T-1000が幻想入り Second Episode

作品集: 21 投稿日時: 2010/10/24 12:48:46 更新日時: 2010/10/24 12:48:46
「霊夢さん………」
「うん………これは酷いわね………」

霊夢は文に呼び出され、紅魔館に来ていた。
文がいつものテンションに加えて、ハイが4割と、恐怖6割で飛んできたのだ。
「説明するのは後」ということで、仕方なく来てみたのであった。

「もう記事にはしたの?」
「現在作成中ですが、少しだけ情報が足りないということですかね」
「どういうこと?」

霊夢は紅魔館の方に顔を向けながら文に質問した。
文はカメラを持ちながら、溜め息混じりで口を開いた。

「私が近くにいればすぐにでも新聞は作ってバラまけたんですが………これをやったのは誰かということですね」
「確かに………文が言っていたことだと、全員終わってるからね」

文が、いつもかけているバッグから写真を何枚か取り出した。
それを霊夢に手渡し、そのまま紅魔館に入っていった。
霊夢は後を追う。

「まずこの花畑の真ん中で、美鈴とフランドールさんが殺害されました」
「うん………」
「フランドールさんが気化する前に、傘を何本か差しておきました………襲撃されたのは夜ですかね………」

美鈴とフランドールは身体の各部位から出血しているが、既に血は乾いている。
さらに、顔は見るも無惨な状態となっている。

「霊夢さん、これを見てください」
「?」
「この二人は、各部位と頭部を何か丸いもので貫かれていますね?」
「そう言われてみればそうね………でもこれって何の傷かしら………」

霊夢は初めて見るその傷に、疑問を浮かべた。

「紫さんに聞いてみたんですが、これは『拳銃』というものによる傷だそうです」
「けんじゅう?」
「いわば外の世界の手軽な武器なんですが、『トリガー』といわれるものを引くと弾が発射されるんだそうです」
「紫ってそういうのにやたら詳しいわよね………」
「つまりどういうことだか解りますか?」
「何が?」
「おそらくですよ? もしかしたらこの行為は外の世界のものによるものじゃないんでしょうか?」

霊夢は文のその発言に眉を動かす。

「何でそう思えるの?」
「まずですよ、紫さんが犯人だとします」
「………」
「確かに、紫さんは外の世界に通じていますが、紅魔館の人たちを殺す動機が見えません」
「気まぐれっていう可能性はあるんじゃないの?」
「ですがですね? 紫さんはここしばらく外の世界に入は行ていないんですよ」
「そうなの………」
「我ながら単純な考えですが………にとりさんも疑ってみました」
「それで?」
「にとりさんは今、『3DS』の作成に没頭していて、紫さんと同じくしばらく外出しておられません」

文は苦笑いしてそう言った。
霊夢は異変(事件)を解決するときは、怪しいものは徹底的に調査する。
しかし、文が先に調べていたから、その必要は少しだけ無くなった。
まだ調べるとこがあるのだから、そこは自分で調べようと考える。

「文が調べたのはこことそこまで?」
「ええはい。 だったら一緒に調べにいきません? 私も早めに記事を完成させたいですし」
「そうね………少し待ってて、神社に戻るから」
「では私も付いて行きます」

TTTTTTTTTT

「魔理沙は………いないか………」
「あの人もあの人なりで忙しいんでしょう」

このことは珍しくもないのだが、ほぼ毎日のように魔理沙は博麗神社に来る。
だからこそ霊夢は、魔理沙が神社に来ないことを寂しく思うのだ。

「とりあえず札を取ってくるから、そこで待ってて」

霊夢は鳥居の柱を指差し「ここに立ってて」と付け加えた。
もちろんこれを、文は「いいですよ」と言い、笑顔で待つことになった。

「………」

自分の知らない間にこんなことが起こるとは、正直考えてもいなかった。
何のために彼女らが殺されてしまったのかが霊夢には理解が出来なかった。
館が目当てだったのか?
それとも、個人的な恨みでもあったのか?
霊夢は、後者10割型あり得ないと踏んだ。

そんなことを考えていると、外から声が聞こえて来た。

「?」

文とソレ以外の声が一人分聞こえる。
しかし、その相手が誰だということが判らない。
人間というものはつくづく不便なものだと思った。

次の瞬間。

ドゴオオオオオオオォォォォォォオオオォォオオォォォォオォォォォンッッ!!!

破砕音。

「な、何!?」

霊夢は急いで外に出ると、音のした方に向かった。

「………!!」

そして目の前の惨状に自分の目を疑う。

そこには血痕があり、多くはないが瓦礫が何個も落ちていた。
目を前に向けると、鳥居が倒れていて、片方の支えが砕けていた。
ここに落ちているのは鳥居のものか………。

「文!?」

文の名前を呼んでみたが返事が無い。
これは文がやったのか?
いやあり得ない。

すると。

「………」
「………!!」

霊夢の後ろに誰かが立っていた。
もちろん、霊夢には見覚えの無い人物であった。
しかし霊夢はどこかで見たことあるような感覚にとらわれた。

「だ、誰かしら?」
「………」

警官の服の男は無言で霊夢を見つめる。
霊夢は冷や汗を垂らしながら言葉を続けた。

「何か用かしら? 何か用なら話だけは聞くけど」
「………」
「………」

そこで霊夢はようやく気づく。
この男は外の世界の『あの本』で見たあいつと同じヤツではないか?!

「ッ!!」
「………」

急いで後ろに飛び退き、札と針の束を手に持ち構えた。
『そいつ』はあの本に載っていた『T-1000』というヤツだったような気がする。
霊夢のその考えと記憶が間違っていないのなら、目の前にいる『そいつ』はとんでもないヤツだ。
油断は禁物。

「ひょっとすると、この鳥居をぶっ壊してくれたのもあんた?」
「………」
「なら、弁償してもらうわよッ!!」

火蓋が切って落とされた。

霊夢の手から『パスウェイジョンニードル』が放たれ、T-1000に向かって飛んで行く。
T-1000は抵抗をしなかった。
放たれた針はT-1000の身体に全て突き刺さり、反動で後ろに倒れた。

「あら? 大したことないのかしら………?」
「………」

しかし霊夢は勉強不足だった。
T-1000が『死なない』ことを知らなかった。

「うっ!!」

霊夢は二歩後ずさった。

T-1000の身体にあった針が同化するように消え傷も消え、何事も無かったかのように立ち上がった。
幻想郷では、こんなことはほぼあり得ない光景であった。

復活するのにかかった時間は10秒前後あるかどうかという短さ。
いくらなんでも妖怪ではこんなことは出来ない………。

「何なのよ!!」

霊夢は札を十枚ほどT-1000の足下に投げ、何かを唱え始めた。

「………」
「………」

T-1000は足下にある札を眺めるように見ると、拳銃をホルスターから取り出した。

しかし間に合わなかった。

地面にある札が突然発光し、爆発したのだ。
さらに砂埃と少しの瓦礫がT-1000を包み込んだ。

「………」

今度こそは………と霊夢は汗を垂らしながら息を荒くした。
だが上手く行くはずが無い。

「何で無事なのよ………!!」

T-1000はそこに立っている。
脚が少し削れただけで、バラバラになった身体の一部らしき部分が、身体に吸い寄せられるように戻って行く。

「やっぱりあんたか………」
「………」

今度はT-1000の番だった。
拳銃を素早く構えると、霊夢の霊夢の手に向かって発砲した。
狙ったのは霊夢の手ではなく、霊夢の手に握られている札と針の束。
札が散り、針は真っ二つになるように壊れた。

「!!」
「………」

次の発砲は、霊夢の顔を狙った。
狙ったのは髪を結んでいる装飾品。

一瞬で飛んだ。

「………」

霊夢が今まで闘ってきた中で最も恐ろしい何かを持っている相手だった。

「………く」

スペルを提唱するために、スペルカードを取り出した。

しかし、それも中断させられてしまう。
提唱のためのカードが撃ち抜かれてしまった。

「うっ………」

T-1000は銃を構え、霊夢の頭を狙った。

発砲。

TTTTTTTTTT

「………」

T-1000は新しい弾倉を取り出し、使い終わったものと取り替えた。
何故取り替えたかというと、まだ霊夢を殺せていなかったからだ。

「大丈夫だった? 霊夢」
「………アリス」

アリスがいち早く駆けつけ、人形を霊夢の前に大量に出現させておいたのだ。
そのおかげで、弾が霊夢の身体のどこかに当たることは無かった。

「どうして私がここにいてこんなことになっていることを?」
「話は後よ………今はこいつを退治するのが先だわ………!」

アリスは合図し、霊夢にスペルを提唱するように言った。
それと同時に、T-1000は発砲を再開した。

「………」
「くっ………!!」

一発放たれると同時に、その一発一発で人形が一体一体消されていく。

「くらえっ!!」
「………」



神霊「夢想封印」



霊夢の周りに巨大な『夢想封印』の弾が大量に現れる。
ホーミング機能付きだから、照準を合わせる必要が無い。

霊夢が力を込めると同時に、その弾が一斉に放たれる。



はずだった。

「うぐうううあぁぁぁぁっ!!!」

霊夢が少し、後ろに飛んだ。
アリスがそんな霊夢の状態に気づき、一瞬ではあるが気を取られてしまう。

「なっ、何が………うぐっ!!」

アリスも後ろに飛ぶ。

このおかげで、アリスは霊夢に何があったのかが理解できた。
自分の腹に何かがめり込むように当たっていたのだ。

「うううっ!!」

さらに二発。
ではなく四発。
二発ずつ二人の身体に銃弾が撃ち込まれた。
最初の一発は霊夢の肩に当たっていたのだが、次の二発は両膝に綺麗に当たってしまった。
アリスは二の腕の真ん中と、横腹に当たった。

「………!!」
「………」
「あなたはこんなことをして………何が目的なの………!!?」

しかしT-1000は答えない。
ただ単に喋らないのではなく、答える必要が無かった。

銃口をアリスに向ける。
その狙いはアリスの『目』と言ったところだ。

「………!」

アリスは覚悟を決めた。

とどめだ。

TTTTTTTTTT

「危ないっ!!!」

瞬間、博麗神社を突風が襲った。

「な、何?!」
「………」

この突風は、何かを飛ばすのではなく、視界を防ぐようなものだった。
特にT-1000の辺りは強く調整されていた。

「そこをどけえええっ!!」

アリスの耳に誰かの怒号が聞こえた。
それと同時に、T-1000の身体が腹を中心に真っ二つとなった。
さらに、T-1000は誰かに強く蹴飛ばされ、数メートル後ろに吹き飛ばされた。

「早くここを出よう!!」
「も………」

助けにきたのは椛であった。
他にも同伴していた天狗が4名ほどいる。

「アリスさんも霊夢さんもこの天狗たちに掴まってください!! 急がないとあいつが復活しますよ!!」
「う、うん………」
「助かるわ」

アリスと霊夢は同伴している天狗に掴まり、神社から退散した。

TTTTTTTTT

「………」

妖怪の山の隠れ場所。

そこに、椛と先程の天狗たちの他、助けられた霊夢とアリスがいる。
もちろん、二人は先程の強襲で、怪我を複数負っていたので治療が施されてる。

「それにしても、何でアリスがすぐに来て………椛も駆けつけることが出来たのかしら?」

霊夢の質問に、椛は当然ですという顔をした。

「文さんがですね、大怪我した状態で飛んできたんでんですよ」
「文が?!」
「何でも『変ないい男に殺されそうになった』ということです」
「それで、文は生きてるの?」
「簡単に殺してもらっては困りますね」

椛が軽く声をかけると、別の部屋から文が出てきた。
松葉杖(木製)を付いて、所々に包帯を巻いている。
そして、霊夢にいつも通りの笑顔をして、

「証拠とかも押さえておきましたよ〜」

と言った。

「あの鳥居はあいつが破壊したんですよ」
「だろうね、文があんなことを簡単にするはずが無いし」
「とりあえず、私の話を聞いてくれませんか?」

霊夢は文の話に耳を傾けた。
GOD RAETER BURST発売まであと四日!!

っと、取り乱して済いません。

これにて第二話終わりです。
中途半端な作品かつ中途半端な長さは相変わらずです。

とりあえず、前回のスレのコメントをまとめますね。

orz

いろいろとおかしいところがありましたし、
それなりに間違っていたのである意味大変なことに………。
私は『ターミネーター』に詳しいのではなく、
『大好き』なだけなので、それほどそうでもございません。

銃の種類のことやサイトを教えてくれた方ありがとうございます。

文章の矛盾等を教えてくれた方ありがとうございます。

いろいろと教えてくれた方ありがとうございます。

T-1000にスペル戦を挑むこととか、
色んな設定は『独自の設定』ということで軽くスルーしてください。

攻撃の方は、Sと考えておけば………。

あれ、今回は誰も死んでいないような………。
ヨーグルト
作品情報
作品集:
21
投稿日時:
2010/10/24 12:48:46
更新日時:
2010/10/24 12:48:46
分類
霊夢
アリス
T-1000
1. NutsIn先任曹長 ■2010/10/24 13:02:18
霊夢が早速殺られるかと思ったら、流石主役、命拾いしましたね。
文は何を掴んだのかな?T−1000の特性を知っているようですし。
T−1000が無口になりましたね。これは目的が霊夢だということになりますね。霊夢に化けるつもりだった?

続きを楽しみにしております。
2. 名無し ■2010/10/24 16:24:38
おお、少しT-1000らしくなりましたね。

今回のような場合にT-1000の一番怖いところは、声帯を真似できること。(T-800もですが)
今回、もしあややの声帯が真似されて霊夢が反応して、直ぐにターゲットと一致していると判明し襲われていた場合、アリスたちに救われることなく殺されていましたね。
T-800が声帯を真似してターゲットを誘うらしいので…T-1000がやらないわけがないと思います。
運が主人公補正ってやつでしょうか。

私が思うに、T-1000は時速40kmくらいで走れると思います。映画を見る限り。
幻想郷最速のあややなら逃げ切れる…かな?

内容的にT-1000に関して不安なら一度映画を見直すことをお勧めします。
そこまで大きな違和感は感じなくなりましたが、映画を見直すと書く際にイメージがつかみやすくなると思うので。

例えば…。
T-X、T8-50には鳥居を破壊する程度の力はありますが、T-1000には腕っぷしのみ、または拳銃では鳥居を破砕することは出来ないことがわかると思います。
…そのような戦い方をしないというか。

あとはT-1000は体が限界になるまで『倒れ』なかったり。

T-1000は映画の最後のように爆発系の衝撃では『削れる』のではなく『体にくっついているが、歪な形になる』というような感じで。

映画本編では意外とT-1000が変に人間味がある行動(最後にサラに対して指を振る)をしたりもしますから、そのような行動で話が展開したりすると思います。

今後も頑張ってください。
3. 名無し ■2010/10/26 23:47:08
続きが気になりますね 
T-1000は何故魔里沙を狙うのだろうか
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