら下がっても、早苗は特に気にも留めない。

「おねえさんのかわいい顔、ルーミアはほとんど食べちゃったね。おねえさんがルーミアのお腹の中にいるんだね。なんだかすごくしあわせだよ」

 ルーミアは早苗の顔のほとんどの部分を食べつくし、血まみれの肉塊になると、ようやく口を放して、満足げに息を吐く。

「ふふ、早苗さんおいしかったですよ。ん、本当においしかったです。ね、そろそろ逝きましょうか、よくがんばりましたね」

「うん、いくぅう、いくぅう、いくの、ぷぎゅううううぅ、おなか、おなかびゅー、ぶちゃってきたぁ――――――――――――」

 美鈴とルーミアがそろって愛撫を加えていた卵巣を握り潰すと、早苗は歓喜に叫び、残った体の部分を痙攣させた。
 飛び出た目玉が早苗の震えに合わせて跳ねていた。

「おなかないのに、オチンチン入れる、ばしょ、なくなっちゃったのに、ふぎゅうぅん、みゃううううぅ、あらひ、うひぅ、いく、いった、いってる、うううぅ、いくところたべられてないのに、わらひ、ひく、おふ、ひく、みゅひゃああああっ」

 早苗の頭から欠片が落ちていく。
 美鈴の手が割った、早苗の髪の付いたままの頭蓋骨が砕けた破片が、早苗の空洞になった腹に落ちていった。
 開かれた腹は内臓のあった部分だけが綺麗に平らげられ、あばら骨の下側が透けて内側が丸見えになっている。
 早苗の割れた頭の一部は、緑の髪がつややかなまま、卵の殻から毛が生えたような形で地面に転がっている。

「ん、じゅるじゅるぅ、ん、早苗さん、早苗さんの頭おいしい」

「ちゅうー、くちゅくちゅ、おねえさん、おねえさんの味がする」

 頭頂部と言う蓋が無くなり、表に出てきた紫っぽいババロアのような早苗の中身を、先を争って美鈴とルーミアが啜っていく。

「じゅるるぅ、はぁー、早苗さんの生きた記憶がここに入ってるんですね。ん、じゅるっ、それを私達食べちゃってるんですね」

 感慨深げに美鈴は汚れた顎を拭き、早苗の頭に口を突っ込み、早苗の脳を食べていく。

「ルーミアね、おねえさんのこともっと食べたいよ。これで食べられないなんて、さびしいよ」

 ルーミアは感傷的になったのか少し寂しげに、それでも早苗を食べ逃すまいと必死になり、美鈴に頭をくっつけ、狭い開口部に顎を割りいれていく。

「くちゃくちゃ」

「ずるずるずる」

「ん、はぁ、くちゃっ、ん、ああ、もうちょっとしかない」

「ちゅうちゅう、ペロペロ、う、ん、ルーミアもっと食べたいよ」

 頭の上の方のプルプルとした触感を食べつくすと、手を突っ込み底にたまった残りを美鈴とルーミアは手ですくっては口に運ぶ。

「あははっ、あはっ、あははははっ」

 喰われ、手でかき回され、脳も髄も混じり、記憶も意思も身体反射も全てがぐちゃぐちゃになった早苗は、最後の夢を見ていた。

「おかあさん、おかあさん、だいすきおかあさん」

 子供の頃の照れも何も無しに、母親に抱きつき、抱っこしてもらった記憶が早苗の中に甦る。

「おかあさん、玉子焼きは甘いのがいいなぁ」

 遠足のお弁当におかずに、砂糖の入れた甘い卵焼きをねだった無邪気な思い出。
 小学校時代の早苗が、廻りの友達が、早苗の立場を特に意識をしないまま、走り回って遊んだ時の出来事。
 修行の時の、朝の冷たい水を浴びた感触。
 良かったことも、嫌なことも、楽しかったことも、つらかったことも、一様に早苗の中に甦ってきて、頭の中のものが食べられて無くなっていくごとに、プチプチと弾け、この世から消えていってしまう。

「わたし行くね。ごめんね、おかあさん。ずっとおかあさんの子供でいられなっくってごめんね。でも、行かないといけないの。だってそれが私の役目だから。ごめんね、おかあさん」

 こちらの世界に来る時、母親に面と向かって早苗は別れを言うことができなかった。
 なみなみと頭に満ちていた脳髄を啜られて、残る部位も僅かなものとなり、意識が混濁していく中で、早苗は母親に別れを言い、優しく抱きしめられて送り出される、無かった過去を夢に見て、幸せに満ちていた。

 走馬灯の時間は進み、幻想郷に足を踏み入れてからの出来事を追憶していく。
 そこにいることは感じてはいても、決して語り合えず、触れることも出来なかった神様が、肉を持ち、早苗に語りかけてくれたこと。
 新しい生活、この異郷での冒険。
 そして博麗霊夢。
 
 まるで早苗のために用意されたかの様な、この世界での唯一の巫女。
 早苗は博麗霊夢の立場を想像し、自分と同じ思いを抱えて生きていたではないかと思った。
 早苗の青い巫女服に対する、赤い巫女服。
 早苗はきっと仲の良い友達同士になれると思った。

「あふうぅ、は、ふ、あふう、ううう、はうぅ、み、うう」
 
 霊夢との言い争いを経て、最後の時と夢の時間が重なっていく。
 暗闇の中で切羽詰った叫びを聞き、絡み合う影を見つけた時に、早苗は再び居た。
 頭から着物を被った少女を、妖怪が挟み込んでいる。
 チラリと覗く胸元からは、赤い色が覗いていた。

 あの時の早苗は血だと思った。
 夢の中で時をなぞる早苗は、血とは思わなかった。
 血の色はもっと黒々としている。目に映る赤は、もっと明るい色合いだった。
 それにどうして少女は顔を隠すように着物なんて被っているのだろうか? と疑念がよぎる。
 疑念に思う早苗に反し、時をなぞるだけの身体は妖怪と少女の間に分け入った。
 
 少女が逃げていく。
 早苗に一瞥すら向けずに、着物の裾を翻し、走っていく。
 着物の裾からは、ちらりちらりと赤い色が覗いていた。
 早苗がこちらに来てからよく見た、幾何学文様が描かれ、フリルで彩られた赤いスカートが、着物の裾から覗いていた。

「あ? あ? ああぁ? あ? あ? あああぁ?」

 早苗の頭の中で闇に翻る鮮やかな赤と、博麗霊夢の巫女服の二つの像が重なる。
 そうして早苗は気が付く。闇の少女は博麗霊夢だったのだったと。
 早苗が仲良くなりたかった異郷の巫女が、早苗を今の立場に追いやったのだと。

「いやぁ、そんなのいや、いやだ、死にたくない、死にたくない。こんな死に方はいやっ。こんな何処だかわからないところで、食べられて死ぬのはいやっ。誰にも知られず死ぬなんてそんなのないよ。――――――、いや、死にたくない、こんな死にかただけはいや。誰か、誰か、たすけ――――――――――――――――――――――」

 裏切られたことに気がつき、死の恐怖に狂ったように悲鳴をあげ、絶望に泣き叫び続け、自分が悲惨な最期を遂げることを理解したあげく、ついに早苗はぐちゃぐちゃに潰れた体を残し事切れたのだった。






5.


 唸りを上げて蝿が飛んでいる。
 何処から飛んできたものなのか、始めは一匹しかいなかったものが、時を経るにつれ数は増し、重なり合う羽音はうるさいほどで、湖のほとりの静寂を不愉快な唸りが掻き乱している。

 吹き行くゆるやかな風が湖を撫で、ゆらぐ水面が光を跳ね返して輝いている。
 少しだけ傾いた陽に岸辺の木立の影は長く、伸びた草を掻き分けた奥は木々の投げかける影が重なりあっているせいもあって薄暗く、きらめく湖とは好対象だった。

 ヴゥーン、ヴゥーン、ヴゥーン、唸る蝿の音の源を求めて薄暗い中に足を這い入れると、益々音は騒々しさを増し、飛び回る羽虫の数は多くなる。
 足を木立の奥に進めるにつれ、蝿の数に比例するように、空気は重くなり、同時にかすかに鼻を突く異臭が混じる。
 ひときわ臭気の強く漂ってくる辺りに目をやると、蝿が群れをなして何か黒々とした塊に取り付いていた。

 似ているものをあげるならば、ものの腐った臭い、あるいは便臭。
 どうしようも無く生臭いと同時に、甘みある腐敗臭が混じっている。
 近寄ろうとした時、ぐにゃりとした、それでいながらはっきりとした弾力が、行く者足の裏に不快な感触を残した。
 ヴワアァァァァァァン
 人の気配に、一斉に苗床にすべく群がっていた蝿が、雲霞を為して飛び去った。
 邪魔をしていたものが消え失せたた跡に残されていたのは、何だかわからない塊だけだった。

 伸びた枝葉の隙間からは、細い光が僅かではあるが降り注いでいる。
 塊の表面はぬらぬらと光っている。
 
 塊は暗さに慣れた目で見ると肉だと知れた。
 照り光って見えるのは内臓だったものの一部で、分泌液が絡みついて濡れたままのせいでそう見えるのだった。
 ピンク色の妙に鮮やかに見える濡れた肉片には、脂肪の黄色い塊が剥れずに残っていた。

 わかるのはそこまでで、ぐちゃぐちゃに潰れて寄り合わされた肉塊は、元のがどんな形だったのか、全く伺い知ることはできない。
 元は生き物だったのだろうが、手も、足も、頭の形もわからなくなり、皮膚の一片すら残らず、まるで体の内側から裏返したような赤黒い肉だけが残っていた。
 
 人なのか、動物なのか、目の前のものが呼吸をし、飲み喰い、動き、何かを考えて生きていたのだと、想像することも敵わない。
 あえてこの物体に名をつけるとするならば、それはただの”肉”としか言い様がなかった。
 
 ぐちゅり、その”肉”からはみ出した一片を踏みつけ、少女はしゃがみ込み語りかける。

「いったい、どうしてこうなってしまったのかしらね?」

 もはや目の前の肉塊は、問いかけにも応えることはない。

「どうしてかしらね。きっと私が悪いのね。でも、悪くないとも思うのよ」

 少女にも肉塊が応えるわけがないのはわかっていた。
 だからそれは問いかけというよりも、自分に言い聞かせる風だった。

「だってね。私があんたが憎いとか、消えて欲しいとか思わなかったんだもの。どっちかって言うと友達になれたら、ぐらいに思ったわ」

 手指を揃えて伸ばし胆汁で光る、臓物を優しげに撫でていく。

「でも、ね。”真”は一つでいいと思わない? だって、似ているものがいっぱいあったら、どれが正しいのかみんな困っちゃうわ。いろんなものがいっぱいあって、そのどれもが綺麗だったら、どうしようって思うでしょ。咲き誇る美もいいし素敵だけど、たった一つしかないって、もっともっとずっとずっと素晴らしいわ。だからね。華は一つでいいの」

 ドロ遊びをする子供のように、汚らしい肉を塊を捏ね回し、少女の手はすっかりじゅくじゅくとした汁に塗れてしまった。
 
「あんた、私。一人の人間がどうかじゃなくって、色々くっついているもの、それがいけなかったのね。それがたった一つのものしか許さなかったのね。でもいいの。そのほうが綺麗で、素敵だものね。――――――――――でも、ちょっとだけ悪いと思ってるから」

 汁を垂れ流し続ける元は生物だった塊から、小さな肉片を引き出すと顔の前に持ってくる。
 体のどこかの一部だったのだろう、紐のように長く細いものだった。
 
「巫女が二人もいたら問題だと思うのよ。あんたのいたとこはどうか分からないけどね、ここでは私の仕事は正しさの証明みたいなもの。戦って私が勝つことで、異物だった敗者は儀式は済ませて、この地に飲み込まれる。禊のようなもの。だからここは全てを受け入れることができるのよ。でも、正しいが二つあったらどう?」

 体の腱を思わせる、筋繊維を口に含むと、咀嚼することなく飲み込んだ。
 しなやかな襟元から覗く喉が動くと、口の端から一本の液体の筋が流れて、少女のリボンを汚した。
 少女の靴には点々と腐敗して溶けた肉片がヘドロと化してへばりついていた。

「正しいは一つだから正しいの。唯一だから正しいの。二つの正しさは、いずれ三つ、四つと増え、留まるところなく増えていく。無限に増え続ける正しさがどれも等価に正しいとしたら、価値を失い、どれもが間違いであることと意味的には一緒になってしまう。だから私は私の役目として、間違いが起こる前に道を正した。私があんたを好きとかそういうことは別の次元で、起こった出来事なのよ」

 少女は立ち上がると、きびすを返して歩き出した。
 肉塊をこね回したせいで、手は勿論のこと、袖口も、胴衣も、スカートも、かすかに覗くドロワーズも汚れてしまっていた。

「これで私も退治される側かしら? ふふっ」

 真っ赤な服を構成する布地には黒い液体が飛び、付き洗っても取れないほど濃い色が染み付いてしまっていた。
 少女の体臭には、甘く不快な肉の腐った臭いがこびり付き、行く先ごとの吐き気のする薫りを振りまくことが想像できるようだった。

「でも、誰が一体私を退治するの? 誰がしてくれると言うの? ――――――――――――――本当ならあなたの役目だったのかも知れないのにね…………」

 少女はそれきり二度と後ろを振り返らなかった。





〜了〜



 
去年にある企画でプロットを書いたのですが、「没」を出されました。
放置してたものの、もったいないので加筆修正とやらをやってみました。
そういう書き方は初めてだったので、難しかったです。

「おにく〜」なルーミアが好きなだけで、勢いで書いてしまいました。
こっちの空気はよくわからないので、エロ込みなのがダメかもしれませんが、ご容赦ください。
奈利
作品情報
作品集:
20
投稿日時:
2010/08/27 16:29:15
更新日時:
2010/08/28 01:29:15
分類
早苗
ルーミア
美鈴
カニバリズム
1. 名無し ■2010/08/28 01:54:47
正義の反対は別の正義って言うし霊夢も案外こっち側にまわることになるかもね、ってかまわってくださいw。
2. 名無し ■2010/08/28 02:47:58
もっと食べたいと言いつつ食べ残すなんて!
美味しそうな表現じゃなく、グロが前面に押し出されたカニバもいいですね。
3. 名無し ■2010/08/28 02:58:02
かくして正論を唱えた巫女は、正道を往く巫女によって正しく扱われて、
幻想郷に受け入れられましたとさ。
4. 上海専用便器 ■2010/08/28 08:39:39
めでたしめでたし
5. 名無し ■2010/08/28 10:44:24
唾液責めがよかったです
ごちそうさまでした
6. 名無し ■2010/08/28 12:15:03
内容は面白かったけど、空気読まずに言うと、そもそも早苗は巫女じゃないからなーと言ってみる。
動機の根幹だし、こまけえ事は(ry)とも言い切れんので一応。
7. 名無し ■2010/08/28 15:37:37
まあ厳密にゃあ似て異なるものだがしかしこの場合は周りからどう見えるかが問題だしな
慧音とか覗いた普通の妖怪や人間からしたらどっちも巫女なんだろうと誤解しちまうだろ
俺も両者がなんか別物ってことくれえしかしんねえし

しっかしこのめーりんとルーミアの掛け合いが実に楽しげでいいなー

やってることは妖怪大全開だけどさw
8. 名無し ■2010/08/28 16:19:59
大結界の管理ある限り、霊夢は食われる側には回らないだろうな。
食う側に回る可能性はゼロじゃないけど。妖怪と親しくなりすぎて妖怪になるとか。

>勿論、こちら側に住みつき、職を得、この地に繋がりが出来れば、そういうことはなくなる。
早苗は地上げで神社に関わったけど
人里には関わってないから、正しく「早苗と同じ」なんだな。
9. 名無し ■2010/08/28 22:12:34
大変美味しゅうございました
10. 穀潰し ■2010/08/28 23:20:28
何を言えばいいのか判らなくなったのでとりあえず一言。「すげぇ。」
正気に戻った時の早苗さんの反応とか実に堪らない。
ごちそうさまでした。
11. 名無し ■2010/08/29 23:41:02
素直に喰いたいと思った
12. 名無し ■2010/08/30 16:28:16
俺なら塩をかけるな
13. 名無し ■2010/09/08 09:58:01
俺も喰われたいです
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