Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/neet/req/util.php on line 270
『T-1000が幻想入り Fourth Episode』 作者: ヨーグルト

T-1000が幻想入り Fourth Episode

作品集: 21 投稿日時: 2010/11/04 13:27:23 更新日時: 2010/11/04 22:27:23
「………」

妖怪の山のとある場所。
というよりは、にとりが秘密裏に作っていた地下の工房とは別の、広すぎる隠れ場所。
外の世界で言う、地下駐車場とでも例えておこう。
そのぐらいの広さを有していた。

「結果は?」

椛が、偵察から戻ってきた天狗に尋ねた。
天狗の一人はその結果を取り出した。

「はっ! 霧雨魔理沙の家から目標物を発見いたしました!!」
「それで?」
「はっ! 霧雨魔理沙の家からは、金属質の腕が一本見つかりました!!」
「それだけ?」
「はい! それだけです!!」
「な………」

椛は天狗から、『それ』を受け取る。
調査の結果ではあったのだが、文と紫に言われていたものには足りなかった。

「他には無かったのですか?」
「はい、見つかりませんでした」
「………」

今回、魔理沙が外の世界から持ってきてしまった(盗んだ)ものは二つ。
金属質の腕と、ロボットの為のチップが一つ。
調査で見つかったのは腕の方。

「………」

椛が阿吽の呼吸のような合図をすると、どこからともなく、というよりは、いつものようにスキマが出現して、
そこから紫が出てきた。
椛が紫にソレを渡すと、魔理沙に聞こえないように耳打ちをした。

椛から話を聞き終わると、紫は何とも言えない表情になった。
その表情が、魔理沙に取って何を意味するかは全く解ることがなかった。

むしろ解ってはいけないのかも知れない。

「とりあえず魔理沙は、ここから少し奥にある部屋に監禁させてもらうわ」

魔理沙は目を丸くする。

「は!?」
「今回のことでは貴方は一定期間閉じ込めておかなくちゃならないのよ」
「な、何でだよ!? 今まで盗んできて閉じ込められたことは無いぜ!?」
「そうよ、貴方の今回の罪で逮捕するわけじゃないわ………貴方は閉じ込めておかなくちゃならないのよ」
「そんなっ………」
「理解してください」

魔理沙の言葉は文に遮られた。

後ろから二体の天狗に掴まれ、魔理沙は『奥のある場所』に連れて行かれた。



その姿を紫と文は心配そうに見つめた。
文は紫に早速質問した。

「魔理沙さんを閉じ込めて正解なんですか?」
「命のことを考えるなら正解のはずよ………最も、T-1000がここに来れなかったらの話だけど」

今いる部屋だけで広く、更に、入り組んでいてなかなか脱出できるような場所ではないのだが、
魔理沙が連れて行かれた部屋というのは、外の世界で言う刑務所みたいなもので、牢屋のようになっている。
と言っても、本物の牢獄ではなく、少し豪華になっていて、本物の牢獄ではなく和室みたいになっている。
それに、紫は無情だというわけでもない。
毎日しっかりと食事を持って行く上に、話し相手は必ず連れて行くのである。
そうでないと、精神的にもボロボロになって、いざT-1000が襲いにきたときは逃げられないだろう。

「T-1000が来たときはどうするんですか?」
「逃がさないわけにはいかないでしょうね………私が殺されても結界は少しぐらい持つはずだから」
「………!!」
「じょ、冗談よ………! 簡単に死ぬわけないじゃない」

軽く笑うと紫は、スキマを出して自分の家に戻って行った。

文は今だそこに立っていた。

今回は、簡単には終わらない事件であった。
魔理沙が外の世界から持ってきてしまった二つの大事なものを返して「はい、おしまい」とは終わらないのだ。
T-1000は目標のものを殺すまで終わらないはずなのだ。
あくまで殺すつもりなのならば、魔理沙以外の戦闘可能の人たちはT-1000を食い止め、消滅させなければならない。
しかし、幻想郷の人たちでは破壊方法が思い浮かばないのだ。

これでは勝利が不可能。

暫くそんなことを考えていると、文の肩を椛が軽く叩いた。

「そろそろ戻りましょう………現在はおそらく、そいつは来ません」
「そうね………にとりとそれ以外の天狗と鬼ろ河童で努力して作ったところだもの………」
「そうです、簡単に入られるはずがありません………天狗数十名の監視もありますし」
「わかりました、私はもう戻りますので………椛は後から戻ってくるなり自由にしてください」
「了解」

文は自分の家に戻った。
椛は辺りを見渡し、怪しい人影がないことを確認した。

TTTTTTTTTT

次の日。

何も知らない人に取っては、何ら変哲も無い一日が訪れた。

霊夢は珍しく、霧の湖に来ていた。
しかし、紅魔館には近い方ではなく、正反対の方向の水辺にいた。

自分もT-1000に襲われて怪我を負った身、外を出歩いていてはいけない。

「よし、他の人に助けを求めに行くか」

TTTTTTTTTT

「………」

白玉楼。

霊夢が来ると、妖夢は刀を抜いてひどく警戒した。
「何事?」と霊夢が動揺すると、幽々子が妖夢の後ろからゆっくりと歩いてきた。

「ごめんなさいね、こっちでも面倒ごとがあったから………」
「面倒ごと?」



幽々子は霊夢を、西行妖の前の和室までつれてきた。
霊夢を座らせると妖夢に、お菓子を持ってくるように命じた。
しぶしぶというよりは、『やれやれ』といった感じの態度であった。

「それで、面倒ごとというのは?」
「単刀直入に言うわ、霊夢、貴方は今回の事件にどれほど熟知しているのか」

動揺などではない。
驚いた。

「幽々子も知ってるのね?」
「それが、今回こっちで起きた面倒ごとなのよ」
「誰かが襲われたの?」
「うん、まぁ………妖夢が一番悲しいんじゃないかしら………」

霊夢は頭の上に疑問符を浮かべる。

「妖忌がそいつに殺されてしまったのよ………おそらくだけど、最初の被害者」
「えっ」
「酷い殺され方だったと思うわ………銃というもので何回も胸を打たれた後、頭を貫かれてしまったわ………」
「………」

幽々子は黙り込み、それと同じように霊夢も黙り込んだ。
冥界での被害者は妖忌が最初だったのだ。



話によれば、ある日。
白玉楼も何と変わらない一日であったのだが、T-1000の出現で変わったのだそうだ。
外では冥界の住人が何名か殺され、やがて白玉楼に来、偶然来ていた妖忌と戦闘になった。
始めは善戦していた。
しかし、T-1000が復活を見せると、妖忌は驚きのあまりに逃げるのを忘れていた。
それがあだとなり、T-1000にとっての絶好のチャンスとなってしまった。

一瞬のうちに銃弾をくらい、頭を刃物で貫かれてしまった。

妖夢がそれに気づいたのは、買い物から戻ってきたときのことだった。
地面に妖忌が血まみれの状態で倒れていたのだ。
もちろん、気づくのは遅く、既に虫の息だった妖忌はやがて息絶えた。



その後、T-1000は白玉楼に何故か侵入はせず、どこかに姿をくらましたのだ。

「おそらく、そいつはもう冥界にいないと思うの………目的は達成されてないから」
「それはどういうことなの?」
「いい? 幽々子。 そいつの目的はただ一人の標的を殺すことよ?」
「ええ」
「幽々子の話が正しいなら、妖忌が殺されたのは昨日の頃………幻想郷での騒ぎは数日も前」
「………」
「けれどね、こっちで判った話が一つあるのよ」
「何を?」
「そいつは………もとい、T-1000は魔理沙を殺そうとしているのよ………!!」

TTTTTTTTTT

霊夢は冥界を出て、その辺を歩いていた。

冥界を出る時、幽々子は謎と言える言葉を残していた。
『私は今夜殺されるかも』
霊夢は何を言ってるんだ、と、言ったのだが、幽々子の表情は確信らしきもので満ちていた。
『私の本体さえやられればね』
そう言うこと。
霊夢は守る気がなかった………というよりは、守れなかった。
自分とて何時殺されるか判らない身。
酷い言い方をすれば、周りの人はどうだっていい、自分のことが最優先される。

それが事実だった。

とりあえず霊夢は違う所に相談でもすることにした。

それは、命蓮寺。
ここなら、平等を訴えているかつ、平和主義であり、あらゆることからの被害者は匿ってくれる。
霊夢はそう記憶していた。

寺の前に来ると、謎の違和感を覚えた。

「あれ?」

いつもいる寺の前。
寅が掃除している時間帯なのだが、いない。

「………」

そんな些細な違和感を感じながらも、「今日はたまたまでしょ」と考えた。
今日は時間が少しずれただけ………そう言い聞かせて。

「聖ー」
「………」

返事は無い。
これはさすがにおかしかった。

「聖聖聖ー」

白蓮どころか、この寺に住んで居るものからすら返事がない。

こういうのはお決まりのパターンで、内部で何かが起こっているのが普通か、留守なのである。
霊夢の勘は前者の方にはたらいていた。

「………」

予想はしていた。

入り口を通るとすぐ、『ソレ』は見つかった。

ナズーリンと小傘が一緒に、というより、ナズーリンが小傘に重なるように地面に倒れていた。
もちろん、血まみれで。

霊夢にはすぐに、これがT-1000の仕業だと判った。
ナズーリンを蹴るようにどかして、小傘の身体を調べてみた。
すると、小傘の肩が刃物で貫かれてるのが判った。
それとは他に、頭も刃物で貫かれ、腹部から大量出血していた。

ナズーリンも同様に殺されていたのだが、少しだけ違った。
まず、腹部に打ち込まれている銃弾の数が、小傘より多かった。
おそらくこれは、小傘を守ろうとして、銃弾が多く当たったのだろう。
タイミング的には小傘は死んでいたのかも知れない。
それでも小傘を意地になってでも守ろうとしたのだろう。

そして頭部。
これも銃創の数が小傘より多かった。
どういう状況だったのかは霊夢には分からないが、おそらくこれも、小傘をかばってなったもの。
左目とそれ以外の部分を複数回撃ち抜かれている。

「この状況だと白蓮たちは生きていなさそうね………」

絶望的でも調べてみる価値は十分にあった。
自分とて博麗の巫女であり異変解決家の重役である。
簡単には放っておけないものであり、義務でもあり、許せなかった。

「ああ………!! 霊夢さん………!! 良かった………来てくれたんですね………!!」
「白蓮? 貴方は無事だったの?」
「はい………!! とりあえずこちらの方も調べてください………!!」

正直こっちのほうを優先したかったのだが、人の頼みなら聞かなくてはならないものだった。
霊夢はもちろん、嫌々やっているわけではない。

TTTTTTTTTT

「白蓮?」
「噂されていたそいつがここにも来たんです………」
「良く無事だったわね………」

霊夢は呆れの意味も込めて溜め息を吐いたのだが、別の意味も混じらせていた。
このことに白蓮は気づけない。

「応戦したならしたで返り血でもあるか服装がぼろぼろのはずだけど」
「そちらのほうなら大丈夫でしたよ………私としても悪いとは分かっていたのですが」
「?」
「あの子たちの意見でもあったんです………私を逃がすように戦っていたんです」

白蓮は寅であったものに近寄って言った。

「つまり、『聖様、逃げてください!! ここは私たちが引き受けますから!!』ということ?」
「そういうことです………私………」

『それは噓よね?』

「………ぇ」

霊夢の突然の『揺さぶり』に、白蓮は動揺する。
いきなり自分の証言を覆されたのだ。

「れ、霊夢? 何を言ってるの?」
「さっき言ったわよね、『自分をかばう為に戦った』って」
「そうよ」
「それは噓よ………」
「なんでよ? 私たちはこの中庭で………」

『嘘をつくなっ!!!』

「ビクッ!」
「ナズーリンと小傘………いや、ナズーリンと偶然遊びに来ていた小傘が入り口で倒れていた」
「………」
「二人は中で殺され、寅たちは今いるこの居間で殺された………そう、あんたに」
「………」
「白蓮の死体はどこかしら? あなたなら『白蓮だったもの』をどこかに隠すはずよ?」

霊夢は最後にそう言うと、札を大量に取り出し、『白蓮』の周りに拡散させた。
もちろん、捕獲という目的の上でそうした。

青白く、床にバラまかれた札が薄く光り始める。

しかし、『白蓮』は動じない。
むしろ、霊夢の攻撃を恐れるのではなく、『白蓮』から攻め込んで来た。

「!!」

霊夢は即座に反応し、後ろに飛び退き、『白蓮』の攻撃をかわした。
『白蓮』の腕は刃物に変形していた。
それは霊夢が見たことあるもので、例によるT-1000のものだった。

「当たるかっ!!」

パスウェイジョンニードル。

札らしきものに巻かれている針の束を三つほどまとめて投げ、T-1000に向かって放った。
針は、T-1000の身体の至る所に突き刺さっていく。

もちろんこれは、T-1000に効果がないことは霊夢は把握している。
逃げる為にやっていることだ。

「………」

しかし、先程のT-1000の突然の反撃(?)で、足下に張った札を利用した技が使えなかった。

「あっちへいけっ!!」

出した針を全てT-1000の刺し終わると、強力な蹴りをお見舞いしてやった。

すると、T-1000は何の抵抗もなく後ろに倒れた。
チャンス。

「(一旦諦めるか………)」

霊夢は、T-1000に殺される前に逃げることにした。
変な言い方………酷い言い方をすれば、T-1000はいつだって倒すことが出来るから………。

TTTTTTTTTT


















































「………!!」

部屋の隅にあったワイヤーと同じように使えるものを拾った魔理沙は、鉄格子にかけて擦ってみた。
しかし、ほとんど意味はなく、傷は全くつかなかった。

「(くそ、どうすりゃいい………?)」

今は監視役の天狗がいなく、脱出するにはもってこいなのだが、その術がない。
よもや、脱出しようとしている途中に天狗が来たり、音が聞かれたらそれで脱出が出来なくなる。

「この鉄格子も壁もスペルじゃ壊れないよな………」

魔理沙は、八卦炉無しでも使えるスペルはいくつか持ってはいたが、ほとんど意味はない。
壁を壊すことが出来そうにもない、鉄格子も壊せない。
むしろ、力づくで壊すより、地道に『壊して』脱出する他がない。

「あ」

こんなことをしていると、監視役の天狗が戻って来た。
椛の使っている刀とは少し違うが、天狗が使う刀を持っている。
脱出失敗したら命取りだろう。

「なぁ………話し相手はまだ来ないのか………?」
「まだ来ません」
「そうか………」

脱出が出来ないのなら、せめて、話し相手とかが欲しいということになる。
いくら魔理沙でも、こんな状況ではいつ錯乱状態になってもおかしくないだろう。

「………」
「(今がチャンスか………)」

魔理沙は、タイミングを見計らうと、監視役の天狗に話しかけた。

「ならさ、あんたと話がしたいな………なんて」
「………」
「いやほら、今日は誰も来ないとしたら、あんたぐらいしかいないだろ?」
「………はぁ」

天狗が鉄格子の前まで近寄って来て、片方の膝をつくように魔理沙の前に座った。
そして、「いいでしょう」と言った。

「いきなりで悪い」
「………!?」

魔理沙は天狗の首根っこをつかみ、鉄格子に押し付けるように引っ張った。
突然のことなので、天狗は対応と抵抗が出来ず、どんどん首が締め付けられていった。
魔理沙は天狗の持っている刀を取り上げると、天狗の首に刺し、一旦引き抜くと頭と腹を何回か刺した。
少々反応が鈍くなったのを確認すると、監視役の天狗のポケットをまさぐり、下りの鍵の束を取り出した。
これで脱出できる。

だがまだ終わらない。
刀を再び手に取ると、その天狗を死に至らしめるまで何度も刀を刺した。
刀は鮮血で染まっていき、刺しすぎたせいで天狗の身体から臓物やら何やらが飛び出し、時には刀にこびり付く。
不思議と、吐き気もしなかった上に、悪意もなかった。

「………!!!」

TTTTTTTTTT

「霖之助さん」

紫は香霖堂に来ていた。
ここなら何かがあると思ったのだ。

自分自身は責任を感じている。
このことは自らの責任でもあるから、魔理沙にもあるが、間違った相手に交渉したのも間違いだった。
「自分で戻しに行く」とでも言えばこんなことにはならなかったのかも知れない。

「何の用だい?」
「何か、薬品でもないかしら………と思って」

霖之助の眉が三ミリほど動く。

「何のつもりだい? そういうのは僕に頼むべきじゃないだろう」

今の言葉は、紫の中で「永琳に頼むべきだろう」という予想だった。
しかし外れた。

「いえ、何か金属を溶かすことの出来る薬品とかがないかしら? という」
「だからそれは僕に頼むべきじゃないだろう?」

霖之助から焦りを感じ取ることが出来た。
紫は、同じことを二度も言われて不快感を感じる。

「ちょっと」
「な、何だい」

紫は霖之助の胸に手を当てた。
しかし、霖之助は焦ることも無く、むしろ落ち着いていた。

「テスト」
「え」

紫は腕に力を込め、『妖怪の力』で、霖之助を思いっきり吹っ飛ばした。

紫は確信していた。
『この霖之助』が『T-1000』だということを。

ならば、出来るだけ足止めをしなければ。

そう思っていると、霖之助は何事も無かったかのように立ち上がり、
不機嫌そうかつ邪悪な顔をした。

紫とて戦闘の経験はいくらでもあるのだから、こんな庶民ごときに負けるわけが無い。

が。

「っ!?」
「逃がしませんよ?」

後ろから誰かに両腕をつかまれた。

「!?」
「………」

いや違う。

幻想?
でも確かに誰かにつかまれたのだ。

「………」
「あっ!!」

油断していたせいで、T-1000の攻撃をかわすことが出来なかった。
腹部に、グサリ、と、鋭い一撃。

「かはっ………」

紫はよろけてしまった。
そこに追い打ち。

「ううぅっっ!!」

何だ。

私は……………馬鹿………じゃ…………………ない…………か………………。

TTTTTTTTTT

「(何なんだよ!)」

牢獄から出ることに成功すると、天狗から奪った鍵をスカートのポケットにしまった。
何の為かは分からないが、念のために入れておくことにした。

「早めに出た方がいいよな………」

幸い、魔理沙が殺した天狗は悲鳴こそあげなかったものの、血の匂いが漂っている。
そのうち嗅ぎ付けられて再び捕まるのも時間の問題だ。
早めに切り抜け、脱出しなければならない。

「落ち着けよ………ここからどうすればいい………」

牢獄部屋から出たは良いものの、入り口の2、30メートル先に、魔理沙と同じ方向を向いている監視役天狗が二名。
チャンスでもあったが、下手に動けばその天狗たちにバレかねない。
更に幸いしたのが、その天狗たちが魔理沙の方向を向いていないことだった。

これを利用するべきなのか、どうやって?

「(ちっ………暗礁にのりあげちまった………!!)」

自分が持っているのは、牢屋を開ける為の鍵と、お手製魔道書。
意味がない。
最近開発した技というのは、護身用の技であって殺傷用でも攻撃用でもない。

「そうか………」

魔理沙は持っていた鍵を力強く投げた。

運良くその鍵は天狗たちの真ん中を通り、天狗たちの前方10メートルほど先に落ちた。
そうした瞬間、魔理沙は忍び足かつ早足で壁際をなぞるように走った。
片方の天狗が鍵に反応すると、もう片方の天狗が後ろを振り向いた。

「何も………いないか?」
「ぐうわっ!!!」
「どうしたっ!!?」

もう片方の天狗の隙をつき、片方の天狗の脚を払い、転ばせ、槍を奪った。
咄嗟に来たもう片方の天狗の攻撃をかわし、その天狗の首を刺した。
次に、足下に倒れている天狗も刺した。
何度も何度も。
息絶えるまで。









魔理沙は二人の天狗を止め、牢獄部屋とその前の場所を無人にした。
だんだん冷えてきましたね。
どうも、ヨーグルトでございます。

なんかやっつけっていう感じがしてきたようなそうでもないような………。
この辺から、魔理沙はサラっぽい役にもなってもらいます。
あ、他のターミネーターは助けに来ません;^^

そろそろ話は終盤(?)
いや、そろそろでも無いんですけど。
2の途中にあった、レジスタンスっぽいところに集まるシーンとか、
ダイソンを暗殺しようとするシーンとか、建物の爆破とか………。
そういったシーンは流れ的に無くなると思われます。

ああ、もう、文章が適当になってきた………!!

それでは、またの次回に。
誤字等の指摘も何でもどうぞどうぞ。
長文失礼いたしました。
ヨーグルト
作品情報
作品集:
21
投稿日時:
2010/11/04 13:27:23
更新日時:
2010/11/04 22:27:23
分類
魔理沙
白蓮
霊夢
その他
T-1000
1. NutsIn先任曹長 ■2010/11/04 23:10:35
な、何だ!?予想だにせぬ展開!!

バタバタと散っていく幻想郷の重鎮達。
まさか、魔理沙一人を殺るために幻想郷を壊滅させるつもり…はっ、
巻き添えは大勢出るが、確かに魔理沙の抹殺はやり易くなるな…。

T−1000は一体だけじゃないのか!?
魔理沙は何故、躊躇無く殺しが出来るんだ?私たちの知っている魔理沙じゃない?
霊夢のT−1000に対する秘策とは!?

次回も楽しみにしていますよ!!
2. 名無し ■2010/11/05 15:12:29
いつもこの作品を読んで、なおかつコメしています

魔理沙=サラかw つかゆかりん死ぬの!?w他にも死者が大量に出ているあたり、しまいに魔理沙率いる人類(妖怪)抵抗軍がでるのでは!?w
シュワちゃんが出ないのが非常に残念です
3. IMAMI ■2010/11/05 23:07:26
ライバルと認識させてくださいwww
名前 メール
パスワード
投稿パスワード
<< 作品集に戻る
作品の編集 コメントの削除
番号 パスワード