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『罪と幻想の果てには鳥が舞う』 作者: ヨーグルト

罪と幻想の果てには鳥が舞う

作品集: 21 投稿日時: 2010/10/14 13:14:39 更新日時: 2010/10/14 22:14:39
今回の事件ではただ私だけが生き残った。

蒼霧異変は思い出すだけでも苦しくなって来る。
自分にとって良い思い出も悪い思い出も中途半端だったここには、このような思いでしかない。

『あの日』、八雲紫が私の所に来て『助けてくれた』
何故私なんかが生き残らなきゃいけないのかが分からなかった。
普通は霊夢とかを残すべきだと思った。
何なら誰も生き残らせるべきじゃなかった。

個人的に、誰か1人だけを生き残らせるなんて都合のいいことだと思う。

私にはこの謎は解けない。
私のようなちっぽけな存在ではこのようなことは絶対的に理解できない。

たとえ、私がどれだけ強かろうと。

だが、私は謎が解けずとも、なにかがここにあったことは感じ取れる。

■■■■■■■■■■

幻想郷は広い。

日が暮れるまで闘ったあの場所。
雨ともなれば更に闘いは激しさを増した。

暇なときは地面に絵でも描いた。

風の強い日はやたらと砂埃ぽかった。

そんな昔の日の情景がうっすらと脳裏に浮かんでくるのだが………。

■■■■■■■■■■

その記憶はいとも容易く崩れてしまった。

あんなに広かったはずの郷が、誰もいなくなってしまい小じんまりとしている。
これを発見したときはいささかショックだった。
以前、何気なく昔住んでいた郷に来た私は、昔の頃の記憶をたぐり寄せながら、思い出の場所に訪れてみることにした。

もう何年前のことか………と見廻せば、
変わらない森。
木の葉で埋められた地面。
これでは、昔の『アレ』などないのかもしれない。

内心、不安ではあったが、とにかくその場所にたどり着かなくては、と、
むしろ自分の気持ちをせきたてるように足を進めた。

しかし、愕然とはこのことだろう。

昔の場所はあるにはあったが、それを取り囲む『悲劇』のこと。
そして、地面を枯れた葉が何枚も積み重なり、地面を見えないぐらいにしていた。

私の足下の茶色や緑色の地は、昔の頃の刺激的かつ楽しい情景を、すっかり封じ込めてしまったかのようだ。
もうここでは、昔の思い出のある地など見つからないのかもしれない。

私は踵を返した。

これでいいのだ、と言い聞かせながらも、どこかで、昔の思い出、
あの頃の体温を呼び戻そうとしている自分を感じないではいられなかった。

■■■■■■■■■■

幻想郷は暮れかけている。

もう面影の残っていないここの空が、ほんのり色づき、宵の明星が姿を現した。

そんな空を見上げながら、私はある過去の記憶にたどり着いた。

■■■■■■■■■■

この狭い人里で缶蹴り遊びに夢中の子どもたちは、日が暮れて、空が暗くなっても誰も家へ帰ろうとしなかった。
そらのカラカラいう音が、暗がりの中に響く。

オニが、
「いち、にい、さぁん」
と数をかぞえ始める。

私も子どもたちから缶蹴り遊びに誘われていた。

オニがかぞえている間に隠れ家を探して走り回る。
やっと積み上げた木材の裏に身を隠した私は、息を殺して、オニが来るのを待つ。
オニがなかなかやってこないと、うれしい反面、心細くもなってくる。

近くに隠れていた子どもが空を見上げると、一番星が輝いている。

「一番星、みいつけた」

とうたうように、ささやくと、
そばの物陰に隠れていた子も、ひょっこり顔を出して、

「一番星、みいつけた」

と、同じように、ふしをつけて、私も同じようにうたったものだ。

そのころの情景が、ふっと心に走った。
何か甘ずっぱいような、それでいて夢の中の出来事のような、ふしぎな感情がこみ上げてきた。

■■■■■■■■■■


















































私は足を止めた。

昔の幻想郷が、今となっては見慣れない郷に変わっていても、記憶の中の風景は、どこかで息づいている。
私はそこはかと嬉しくなり、自分の中の小さな過去に………

ほほえんでみせた。
紅魔館で見つかった、ケータイの中のメモリーの全文。

『とある館に蒼い悪魔が襲いかかった
 この中で鳥は舞い狂った
 その鳥は出ることが出来た
 そして今もどこかで静かに暮らしている
 鳥は嘆き悲しみ、鳥は寂しく、鳥は哀しくしている
 鳥の横には使いが舞い降りる
 この鳥に救いの手は差し伸べられるのだろうか』







どうもどうも。
これにて(?)完結でございます。

個人的には謎要素を追加したつもりはなかったのですが、
それっぽく考えている人もいたみたいですね。
それはそれで嬉しいのですが………。

今回は『蒼霧異変』を題材にお話を書いて(描いて)みました。
どうでしたか、ほんの胡麻粒程度でもお楽しみいただけましたか?
私的には自信なんか全然ありえませんけどね(笑)

*今回の異変について
蒼霧異変ということで『蒼霧』が彼女ら(あるいは彼ら)を襲います(襲いました)。
非科学的であり、非現実的である異変ではありましたが、
蒼霧というのは、(設定的に)種族関係なく効果がある謎の霧です。
とりあえず仮死状態らしき状態に陥ります。

最後の最後でよく解らない終わり方でしたが、
皆さんに一つ、予測してもらいたいと思います。

今回の異変で『生き残ったのは誰でしょう?』
選択肢↓
1、姫海棠 はたて
2、藤原妹紅
3、射命丸文
4、霧雨魔理沙
5、ミスティア・ローレライ
6、フランドール・スカーレット
7、その他(それぞれ適当に述べれば)

あれ、なんか無理矢理?
え?
おかしい選択肢がある?
大丈夫、実は生きてたりする人がいますから。

今回のでは、『死んだ』と見せかけて『生きてる』のパターンがございます。
ひぐらしみたいな感じの偽装死体とかそんな感じで。
このシリーズはある程度別のをパクってますからねぇ………。

ヒント1
ケータイから見つかった全文。
ダイイングメッセージみたいなもので、少し強引になっております。
「こんなの考えている暇があったらさっさと逃げろ!!」
という突っ込みは無しで。

ヒント2
失踪者と死亡者のタイミングと死因。
謎を考えていなかったせいで謎らしいなぞが無い。
だから、ヒントもクソも無い。
誰が生きているかのヒントにはなる………はず………。

それでは、景品とかはありませんが、頑張ってください。

誤字等の指摘をよろしくお願いします。

ああ、謎生は皆無ですから、
「こんなの謎でもなんでもないだろ!!!」
というツッコミも無しで。
結局私はアホか。

長文失礼いたしました。
ヨーグルト
作品情報
作品集:
21
投稿日時:
2010/10/14 13:14:39
更新日時:
2010/10/14 22:14:39
分類
罪と幻想の果てに完結編(?)
パクリタイトル
とある作品のオマージュ(?)
謎性は皆無
1. 名無し ■2010/10/14 23:13:33
先に言っておくと
今回の事件ではただ私だけが生き残った。
の解釈は、ただ私だけが生き残った、と私は思っている。っていう解釈にしている。

まあ個人的には、もこもこのもこたんは死んでないと思うなー

あと、罪と幻想の果てに中編東方罪滅劇-後部-によると、みすちーは死体がバラかされて見付かってるからね、頭とか
そしたら5は無くなるんだけど、鳥は舞い狂ったその鳥は出ることが出来た、と一致しにくくなるから種族的に考えて鳥が含まれて紅魔館に突入したのは烏天狗のはたてしかいないから1は確定。

前編によると
下記の人物も、レミリア・スカーレットと同様とする。
フランドール・スカーレット
ってなってるからね、ふらんちゃんも不本意ながら亡くなってる。

紫とゆゆこは死の描写がなくて、死ぬキャラじゃないから7番に紫とゆゆこ。
紫は特にね、飛び込んだ理由がないしいざとなれば境界でさっさと逃げれるし。

まりさと文は…どーかな。死んだ理由とその後が一番分からない。
おそらく空を飛んでたらこの霧には当たらなそうな書き方になってるから、まりさは箒に乗ってればいいし文は幻想郷最速の実力があるんだから全く問題なく飛んでられるでしょ。
ただ問題は食料。お互い食いあえば何とかなるか。

てかもこたん完全に死の描写ないな。かぐやのことでも探しに行ったのかな。
…いや。最後…人里は助かってる。
…けーねの所に行ったのか!

俺が何度か読み直して分かったのはここまで。
後続がいたら頼むわ。

ヨーグルトさんお疲れさまでしたー

まとめ
1◯
2◯
3△
4△
5×
6×
7◯(ゆゆこ紫けーね)
2. NutsIn先任曹長 ■2010/10/14 23:16:47
やっと来ました完結編…???

謎生→謎性?謎が生まれる?間違いじゃないですけど…。

ヒント1:鳥は逃げたものとケータイの持ち主の2羽?
ヒント2:惨殺死体そのものがトリックくさいですから、生存者と死亡者の判断がつきません。

鳥に形容される。普段は野外にいるのかな?精神年齢が人間の子供に近い。
雨で戦いが中止にならない。森が思い出の地?夕暮れまで遊んだということは昼光性?

私は、5のみすちーと解釈します。
『アレ』って屋台?『悲劇』とは残骸でもあったのかな?

結局、この異変の原因は何だったのでしょう?
幻想郷の管理人が無事だということは、彼女が仕組んだ?
幻想郷の分割及び再構成?

いつか、ヨーグルトさんの模範解答編を書いていただきますよう、お願いします。
3. 名無し ■2010/10/15 00:58:15
1ですけど、NutsIn先任曹長さんの書き込みを読んで、読み返して気付きました。
眠くて頭働いてなかったようです。

んーと…。
人里で缶けりで遊ぶってことは、缶けりが幻想入りしたのは最近のことだから最近まで人里で遊んでたってことでしょ。
現人神…は、幻想入りしたときからそんなことで遊ばない年齢だし…もこたんは…幻想入りしたときは缶けりなかったし…
でも雨の日云々は、妹紅か諏訪子で間違いないと思うんだ。

…分からないから…とりあえず7からけーね削除でお願いします。
4. 名無し ■2010/10/15 17:33:46
最終話。もう少し、明白な恐怖があってもいいと思う。
理系の俺にはさっぱりだ。この作品。
5. 名無し ■2010/10/17 21:02:28
俺※4ですけど。
ちょっと上の、『罪と幻想の果てに』のコメでいろいろありましたので、ラスト一文見なかったことにしてくれ。
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